ハスラーワンが鎮守府に着任したようです   作:スティレット

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 出先で艦これが出来たから書いたっぽい。ちな出てくる艦娘は実際建造とかドロップした奴だから堪忍してつかぁさい。


狩猟

「隼鷹、夕立、そちらに追い込んだ」

 

「ひゃっはぁー! 軽空母だぁ!」

 

「ごっはん、ごっはん~!」

 

 現在の艦娘達は兵站の確保が出来ておらず、艦娘が深海棲艦を食用可能だと言う事で殲滅ではなく狩猟を行っている。鋼材の備蓄はあるものの燃料及びボーキサイトの備蓄が乏しいので、最低限の偵察しか出来ずにストレスが蓄積していたようだ。その他最低限必要な栄養素は妖精達と共に釣りや仕掛け網、家庭菜園などを行い食いつないでいる。が、あくまで艦娘に限り深海棲艦は食用可能なので、妖精には食用に適さない。

 

「おら、お前さんはタタキになるんだよ!」

 

「隼鷹さん張り切ってるっぽい! 夕立も提督さんの為にごはん獲るっぽい~」

 

「オ゛ォ゛オ゛オ゛!」

 

 艦載機を全て吐き出し、さらには艦娘の艤装や深海棲艦の装甲などの残骸を使用したミサイルの弾頭でダメージを負い、最後の足掻きとばかりに隼鷹に掴みかかりその頑強な歯牙を持って食い千切ろうとする深海棲艦。だが、それでも鯱と呼ばれる海洋生物に匹敵する巨体はそれだけでも唯の人間程度の存在では脅威であった。

 

 それに対し、過去に艦娘が装備していた刀剣を以って迎撃する隼鷹。だが、その刀身はささらに欠けていた。経年劣化と連戦による隼鷹の未熟な技量に耐えられなかったのだ。

 

 隼鷹はのたうつように迫る深海棲艦が衝突する寸前で跳躍、宙返りし、軽々と回避するとそれを眼窩に突き刺す。

 

「ボーキサイトだぁ!」

 

 仮設営の鎮守府を離れ、これで3戦目だ。兵装の制限をしていない夕立がはぐれた駆逐級を撃沈してしまい、2戦目は隼鷹が食用不可な程にズタズタにしてしまった。収穫が無いので私が深海棲艦達を追い立て、消耗したところで艦娘達に攻撃させている。現在の私の武装では攻撃力が高過ぎ、直撃させてしまえば可食部分が残らないからだ。

 

「今日は鯨肉パーティー?っぽい!」

 

 夕立はフラフラの駆逐級に飛びつき、深海棲艦の骨で出来た杭のような粗末な刃物を繰り返し突き刺している。駆逐艦の艦娘は体が小さく力が弱い為、一撃で仕留める事が出来ないらしい。

 

「今日のつまみゲットだぜぇ!」

 

 直撃さえさせなければ使用は可能なのでVLSの弾頭を妖精達によって近接信管に変え、衝撃波によりダメージを与え、そこに艦娘達が追撃する戦法を取っている。この方法は班長に「ガチ漁」と言う名称らしく一般的な漁では使用を禁止されているが深海棲艦相手ならば問題はないと判断。当初私は着発信管しか搭載しておらず、妖精達によって近接信管が搭載された。その時漏らしていたイオナと言う艦娘について調査する必要がある。どう考慮しても隼鷹や夕立と兵装に差が生じているからだ。

 

「ご苦労、これを使え」

 

「ありがとう提督さん! はい、隼鷹さん」

 

「おう、サンキュー夕立ちゃん」

 

 マニピュレータに所持していた銛と牽引用のロープを夕立と隼鷹は深海棲艦に突き刺し、曳航の準備に入った。当初深海棲艦を食す事に関し夕立の適応は早かったものの、隼鷹が難色を示したが備蓄に乏しい現状を受け入れたように見える。

 

「いやぁ、ようやく獲れたねぇ~。じゃ、帰ろうか」

 

「待て、生体反応、艦娘だ」

 

 ナインボール・セラフ(私の体)に羅針盤を搭載する事には難航しているが、スキャンモードにより生体反応の大きさを特定する事は可能である。

 

「分かった。艦載機は飛ばしてもいい?」

 

「許可する」

 

 隼鷹が紙を取り出し、それをスクロールに載せ命令するとそれらがスクロールの上を走り、次第に平面から立体に、小さなレシプロ機となって飛び立っていった。解析を行っているが、紙からレシプロ機になる過程で金属反応及び熱源反応が検出される。別方面から調査する必要があるようだ。

 

「常々疑問に思っていたんだが、どうやってアルミニウムやボーキサイトを紙に変えているんだ?」

 

「ん? 妖精さん達の方が詳しいと思うけど……食べた奴をこう、もにょもにょってやるとね」

 

 隼鷹は腰に着けた水筒から酒を飲んでいる。こいつはアルコールを摂取していようがノルマをこなす為黙認しているが、具体的な説明を求めるには酩酊する前でないと難易度が高い傾向がある。

 

「感あり。駆逐艦だってさ」

 

 何故強化されているとはいえ、人間である艦娘が海で発生するかは不明である。一説によると軍艦の魂が何かに憑依したものともあるが、私には理解出来ない。魂とは一体……。

 

「ごわ゛がった゛にゃ゛じぃ~!」

 

 私が思考にリソースを割いていると、子供の泣く声と共に艦娘の反応が接近してきた。メモリの拡張が必要かもしれない。当施設では望むべくもないが。

 

「にゃ!?」

 

「あー、あれは提督だからへーきへーき」

 

「ほんとぉ?」

 

「本当っぽい!」

 

 隼鷹と夕立が駆逐艦を宥めている。私が説明する必要性は無さそうだ。

 

「丁度良かった」

 

「にゃ?」

 

「うちらの鎮守府資材不足でさ~、これからうちの子になるんだし手伝ってよ」

 

「なんですかぁ?」

 

 駆逐艦の艦娘は現実を認めたくないと言った表情を浮かべている。

 

「そんな声出さなくていいって。同じ釜の飯を食うんだ。当然、食材もみんなで獲って食べた方がいいってね。夕立ちゃん良さそうなのはあった?」

 

「あったっぽいー!」

 

「おっけー! まだ銛もロープ余ってるし、ノルマは一人一匹だ。持って帰ったら隼鷹さんが捌いてやるよ! 大船に乗った気でいな!」

 

「にゃ゛じぃ゛~!?」

 

 軽空母一隻に駆逐艦二隻か。リターンの方が大きいな。

 

 

 

 深海棲艦には通常の血液や脂肪の他に石油由来の燃料が身体中を走っている。通常の燃料より燃えにくいそれは資源として有用ではあるが現在、人類側にはそれらを気に留める余裕は無い。せいぜい骨格や装甲、幼体を活用する程度である。最も、その幼体ですら強化していない人間にとっては危険であるが。

 

「兄ちゃんそこに掛けておいてくんな」

 

 つまり、損壊度が高い深海棲艦でも食材としてではなく、加工すれば燃料として使用出来る事を意味する。

 

「あちゃー、こりゃあ大分派手にやったな。大分血が抜けてやがる。しっかし、俺らが言うのもなんだがどうして海からこんなのが生まれるかね」

 

「使えないのか?」

 

「いんや、元々血脂の分離が難しいってだけで艦娘は食えはするんだよ。何せ青っぽい血とか混じった脂、それと重油が混じってるからな」

 

 俺らからすりゃ石油まみれのゴムみてぇなイカだけどな。と、笑いながら班長は付け加えた。

 

「まあそこはいいんだよ。俺たちは自前で畑育ててるし、妖精は甘党だらけなのが辛いけどこんな時だ。せめてサトウキビとかが見つかりゃ若いの達に食わしてやれるんだけどよ」

 

「それは人員を増やして捜索するしかないな」

 

「まあこの程度で音を上げるほど軟な鍛え方してねぇよ」

 

「提督ぅ~!」

 

 他の妖精達の作業行程を確認しながら意見の交換をしていると、艦娘達が接近して来た。

 

「睦月ちゃんが着任の挨拶したいってさ」

 

「分かった。移動するか。班長、あとは任せた」

 

「あいよ」

 

 私は司令室に入ることができない。よって司令室前で辞令等を出す事にしている。現在私が使用する司令室を建造しているが同時並行している作業が多く、廃材からの再利用の為難航している。

 

「それにしてもおっきいですぅ。すごいにゃー」

 

「おっきいっぽいし提督さんはとっても強いのよ! 今日もごはん獲るの手伝ってくれたっぽい!」

 

「はぇぇ~」

 

「よし、到着」

 

「およ? 外にゃし?」

 

「提督さんが大きすぎて司令室に入れないっぽい!」

 

「にゃあ……納得です」

 

 隼鷹と夕立が整列し、前の位置に睦月が出る。

 

「帝国海軍の駆逐艦で初めて強力で大型な61cm魚雷を搭載しました、睦月です!」

 

 海軍式の肘を脇に近い位置で曲げる敬礼の姿勢を取る駆逐艦睦月。

 

「ハスラーワンだ。貴官の着任を歓迎する」

 

 私もそれに倣い敬礼を返す。セレモニーは重要だ。

 

 私がマニピュレータを下ろし、睦月達も敬礼を解くと弛緩した表情を見せた。

 

「キチンと出来たし、これから肉を分けてもらって歓迎会だ!」

 

「夕立ハンバーグが食べたいっぽい! 睦月ちゃんには一番美味しいおみそあげる!」

 

「美味しいにゃしぃ?」

 

「っぽい!」

 

「にゃぁぁ」

 

 隼鷹は当初深海棲艦の幼体が食卓に並んだ事に抵抗していたが口に入れてからは問題なく摂取していた。夕立は海上で彷徨っていた時にやむを得ず摂取していたら耐性が付いたらしい。艦娘も発生し、着任するまでの期間によってそれぞれ個体差があるようだ。

 

 

 

 通常の調理との違いは深海棲艦は調理場に石油の匂いが残る為野外で行われる。

 

「はい、夕立ちゃんと睦月ちゃんはこれをこねてね」

 

『はーい』

 

 なお、艦娘は通常の人間と味覚が異なるらしいので石油特有の刺激臭が強化前とは感じ方が異なると聞いた。

 

「隼鷹」

 

「なんだい、提督ぅ?」

 

 隼鷹に向け、無線で会話する。秘書艦のみに伝えてある周波数だ。それも定期的に変更するもの。

 

「お前は艦娘になる前の記憶はあるか?」

 

「……無いね」

 

 隼鷹は手元の包丁を止めずに返答する。

 

「そうか」

 

 通常艦娘を建造する為には鋼材や燃料、弾薬、ボーキサイトの他にも開発資材が必要になるが、それは人間の死体、特に女性が好ましい。

 

「まあ別に良いんじゃないかな? こうやってお酒呑んで敵ぶっ殺してさ。ついでにそれを食べたりして。まあ流石のあたしも人型は嫌だけど」

 

「そうか」

 

「あたしは建造だったけどあの子達は海から来た。夕立なんかは海で一人だった時期が長かったのか、相手が敵とか言う前に獲物と言う目で見てる。睦月はまだわかんないけど、まあ建造されるよりは色々なしがらみは少ないと思うよ」

 

「そうなのか」

 

「提督もさ、正直その身体の事とか聞きたい事はあるしずっと外とか不便そうだったり強かったり……まあ色々ある訳だ。でもまあ、そういう事だからさ」

 

「そうだな」

 

 聞きたい事とは違ったが収穫はあった。

 

「そうさ……そんな事はどうでもいい。あたし達は艦娘で、あんたは提督だ。それでいい」

 

「ああ」

 

「さて、提督が変な事聞くもんだから酔いが醒めちまったよ。班長がエタノール取ってたから後で貰って来よ。いっしょ? 提督ぅ」

 

「呑みすぎるなよ」

 

「分かってるって。さて、つなぎはあんま入ってなかったけど出来たかな~?」

 

 隼鷹は駆逐艦達に調子を変えて話しかけた。

 

「出来たっぽいー!」

 

「じゃじゃーん! おっきいの作ったよ!」

 

「おー、いいねぇ。んじゃ火ぃ着けて焼こうか。睦月ちゃんのは大きいから少し離して念入りにね」

 

『はーい!』

 

 そう言って廃材を再利用した鉄板を熱し始めた隼鷹。艦娘は過去に存在した軍艦の魂を持った存在だと資料には明記されていた。仮にそれが正しいとして、人類が信仰していた魂と言うものが存在していたら……ここに存在する(・・・・・・・)私はなんだ(・・・・・)

 

 結局直ぐには答えが出ず。結論は保留する事にした。情報が不足している。




 チタタプ、チタタプ、チタタプ……。多分アニオタwikiで勃起の項目見たせい。
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