転生者   作:フリッカ・ウィスタリア

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目を開けると金髪碧眼の美少女?がいた
話を聞いてみると、どうやらここは八坂という人の家だそうで身元が分かるまでの間八坂家に居候することになって…


ボウトクテキナカミガミ

ハス太「フゥ...今日もいい天気だねぇ」

誰に言うわけでもなく独り言を吐きながら日向ぼっこをしていたハス太

ニャル子「ハス太君は本当に日向ぼっこが好きですね」

ハス太「そうだねぇ、気持ちいいもん」

クー子「ハス太君は俗に言う草食系男子、だからしょうがない。そんなことよりニャル子、向こうでイチャイチャしよ♡」

ニャル子「ええい!相も変わらず暑苦しい奴ですね!離れやがれってんですよ!」

そう言ってニャル子は体を絡めてきたクー子を振り解き投げ飛ばした

クー子「ニャル子のそう言うつっけんどんな所も…なかなかそそられる!」

対するクー子の方は全く堪えていないどころか、さらにヒートアップしてきているようだ

真尋「お前ら、毎日そのくだりやってるけど、飽きないのか?」

ニャル子「飽きるも何もクー子が勝手に私に突っかかってきてるだけですよ!」

クー子「私は諦めない。いつかニャル子に私の気持ちが届くまで頑張る」

真尋「クー子のその一途な所は正直敬意を表すレベルだよ…」

ハス太「昔からクー子ちゃんはニャル子ちゃん一筋だもんね」

クー子「好きな人を思うのは、当たり前」

そんないつもの如くな会話をしていると、家の庭に次元の裂け目ができた

真尋「あれ?誰か何か頼んだのか?」

ニャル子「いえ、記憶にありませんが…」

クー子「私も…ない」

ハス太「僕も宅配を頼んだ記憶はないね」

真尋「え?じゃあなんでゲートが…」

真尋が言葉を言い切る前に、ゲートから何かが出てきた

ドサッ

ハス太「あれ?これって…人間!?」

そう言ってハス太が裂け目から出てきた人に近付いて行った

???「うっ…うぅ…」

少しうめきながらその人は目を開けた

ハス太「だ、大丈夫?」

???「え、えぇ、大丈夫です…多分」

そう言ってその人は腕や足が動くか確認していた

真尋「何で次元の裂け目から人間が降ってくるんだ?」

ニャル子「分かりません。でも、宅配の類ではないですね。レズの宇宙人は居ても、私達3人の中に人間を買うような趣味の悪い奴はいませんし」

真尋「いる方がびっくりだ!」

二人がそんな会話をしていると、クー子がその人に近付いて行った

クー子「貴女、何でゲートから出てきたの?」

???「分かりません」

クー子「そう、ならいい。じゃあ、名前は?」

???「えっと、神崎…いや、エメラルド・マーティンです(神崎姓はあの夫婦から貰っただけだし…)」

クー子「分かった」

そう言ってクー子は携帯の様な物を取り出し、何処かへ連絡を取っていた

クー子「…ああ、ちょっと調べてほしいことがある。…ええ、神崎かエメラルドで該当する人型生命体を調べて」

クー子は手短に連絡を済ますと再び戻ってきた

ハス太「クー子ちゃん、誰と話してたの?」

クー子「ちょっと惑星保護機構に、この子の事を調べさせようと依頼した。もしかしたら、はぐれ宇宙人かも知れない」

エメ「あの、何の話をしているんですか?」

ハス太「貴女がはぐれた宇宙人かもって話だよ」

エメ「え?いや、広義に解釈すれば地球人も宇宙人の中でしょうけど…」

クー子「…地球人?じゃあ貴女は、この地球の生命体だというの?」

エメ「そりゃそうですよ。と言うか、それは貴女達もじゃ…」

ハス太「え?いや、あそこにいる男の子以外全員違う惑星の出身だよ?」

エメ「えぇ…」

エメは困惑していた

自分が今回転生した先は意外と普通に宇宙人がいるようだ

クー子「とにかく、身元が分かるまで私達の監視下にいて。もしかしたら、バイヤーか奴隷の可能性がある」

ニャル子「監視下にいろって…何処に匿っておく気ですか…」

クー子「少年の家に決まってる」

ハス太「えぇ!?それはさすがに迷惑なんじゃ…」

真尋「いや、別にいいよ。厄介事に巻き込まれるのはもう慣れたし」

少年と呼ばれた人が呆れ気味に承諾した

ハス太「真尋君…それは慣れちゃいけないものだよ…」

ニャル子「まあ、そう言う事らしいので、エメラルドとかいう貴女、変な気は起こさねえでくださいよ?」

エメ「肝に銘じておきます。あと、エメラルドは長いと思うのでエメと呼んでもらえるとうれしいです(変な気ってなんだろう…無駄な抵抗はよせ的な事かな?)」

こうして私は新しい転生先で宇宙人と同居することになった

 

八坂家

真尋「まあとりあえず、短い付き合いかも知れないけど自己紹介位しといた方がいいよな。僕は八坂真尋(やさかまひろ)、この家の子供だよ」

ニャル子「私はニャルラトホテプ星人のニャル子です。一応真尋さんの家に居候させてもらってる身です。真尋さんに手ぇ出そうとしたら許しませんから」

最後だけなんかすごく殺気立ってた気が…

クー子「私はクトゥグア星人のクー子。ニャル子と同じで居候。ニャル子は私のよm(メシャァ」

クー子さんは言葉を言い切る前にニャル子さんに殴り飛ばされた

クー子「ニャル子、痛い…」

ニャル子「何自己紹介で大々的に嘘ほざいてやがるんですか!」

真尋「お前ら…いい加減にしろよ?」

真尋さんがそう言ってフォークを出すと、さっきまで威勢の良かった二人が急に静かになった

ハス太「えっと、次は僕かな?僕はハスター星人のハス太だよ。僕も二人と同じでこの家に居候させてもらってるよ」

あれ?もしかしてこの子、女の子じゃなくて男の子?

先程からの言動や名前から、エメは目の前の美少女?が男だと気が付いた

エメ「(うわー、すっごく失礼な勘違いしてたわね…)」

ハス太「えっと、どうかしたの?…あっ、もしかして僕の事女だと思ってた?」

鋭っ!?読心術でも持ってるのかと思うほど的確に思ってる事を言い当てられてしまった

エメ「え、ええ、まあ」

ハス太「うーん、やっぱり僕もこの本の人みたいに鍛えた方がいいのかなぁ…」

そう言って広げた本はビルダー特集をやっていた雑誌だった

エメ「い、いえ、そんな事する必要はないと思いますよ!?可愛い男子が居てもいいじゃないですか」

私がそう言うと、ハス田君は少し頬を赤らめ照れていた。なにこの子…可愛い過ぎる

エメ「ところで、ニャルラトホテプにクトゥグアにハスターって、全員クトゥルフ神話の神格級の邪神じゃないですか」

ニャル子「ええ、SAN値が下がっても良いのであれば、いろんな姿をお見せできますが?」

エメ「いえ、結構です…」

私はすごい所に来てしまった様だ

 

日曜日

自称宇宙人の人達と朝食をとっていると、クー子さんの携帯が鳴った

クー子「もしもし、昨日の件は調べておいてくれた?…うん…うん…え?それは確かなの?…分かった。ありがとう」

どうやら惑星何たらとかいう機関から調査結果が返ってきたようだ

ハス太「クー子ちゃん、今のは惑星保護機構からの電話?」

クー子「ええ、前に言ってた調査結果が出たらしい」

ニャル子「それで?どうだったんですか?さっきの様子から見て芳しくはなかったみたいですけど」

クー子「神崎と言う名前も、エメラルドと言う名前も、一致する人はいるけど、この子ではない。何で次元の裂け目から出てきたかも、全くの不明」

真尋「つまり、どういう事なんだ?」

クー子「この子が、未知の生命体、または別次元の人間という事になる」

真尋「いや、余計分からなくなったぞ…」

クー子「簡単に言うと、この地球上はおろか、他の惑星でも戸籍が無いという事」

真尋「それって、普通に戸籍のない密入国者ってだけなんじゃないのか?」

ハス太「それはあり得ないよ。だって、地球と他の惑星を繋いでるゲートを通ってる時に、生き物も物資もスキャンをかけられて個体識別されてるから、存在しえない生き物が通ればすぐわかるもん」

ニャル子「つまり、理論上はスキャンより地球側で誕生していない限り、こちらには送られてこれないという事ですよ。こちらで生まれ育ったのなら戸籍があるはずですし、もし戸籍がないのならゲートは通れませんからね」

クー子「それに、嘘か本当かは別として、この子は名を名乗った。だから別次元から飛ばされてきたか、未知の技術でスキャンを抜ける事が出来る生物の可能性があると考えた」

なんか、話の流れが凄い事になってきてる…

エメ「あ、あの、その二つなら、多分私は前者だと思いますよ」

ニャル子「ほう、それは何ゆえに?」

エメ「だって、前の世界では貴女達のような人は全く見た事が無いですし、なにより密入国者なら人が居ない所を選んできますよ」

ハス太「まあ、それは言えてるかもね。そもそも時空を超えれるような機械を持って無いし、自分でゲートを開けるくらいの力を持ってる生物ならゲートから出てくるまで僕もニャル子ちゃんも気配を感じないわけがないもんね」

ニャル子「本当にそうだったらいいんですがね。まあ、そうとしか思えないんですけど」

エメ「えっと、最終的には私の疑いは晴れたんですか?」

クー子「いや、全く晴れてはいない。でも、現段階では武装も敵意も感じられないから、無害と仮定することになっただけ」

ハス太「ところで、この子はどうするの?流石に身寄りのない子を追い出すのは鬼畜だと思うんだけど…」

この子、まだ会って1日しか経ってない私にこんなにやさしいって、詐欺とかに引っ掛からないか不安になるレベルなんだけど…

ニャル子「そうですねぇ…どうします?真尋さん?」

真尋「どうするって…じゃあ、身寄りができるまで僕の家に居候する?」

エメ「えっ、いいんですか?名前ぐらいしか知らない私なんかを居候させて…」

真尋「僕の家は両親が二人ともほとんど出張で家に居ないから実質僕達しかいないし、もう既に3人もいるから今更増えたところでって感じだから僕は構わないよ?」

エメ「そ、そうなんですか。なら、お言葉に甘えさせてもらいますね」

こうして、エメは改めてこの家の居候となった

ニャル子「あっ、そうだ。エメさん、貴女何歳ですか?」

エメ「え?もう誕生日が来てるので17歳ですけど?」

ニャル子「そうですか、ちょっとこっちに…」

そう言ってニャル子さんがジェスチャーでこっちに来いという仕草をした

エメ「はい?なんですか?」

そう言いながらニャル子さんに近付くと、ニャル子さんは私のに耳元に口を寄せ、こそこそとあることを言ってきた

エメ「…えっ、それって大丈夫なんですか?…分かりました。ありがとうございます」

エメはそう言って真尋に居候させてもらう部屋へ案内してもらった

 

次の日

真尋「それじゃ、僕たちは学校に行ってくるから、留守番頼んだよ」

エメ「はい、お気をつけてー」

そう言ってエメは4人を見送った

 

市立昴陵高校 2年4組

担任「はい、皆席につけー」

そう言って担任が教室に入ってきた

担任「今日はみんなに転校生を紹介する。入ってきなさい」

そう言われて入ってきた生徒を見て、ニャル子を除く八坂家の住民は驚いた

エメ「八坂エメラルドです。前の学校ではエメって呼ばれていたので、そう呼んでもらえるとうれしいです」

担任「それじゃあエメは…八坂の…ああこの教室、八坂が4人も既にいるんだったな。ハス太の隣の席に座ってくれ」

エメ「分かりました」

そう言ってエメはハス太の隣の席へ座った

 

昼休み

真尋「ニャル子、エメ、ちょっと体育館裏まで来い」

真尋さんにそう言われたので、素直について行った

 

体育館裏

体育館裏に行くと、既にハス太君とクー子さんが待っていた

ニャル子「どうかしたんですか真尋さん?」

真尋「どうかした?どうかしただって?」

振り返った真尋さんの顔には引き攣った笑顔が見て取れた

エメ「(あっ…これは怒ってる雰囲気…)」

真尋「何でエメが学校来てるんだよ!それにこの制服、どこからパクった!?」

ニャル子「パクったとは人聞きが悪いですねぇ…これは単に私がスペアで持ってる制服を貸してあげてるだけですよ」

エメ「そうですよ。でも…ちょっと大きいですけど…胸とか…」

真尋「ほう、じゃあその件についてはもういい。何でエメが学校にいる?朝の雰囲気から見て、またお前が何か細工したんだろう!」

ニャル子「ええまあ、ちょっとだけ細工はさせてもらいましたけど、先生が不振がらないようにしただけですし、エメさんを連れてきたのはちゃんと理由があるんですよぉ」

真尋「理由?なんだ?」

ニャル子「エメさんが何の悪意のない人間だとしたらずっと八坂家でヒッキ―決め込んでるのはどうかと思いますし、仮に害の無い演技をしているだけなら、家で何をするか分かりません。だから私達の目の届く所にいてもらった方がいろいろと都合がいいんですよ」

ハス太「よくそれでエメちゃんが納得したね…」

エメ「私自身、高二で勉強が止まってるので、続きの勉強をしたいですし、こちらで身元が分かってない以上、常に私の動向を監視できた方が都合がいいと昨日ニャル子さんから言われたので丁度良かったんですよ」

ニャル子「エメさんの高校での経費は全て私達と同じく、惑星保護機構がもってくれてるので安心してください!」

真尋「惑星保護機構がいつか火の車になったりしないか心配になって来たぞ…」

そんなこんなで、私は再び高校生活を始めることになった

 

To Be Continued




邪神の巣食う家に転がり込んだエメ。最初は少し警戒をしていたニャル子だったが自分たちに接して来るエメの言動から悪い人間ではないと感じ始め、お互いに心を許し始めるようになってきた
次回【蛇人間の策略】
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