はい、今回も駄文ですが、ゆっくり読んでいってください。
1.夢。ただの、夢。
少女たちは、見つめる。
それは、獣。
それは、遺志。
それは、檻の中。
それは、一人の少女。
彼女は不敵に笑う。
「もうすぐ、もうすぐなの...」
2.夢。記憶、或いは記録。
赤、朱、紅、あか。
少女は独り、あかい部屋に佇む。
独り佇み、涙を流す。
そんな、独りになってしまった少女を、私は抱きしめ、
「ごめんなさい、ごめんなさい...」
と言うことしかできなくて。
3.一夜明けて
目を覚ます。
午前5時。
隣では、リリィが眠っていた。
彼女を起こさないよう、そっとベッドを出た。つもりだったのだが、
「んっ...ぁ...」
どうやら起こしてしまったようだ。
「おはよう、ございます」
「ん...おはよう、ロンギヌス」
「......」
「.........」
沈黙。気まずい。
そのままリリィの部屋を出て、自室に入る。
そういえば。どうして彼女は私に対してこんなに優しいのだろう。
会ってまだ2日である。
それに。私はキル姫。彼女はマスター。
どう扱われても、文句は言えないのに。
4.ふたりの休日
午前6時。台所。
作る。くるくる。卵焼き。
今日は休日。
カインには、今日は緊急呼び出しをしないよう言っておいた。
ロンギヌスと、話さなきゃ。
ロンギヌスに、話すべきことがある。
でも、まずは朝ごはんだ。
5.朝食後
「ちょっとリビングで待ってて」
朝食を食べ終わると、リリィはそう言って片付けに取り掛かった。
何か、強いものを感じて、言われた通りリビングで待っていた。
彼女は、何を話すのだろう。
私はそれを考えながら彼女を待つ。
十分後、リリィは紅茶を淹れてきた。
テーブルの向かいに座り、まず一口紅茶を飲む。
再び、沈黙。
何か言いたげで、でも、迷っている。そんな表情だ。
それでも、意を決したように、ゆっくりと話し始めた。
「これから話すことは...」
6.大罪姫
これから話すことは、もしかしたらあなたを失望させてしまうかもしれない。
いや、もしかしたらあなたに失望して欲しくてこんな話をするのかも知れない。
この話の後で、それでもあなたが私の名前を呼んでくれるなら、
その...嬉しいかな...
私はある事情で教会に引き取られ、育てられたの。
そういった子は他にも何人かいてね、一緒に遊んだり、勉強したり。
それなりに楽しかったわ。あの時までは。
教会は、何を考えたのか私たちに8つのキラーズを植え付けようとしたの。
犠牲者は600人以上。私以外は皆亡くなったわ。
普通の人では有り得ない、8つものキラーズとの適合。
それをどう思ってか、教会は私を殺しにかかったわ。
でも、四肢を引き裂かれようと、心臓を貫かれようと、私は死ねなかった。
当時の戦力ではどうしようもないと判断した教会は、私を二年間牢屋に閉じ込めた挙げ句、ここで異族の処理をさせている。
そして、私を見張る為に教会はあなたを此所に来させた、というわけ。
ところで、私の体内のキラーズには、七つの大罪とそれを司る悪魔の名が割り当てられているの。
ごく薄いものではあるけど、強力なもの。
なんせ、それらの力で私は一人でも異族を殲滅できたんだから。
まず、あなたにはこの話をすべきだった。
なのに、私はそれをしなかった。
あなたに、怖がられるかも。
そう思うと、話すのも、使うのも躊躇われた。
その結果、あなたを危険な目に逢わせてしまった。
7.誓い
リリィは話し終えると、項垂れるように俯き、涙を流し始めた。
「ごめんね。最低だよね、私。あなたに嫌われたくなくて、隠し事して、あなたを危険に晒して...」
溢れだす自虐の言葉。流れ落ちる涙。
前にも、こんなことがあった気がする。
そう。私が出来ることは。
リリィの隣に座る。そして、彼女を
ぎゅっ、と抱きしめた。
「ロンギヌス...」
「大丈夫です、リリィ。私は、あなたがどんな人であろうとも、怖がったり、独りぼっちにしたりしません。だから...」
だから、涙を拭いて。
私は、強くなろう。あなたのために。
あなたへの誓いを守るために。
8.その夜。ベッドの中。
チクタクチクタク。時計は時を刻む。
トクトクトクトク。心臓は動く。
ウトウトフワフワ。夢心地。
そっと抱きしめ、温もりを感じる。
あなたは強いね、ロンギヌス。
私はまだまだ、弱いまま。
あの頃と、全然変わらない。
もっと、もっと、強い力を...
強い...力を...
9.章末。蛇足。鍵。
ああ!なんて醜いのだ!
願望に、欲望に満ち溢れ、力を欲する!
だが、嫌いではない。
さあ、手をのばして...
っと、邪魔が入ったか。
フン、まあよい。
必要になれば私に頼らざるをえないだろう。
その時を楽しみにしておるぞ...
相変わらずの亀更新、駄文ですが、読んでくださった方々、本当にありがとうございました。