学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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お夕飯と会議

星露side

 

 

こうして話すのは初めてではないかえ?妾は茫星露じゃ。【万有天羅】の名を持つ者じゃ。よろしく頼むぞ。

 

さて、主らも分かっていると思うが、今日は妾と八幡と歌姫殿の3人で夕飯じゃ。珍しき顔合わせじゃがいいじゃろ。今日は貸切にすると前々から彼奴らにも言ってあるからのう、好きに食べられるのじゃ!

 

それに多めに作るとも言ってくれたしのぉ〜!早く食事がしたいのう!

 

まぁ、もうすぐ6時なんじゃがな。歌姫殿はまだ着かんのかのう。妾1人で食ってしまうぞ?(実際やりかねない。)

 

 

シルヴィア「ゴメンね〜。待ったかな?」

 

 

おぉ、やはり化けておったか。民衆の前では目立つからのう。歌姫殿なら当たり前じゃな。

 

 

星露「やっと来たかえ、中に入るがよい。妾の部屋で少し話でもしようぞ。」

 

シルヴィア「八幡くんの所に行かないの?もしかして知らせてない?」

 

星露「うむ。そっちの方が驚くであろう?それに、主もどっきり?というものは、好きじゃろう?」

 

シルヴィア「嫌いじゃないけど、何を言われても私知らないからね?」

 

星露「ほっほー、八幡は優しいからの〜、大丈夫じゃて〜。」

 

シルヴィア「その自信は何処から来るのさ。まぁ、いいけどさ。」

 

 

星露sideout

 

シルヴィアside

 

 

ーーー黄辰殿ーーー

 

 

シルヴィア「それで八幡くんが………」

 

星露「ほほう?そうじゃったか。」

 

 

ガールズトークをしている最中、通信が入ってきた。多分八幡くんだね。

 

 

星露「八幡かえ?」

 

八幡『あぁ、出来たぞ。ていうかお前が外で待つなんて、今までにない事だな。』

 

星露「なに、内で待つのと外で待つのとでは違うと思ってやってみただけじゃ。」

 

八幡『で?どうだ?』

 

星露「あんまり変わらんのう。」

 

八幡『じゃあさっさと来い。さもねぇと俺が全部食うからな。』

 

星露「何!?待っておれ!まだ食うでないぞ!今そっちに向かうからのっ!!」

 

 

そして直ぐに通信を切った。なんか必死過ぎない星露?

 

 

星露「歌姫殿やっ!早く八幡の部屋へ行くぞいっ!さもなくば今晩の食事が抜きになってしまうぞい!!」

 

シルヴィア「………流石にないと思うけど、まぁ早いに越した事はないしって早っ!?ちょっと待ってよ星露ー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星露「つ、着いたのじゃ。」

 

シルヴィア「は、速いよ星露………こんなに速く来る必要があるの?さっきいたところから此処まで30秒しか経ってないよ?」

 

星露「何を言うか!?あの八幡が全部食べるといったのじゃぞ!?一大事じゃ!何としても止めねばならんじゃろ!!」

 

 

戦闘狂の星露を此処まで夢中にさせるなんて………八幡くん、一体どんな料理を食べさせたのさ?

 

 

星露「八幡っ!!もう食べてはいないじゃろうな!そうであったら、妾は許さんぞっ!」

 

八幡「食ってねぇよ。」

 

シルヴィア「え、えーっと、お邪魔しまーす。今晩は八幡くん。」

 

八幡「あ?………シルヴィ?」

 

 

うん、驚くよね。

 

 

星露「今日は歌姫殿を呼んだのじゃ!お主の料理を食ってみたいと言ってのう。お主、顔馴染みらしいのぉ。呼んでも構わんかったじゃろ八幡?」

 

シルヴィア「えっと……迷惑かな?」

 

八幡「そんな事はないが、なんで言ってくれなかったんだよ。そしたらもっと美味いシチュー作ってたのによ……」

 

星露「なんじゃと!?」

 

シルヴィア「ううん、作ってくれただけでもありがたいよ。」

 

 

それと星露……君はさっきから叫び過ぎだよ。

 

 

八幡「だからビーフシチューだったり、他の奴らが来ないんだな。なんせこんな所に【戦律の魔女(シグルドリーヴァ)】がいるんだもんな。他の奴らが来ないのは、お前の仕業だろ星露?なんでこんな事を?」

 

星露「ちぃと話したい事があってのう。お主の事を知っておるこの3人だけでじゃ。」

 

八幡「言ったら他の奴も協力してくれそうだがな?ダメなのか?」

 

星露「細かい事情まで知っておるのはそういないじゃろ?あくまでもこの3人じゃ。」

 

シルヴィア「それで私も来たんだ。今日の六花園会議の事を八幡くんにも、知ってもらう必要がありそうだし。」

 

八幡「……分かった、おいそれとは話せないものらしいな。飯を食い終わった後にでも話そう。それでいいな?」

 

星露「そうしてほしーのじゃ……妾、早く食べたいのじゃ……」

 

シルヴィア「………こんな感じなの?」

 

八幡「あぁ、来たらまず、座りながらこうやっていつも嘆いてる。」

 

シルヴィア「そ、そっか。」

 

八幡「まぁ、シルヴィも座っとけ。今鍋持ってきて盛りつけすっからよ。」

 

シルヴィア「うん、ありがとう。」

 

 

………こうやって見ると、八幡くんって何でも出来るイメージがあるな。手際が凄く良い……旦那さんみたいだな………っ!?だ、旦那さん!?も、もしそうだったら私が、お、お嫁さん……なのかな?

 

 

シルヴィア「………/////」(シュウ〜)

 

星露「早く食べたいの〜、のう?歌姫殿もそう……ってどうしたのじゃ?」

 

シルヴィア「な、なんでもない///」

 

八幡「鍋持ってくから気ぃつけろよ。」

 

 

そして八幡くんが盛りつけをやり終わると、いただきますと言った。何でも日本の食事前の挨拶みたい。私も挨拶してから一口。味はとっても美味しかった。星露が毎日通ってるって言ってたけど、これは私も毎日来たいかな。その時は私も何か作って来ようかな?

 

 

シルヴィアsideout

 

八幡side

 

 

シルヴィア「ご馳走様でした。」

 

星露「馳走になったのじゃ。」

 

八幡「お粗末様でした。」

 

シルヴィア「すごく美味しかったよ。うん、確かにこれは毎日来たくなるのも分かる気がするよ。私も仕事の後、ここに来ようかな〜。来ちゃうかも♪」

 

星露「そう思うじゃろ?なのに八幡は作る日を制限してもうてな、何故じゃ?」

 

八幡「お前らが毎日来るせいで食費がヤバいんだよ。お陰でスーパーの常連になっちまった。割引してくれるからいいけどよ、それでも洒落にならないんだよ。」

 

 

実際、遊びに行く金も残らねぇからな。最初から決めとくんだったな。

 

 

シルヴィア「それなら私も払おうか?」

 

八幡「いや、お前の綺麗なお金は受け取れない。取るなら汚れ切った此奴らから搾り取るか、もう作らないまである。」

 

星露「頼むからそれはやめて欲しいのじゃ〜!報奨金の額を増やすからやめて欲しいのじゃ〜!冗談でも言うでない!」

 

 

いや、割と本気なんだけどな。それに増えりゃいいって問題でもねぇけどな。

 

 

八幡「まぁそれはいいとして……星露、会議でなんかあったのか?その事で話があるって言ってただろ?」

 

星露「………うむ、今後も晩御飯は作ってくれるのじゃろうな?」

 

八幡「分かったから話せ。」

 

星露「では話すぞ。今回の議題の中で六学園入学・転入希望者の見学があったのじゃが、その名簿の中にお主の元高校の生徒たちが載っていてのう。その対策じゃ。」

 

八幡「………」

 

シルヴィア「私と星露は、八幡くんの事情を知ってるから彼らには会わせたくないんだ。八幡くんも会いたくないでしょ?」

 

八幡「……あぁ。」

 

星露「妾が見つけたのは、材木座義輝、戸塚彩加、戸部翔、葉山隼人、海老名姫菜、川崎沙希、由比ヶ浜結衣、雪ノ下雪乃じゃ。それと、中学欄に比企谷小町という者がおったわ。この中の材木座、戸部、海老名、比企谷が非星脈世代じゃったわ。」

 

 

まさかこんなにいるとはな……それに小町もか。そういやあいつの名字って川崎だったっけ?まぁいいや。

 

 

シルヴィア「どう?八幡くん?」

 

八幡「全員知ってる。その中のとある4人には、絶対会いたくないな。」

 

シルヴィア「………もしかして、妹さんも入ってるの?」

 

八幡「あぁ……妹とはいえ、あの時から絶縁したと言っても過言じゃないからな。懐かしくは感じるがそれだけだ。」

 

シルヴィア「………そっか。」

 

星露「それで八幡よ、残りの3人は誰じゃ?妾の見立てでは、この金髪が怪しいが……」

 

八幡「あぁ、そいつもその1人だ。残りの2人は、由比ヶ浜と雪ノ下だ。」

 

星露「そうか……此奴らと分かれば対策も取りやすいの。何気に目立つしの。」

 

 

それから俺たちは、当日どういう風にやり過ごすかを話し合っていた。

 

その結果がこうだ。

 

1日目…ドームの中で試合観戦。こっちの方が安全だからだ。案内してるだろうし。

 

2日目…学院の中にいる。一応学園の中は立ち入り規制があるからな。

 

3日目…シルヴィの控え室で観戦。だって俺も決勝くらい見たいもん!

 

 

シルヴィア「うん、大体こんな感じかな?どう?いい感じじゃない?」

 

星露「うむ、確かにこれならやり過ごせるのう。八幡はどうじゃ?」

 

八幡「あぁ、文句ない。ていうか文句出来るような立場じゃないがな。それに、いざとなれば変装出来るしな。それでなんとかやり過ごす。」

 

星露「ほう?そんな能力もあったのか、お主らしく多彩じゃのう。」

 

シルヴィア「それじゃあ、当日はこれでいこうか!八幡くん、何かあったら連絡してね?私も出来る限り何かするから。」

 

八幡「お前は選手だろ?あまり負担はかけられない。星露にでも言っとく。」

 

星露「それがよいじゃろ。気負い過ぎては勝てる試合も負けてしまうぞ?歌姫や。主は主の最善を尽くすのじゃ。」

 

シルヴィア「………うん。」

 

 

さて、これで対策は決まったな。

 

 

八幡「さて、そろそろ帰った方がいいだろ。シルヴィ、学園まで送る。」

 

シルヴィア「え?大丈夫だよ。」

 

八幡「夜中は危ない、女の子1人で返すわけにはいかねぇだろ。」

 

シルヴィア「じゃ、じゃあ。」

 

八幡「星露、そういうわけだからちょっと行ってくるな。」

 

星露「うむ。」

 

八幡「よし、行くぞ。」

 

シルヴィア「えっと、ここ窓だよ?」

 

八幡「微睡め、伽耶梟(かやふくろう)。」

 

 

すると、窓の側に巨大な梟が現れた。

普通の10倍くらいはある大きさだった。

 

 

シルヴィア「お、大きい………」

 

 

八幡「ほれ、早く乗れ。落ちても此奴が途中で捕まえるから安心しろ。」

 

シルヴィア「全然安心出来ないよ。」

 

 

そう言いつつも、フクロウに乗るシルヴィ。ふむ、大丈夫そうだな。

 

 

八幡「よっと、じゃあ頼むぞ伽耶梟。」

 

 

そう言うと伽耶梟は羽ばたき、クインヴェールの方へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 


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