更新が面倒くさいので以降は小説家になろうさんでの更新に限らせて頂きます。
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続きを読みたい方はそちらでよろしくお願いします。毎日更新を予定しています。
プロローグ。
突然だが、目の前には美少女がいた。しかもただの美少女じゃない。
『全裸の美少女』だ。そう、ここが重要!
そこはいつも宿泊している安宿の風呂場だった。勘違いしないで欲しいのだが、別に俺は宿に女の子を連れ込んできたのではない。そもそも、そんな事をする金も甲斐性も俺にはなかったのだ。
「き、君は・・・・・・・一体」
彼女は何も言わず、俺の事をぼーっとした様子で見ていた。
おっぱい。頼むからおっぱいを隠してくれ! 頼むから!
俺は胸中でそう叫んでいた。産まれて初めて見るおっぱいをこうもむざむざと晒されては目のやり場に困る。正直心臓に悪い。
しかし。一体、どうしてこんな事に。
考えられるのはひとつだけだった。そう、俺が今日、仕事場の鉱山で見つけてきた剣だ。
あの剣がこの美少女になったとしか考えれない。流れるような銀の髪、プラチナブロンドというのかに、新雪のような白い肌をしている現実離れした美少女に。
ーーそう。こうなった経緯はというと。
末藤一樹すえどうかずき。
普通の高校二年生。成績普通、容姿普通。取り立てて言う事のないただの高校生だった。
そんな俺が突然、異世界に召還された。目の前にいたのは見た事もない異邦の人達。一瞬にして俺はファンタジーの世界に取り込まれてしまった。
そう、俺は理解をする。アニメやラノベ、コミックやゲーム、ありとあらゆるサブカルチャーに囲まれて育ってきた俺のような人間の順応能力というものはものすごく高かった。
これは『異世界召還』というやつだった。ひょんな事から主人公は異なる世界に召還、または転生などし、無双していき、ハーレムを築いていく。そう、無双してハーレムを築いていくのだ。なぜ二度言ったのか? それが重要な事だったのだ。
そう、異世界に召還された時点で、俺の勝ちは確定している。現実世界では全くモテず、バレンタインデーには母親を除きチョコをひとつも貰えないようでもモテる。そう、モテまくる! そう相場が決まっていたのだ。
「ふっふっふ。はっはっはっは。がっはっは! 勝ったな! これは勝ち確だ!」
俺は異世界の街のど真ん中で高笑いをする。
ーーと。そんな時の事だった。
男達が姿を現す。男達は典型的な盗賊風のやさぐれた男達だった。男達はなにやら言ってきた。
何を言っているかわからない。なぜか言語の習得ができていないようだ。なんてこった! サービスが悪いぞ最近の異世界召還ものなのに。
事なる世界に召還された時は初期サービスとして異世界言語が拾得済みのはずじゃないか。
男達は何かを言ってくる。何を言っているかわからない。しかし、フィーリングで理解した。
『痛い目を見たくなければ金と荷物をおいていけ』と言っているのだ。こういう人間の行動は単純である。そう言っているに違いない。
だが、臆する事はない。異世界に召還された人間というのは特別なのは、そう、英語で言うならスペシャル。スペシャルな存在。下々の人間達を超越した、特別な力が用意されている。そう、そういう特典があるのだ。そう、例えば魔法だ。
「くらえ! フリーズ!」
しかし。発動しない。どうやら初期特典として魔法は授けられていないらしい。
「あれっ? 嘘。そういうやつじゃないの?」
俺はきょとんとする。
「くそっ。だったら!」
そう、きっと別の特典が授けられているはずだ。きっと、普段と何も変わらないように思えても、力が何十倍にも強くなっているはずだ。
俺は踏み込み、力任せに盗賊の一人をぶん殴る。
どうだ。
胸中でほほえむ。
しかし、盗賊の男はニヤリと笑う。全く効いていないようだ。
逆に俺は殴られる。
「・・・・・・・ぐはっ!」
なんだ。俺って全く弱いじゃねぇか。点で話にならねぇ。
「ちくしょう。こんなの聞いてねぇぞ」
俺は盗賊達に身ぐるみをはがされる事になる。持っていたのなんて、学校の鞄に、スマートフォンや携帯ゲーム機くらいではあったが。
男達は俺をほとんど丸裸にすると、意気揚々と引き上げていった。
無双とハーレムからはほど遠い、俺の異世界デビューだった。