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時は過ぎ、今は夜の19時を回っている。決勝が行われたシリウスドームでは観客の他にも統合企業財体の幹部や、学園の理事長、諜報工作機関のトップなどの顔ぶれが集まっていた。透明な足場には六花園の全生徒会長とその代理、運営委員長が立っており、表彰式が執り行われていた。
梁瀬『今回の《王竜星武祭》は計4日間と例年に比べると非常に短い期間でしたが、その分実力の高いメンバーが揃い、苛烈で熾烈な戦いが見られましたね!』
チャム『はい。特に決勝戦の比企谷選手とリューネハイム選手の戦いには驚かされるものばかりだったっス!でも、これが両選手の最後の戦いだと思うと、何だか寂しい気持ちになるっスね〜。』
梁瀬『そうですね〜。出来ればあともう1戦交えるのを見たいところですね。ですが、最後だからこそ、映えるというものでしょうか、今の表彰式が輝いて見えます!』
チャム『《三冠制覇》と《王竜星武祭》連覇という歴史的瞬間に立ち会えたんだから、今シーズンの《王竜星武祭》は、きっと誰にとっても忘れられないものになるっスね!』
梁瀬『はいっ!!それでは、最後に決勝に勝った2人の表彰式に移ります!界龍第七学院の比企谷八幡、クインヴェール女学園のシルヴィア・リューネハイム、表彰台へと登壇してください!!』
そして2人が姿を現した。観客席からは誰もが予想していたかのような歓声が湧き上がった。八幡とシルヴィアは登壇する際に手を繋いでいた。
八幡「《王竜星武祭》で一緒にトロフィーを受け取る表彰式なんて、今までで初めてだろうな。本当に歴史的瞬間だな。」
シルヴィア「もしかしたら、教科書にも載っちゃうんじゃないかな?ほら、史上初の~みたいな感じでさ!」
八幡「マジであり得そうな事を言うなよ……」
シルヴィア「ふふふっ♪」
梁瀬『それでは、運営委員長よりトロフィーの授与が行われますっ!!』
コール「……君達には、私よりもっと相応しい人がトロフィーを授与してくれる。私はただの運営委員長、君達にこのトロフィーを渡すのはこの人の仕事だろう。」
八・シ「?」
コールがその場から離れて1番後ろへと下がると、横からは2人も見知った女性が出てきた。
八・シ「小苑さんっ!?」
小苑「お主等の試合、拝見させてもらったのじゃ。実に良い試合じゃった。流石は儂の義息子と義娘じゃ。期待以上の戦いぶりじゃった。」
小苑「シルヴィア・リューネハイム。其方の今星武祭における素晴らしき功績を讃えここに賞する。そして、《王竜星武祭》連覇という偉業を成し遂げた事も考慮し、こちらも授与するものとする。」
大会委員がトレイと共に持ってきたのは、大会優勝のトロフィー。そしてもう1つはトロフィーの中に竜が象られたエンブレムが2つ埋め込まれたトロフィーだった。恐らく、《王竜星武祭》を連覇したからであろう。
小苑「我が義息子をよくぞあそこまで追い詰めた。これからも義息子を頼むぞい。優勝、おめでとう。」
シルヴィア「ありがとうございます。」
シルヴィアは2つのトロフィーを受け取り、後ろへと1歩下がった。
小苑「比企谷八幡。其方の今星部祭における素晴らしき功績を讃えここに賞する。そして今シーズン全ての星武祭優勝という偉業を成し遂げた事も考慮し、こちらを授与するものとする。」
八幡も2つのトロフィーだったが、シルヴィアと少し違った。大会優勝のトロフィーは同じだが、もう1つは赤、青、そして緑のエンブレムが埋め込まれていた。よく見ると、赤は鳳凰、青は合成獣、緑は竜だった。
小苑「よくぞここまで成長した。儂はお主のような義息子を持てて誇りに思うぞ。よくぞ《三冠制覇》を成し遂げてくれた。優勝、おめでとう。」
八幡「………ありがとうございます。」
八幡も2つのトロフィーを受け取った。
梁瀬『では皆様、比企谷選手とリューネハイム選手に今1度、大きな拍手をお願いします!!』
観客は実況の声に応えるかのように大歓声と拍手が巻き起こった。
八幡とシルヴィアは片方のトロフィーを八幡の能力で作った影の台に置いて、もう片方のトロフィーを高々と掲げた。八幡はシルヴィアの肩に手を、シルヴィアは八幡の腰に手を当てていた。
アーネスト「この目で《三冠制覇》が達成される瞬間を見られるなんてね。全く、彼は本当に常識外れだね。しかも、その常識外れがミス・リューネハイムに伝染してしまったのだから、言葉が出ないよ。」
左近「あの2人に勝てる人は今後、出てくるでしょうか?」
オーフェリア「………きっと出てこないでしょうね。超えられると思う事すら烏滸がましいわ。」
クローディア「確かに、あの2人に勝てるビジョンは浮かびませんね。」
梁瀬『それでは皆様、今シーズンお疲れ様でした!!お次は《鳳凰星武祭》でお会いしましょう!!実況は私、梁瀬ミーコ!!解説は………』
チャム『ファム・ティ・チャムでお送りしたっス!!』
こうして、シーズン最後の星武祭は終了した。