さんざん引っ張ってこの出来かよ!
注:GL警報追加しました。
1.夢、それは悪夢か。
剣が二振り
刀が一振り
槍が一本
斧が一丁
弓が一丁
銃が一丁
どれも贋作。どれも私。
つまり私は贋作。
そのうち、武器は少女の姿となり、
一人が高らかに唄う。
「解放の時は近い。」
だが、少女達は何処か悲しそうで...
2.初陣の朝。お祈り。
こんな遠くに来ても、習慣は抜けない。
朝6時、お祈りを終える。
キッチンの方から料理をする音が聞こえる。
私の新しいマスター、リリィが朝食を作っているのだろう。
昨晩、夕食を食べ終わると、リリィは
「明日は、あなたのこの隊での初任務。明日に向けて、ゆっくり休んで。」
と言った。
任務、と言うことは、異族との戦闘。
何でも、一日おきにカインの隊と交代で任務にあたっているらしい。
つまり。彼女はこれまで一人で戦闘をこなし、生きている事になる。それは人の為せる業ではない、ように思う。
しかし、リリィは紛れもなく人であり、一見すると華奢な少女である。武器を振るい、異族を倒すようには...
と、考えながら、洗面所で顔を洗い、髪をとかし、ダイニングに向かうと、
「おはよう、ロンギヌス。よく眠れた?」
リリィが朝食を作り終え、食卓に並べているところだった。
「おはようございます、リリィ。ええ、大丈夫です。」
「それは良かった。さ、食べましょう。」
二人で向かい合って座る。
「「いただきます。」」
3.初陣の朝。出撃準備。
「「ごちそうさまでした。」」
朝食を終え、後片付けをする。
「ありがとう、手伝ってくれて。」
「いえ、このくらいは当然です。」
食器を片付け、キッチンからリビングに移動する。
「さて、これから任務の準備をするわ。私はまず着替えてから工房に向かうけど、あなたは先に工房で武器を見てて。棚にあるものは全部自由に使っていいわ。」
そう言って、リリィは自室に向かった。
私は言われた通り、工房に向かった。
棚の中には剣、槍、斧、盾、弓、銃、色々な武器が整理されて置いてあった。
槍について言えば、普通の槍から竜殺しの槍まで様々な種類がある。
「どう?今日の気分に合った武器は見つかった?」
と言いながら、リリィが工房に入ってきた。
「気分...ですか?」
「そう。その日によってコンディションは変わるんだから、武器はその日の気分に合わせて選ばなきゃ。」
そう言いながら、彼女は剣の棚を一目見て、
「これね。」
と、レイピアを取り出す。割と適当に選んだように見えるが、コレが気分に合わせる、ということなのだろうか。
「さて、じゃあ行きますか。」
リリィは、まるで畑にでも行くようなノリで言った。
結局、私は今日使う武器としてジャベリンを選んだ。
「ええと、マスター。作戦とかは...」
「そんなに緊張しなくてもいいわ。呼び方も改めなくていいし。」
「いえ、任務中位は。」
「ふふ。真面目なのね。」
「あの、それで、作戦とかは...」
「んー、向こうがどう出てくるか見ないとわからないけど...」
彼女は少し難しい顔をして、悩んだあと、
「まあ、危なくなったら迷わず撤退して。」
とだけ言った。
4.初陣。
「あら、カイン。今日は非番よね?」
村の外れ、異族が頻繁に出現するという場所に着くと、昨日会ったカインが、彼女のキル姫と一緒にいた。
「ああ、新入りが来たようだから、少し心配でな。様子を見に来た。」
「そう。でも、大丈夫よ。いざというときは私が何とかするから。」
「お前が言うと説得力があるよ。冗談抜きで。」
「あの、カインさん、昨日はありがとうございました。」
「あら、カイン。早速うちの子をたぶらかしたの?」
「その言い方は誤解を招くから...」
「マスター、浮気はNo、だよ!」
「いや、そんなつもりは」
と、カイン達と話をしていると、
「敵異族、向かってきてます!」
と、見張り役であろうキル姫が少し離れたところから呼びかけてきた。
「朝も早くにご苦労様ね、向こうも。」
「あんまり本気出すなよ、スプラッタな事になる。」
「その辺は大丈夫。さ、行くわよ、ロンギヌス。」
「は、はい!」
異族が向かってきているのが見える。
「ひいふう...いっぱいね。」
「凡そ15です。」
「ま、そのうち増えるし。」
そう言ってリリィは剣を抜く。
「ロンギヌスは左、私は右。助けが要るならすぐに呼んで。」
「了解です。」
私も槍を構える。
向こうもこちらに気づき、臨戦態勢に入る。
暫しの静寂の後、リリィが動く。それに続き、私も。
5.戦闘(リリィside)
まず、先頭の敵の首を撥ね飛ばす。
敵から武器を奪い、それで向かってきた敵を串刺しに。
飛んできた矢を剣で弾き、敵の持っていた槍を投げる。
冷静に。あくまで冷徹に。
気づけば周囲の敵はいなくなっていた。
ロンギヌスは大丈夫だろうか。
ロンギヌスの向かった方を見ると、まだ交戦中ようだった。
どうやら、向こうの方が数が多い。
その上、増援が来ている。
これは、まずい。
6.戦闘(ロンギヌスside)
異族をまた一体倒す。
だが、先程から数が一向に減らない。
倒しても倒しても、次々現れる。
一人では、限界が来る。
斧を持った異族に、槍を弾かれる。
その隙に前から二体、異族が襲いかかってくる。
もう、体勢を立て直せない。
恐怖がそれをはばむのだ。
こわい。いやだ。いやだ。
だれか...
「たすけて、リリィ...」
7.起動
あら、今日は出番無しだと思ってたのだけど。
そう、大切なひとを守りたいのね。
ふふ。何だか嬉しいわ。
あなたが自分以外の為に戦うなんて、これまで無かったから。
ええ、それじゃあ、始めましょうか。
大罪起動、アスモデウス
8.戦闘、終了
「私の大事なロンギヌスに手を出しタらどうナルか、教えテアゲル。」
構えるのは黒い弓。矢は必要ない。
手に魔力を集中させ、弓をひく。
禍々しいまでの魔力が収束し、矢の形となる。
「処刑ヲ執行スル...大罪解放、アスモデウス!」
魔力の矢は周囲の異族一体一体の首を撥ね飛ばし、
一瞬で殲滅した。
9.初陣の、その後で。
目を覚ますと、私はベッドで寝ていた。どうやら、あの後、気絶してしまったらしい。
かろうじて覚えているのは、
突如、周囲の異族が倒れたこと。
ただそれだけ。
どうやって帰ってきたのかも不明だ。
「ロンギヌス、大丈夫?」
と、扉を開けてリリィが入ってきた。
「ええと、あの、その...」
「ごめんなさい、私が作戦をちゃんと立てなかったから...」
「い、いえ、私が...」
言いかけると、リリィは私を抱きしめた。
「ごめんね、怖い思いをさせてしまって...」
そう言いながら、私の頭をなでた。
ごめんね、ごめんね、と繰り返した。
泣きながら、私に抱きついていた。
そんなリリィに、私は何を言えばいいか分からなかった。
10.章末。蛇足。鍵。
私は、結局、ひとりよがりで、どうしようもない。
今日だって、大切なひとを、なくすところだった。
これまで、自分のためにしか力を使わなかった。
その「怠惰」が、「高慢」が、
ロンギヌスを傷つけた。
だからこそ。
私は「強欲」にも、更なる力を欲する。
力が欲しい。力が欲しい。
力が欲しいか。力が欲しいか。
大切なひとを守る、力が。
中二全開。
駄文続きですいません。
亀もビックリなノロノロ更新ですが、
気長にみていただければとおもいます。