八幡side
シルヴィの奴……今なんて言った?
八幡「済まんが聞き間違えたかもしれん。もう一回頼めるか?」
シルヴィア『だ、だから……今日泊めてほしいって……/////』
…………………………………聞き間違いじゃなかった。え?どゆこと?何が如何してどうやったらこんな結論に至るの?八幡サッパリだよ?
皆想像できるかい!?普通に通信してきたと思ったら、いきなり泊めてくれなんて頼む超有名アイドルちゃんのことを!?無理だよね?ねぇ無理だよね!?無理だって言ってよ!!
八幡どうしていいか分かんないよ。確かに泊めちゃいけないなんて決まりないけどさ……流石にマズイって。
いや、決勝前日にこんな事するなんて可笑しすぎる。きっと何かあったに………
シルヴィア『…くん?八幡くんってば!』
八幡「お、おう!?」
シルヴィア『……返事は?もしかして……ダメ?』
がーう!そうじゃなくて!?
八幡「あ、いやそうじゃなくて……なんだってそんな急なんだ?今日勝つと考えるなら明日は決勝だ。普通なら自分とこで明日に備えるのが普通だと思うが?」
シルヴィア『……うん、ちょっと不安でさ。今日の準決勝なら勝てる。去年と同じだから。でも、明日は違う。これまでの戦いとは明らかに次元の違う戦いになるから、その……不安で……』
………確かオーフェリアだったな。【
シルヴィア『なんか怖くて……八幡くんと居たら少し元気になれると思うんだけど……ダメかな?勿論、夕飯代とか着替えとかも持って行くよ!?八幡くんに迷惑はかけないから!……ねぇ、お願い。』
シルヴィア(で、出来れば八幡くんの服は着てみたいけど、エ、エッチな子だと思われるのは嫌だし。)
……………別に着替えとかは問題じゃねぇよ。夕飯代もいらねぇよ。こっちに来たとしても、俺の周りが騒ぎになるとしか思えないんだが?それに迷惑をかけないのは当然だ。かけていたら何様のつもりだ。俺の周りに数名いるが。
シルヴィア『それに、八幡くん界龍の序列2位なんでしょ?出来たら八幡くんにも練習相手になってほしくて……』
八幡「………今晩は何がいいんだ?あらかじめ聞いておく。物によっては仕込みがいるからな。好きなものを言え。」
シルヴィア『……え?いいの?』
八幡「その台詞はさっきも聞いた。で?今日は何がいいんだ?」
シルヴィア『そんなの悪いよ!?八幡くんの好きにしていいから!』
八幡「あのな、お前は仮にも決勝に出るんだろ?だったらお前の英気を養うためにも、これくらいは当たり前のことだ。こんなので遠慮すんな。もうとっくにそれ以上の事頼んでんだろうが。」
シルヴィア『う、確かに………』
八幡「だから遠慮すんな。言ってみろよ。今日はお前のためだけに作ってやる。」
シルヴィア(わ、私のためだけに!?………八幡くん、ここまでしてくれるなんて……やっぱり凄く優しいなぁ///)
シルヴィア『じゃ、じゃあ八幡くんコロッケって作れる?中身は何でもいいから。」
八幡「なんでもいいのか?」
シルヴィア『うん、何で?』
八幡「いや、腕がなるなぁ〜って思ってな。色んな具を入れてやるよ。」
なんか楽しみになってきた。
シルヴィア『怪しい物は入れないでね?』
八幡「俺がそんな事するように見えるか?間違っても食い物を粗末にするような事はしねぇよ。他にあるか?」
シルヴィア『出来たらパンを使った料理を食べてみたいかな。後は八幡くんに任せるよ。この前作ってくれたシチューも美味しかったから、信じられる。』
八幡「料理人冥利に尽きるな。分かった、後の料理は俺が決める。口に合えばいいんだが……好き嫌いとかあるか?」
シルヴィア『八幡くんが作ってくれた料理なら残さず食べるよ。』
八幡「嬉しい事を聞いたな。それなら作る側としても気合が入る。なら急いで具材を買いに行かないとな。」
さて、何にしようかな?コロッケだからなー。色んなのが使えるぞ。
シルヴィア『ダ、ダメだよ!約束したでしょ!今日は学園の中にいるって!』
八幡「変装して行くから大丈夫だ。」
シルヴィア『それってもしかしてこの前の?』
八幡「あぁ、あの変装ならバレる事もないだろう。俺の面影なんてないしな。」
シルヴィア『この前正体見破られてたじゃん!握手会の時!それに、あの姿で行ったら逆に目立っちゃうよ!』
八幡「雰囲気と歌でだろ?雰囲気なら何とかなる。心配すんな。」
それに、あいつらが俺の事を見破れるとは思えないからな。
シルヴィア『………分かった。でも私も行くから!一緒に行くからね!相手の子すぐに倒してそっちに向かうからねっ!』
八幡「……お、おい、幾ら何でもそれはマズイだろ……」
シルヴィア『1度クインヴェールに戻ってからそっちに荷物持って行って、その後に買い物!私も変装して行くから大丈夫!』
八幡「だが、そん時の俺たちの関係はどうするんだ?」
シルヴィア『そう言うって事はいいんだね!?友達でいいよ!ネットで話題になったら大変だから!そういう事だからじゃあね!勝手に1人でお買い物行かないでよ!』
そして通信が切れる。
八幡「あ、おい!」
切っちまった。………じゃあ俺はあいつが試合終わるまで暇ってことかよ………
………昼飯くらいは作るか。
少々強引に押し決められた八幡。
シルヴィアさん、すぐ倒すっていっても準決勝だからね?そう簡単にいきませんよ?