ファントムオブキル ~白い大罪姫~   作:天ノ川遥

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♪ごめんね 執筆遅れて


四章

1.或黒奏官への命令

「えー、君も知っての通り、現在、被験体666はクレナイのある村で警備に当たらせている。だが、あやつは非常に危険な存在だ。そこで、君にあやつの処理を命じる。あの頃は戦力不足で殺せなかったが、君の所の姫たちなら大丈夫だろう。それと、あそこに送り込んだロンギヌス、あれも用無しだ。処分しろ。以上だ。下がってよいぞ。」

 

 

2.戦場から離れた所で。

その日も、ロンギヌスとリリィは異族と戦っていた。

初任務から一ヶ月。二人の連携は素晴らしいものとなっていた。

「マスター、非番だって言うのに真面目ネー」

「その俺についてくるお前もな、フライクーゲル」

最近は、異族の出現が減り、たまに小さな集団が出てくる程度。とは言え、

「油断は禁物だからな」

「油断も何も、あの二人がいれば異族が100いたって5分も経たずに全滅できるデショー?」

「まあ、確かにそうなんだが...」

いや、冗談ではない。今も異族が蒸発している。彼女らの手によって。

 

 

3.奥義

「そっち行きました、マスター!」

「任せて!大罪起動、マモン!」

黒い魔力を帯びた剣が異族を切り払う。

「これで最後みたいね」

「そのようですね」

あの日以来、私とリリィは連携の訓練と自身の強化に努めた。

そして一ヶ月。連携もとれるようになり、異族が2、30いても戦えるようになった。

「そういえば、異族出たの4日ぶりじゃない?」

それと、最近異族の出現が妙に減った。

「ええ、前は毎日のようにでてましたけど、大分減りましたね」

「私はその分ロンギヌスとゆっくりできる時間が増えて嬉しいわ」

そんなことを言って笑う彼女。

「あっ...」

その背後に、いつの間にか異族が音もなく忍び寄って来ていた。

リリィとの距離は既に2メートル。

だめだ。間に合わない。

いや、仮に異族に攻撃出来たとしても、一撃で仕留めなければリリィに危害が及ぶかも知れない。

だが、普通に攻撃しただけでは一撃仕留められない。

すこしのゆだんが、リリィをきずつけてしまう。

はやく。そして、確実に。

時間の流れが遅く感じる。

どうすれば一撃で仕留められるか。

目を見開く。見定めろ。見極めよ。

跳躍する。異族の上まで。そして。

「はぁぁぁあああああ!」

私の槍が異族を貫く。

弱点に当たったのか、一撃で倒れる異族。

「リリィ、大丈夫ですか!?」

「え、ええ、大丈夫よ。それよロンギヌス、いまのは...」

それは、彼女が新たなスキルに......以下省略

 

 

4.Moonlight sonata

あるバーで、黒奏官は飲んでいた。

客は彼一人だった。

「クレナイで任務?大変だね」

バーのマスターが話しかける。

「ああ、まあそうでもない。たった二人だ。」

「っても、相手にもよるだろ?」

「心配ない。うちの姫たちは最高の戦力だ。この大陸で、な。」

レコードから流れる、ピアノの音が心地よい。

「...」

「もう一杯どうだい?」

「いや、明日も早い。今日は帰るよ」

「そうかい」

彼は勘定を済ませると、ゆっくりと店を出た。

外に出ると、やけに月が綺麗に見えた。

「ああ、そうか」

バーの中で聞いた曲、『月光』って曲だったな。そんなことを考えながら、彼は暗闇へと融けていった。

 

 

5.少女は何を望む

ロンギヌス。

彼女がかつて望んだのは「誰も苦しまない」こと。故に『泣き所ストライク』を習得し、敵にすら苦痛を与えまいとした。

だが、今日は違った。

彼女は「守るべきもの」の為に動いた。

確かに彼女は敵を一撃で倒した。

しかし、「動機」は明らかに異なる。

故に。かつての『信念』ではなく、新たな『信念』を彼女は手にした。

これが彼女に何をもたらすのかはまだわからない。

 

 

6.章末。蛇足。鍵。

リリィ。

彼女は「守りたい」という望みを抱いた。

かつて自分を守ってくれたあのひとのように。もう大切なものを失わないように。

しかし、彼女はそこに「どんな手段を用いても」と付け加えた。

故に、彼女には隙ができる。奴のつけ入る隙が。

 

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