見てみてください。どうぞ!
シルヴィアside
食事とついでに握手やサイン会も終わり、やっと部屋に戻ってこれた。
シルヴィア「ふぅ〜、まさかこのホテルにも私たちを見に来てくれた人たちがいたなんてね〜、盲点だったなぁ。」
八幡「あぁ、しかし未だに謎なんだが、なんで俺までサインを書かされたんだ?」
シルヴィア「そんなの八幡くんのファンになったからに決まってるよ。あの歌を聴いたら誰だってそうだと思うけどなー。」
あれで不満っていうなら、何がいいんだろうね?私には分からないかも。
八幡「なぁシルヴィ、聞いてもいいか?」
シルヴィア「ん?なぁに?」
八幡「その……お前今朝どんな夢見てたんだ?俺と一緒にいたようだが……」
え!?な、なんで!?なんで私が夢を見てたって八幡くんが知ってるの!?
シルヴィア「えーと、私何か言ってた?」
八幡「………俺の名前を言ってた。」
シルヴィア「…………それだけ?」
八幡「…………………おう。」
ちょっと!?何!?何今の凄い間は!?
シルヴィア「………言ってたんだね?ねぇ、私何を言ってたの?」
八幡「い、いや……これはあんまり言わない方がいいと思うんだが……」
八幡「そ、それよりも夢の内容を先に言った方が傷が浅い程度で済むと思うんだが……どうする?」
えぇ!?は、八幡くんに教える!?む、無理だよあんな恥ずかしい夢っ!!
シルヴィア「そ、そんなの無理だよっ!///もういいから八幡くん教えてよー!」
八幡「いいんだな?」
シルヴィア「は、はい。」
八幡「……わ、分かった。じゃあい、言うぞ、お前が出していた声は………
え?喘ぎ声?
え、えええぇぇぇぇ!!!?
う、嘘でしょ!!?私八幡くんにそんなの聞かれちゃったの!?まさかあの声が、寝言で言っていたなんて〜……
シルヴィア「うぅ〜〜……/////」
八幡「お、おい?大丈夫か?」
大丈夫じゃないよ〜、もう泣きそうだよぉ〜!好きな人に、裸を見られただけでなく、恥ずかしい声まで聞かれるなんて〜///今日になってから恥ずかしい事だらけだよもぉ〜!/////
シルヴィア「うぅ……これなら先に夢の方を言っとくんだったよ………」
八幡「あー、夢の事は無理して言わなくてもいいからな?別に気になってないから。無理だと思うが、気にすんな。」
ホントに無理なこと言わないでよ〜。
それに、夢を言わなくてもいいってことは、八幡君の中じゃ私はいやらしい事をしてたって解釈してるのかな?
もしそうなら、訂正しておかなくちゃ!
シルヴィア「う、ううん!八幡くんが言ってくれたんだもん!私も言わなきゃ!」
八幡「いや……大丈夫だって。」
シルヴィア「じゃあ八幡くんは、私が夢の中でエ……エ、エッチな事をしてたって思ってるんでしょ!絶対そうだよっ!」
八幡「おい待てっ!もしそうだとしよう、それならお前の相手は俺だぞ!?」
シルヴィア「………え?……………あっ、えーと、そうじゃなくてね?その〜………うぅ……//////////」
そ、そうだった………八幡くんの言ってる事が本当なら、私と八幡くんが………
あわわわわ//////////
八幡「俺の予想では、マッサージだと思うんだが、あってるか?」
シルヴィア「………うん/////」
八幡「そ、そうか………ならよ!もう出よう!此処に居たら、なんかもっと恐ろしい事が起きそうな予感がするっ!」
シルヴィア「そ、そうだねっ!うん!一刻も早く此処を出よう!もう支度は済んでることだし、早く学園に戻らなきゃね!」
八幡「お、おう!」
私と八幡くんは慌てて部屋を出て、ロビーの受付でチェックアウトをしていた。
受付「チェックアウトですね。かしこまりました。それと……大変申し上げにくいのですが、よろしいでしょうか?」
ん?握手かサインかな?八幡くんの方を向いて言ってるけど……
受付「昨夜は、随分とお楽しみになられたご様子ですが、他のお客様も居られますので、当ホテルではそういったご使用はお控え頂けないでしょうか?」
八幡「?お楽しみ?」
シルヴィア「そういったご使用?」
2人「っ!?」
もしかして、昨日私が泣いていたのを何かと勘違いされてる!?しかもいけない方向に!?最後の最後でこの仕打ちなんて〜、しかもホテルの受付の人に止めさされちゃったよ〜///
八幡「いや……あの……俺たちはそういう行為をしていたわけではなくて……その……」
受付「あっ!そうでしたか!これは申し訳ございません。とんだ早とちりを。」
謝ってくれるのはいいんだけど、私はもう恥ずかしさが止まんないよー///
シルヴィア「い、いえ……私たちも勘違いされる事をしてしまったので……」
八幡「ま、また来ます。」
受付「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
それ以降は特に何も無く平穏に過ごす事が出来たが、朝から激しい事があり過ぎたので、2人は少し気まずい状態が続いていた。
それでもしっかりと手は繋いでいた。
ーーークインヴェール校門前ーーー
シルヴィア「ありがとう八幡くん。ここまで送ってくれて。」
八幡「気にすんな、当たり前のことをしただけだ。」
シルヴィア「そっか………次は……いつ会えるかな?」
なんか別れたくないな……
八幡「都合のいい時は連絡してこい、暇だったら俺も行ってやるから。」
シルヴィア「………絶対だよ?」
八幡「分かってるよ、そろそろ行かせてくれ。いつまでも俺がここに居たら目立っちまう。勿論お前もな。」
シルヴィア「………うん。」
そう言われて私は、八幡くんの手を離した。すると八幡くんはそれを察知したのか、急に何かをやり始めた。
やり終わると手には何かがあった。腕輪?……違う。赤・青・緑・金・紫の五色の玉があるブレスレットだった。それ以外は透明な玉だった。こんな事出来るんだ八幡くんって。
八幡「一応、お守りだと思っとけ。こんなモンしか作れねぇけどな。」
………綺麗。太陽にかざしたら透き通って見える。
シルヴィア「……ありがとう……八幡くん。すごく嬉しい。」
八幡「っ……お、おう///じゃあな。」
シルヴィア「うん♪またねっ!」
これならまた頑張れそう。八幡くんが近くにいる気がする。見守ってくれてる気がする。なんかそれだけで力が湧いてくる。
よーしっ!星武祭に向けて頑張らなきゃね!もう1回ルサールカに頼もうかなー?
シルヴィアsideout
八幡side
八幡「……なんか1日居なかっただけでこうも懐かしく感じるモンなんだな。」
暫く廊下を歩いていると………
虎峰「あっ!八幡!!」
八幡「ん?おぉ、虎峰か。」
虎峰「昨日は何処に行ってたんですか?外出後に八幡と一緒に稽古しようと思ってたのですが、何処にもいなくて探してたんですよ?」
………ホント、こいつには救われたな。気づいてないみたいだが、あん時お前に助けられたんだぜ俺。
俺にとっての本物ってここなんだな。
虎峰「……八幡?聞いてますか?」
八幡「いつもありがとな。」
虎峰「え?なんです?」
八幡「いや、何でもねぇよ。そんじゃやるか。何から始めんだ?」
虎峰「め、珍しいですね。八幡が最初からやる気だなんて。」
八幡「あぁ、メチャクチャ良い事があってな。それだからかもしれんな。教える気は無いからな。」
虎峰「気になりますが、無理には聞きません。それより、早く行きましょう!」
八幡「あぁ。」
此処に来て、やっぱ正解だった。
次から本編、王竜星武祭編です。