おそるべしオーフェリア。今回は短いです。
八幡side
オーフェリア「………気持ち良いわ。」
シルヴィア「むぅ〜………」
八幡「………」
皆さんこんにちは、比企谷八幡です。さて、なんで俺がこの2人に挟まれているのかというと、前話を見てくれればわかると思う。この2人は何故か喧嘩?を始めて、挙句の果てには俺の方にとばっちりが来た。一応俺にも責任が…………あるのか?よく分からんが、解決するために俺がとった行動は……
八幡『シルヴィ、今は我慢してくれ。多分オーフェリアは撫でられた事が1度もないんだろう。
そう言って渋々承諾してくれた。というものの、頬を膨らませながら、ジト目でこっちをジーッと見続けている。
オーフェリア「………八幡の手は暖かいのね。とても安心するわ。」
八幡「そうか?」
オーフェリア「………えぇ、他の人だったら私に触れる事はおろか、近づこうともしないわ。こうするのは………八幡、貴方だけよ。」
八幡「……そうか。」
シルヴィア「ねぇねぇ?私もいるんだけどなぁ?もしかして忘れちゃってるのかなぁ〜?」
忘れてる訳じゃないが、オーフェリアの奴すげぇリラックスしてるように見えるから、止めるに止められねぇんだよ。
オーフェリア「………もう大丈夫よ、とても良かったわ。ありがとう八幡。」
八幡「お、おう。」
シルヴィア「終わったみたいだね?それで?オーフェリアさんは八幡くんを『自分の寮』にお誘いするのかな?もしそうだったら『私』も是非ご一緒したいんだけど?」
シルヴィがジト目のまま、わざとらしく言葉を強調してオーフェリアにさっきの事を聞いていた。
オーフェリア「………いいえ、あれは冗談よ。頭を撫でてもらうだけで私は充分よ。」
シルヴィア「そ、そうなんだ……ほっ。」
オーフェリア「………何故貴女が安心したのかは分からないけど、いいわ。八幡、今度またしてくれるかしら?」
八幡「え?あ、あぁ。俺でいいならな。」
オーフェリア「………そう。それと、私の瘴気の打ち消す校章の事だけど………」
八幡「心配すんな。まずはどんなアクセサリーにするか考える、それからだ。」
オーフェリア「………そう、お願い。」
オーフェリアはそう言うと、控え室から出た。おそらく自分の寮に帰ったのだろう。
シルヴィア「……八幡くん、ちょっとオーフェリアさんにベタベタし過ぎじゃないかな?」
八幡「悪かったよ。けどよ、少しくらいいいだろ?あいつも撫でられるのは初めてなんだしな。」
シルヴィア「それはそうだけど……」
まさかヤキモチか?
八幡「ったく、お前も大概だぞ?」
シルヴィア「あっ………えへへ///」
今度はシルヴィの頭を撫でると、安心したのか分からないが、うれしそうに俺の方に身体を預けてそのまま目を閉じていた。
八幡「おい、寝るなよ?」
シルヴィア「うん、ちょっとだけ。」
現金な奴ってこういう事か?まぁいいか。あっ、そういや………
八幡「なぁシルヴィ。」
シルヴィア「ん?なぁに?」
八幡「お前って優勝したけど、願い事の事は聞いた事なかったよな。どんな願いか聞いてもいいか?」
シルヴィア「あっ!そういえば八幡くんには私のお願い言ってなかったね。うん、いいよ。別に秘密じゃないしね。」
シルヴィア「実はね、私ついこの間まではお願いなんてなかったんだよね。一応学生の中で出来ることはやっておこうと思ったから出ただけで、お願いは特に無かったんだよね。」
八幡「そうか……無欲なんだな。」
シルヴィア「この前まではね。今はちゃんと欲しい物があるよ。」
八幡「……聞いてもいいのか?」
シルヴィア「うん、私が欲しいのは………家なんだ。」
八幡「………は?家?」
シルヴィア「うん、家。」
八幡「………なんでまた?」
シルヴィア「私って学生とか仕事柄の関係上、プライベートな空間ってあんまりないんだよね。だから自分の空間が欲しかったんだ。だから家。」
八幡「………そうだったのか。」
シルヴィア「変かな?」
八幡「いや………意外ではあったが、別に変だとは思わんぞ。」
シルヴィア「そっか、ありがとう。家の事はもう話してるし、後は場所次第かな。」
八幡「………やっぱクインヴェールに近いところなんだよな?」
シルヴィア「そうだね。でなきゃ意味無いし。他に泊まるところがあるとすれば、八幡くんの寮くらいしかないし。」
八幡「俺の部屋は宿泊施設じゃねぇよ。」
シルヴィア「だって居心地良いんだもん。八幡くんの部屋って。1回泊まっただけなのに私気に入っちゃったし。八幡くんと一緒にいるっていうのもあると思うけどね。」
…………………………
八幡「だったら今日も来るか?」
シルヴィア「………え?」
八幡「お前がいいなら来てもいい。俺も別に断る理由がないからな。」
シルヴィア「………いいの?」
八幡「………あぁ。」
シルヴィア「え、えーと、じゃあ………お言葉に甘えて、今日も泊まらせて頂きます///」
八幡「あぁ。」
大好評のこのコーナー!
本当はあり得ない話その3
『決勝戦?』
スタッフ「テイク1アクション!」
シルヴィア(信じられないよ……あれ一応本気で撃ったのに。しかもそれを星辰力を纏った片手だけで防ぐなんて……普通に出来る芸当じゃないよ。)
オーフェリア(………さっきの技、3年前よりも威力が格段に上がってたわ。少しとはいえ押されていた。どうやら、一瞬の油断が命取りになそうね。私も少し本気を出すべきかしら………)
シルヴィア(そういえば、オーフェリアちゃんさっき八幡くんに抱きついてたっけ?羨ましいなぁ。私も抱き締めたいなぁ。)
オーフェリア(………シルヴィアさんって、この作品ではお兄さんのヒロイン役なんだよね?良いなぁ。私もお兄さんのヒロインやりたいなぁ。)
スタッフ「……なんか間が長くないですか?」
監督「どうしたんだろうね?」
シルヴィア(い、いいよ!私なんて八幡くんと寝てるし!一緒にお風呂も入ってるし!八幡くんと色んなことしてるから別に羨ましくなんてないからね!)
オーフェリア(わ、私もお兄さんとお休みの日にはいっぱいお出掛けしてるし、たくさん頭ナデナデしてもらってるから、別に羨ましいなんて思ってないもん!)
2人「何だよ!(何ですか!)羨ましいなぁ!」
スタッフ全員「えぇ!?」
八幡「な、なんだ!?」
シルヴィア「私だって八幡くんとお出かけしたいよ!八幡くんにいっぱいナデナデしてもらいたいよ!オーフェリアちゃんだけずるいよ!私にも代わってよ!」
オーフェリア「シルヴィアさんだって、お兄さんと凄く良い雰囲気じゃないですか!私だってお兄さんとお風呂とかお泊まり会とかしたいのに、シルヴィアさんだけ酷いです!」
ワーワーギャーギャー
スタッフ「………苦労してるんだね。」
八幡「……頼むから止めてくれ。」
シルヴィア「大体、八幡くんが優しすぎるからいけないんだよ!皆に分け隔てなく優しくするから勘違いする子が増えていく一方だし!」
オーフェリア「そうですよ!シルヴィアさんはともかく、他の人は認めたくないです!お兄さんが優しいからいけないんです!その優しさをもっと私たちに向けてくれればこんな事にはならなかったんです!」
八幡「あれ?なんか変な方向に話進んでない?」
監督「これ、一応撮ってるんだけどなぁ。」
ワーワーギャーギャー
その後、1時間くらいしてようやく落ち着いたのか、撮影だということに気がついた。2人共真っ赤になって俯いていた。此処でも撮影再開までに1時間を使った。
なんだこれ?