ある日の夕方
僕とダイヤちゃんは、何時もの様に生徒会の仕事を終えて、家路についていた。
「聖さん」
「何?」
「あの海に寄っても宜しいでしょうか?」
「いいよ。僕も丁度、海が見たかったし」
僕
「潮風が気持ち良いなぁー」
「そうですわね」
潮風を受けていると、ダイヤちゃんが何かを思いついたような顔をした。
そして辺りを見回すと、枝を見つけて、砂浜に何か書き始めた。
「これって・・・・・」
それは、かつてダイヤちゃん達がスクールアイドルをやっていた頃のグループ名、
"
「ダイヤちゃん、これ・・・・・」
「久し振りですわね、この文字を見るのも・・・・・・」
やっぱり、ダイヤちゃんもやりたいんだ・・・・・・。
あっ、写真撮らないと。
パシャ
「聖さん?」
「ダイヤちゃん、こっち向いて」
パシャ
「写真ですの?」
「うん。直ぐに消えるだろうから」
そうしていると、
「それは無しって言ったでしょ!」
梨子ちゃんの声が聞こえた。ということは・・・・・
「千歌ちゃん達が居るってことか・・・」
呟いたと同時に手首を掴まれた。
「えっ、ダイヤちゃん?」
「聖さん、逃げますわよ」
「えっ、ちょ、ちょっと」
ダイヤちゃんは走り出した。
『浦の星女学院スクールアイドル、Aqoursです!』
あの日から何日か経ち、本を読んでいると、町内放送が聞こえてきた。
『待って、でもまだ、学校から正式な承認貰ってないんじゃ・・・・・・』
あれ?
『だあっ⁉じゃあ、えーっと、浦の星女学院非公認アイドル、Aqoursです!今度の土曜14時から、浦の星女学院体育館にて、ライブーー』
琴の弦を強く弾く音がした。ダイヤちゃん、集中切らしちゃったんだろうな・・・・。今の放送聞いて・・・・。
『非公認っていうのは、ちょっと・・・・』
『じゃあ、何て言えばいいのー!』
皆、これ町内中にダダ漏れだって、分かってるかな?
そして、遂にライブ当日になった。だけど、天気は雨。
僕とダイヤちゃんは、こっそりと体育館の外から見守っている。千尋は、ルビィちゃんとひなちゃん、花丸ちゃんと体育館の後ろの扉付近から見ている。
そして、いよいよライブが始まった。あれ、まだ時間になってないけど・・・・。
挨拶を済ませ、曲が始まった。元気で素敵な曲だ・・・・・。
バチン!
だが、数分が過ぎた頃、突如停電になってしまった。雷の
「ダイヤちゃん、何処行くの?」
ダイヤちゃんは
まさかダイヤちゃん・・・・・。
ダイヤちゃんはそれを持ち上げようとするけど、力が無い所為か持ち上がらない。
僕は其れを手伝う。
バッテリーを運び終えた頃、外から人の声や車の音が聞こえてきた。
そして、ダイヤちゃんはバッテリーを繋ぎ終え、電源を入れた。これで電気も復旧する。
「あれ、ダイヤちゃん?」
気付くと、ダイヤちゃんはまた何処かに行こうとしていた。恐らくまた体育館に戻るのだろう。
体育館に着くと、丁度曲が終わった所のようで、拍手喝采が起きていた。
だが、ダイヤちゃんは真剣な表情で、速足で彼女達の方へと行ってしまった。
「彼女たちは言いました!」
「スクールアイドルは、これからも広がっていく。何処までだって行ける。どんな夢だって叶えられると」
そしてダイヤちゃんが彼女達の前に立つ。
「此れは今までの、スクールアイドルの努力と、町の人達の善意があっての成功ですわ。勘違いしないように」
其れに対して千歌ちゃんは、
「分かってます。でも、でも只見てるだけじゃ、始まらないって、上手く言えないけど・・・・、今しか無い、瞬間だから」
そして二人の手を取ると、
「だから」
「「「輝きたい!」」」
そして再び、拍手が沸き起こった。
外を見てみると、曇り空から日差しが差し込んでいた。
次回はルビィと花丸加入回!千尋と日向も入ります!