サブタイとテスト期間ででめっちゃ時間食っちゃいました!
もうサブタイつけるのやめようかな……
(あれ……?俺どうしたんだっけ?確かヒビキと別れた後、温泉に入ってて、それで女の霊と鉢合わせて……ダメだそこから記憶が……)
覚醒しつつある意識の中で記憶が曖昧になっているコガラシは重たいまぶたを開ける。
「あら?お目覚めですかー?」
目を開けるとそこには、頭に頭巾をかぶった13歳ほどの少女がニコニコとした笑顔でコガラシを見ている。
状況を詳しく簡潔に述べると、コガラシは今、その少女に膝枕されている。
「え……俺……ここは?確か風呂場に……」
完全に意識が覚醒したコガラシは今の状況に特に驚きはせず、体を起こす。
「冬空コガラシさん……ですね?」
「えっ?なんで俺の名前を……?」
「貴方ことはヒビキさんから聞いてます」
「は、はぁ……」
知人が自分が知らぬ間になにを話したのかが気になるコガラシ。
だが今一番気になってるのは目の前な少女だった。
「あ、申し遅れました。わたくし、このゆらぎ荘の中居を務めさせていただいております。仲居ちとせ……と申します」
「中居さん!?君が!?」
「はい〜ゆらぎ荘の皆さんのお世話をさせていただいてるんです〜」
少女、仲居の自己紹介にコガラシは驚く。
どう見ても中学生ほどにしか見えないこの少女が中居。
とても予想できたものじゃない。
と、ここで奥の襖がガラッと勢いよく開く。
「お〜?やぁ〜っ起きたぁ!」
襖が開いた場所から、この宿の住人であろう女性が三人ぞろぞろと部屋に入ってくる。
一人は先ほどヒビキと話していたサイドテールが特徴の狭霧。
もう一人は長髪に眼鏡をかけた女性だが、片手に《鬼殺し》なる酒瓶を持ち、相当飲んでいるのか、顔を真っ赤にし、もうべろんべろんに酔った状態。
しかもそのせいか服は肌蹴、豊満な胸が惜しげもなくその下着を露わにしてある。
もう一人はパーカーを身に纏い、フードを被っている。しかし、そのフードの形が奇妙で、まるで猫の耳かのようだ。彼女は興味なさげにあくびをしている。
「お近付きに君もいっぱいどーお?」
「呑子さん!彼はまだ未成年ですよ!」
呑子と呼ばれる女性はコガラシに酒を進めようとするが、狭霧に注意される。
「え〜お堅いなぁ〜〜さぎっちゃんは〜〜」
「当たり前です!大体ヒビキが来た時だってそうだったじゃないですか!」
「でもぉ〜前にさぎっちゃんがお酒飲んじゃった時は〜〜大変だったよねぇ〜〜〜だってさぎっちゃんあの時〜〜」
「わーっ!わーっ!それは言わないでください!!」
なにやら黒歴史を掘り返されて顔を真っ赤にして慌てる狭霧。
今のこの場にその時の被害者であるヒビキがいないのが彼女にとって不幸中の幸いだろう。
「えと……あんたらここの住人なのか……?」
勝手に話が進み置いてけぼりをくらってるコガラシは目の前の女性二人に訊く。
彼女らがここの住人ならヒビキのことも知っているはずだと思ったからだ。
「そーよぉ。アタシ荒覇吐呑子!キミはぁ?」
「ふ……冬空コガラシっす!(つか……)」
「ん〜?」
コガラシは今目のやり場に困っている。
自分の前でしゃがんでいる呑子と呼ばれる女性。彼女は酒癖が悪いことが見ただけで伺える。
そして、肌蹴たせいで見えまくりな下着も目に入ってしまう。
(見えとるがな!!)
今まで悪霊に取り憑かれていたせいで、女性と関わる機会が殆どなかったコガラシにとって、これは目に毒だった。
ぐるんっ!と勢いよく顔を晒し、呑子を視界から外す。
その時、
シュビッ
風を切る音が聞こえ、何かがコガラシの頬に擦りながら通り過ぎ、ドスッという音を立てて畳に突き刺さった。
刺さったのはくないだ。
「はい……!?」
突然のことで訳が分からず動揺するコガラシ。
くないが擦った頬から、血が流れている。
「冬空コガラシ……と言ったな?一つ覚えておけ。もし貴様がこのゆらぎ荘の風紀を乱すような行いをした場合、たとえヒビキの知り合いであろうと……この雨野狭霧が天誅を下す!!」
「はぁ!?」
くないを構えてコガラシを睨む狭霧。
初対面に対してこんな敵意剥き出しな挨拶は今まで経験がないコガラシは動揺を隠せない。
というか、くないを投げられること自体まず無いのだが……
「えぇ〜〜さぎっちゃんいきなり辛辣過ぎな〜い?ヒビキちゃんの時はもっとやさしくなかった〜〜?」
「そんなことありません!ヒビキにもちゃんと釘刺しました!!それに呑子さんも呑子さんです!男子が増える以上もっとキチッとした服装を心掛けてください!」
マイペースな呑子を注意する狭霧。一方コガラシはというと、
(なんなんだこの女!?)
まあ当然の反応である。
唖然としながら二人の会話を見ているコガラシ。
すると、パーカーの女がそぉ〜、っとコガラシに近づき、あろうことか先ほどくないを投げられて傷ができたコガラシの頬をぺろっ、と舐めた。
「ちょっ……なにすんだテメー!?」
コガラシは顔を真っ赤にして、舐められた頬を抑えて憤慨する。
対して舐めた本人は、顔をむっ、と顰める。
「……夜々が治してあげようと思ったのに」
夜々と名乗った女はぼそっ、とそう呟くと、怒った様子でコガラシから離れていった。
「ときに冬空コガラシ。貴様は何号室に越して来たのだ?」
呑子との会話はとりあえずひと段落ついた狭霧がコガラシに訊いてくる。
「部屋か?確か風呂に入る前にヒビキが鍵を……四号室だな」
「「「「四号室!?」」」」
コガラシが懐からヒビキが渡したであろう部屋の鍵を取り出して部屋の号室を言うと、その場の全員は揃って声を上げる。
「ん?それがどうかしたのか?」
首を傾げるコガラシを余所に狭霧は小声でぼそぼそと呟く。
「ヒビキの奴はなにを考えているのだ!?幽奈のいる部屋に男を連れ込むなど……!冬空コガラシ!!」
「はい!?」
「不埒な真似をすれば天誅を下す!覚えておけ!!」
そう言うと狭霧は怒った様子で部屋を出ていってしまった。
「短い付き合いにならなきゃいいねどねぇ」
「夜々もう寝る……」
狭霧についていくように呑子と夜々も部屋を出ていって。
「え?は?」
何故か怒鳴られ、頭から?が大量に浮かぶコガラシ。
仲居はその様子に苦笑いしている。
「コガラシさん。後でヒビキさんにお礼を言っておいてくださいね。あなたをここまで運んでくれたのはヒビキさんなんですから」
「ヒビキが?そういえば、さっきから見当たらないけど……」
「今はお風呂に入ってますよ。もう直ぐ上がってくると思いますけど」
「いや〜いい湯だったな〜」
仲居が話していると、別の襖が開き、入ってくるの者が一人。
「あ、噂をすれば」
入って来たのは浴衣を着たヒビキだった。
「お、目が覚めたみたいだな。コガラシ」
「ああ……おかげさまでな」
手を差し伸べてくるヒビキ。コガラシはその手を掴み立ち上がる。
「あ、そうだ。ヒビキさん、コガラシさんを四号室まで案内してくれますか?」
「わかりました。それじゃあ行くぞコガラシ」
「お……おう」
部屋を出ようとするヒビキ。コガラシもその後に続く。
「あ、ヒビキさん」
「ん?なんですか仲居さん」
襖に手をかけようとするヒビキを仲居は呼び止める。
「さっき狭霧さんが畳に穴を開けちゃったから、明日までに修理お願いしますね」
「えっ!?ちょ、ちょっと待ってくださいよ!そりゃないでしょ!?」
当然文句を言うヒビキ。しかし、
「お願いしますね?」
「いや、あの……」
「ね?」
「………はい」
仲居の威圧感に負けて頷くしかなかった。
ヒビキはほぼ放心状態のままコガラシを連れて部屋を出ていった。
仲居はニコニコと、笑顔を絶やさず二人を見送っていた。
呑子さんの口調難しいです!!!