八幡side
《王竜星武祭》の翌日、俺達は漸く訪れた平穏の中に居る。そして今はその朝だ。今は朝6時、お爺さんやお婆さんくらいの年齢なら起きているだろうが、大抵の学生諸君はまだお眠の時間だろう。俺はこの時間に起き慣れてるから、別に2度寝しようとかは考えていないが、季節が変わって寒くなると日が昇るのも遅くなってくるからな。外はまだ若干暗い。
こういう時ってどうするべきか……暇なんだよな。シルヴィの寝顔を見るっていう事も出来るが、それも結構やってきてるからな……飽きたってわけではないが、ほぼ毎日見てると流石にな。この時間に通信をするのもおかしな話だしな。いや〜どうしたものかねぇ………
仕方ない、適当にニュースでも見るか。
とは言っても、やってるニュースなんて《王竜星武祭》の事だけだとは思うがな。他に何かがあるとも思えない。
……………ん?
『元聖ガラードワース学園生徒の葉山隼人、漸く姿を現わすも、反省の色は無し!!』
………何でこのタイミングなんだ?まぁいい、もっとよく見てみるか。
『我々千葉○○TVの取材班一同は、1年前から継続している葉山隼人君の取材を試みていました。その目的は【何故神聖な場である星武祭で違反を犯したのか。】という目的で取材を聴きに行きましたが、取り合ってもらえない毎日が続いていました。我々一同は1週間に1度のペースで葉山宅へと取材に行きました。そして漸くその時が来ました。1年と2ヶ月待ち、ようやく彼が姿を現しました。彼は取材に応じましたが、《獅鷲星武祭》で違反をした事を認めてはおらず、現界龍第七学院序列1位で今回の《王竜星武祭》優勝者の1人である比企谷八幡君を完全否定。彼曰く
【違反をしているのはアイツの方だ!!俺は何も悪くない!!】
【奴は自分の力を増強する術を持っている!!違反をしているのは間違いなく奴だ!!】
と主張していました。だがこの主張は無効となっている。理由は《獅鷲星武祭》の際に、比企谷八幡君が検査を行われていたからである。その結果、身体や体内にドーピングを投与したと思われる形跡や結果は出なかったからである。今後どうするのかと我々が聞くと彼は【勿論六花に戻るつもりです。】と答えた。尚、彼は社会には出ておらず、学業、就職もしていないそうだ。』
………コイツまだ俺の事を追っかけてんのかよ。気持ち悪いからもうやめてくれよ。ていうか、本当によくこんな事が言えるな。俺がお前なら引きこもりを続けるけどな。まぁいずれ限界は来るけど。
まぁいいや。他は………ねぇな。試しに占いでも見てみるか。えぇっと獅子座獅子座………あった。
【獅子座】2位
『思い掛けない事で得をする日でしょう。日頃お出かけをしている方は今日は中へ、あまり外へ出ない方は外に出てみると良いでしょう。』
ラッキーアイテム
………うん、確かに運勢は良かったが、1つだけ聞きたい。アイテムの内に人間は入りますか?
ーーー1時間後ーーー
ガチャッ
おっ、起きてきたな。
シルヴィア「おはよぉ〜八幡君………」
八幡「おはよ。随分眠そうだな……ちゃんと寝れたのか?」
シルヴィア「んん〜〜……」
八幡「ふっ……ほら、顔を洗って来い。飯ならもうすぐ出来るから。」
シルヴィア「うん………」
………本当に大丈夫か?
ーーー5分後ーーー
八幡「………」
シルヴィア「………」ポォ∼…
ありのままを説明しよう。調理が終わって出来た食事をテーブルに運ぼうとしたら、既にシルヴィが居た。それもかなりボーっとした状態で。
八幡「はぁ……仕方ねぇな。タオルタオル……」
八幡「は〜いお客さ~ん、顔拭きますよ〜。」
シルヴィア「わぷっ!?」
寝惚けた人にはふさわしい、キンキンに冷えた状態の水で濡らした水をかけて絞ったタオルだ。それをシルヴィの顔に当ててゴシゴシと拭いている。
シルヴィア「ん~ん~!!」
八幡「ほい。」
シルヴィア「ぷはぁっ!!八幡君驚かさないでよ!ビックリしちゃったよ!!」
八幡「おかげで目が覚めただろう?全く誰だ?顔を洗いに行けと言ったのにテーブルで座りながら眠っているおバカさんは?」
シルヴィア「………えへへ〜。」
八幡「全く……じゃあ朝ごはんにするぞ。」
シルヴィア「うん。」
…………………………
シルヴィア「そういえば八幡君は今日どうするの?」
八幡「1度界龍に戻ろうと思ってる。必要無い事だとは思うが、報告はしておかないとって思うしな。」
シルヴィア「そっか……そうだね。じゃあ私も学園に1回顔を出そうかな。それか、八幡君についていくか!」
八幡「俺は別にいいが……まぁ今日は全て休校だからな。別にいいっちゃあいいが……」
シルヴィア「じゃあ今日は八幡君についていくね!」
八幡「即答する辺りは流石だな。」
シルヴィア「それじゃあ食事が終わったら、界龍第七学院に出発だね!」
八幡「あぁ、そうだな。」
さて、目的地も決まったわけだし、早く飯食って制服に着替えて行くとするか。