「もう、俺以外は始末したんですか?.....イタチさん」
うちはトカゲの問いかけにイタチは答える代わりに背負っている刀を抜いた。
「お前が知る必要はない。」
シュッ!
いきなり、しかも速い、だが。
「写輪眼ッ」
寸での所で少年はイタチの太刀をかわす。
流石に腐っても天才か......かわせたのは運が良かった。
「写輪眼......まさかその歳で開眼していたとはな」
「それは嫌みですか?俺の記憶が正しければあなたは8歳で既に開眼していたと聞きましたが」
「俺と比べても仕方ないだろう」
イタチは再び刀を振るう。その斬撃を何度も俺はかわす。何とかして逃げる隙を見つけなければ。このままではいずれにしろ当たる。
突然イタチが足を止めた。諦めた.....訳ではないだろうが今のうちに休憩しよう。
「どうしたんですか?イタチさんもう終わり」
そういいかけたトカゲだったが、イタチの空気が変わったことを感じとり、身構えた。
来るか.....万華鏡。
「お前に写輪眼の本当の力を見せてやろう」
やはり既に......
イタチは目を瞑ると大きく見開いた。
「天照!」
イタチの声と共にトカゲに向かって漆黒の炎が放たれる。
これがイタチの万華鏡の力....クソッ、考えてる場合じゃない。何か手は.....あった。
足を止めずにトカゲは印を素早く組んだ。
「水遁・水流壁の術!」
トカゲが地面に手をつくと黒い炎とトカゲの間に水の壁が出現した。
よし、これでしばらくは追ってこれないだろう。それどころか運が良ければ炎を消してくれる筈。何にせよ今のうちに遠くへ......
ゴォォォ!
「これは....炎が水を燃やしている?あり得ない」
「無駄だ、その程度の術で天照を消し去ることは不可能だ。天照が消える時、それはお前が死ぬ時だ」
消えない炎?もしイタチが言っている事が事実なら俺が死ぬまで消えないって事か......無茶苦茶すぎる。
考えている間に天照の炎はほぼ全ての家に回り、逃げ道がどんどん狭まっていく。やるしかない、奥の手を。
......万華鏡写輪眼を。
そう、俺も少し前に開眼していた。戦死した事になっている父を殺して。
後ろめたさもあり、一度も使わなかったが四の五の言っている場合じゃなくなってきた。今なら父も許してくれるだろう。
トカゲは天照から出来るだけ距離をとり、里の外に出る場所からもっとも近い門に向かって、万華鏡写輪眼を開眼する。
「消えろ、消えろ」
最後の手は同じ万華鏡ならもしかしたら天照が消し去ることができるかもしれないという淡い希望だった。
全部、とは言わない。せめて脱出に必要な場所だけでも消せれば。
眼が痛い。万華鏡写輪眼の副作用だろう。だが、痛いが強くなると共に門の辺りの火がポツポツと消えていく。
「後少し.....」
数分後、門を覆っていた天照が完全に鎮火した。
トカゲは左目を強く抑え、唸った。消したはいいが、ここまで反動が大きいとは....チャクラも大幅に減ったし、使いどころには気を付けた方がいいな。
「まさか、イタチも天照から逃げられたとは思ってないだろな」
痛みを堪えながら木の葉の里にトカゲは走った。
あそこなら匿ってもらえる。イタチはもう追ってこないと思うが急ぐに越したことはない。油断大敵と諺があるくらいだしな。
その日、俺は木の葉に無事に着き、保護された。
次の日、木の葉の忍がうちはの里を調べでは天照は消えていて、生き残ったのは2人だけだったらしい。
1人はトカゲ、そしてもう1人はうちはの里を滅ぼしたうちはイタチの弟、うちはサスケ。
面識はないが、二人は仲の良かった天才兄弟、と村で囁かれていたのを覚えている。
それから俺は火影の配慮もあり、アパートのマンション(暗部の監視付き)に住むことになった。
サスケも同様の待遇だったらしい。
火影に何度かサスケに会ってくれと頼まれたが、会う気はなかった。あっちもあっちで会いたい訳でもないだろうし、それに同じ一族で傷のなめあいなどしたくない。そういうのは嫌いだ。ヘドが出るくらいに。
そしてうちは一族滅亡から1ヶ月、俺はアカデミーに通うことになった。
とりあえず書いてみました。
ちなみに主人公は水と雷の使い手です。