八幡side
スタジアムの片付けや機材の回収、スタジアム内のゴミ集め、その他色々な片付けが終わって、今はホテルへと帰還しているところだ。あれだけ広い会場を片付けるもんだからかなりの時間が掛かった。それでも、達成感のあるライブに出来たから終始最高のライブになれたと思う。葉山のアレがなければな。
けど、これでシルヴィのアイドルとしての人生が終わるのか………少し勿体無い気もする。こういうと変に思われるかもしれないが、まだ24だ。俺もなんだけどさ、若いから続けても良いとは思ってる。けど、まぁこれはシルヴィが決めた事だから俺が突っ込んでいい話ではない。そのシルヴィはというと………
シルヴィア「すぅ……すぅ……」
ライブで疲れたのか、寝ております。しかもお約束の俺の腕に抱き着いて肩に頭を乗せながらである。そしてこれ、面白いのが俺が少し窓側に寄ったらシルヴィもすかさずついてくるんだよ。くっついていたいんだろうね。寒いわけじゃああるまいし。だって乗った時はあったかかったぞ、今もだけど。
ペトラ「……不思議ね。」
八幡「?何がです?」
ペトラ「7年前まではそんな事出来なかったでしょ?それこそ、手を繋ぐのにも顔を真っ赤にするくらいだったのが、今では身体をくっつけ合わないと眠れないレベルにまでなってる。昔とは本当に大違いね。」
八幡「俺達の関係を最初から知っているのはペトラさんくらいですからね。俺も昔と今は違うとは思ってますが、そんなに違います?」
ペトラ「違うわよ。手を繋ぐのだって、今では普通に繋いでいるけど、昔のシルヴィアは純情超乙女な子だったから恥ずかしがって顔を赤くしている筈よ。」
八幡「………確かに昔は可愛いとかあーんをしただけで顔を赤くしてましたね。腕に抱き着いたりとか抱き締めたりした時なんて真っ赤ですよ。まぁ俺もなんですけど。」
いやぁ………あの時は若かったねぇ。何をするにしても初めてなもんだから余計に意識してたんだよな。
ペトラ「見ているこっちが胸焼けしそうな感じだったわ。本当にいつになったら付き合うの?とか常日頃思っていたわ。」
八幡「常日頃って……」
ペトラ「八幡君、この子をお願いね。シルヴィアの事なら、私よりも貴方の方がよく知っている筈だから。私が彼女を見ていてあげられるのは学園の生徒まで。卒業したらもう見てあげられないわ。でも、この子もそこまで子供じゃないから分かっていると思うから、今度は貴方がこの子を見ていてあげて。」
八幡「勿論ですよ、任せておいてください。」
ペトラ「頼もしいわね………そう言っている間にもう着くわね。シルヴィアは起こすの?」
八幡「いえ、このまま連れて行きます。」
ペトラ「そう、お願いね。」
これからは俺が、か………一緒にいて生活をすればなんとなく分かるものだ。もう同棲みたいなのは6年くらい続いているわけだからな。何とかしてみますよ、ペトラさん。
ーーーホテル・部屋ーーー
よし、シルヴィも部屋のベッドに寝かせたし、少しのんびり出来るな。と言ってもシルヴィが俺の羽織の裾を掴んで離さないから自由行動は出来ないけどな。まぁそれでもニュースを見るくらいは出来る。
八幡「さて、ニュースは………早速ライブか。しかも葉山、お前良かったじゃねぇか。一面トップを飾ってるぞ。内容はアレだがな。」
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2月○○日、横浜日産スタジアムでシルヴィア・リューネハイムの引退ライブが行われていました。ライブが始まる前までは順調に進んでいましたが、会場スタッフの対策により、およそ30名が偽造チケットを作成し使用していた為、偽造有価証券行使等罪で逮捕しました。
そしてこの中に、元ガラードワース学園の葉山隼人氏(22歳)が居た事も判明。その後警察官1人を投げ飛ばし、ライブの進行を遅らせる等の行為をしていました。
警察の調べによりますと、およそ30名は懲役3〜5年、葉山氏は偽造有価証券行使等罪に加え、暴行罪、公務執行妨害、非星脈世代への暴行などからして『最低でも20年は確実だ。』と述べていますが、シルヴィア・リューネハイムさんから受け取ったボイスレコーダーからは比企谷八幡氏が『決闘で負けたら終身刑。』と主張したのを認めていたので、警察はこれを基にして捜査を進めていくとの方針です。
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……これで終身刑にならなくても20年は刑務所の中だから許してやるか。にしても他の奴等も偽造有価証券行使等罪で懲役3〜5年とはな。こんなちっぽけな間違い1つの間違いで刑務所行きとは………
でもまぁ、それはソイツ等の自業自得だ。罪は受け入れてもらわなくちゃな。ちっぽけな間違いでもそれだけの事をしたんだからな。