「変化の術は主に情報収集や潜入時に多く使われ........」
つまらない。
イルカの授業を受けながらトカゲは三度目のため息をついた。
最初、アカデミーと聞いて本格的な忍術を教えてもらえると思ったが、予想は大きく下回った。
授業は主に座学、しかも忍術は戦闘用ではなく本当に初歩中の初歩のばかり。初歩なら親父に嫌という程学ばされた。故に余計授業がつまらなくて堪らない。
それでもここに来るのを止めないのは忍者になるためだ。忍者になるならアカデミーに通うのが必須。だからこそ毎日休まず、通っている。
「どれくらい続くんだ......この授業」
転入生として途中から入学したため、授業時間をまだ完全に把握していないのだ。
横のポニーテールの女に聞くか。熱心に黒板の文字を写しているが、多分大丈夫だろう。
「なぁ、真剣に取り組んでいる所で悪いが、この授業は後どれくらいで終わるか教えてくれ」
「えっ、トカゲ君?......ええ、いいわよ。えーと、今の時間なら後20分って所よ」
ポニーテールは一瞬意外そうな顔をしたが、すぐに教えてくれた。
意外そうな顔をしたのは恐らくうちは一族滅亡で、俺が気難しい人間になったと思ったのだろう。
サスケはどうか知らないが、少なくとも俺は唯一の肉親である父は自分で殺したし、周りのうちは一族とも関係は薄かったので特に何とも思わなかった。実質、特にトラウマもないし、未練もない。
実際、うちはの滅亡は俺にとってはあってもなくてもどちらでも良かった、そこらの道に転がる石ころ程度の事件だった。
「そうか、ありがとう。」
俺は礼を言って、微笑んだ。
「べ、別に良いわよ。これくらいで礼なんて」
照れたのかポニーテールの女はくねくねと身をよじらせ、うふふふと笑っている。
女、それはやめた方がいい。かなり気持ち悪いからな。
そこに髪を後ろに纏めた男がめんどくさそうに近づいてきた。
「いの、その笑い方止めろ。気持ち悪ぃ、そいつも困ってんだろ」
「気持ち悪くないわよ!ってシカマルか......あんた殴られたいの?」
シカマルは悪いなと、いのは青筋をたてながらシカマルを見る。
どうでもいいが、喧嘩なら他所でやってくれ。目立つし、迷惑だ。
とそこにポテトチップスの袋を持った太った少年がまっすぐこっちに歩いてきた。
「二人とも、また喧嘩してるの?」
「喧嘩じゃねぇ、転入生がいのに絡まれてたから助け船をだしただけだ。チョウジ」
「だから絡んでないって言っているでしょ!彼から話しかけてくれたのよっ」
「にしても困ってただろ、サスケにしろ転入生にしろ顔がいい奴に絡むのは少し控えろ。見てるこっちがめんどくせぇ」
「じゃあ見なきゃいいでしょ!?嫌がらせしてるのシカマルっ」
二人の争いはさらに激しさを増し、乱闘にもつれ込むかと思ったその時。
パキッ
教室内にチョークの折れる音が響き、イルカが振り返った。顔はひきつった笑みを浮かべ、青筋をたてている。
「いの、シカマル、チョウジ!廊下に立っとれ!!!」
僕もというチョウジの訴えは聞き入られる事はなく、いのは言い訳をしたが却下され、シカマルはどうでもいいとばかりに廊下に出ていった。
「あれはシカマルが悪いんだからね」
「へいへい」
「僕、何もしてなかったのに」
授業が終わった後、三人は教室に戻ってきていた。ただイルカの説教を受けたせいか三人とも疲れたような顔をしている。
少し罪悪感が芽生える。元はといえば自分から始まった事だからな。
「悪かった、いの、シカマル、チョウジ.......当たっているか?少なくとも俺にも非があった」
三人が一斉にこっちを見た。一様に目を丸くしている。
その反応にトカゲはため息をついた。
「うちはの事で気を使っているのは分かるが、俺は別に気にしていない。サスケはどうか知らないが。だからいちいち驚くな。不愉快だ」
トカゲの言葉に三人とも目をそらした。
「......悪かった。正直うちはの連中はプライドが高いとか勝手に想像してあんな態度とっちまった」
「トカゲ君、ごめんなさい」
「ごめんよ、トカゲ」
「......分かったならもういい。」
偉そうなこと言ったがこれくらい言わないと理解してくれないと思った。
そこにタイミングよく教室にチャイムが鳴り響いた。
トカゲは席から立ち上がると三人に別に怒っていないと告げ、教室から出た。次は組手だ。
しばらくアカデミー編になるかも.....
中途半端に投稿してすいません。すこし設定をミスりました。