星露side
……はぁ、やはりこの日は苦手じゃ。希望者は必ず妾を子供扱いする。星武祭の表彰式ではアレマが出ておるが、彼奴は口が効かんからのう。仕方のない事じゃが、これは妾が出るしかないのじゃ。
今回は別の理由もあるしの。
クローディア「今年はどんな子たちが来るんでしょうか?楽しみですね。」
アーネスト「そうだね。去年はミス雪ノ下が来たけど、今年もミス雪ノ下がいるからね。素質は充分あると思うよ。」
クローディア「そうだといいですね。」
ディルク「……………」
州馬「機械好きな方はいるでしょうか?」
歌姫殿はまだこんのか?代理が居ぬということはこっちには来るんじゃろうが……
シルヴィア「ゴメンねー、遅くなっちゃったー。間に合ったかな?」
アーネスト「うん、まだ到着はしてないよ。それよりも、準決勝進出おめでとう。」
クローディア「流石ですね。まぁ、当然と言えば当然ですが。」
シルヴィア「ありがとう。」
どうやら大丈夫そうじゃの。それよりも、彼奴とは少し話さねばのう。これを逃したら、最低でも夜しかチャンスはないからのう。
星露「歌姫殿、少しいいかえ?」
シルヴィア「うん、いいよ。」
星露「歌姫殿よ、もしお主のところに1人もいなかったらどうするのじゃ?返って何も出来ずに終わってしまうが。」
シルヴィア「それなら諦めるしかないかな。残念だけど、あの中にクインヴェールを希望してそうな子は居なさそうだしね。どの子も八幡くんがお目当てだろうから。」
星露「……うむ、そうじゃの。1人くらいは捕まればいいのじゃが、そう簡単にはいきそうにはないのう。」
むしろ界龍に向いてそうな奴など、実際に見ない限り分からんからのう。
アーネスト「2人共、何をしてるんだい?」
星露「【
アーネスト「それは失礼。けど、もう来てしまったからね。話してる時間はもうないよ?」
シルヴィア「そっか、ありがとう。じゃあ星露、夜に連絡するね。」
星露「うむ。」
時間か。さて、どんな者たちかよく観察せねばのう。
星露sideout
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空港から見学する生徒たちが一斉に出てきた。50人くらいだろうか。例年に比べると少し多い方だった。
アーネスト「ようこそ、
星露「界龍第七学院生徒会長、茫星露じゃ。よろしく頼むぞお主ら。」
州馬「アルルカント・アカデミー生徒会長、左近です。よろしくお願いします。」
ディルク「………レヴォルフ黒学院生徒会長、ディルク・エーベルヴァインだ。慣れ合う気はない。」
シルヴィア「クインヴェール女学園生徒会長のシルヴィア・リューネハイムです。皆さん、よろしくお願いします。」
クローディア「最後に私は星導館学園生徒会長、クローディア・エンフィールドと申します。この度は六花見学会に参加して頂き、誠にありがとうございます。」
見学者からは拍手が送られ、少ししてからアーネストが止めた。
アーネスト「さて、皆さんも知ってると思うけど、1日目が僕たち生徒会長との学校案内。2日目に自由行動。3日目に今年の《
アーネスト「じゃあ早速見学に移ろうか。長い方が見学も楽しめるしね。それじゃあ皆それぞれ希望する学園に分かれていいよ。集まったら各会長は出発して構わないよ。」
アーネストの計画的な動きにより、すぐに行動に移すことが出来た。
1番多いのはやはり名門、ガラードワースだった。男女問わず人気で順位も上位のため、六花内の人気もある。
1番少ないのはレヴォルフだった。不良学園だけあり、人気も底辺である。
星露「よく集まってくれた。改めて茫星露じゃ。妾の学院を希望してくれたことに感謝するぞ。早速行くとするかえ。」
この時星露は見逃していなかった。見学者の中に青髪の生徒がいた事に。
シルヴィア(こっちは白かぁ。星露の方は1人居たみたいだし、そこに賭けるしかないか。それにほとんどが星導館だったなぁ。)
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星露side
1人居るのう。それだけでもよしとするか。さて、まだ安心は出来ん。案内するといっても、その中で八幡の事を絶対言わない者が居るとも限らんしのう。
星露「着いたえ。此処が妾の学院、界龍第七学院じゃ。六花の中では一番の大きさじゃぞ。では中に入ろうぞ。」
生徒1「あの……1つ聞いていいですか?」
星露「大体予想はついておるが、一応聞いておこう。なんじゃ?」
生徒1「会長さんは……小学生なんですか?身長から見てそうとしか………」
星露「……そうじゃ。これは毎年言われることなんじゃが、やはり今年もか。」
生徒1「あ……すいません。」
星露「気にするでない。もう慣れてしもうたからのう。」
すっかり気まずい雰囲気になってしまった。するとそこへ………
虎峰「師父、見学の方たちですか?」
偶然か、虎峰が通りかかった。
星露「おぉ、虎峰。ちょうど
虎峰「は、はいっ!申し遅れました。私、界龍第七学院高等部1年、趙虎峰と申します。当校の序列6位です。」
星露「うむ。ところでそっちの準備はもう終わっとるのか?」
虎峰「はい、いつでも大丈夫です。」
星露「そうか、では行こうぞ。」
そうしてまた、星露は歩き出した。
ホントに内容なかったですね。