「よっしゃぁ!行くってばよサスケぇ!」
「フン」
金髪問題児、うずまきナルトはそう叫ぶとサスケに向かって一直線に突撃した。
午後の授業は組み手だ。ルールはシンプルに体術のみで、忍具の使用も禁止。勝利条件は相手を戦闘不能にするか、降参、気絶、この3つのどれかで決まる。アカデミー生の場合、大抵は降参が多い。やはりそこは子供で危ないと思ったら怖くなって逃げるように降参するからだ。
ズザザザザッ!!ドォン!
「ぎぃやぁぁぁぁぁ!!!!」
サスケに突撃したナルトだったがいとも簡単にかわされた上、止まりきれず地面に転がりながらギャラリーに突っ込んだ。それでもすぐにナルトは立ち上がるとサスケに突撃する。
まるで鉄砲玉だな.......まぁ、玉にこんな例外もいるが、大抵の奴にはここまでの根性はない。だからうずまきナルトはそこが長所ともいえるだろう、忍術こそ落ちこぼれているが負けず嫌いな所やあのチャクラ量、磨けば将来大物になるかもしれない......それまでは完全に落ちこぼれ扱いだろうが。
「しつけぇよ、ウスラトンカチ」
サスケは気障っぽく言うとナルトに足払いをかけた。
「うわぁ!?」
もちろんろくに体術などしていないナルトが避けれるはずもなく拍子抜けするほど簡単にかかり、派手に倒れ目を回した。
アカデミーの教師が手を上げる。
「そこまで!勝者うちはサスケ」
サスケの勝利に女子が雨のように黄色い歓声をこれでもかと浴びせる。ナルトは悔しそうに地面を強く叩いた。
そんな二人の様子をギャラリーから見ていたトカゲは首を傾げた。
そんなにサスケがいいのか?確かに顔はいいし、忍者としての才も兄に及ばず高いが自惚れ屋っぽい所とか気障な所とかが俺はかなり苛つくんだが。その点、ナルトは単純で扱いやすそうだから嫌いじゃない。
「終わったらさっさと下がれ!」
教師の声にナルトは渋々とギャラリーの輪に加わり、腕を組んでふてくされたようにサスケを睨んでいる。
「次、奈良シカマル!」
「へいへい」
次はシカマルか。これは勘だが、あいつならいい線いくかもしれない。
そう思ったトカゲだったが、勝敗は呆気なく決まった。
シカマルが棄権したのだ。始まって数秒で。
教師は一瞬驚いたようにシカマルを見たが、うちはが相手なら仕方ないと降参を認めた。
「では、次!うちはトカゲ!」
「俺か.....」
トカゲが前に出るとギャラリーがざわつき始めた。サスケも心なしか目がぎらついている。
これだからうちは同士で組み手は嫌なんだ、勝っても負けても悪目立ちしてしまう。
「お前がトカゲか?同じうちはの人間にしちゃあ大したこと無さそうだな」
「うちは全員がお前みたいな天才じゃないからな、俺はうちはの中でも凡人の部類に入るしな」
サスケは気障に笑った。
「自分の実力を理解しているみたいだな。どっかのウスラトンカチよりは好感が持てるぜ」
サスケの言葉にトカゲはくつくつと笑った。
天才なのは確かだが、今の実力は断然俺が上だ。
「サスケ、知っているか?天才と馬鹿は紙一重って」
「.....何が言いたい。」
「天才だからってあんまり天狗になってると足元、ナルトにすくわれるんじゃないか?」
「フン、余計なお世話だ。」
来いよ、うちはの力見せてやるというサスケの挑発じみた台詞で組み手は始まった。
少し驚かせてやるか.......
トカゲは足にチャクラを送り、下忍には見えない程の目にも止まらぬ速さでサスケの前に移動する。サスケの顔が驚きの色に染まる。
「何だ、今のはっ」
「どうした?サスケ、顔色が悪いようだが」
トカゲが再びくつくつと笑う。
チャクラを使い、身体能力を上げる、これはチャクラコントロールが出来ないアカデミー生には無理な話だろう。
一方、サスケはプライドを傷つけられたせいか表情が険しくなった。
「行くぜ!」
サスケはトカゲに向かって鋭い蹴りを繰り出した。
何とか書き上げました~