新人武装検事 甲賀詩音   作:満瑠

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原作を読み返しながら頑張って書きます。
時間軸的には5~6巻あたりです。
原作は全部読んだのですが、AAを読んでいないので、もしかしたら何か矛盾があるかもしれないです。
なるべくwiki等々で調べながら書いていますが、間違いがあればご指摘の方よろしくお願いいたします。


第2話ー仕事ー

「暑いな…」

「そうですね…」

8月の日差しはスーツ姿にはとてもキツイ。

そして、よくよく考えたら今夏休みじゃないですか?

そりゃみんな学校にいないわけですね。

何が夏休みみたいに曜日感覚が狂うだ。今がその夏休みだっつーの。

どちらにしても武装検事には全く関係無いんですけど。

とりあえず教務科、通称マスターズに行く。

職員室で要件を伝えると、話が通っているのもあってか素早く対応してくれた。

「教員の高天原です。わざわざご足労頂きありがとうございます。お話の方はとりあえずあちらで」

「はい」

笑顔で衝立で仕切られたブースへと僕たちを案内してくれた。

でも、後ろ手で職員室のドアを僕たちから見えないように素早く閉める動作からして、何か後ろめたいものがあるらしいな。

匂いでなんとなくわかったけど、酒と何かの煙っぽい。職員室でなんて事してんだ。

まぁ、協力してもらう立場だし、今日は見逃そう。六唯も気づいてないみたいだし。

案内されたブースのソファーに腰を下ろす。

「狭い場所で申し訳ありません。」

高天原先生が苦笑して謝ってくる。

「いえ、とんでもないです。こちらこそ急にすいません」

六唯がそれに答える。

アポをとったのは六唯だし、どの程度事情が伝わっているかわからないので、この場の会話は六唯に任せることにした。

「今日は本校の生徒に話を聞きたいことがあるとか」

「はい。詳細はお話できないんですが…」

六唯と高天原先生がお互いに笑顔を浮かべながら話す。

この高天原先生も見たところ20代前半ぐらいなので、僕たちと年齢も近い。

お互い波長も合ったのか、楽しげに話を進めていく。

「わかりました。2年の峰理子とジャンヌダルクをこの部屋に来させますので、少々お待ちください」

「はい、お願いします」

先生が退室する。

「スムーズに話が進んだね」

六唯は話がうまいから、こういう場面ではとても頼りになる。多分、友達も多いんだろうな。

「そうですね。武偵高ではこういう事はあまり珍しいことじゃ無いのかもしれませんね。」

それも一理あるな。

そもそも、司法取引したとはいえれっきとした犯罪者を何の抵抗もなく受け入れる高校だしな。

それに、万が一何か起こっても教員がそれをおさえられるみたいだし。

さっきの高天原先生も、一見気が弱いただの教師に見えるけどただ者じゃなかったし。

 

 

それからしばらくして、女子生徒がブースに入ってきた。

「はーい!2年A組の峰りこりんでーす!」

なんとも騒がしい子だ。

峰理子リュパン4世。

彼女は、かの大怪盗アルセーヌ・リュパン1世の曾孫だ。

彼女の父親も名だたる大怪盗で、かなり高名な一族である。

「こんにちは。武装検事局所属の甲賀詩音です」

「同じく、鵜飼六唯です」

学生相手とはいえきちんと礼儀を通すのがモットーなので、ソファーから腰を上げ丁寧に名乗る。

「えー!武装検事局ってことは、超エリートさんじゃないですか!そんな人たちがりこりんに何のご用意ですかな?」

話してみたまえ、とでも言うようにソファーに座りながらどや顔で聞いてくる。

ソファーに座り直しながら、六唯も対応に困っている。

事前に資料で読んだ彼女の所業からは想像できないくらいに明るく、友好的だ。

とても旅客機をハイジャックした犯罪者には見えないだろう。

しかし、人の目は嘘をつけない。というか、つきずらい。

彼女の本性はこっちじゃない。

もっと別の顔がある。

「イ・ウーの事について聞きたい」

少し危険なムードを流して言う。分かっているぞ、という意味をこめて。

そうすると彼女は聞こえるか聞こえないかぐらいの舌打ちをして、口を開いた。

「やっぱりか。でも、私はイ・ウーを退学したんだ。あんたたちが欲しがるような情報は持ってないよ」

男っぽい口調でしゃべった。

六唯が面食らう。さっきとの違いが大きすぎるから無理もない。

「僕達が今日聞きたいのは、元イ・ウーメンバーのその後についてなんだ。」

ここは僕が話をしよう。六唯にはさっきしゃべってもらったし。

しかし、峰理子は鼻を鳴らす。

「私とジャンヌと武偵高、それ以外は捕まったり逃亡したりで私にもわからない」

まぁ、それもそうだろう。

この子はイ・ウー壊滅の少し前に退学していると本人の口と昨日読んだ資料にあったし、その後にイ・ウーのナンバー2に当たるブラドを逮捕してる。

「そうか。ところで君は遠山金次君と神崎アリアさんと仲がいいの?」

ブラド逮捕に協力した二人の探りをいれておこう。

「…さぁね」

なるほど、この子の目付きが少し鋭くなった。今の一瞬だけ。

神崎アリアはシャーロックホームズの曾孫だ。

遠山金次の方はおそらく、現代のシャーロックホームズである神崎アリアのパートナー、つまりワトソンのポジションなのだろう。

この子はその二人をライバル視しているのかもな。

 

そのあとは他のメンバーについて色々聞いてみたが、有益な情報は得られなかった。もちろんシャーロックホームズの生死についても。

峰理子から聞き出せることは大体聞いたので、次の生徒を呼ぶことにする。

と思ったけど、次のジャンヌダルクはマスターズに許可を取って昼食を食べに行ったらしい。

少し長話しすぎて六唯も疲れているみたいなので、僕達も昼食を摂ることにする。

学校を出て、近くの店に入る。

タイミングよく席があいたので、僕は適当に定食を、六唯も違う定食を注文し、一息つく。

「すいません、私峰理子さんに話を聴くとき、何もできなかったです…」

六唯がちょっと落ち込んでいる。

「いや、あれは僕も正直驚いたよ。あそこまで口調と雰囲気が変わる人は珍しいね」

裏の顔があることはなんとなくわかったけど、あそこまで変わるとは本当に予想外だった。

「それに六唯はその前に僕のミスをフォローしてくれたし、先生とも話をつけてくれたし、とっても助かってるよ。」

嘘偽りのない本音である。実際、六唯がアポをとってくれなければ、今日話を聞くことはできなかったのだ。

何でも今日二人は同人誌の即売会なるものに行く予定だったらしい。

そのクレームを武装検事にするあたりどうかと思うが。

「六唯は僕にできないことをやってくれてるよ。武装検事補佐官としては十分すぎるくらいに。」

誉められて照れたのか、六唯はちょっと赤面する。

しかし、すぐにちょっと意地悪な顔になって、

「まぁ、詩音さんは補佐のしがいがある方ですからね」

と返される。

確かに細かいミスが多い僕には何も言えない。

そんな話をしていると、注文したものが来た。

午後にもジャンヌダルクの話を聞かなくてはならないので、 早めに昼食を済ませようと思ったが、適当に注文したものはまさかの鍋定食。

猫舌な僕は六唯より時間をかけてゆっくり定食を食べる事になった。

 

 




読んでいただきありがとうございます。
原作キャラと絡みだしましたが、理子はこんなんじゃねぇ!や高天原先生はもっとかわいいわ!ボケ!とか思われないようにがんばります。
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