学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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夫婦喧嘩 ①

 

 

ーーーーーー

 

 

シルヴィア「真実の守護曲(トゥルー・セリア)!」

 

シルヴィア「疾風の輪舞曲(ブラスカ・ロンド)!」

 

シルヴィア「衝撃の追奏曲(インパクト・カノン)!」

 

シルヴィア「限開の協奏曲(リミット・コンチェルト)!」

 

 

八幡(予選でも見た詠唱だな……自身の能力を向上させる歌か。歌を増やしているようだな。)

 

 

シルヴィア「♪〜……さぁ、準備は出来たよ。」

 

八幡「そうか……じゃあ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガギイィィィィィンッ!!!

 

 

八幡「始めるとするかっ!」

 

シルヴィア「望むところっ!!」

 

 

姿が見えなくなったと思えば、2人はステージの真ん中で剣を合わせながら睨み合っていた。

 

 

シルヴィア「光の交響曲(ルーチェ・シンフォニー)!」

 

八幡「っ!」

 

シルヴィア「いっけぇぇ!」

 

 

ズブッ!!

 

 

シルヴィアは鍔迫り合いをしている内に、能力で作った光の剣を八幡目掛けて飛ばした。その剣は八幡に当たったのだが………

 

 

八幡「残念、ハズレだ……」

 

 

八幡は黒い靄となって消えてしまった。

 

 

シルヴィア(八幡くんの明鏡止水……ううん、これは鏡花水月!認識をズラしたんだ。でも次が出てこないってことは、今は明鏡止水も使ってる!)

 

 

八幡『花咲く池に、浮かぶ水鳥は、波をあおげば、飛び消える。』

 

八幡『水刃・花鳥風月。』

 

 

スパッ!!

 

 

姿の見えない状態である八幡は、透明化を利用した技を繰り出し、シルヴィアの校章を狙って刀で攻撃をした。攻撃はヒット!したのだが………

 

 

シルヴィア「残念!ハズレだよ〜♪」

 

 

今度はシルヴィアが白い靄となって消えてしまった。

 

 

八幡「………まさか本当に俺の技を模倣していたなんてな……しかも同じ条件だし。これはもう俺も似たような技パクらなきゃいけなくなっちまったか?」

 

シルヴィア『別に真似しなくてもいいよ。八幡くんに真似されたら、その技絶対私のより強くなっちゃうよ。上位互換になっちゃうからやめて。」

 

八幡「同じ技で躱されるとは思ってなかったが、これで五分だな。」

 

シルヴィア「そうだね。君の戦術がまだ分からないから思うように攻められないのが私の現状だけど、君はどうするのかな?」

 

八幡「取り敢えずは懐にでも飛び込むか。抱き着きたいしな。冗談だが。」

 

シルヴィア「ん〜その冗談は出来れば試合が終わってから本気でして欲しいかな。私も抱き着きたいし、抱き締められたい♪」

 

 

………2人は試合中にも関わらず、既にイチャイチャ話を始めていた。戦いは真剣やってはいるのだろうが、できればそういう話は後でして欲しいと切実に思った八幡とシルヴィア以外の観戦者達であった。

 

 

八幡「さて、そろそろ再開するか。」

 

シルヴィア「そうだね。君を倒すのには、なかなか骨がいるね!やっぱりっ!!」

 

 

ガギィンッ!!ガギッ!!ギィンッ!!

 

 

シルヴィア「光の交響曲!いっけぇ!」

 

八幡「急急如律令。」

 

シルヴィア「やっぱり手数多いなぁ……これならいけると思ってたのが、まさかの陰陽術かぁ……それの存在忘れてたよ。」

 

八幡「お前、俺を串刺しにでもしたいのか?試合が終わったら、俺血だらけだぞ?」

 

シルヴィア「大丈夫だよ!私がつきっきりで看病してあげるから!家で!」

 

八幡「そこは治療院って言ってくれよ………手当はしてくれないのかよ。」

 

シルヴィア「するに決まってるよ〜、何行ってるのさ!私が丁寧に治療してあげるから……ねっ♪」

 

 

八幡(お願いだからそういう時は治療院に連れて行ってくれない?そっちの方が早く治るから。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シルヴィア「天羽(フィエロ)!」

 

シルヴィア「賢者の詩奏曲(ティール・アース)!」

 

 

八幡「憑霊……堅牢陣・大蛇丸。八卦防陣!」

 

 

シルヴィア(うわぁ……これもダメかぁ。八幡くんガード固いよ〜。)

 

 

八幡「次はこちらからだ。ハァッ!!」

 

 

シルヴィアの流星闘技(メテオ・アーツ)はヒットせず、次は八幡が攻めた。その場で防御に使っている壁のような物を複数作って、シルヴィアに向けて飛ばしていた。

 

 

シルヴィア「ハアアァァァァァァ!!」

 

八幡「………」

 

シルヴィア「ふぅ………防御したまま攻撃なんて、ズルすぎるよその憑霊。」

 

八幡「こいつの持ち味でもあるからな。」

 

 

シルヴィア(はぁ……これじゃあ攻め切れない。かといって奥の手をこんなに早く出すわけにもいかないし……それもこれも八幡くんのガードが固いのがいけないんだよ!)

 

八幡(思った以上に粘るな……シルヴィの星辰力の量が今どれくらいあるのかは分からないが、まだ余裕はあるだろう。だが気になるのはシルヴィの奥の手だ。愛の聖歌……あれが俺の憑霊で防げるのか防げないのか、影に隠れたら当たるのか当たらないのか、アレが来たら俺は間違いなく攻撃出来ない。)

 

 

八幡「憑霊……夜宴・大闇鴉。」

 

シルヴィア「っ!」

 

 

八幡「今度は空中戦と行こうか。丁度お前も飛んでるしな。」

 

シルヴィア「ふぅん……いいよ!どうせなら踊ろっか?」

 

八幡「この決勝が終わったらな、その時はいくらでも付き合ってやるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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