人間だけど私は魔化魍を育て、魔化魍の王になる。   作:創夜叉

115 / 176
初めての2話同時投稿です。
後編は導と小雨、幽吾の仲間のヌリカベ、幽冥LOVERS、護衛組、幽冥&白VSオセwithブラックドッグSという感じです。

2023年1月11日追加 悪魔魔化魍の能力に名前付けました。


玖 安倍家VSオセ軍団 後編

SIDE導

 雷鬼を小雨に任した導は風鬼に炎の弾幕を放つ。

 しかし、風鬼は自身の持つ音撃弦 風信(ふうしん)を振り回し、風の盾を作り、導の炎の弾幕は消え去る。

 

「………」

 

 ひたすら導の攻撃を避け続け、必殺のタイミングを見計らう風鬼は、導の疲労を狙っていた。やがて–––

 

【はあー、はあー】

 

音撃響 一変狂風(いっぺんきょうふう)

 

 慣れない戦闘による疲労が現れたのか、少しずつ高度が下がってくる導を見てチャンスと判断した風鬼は音撃弦 風信を構え、必殺の音撃を奏で始める。だが–––

 

「? ………ちっ!!」

 

 鬼の音撃は放たれなかった。そして、導は先程の疲労が嘘かのように数本ある捻れた長触手を風鬼の腕に突き刺す。

 突如の腕の痺れで、音撃弦を落としそうになるが、耐えてその場から離れるように風鬼は遠くに飛ぶ。

 

 ここで少し、彼……風鬼の音撃のことを説明しよう。

 彼の音撃である風の音撃は発動するにはとてつもない強風を必要とする。だが、風鬼は風を使った音撃を放とうにも放てなかった。

 何故なら、今、彼のいる場所は沿岸部で起こる『凪』と言われる無風状態にされているからだ。

 そもそも風は、場所による気圧の不均一を解消しようとして発生するものと言われている。そして、凪とは、風がおさまって波の穏やかな状態のことを指す。

 

 だが、何故風が吹いていない凪の状態にされているのか、そこで導が出てくる。

 彼の幻魔転身(げんまてんしん)によって得た力は、触手を振動させて熱を自在に操る。この力によって、導はその場を凪に近い空気温度に変えて、この場から風を消したのだ。

 

 つまり、風がない凪に近いこの場では、風鬼は音撃を使うことが出来ず、風によって切れ味を高めている音撃弦 風信も導にすれば、切れ味が少し良いだけのナイフと変わらない。

 

 そして、痺れが全身に回ったのか動きがどんどん遅くなり、まともに立てない風鬼を導は宙から見ていた。だが、導は先程の光景を思い出し、ほぼ攻撃も出来ず身動きが取れない風鬼を痛ぶり始める。

 ジワジワと炎や氷の弾幕を使ってボロボロにし、追い打ちの触手から放つ火炎放射と冷凍ガスを噴射する。痺れで僅かにしか動けない風鬼は手にある音撃弦を盾にして防ぐが急激な熱変動による金属疲労で音撃弦 風信は破壊される。

 武器を失った風鬼は、その場から這うように逃げようとするが、導が風鬼の首元に触手を巻きつける。

 

「ぐ、が、あああ…」

 

 触手で首を絞められている風鬼は首の触手を解いて、空気を吸おうと必死になるが、導はさらにダメ押しで鎧の隙間から炎を流し込み、風鬼を内部から焼いた。

 

 隙間から炎を流されて、風鬼は首を絞められて時と同じ姿のまま固まっていた。だが、導が触手で鎧を叩けば、ボロッと崩れ、それに連鎖するように徐々に風鬼の身体は崩れていく。

 

 落下した鎧の隙間から出る灰は、導が温度を下げずにそのままにしていると風が吹き始め、その風によって、パラパラと空に飛ばされていった。

 

SIDEOUT

 

SIDE小雨

 導が風鬼と戦っている同時刻。

 

 雲ひとつもない晴空の中、聞こえるはずのない雷の音が森に響く。

 音の発生源は、風鬼とは左右非対称の黄色の鎧を纏った鬼 雷鬼である。彼が音撃弦 雷刻(らいこく)の弦を弾き続け呟く。

 

音撃波 雷降一閃(らいこういっせん)

 

 何もない空から雷に似た黄色い音撃が落ちる。そして、その音撃を受けるのは–––

 

小雨

【……………】

 

 番傘で雷を防ぐ小雨だ。

 小雨の身体は雷鬼の雷の音撃を何度も受けて、番傘と身体の一部が炭化していた。だが、小雨はそんな音撃を物ともせずに雷鬼を睨む。

 

 それを気に入らずか雷鬼は再び、弦を弾き始める。

 

 ピチャという音が鳴る。何かが降ってきて雷鬼が上を見上げると、小雨の頭上を中心に黒い雲が渦を巻きながらどんどん大きくなっていく。何かが起きると判断したのか、雷鬼はその場を離れて、雲を見る。すると小雨は番傘を雲に向けていう。

 

小雨

治癒の雨

 

 黒い雲から透き通った雨粒が降ってくる。その雨を受けた小雨に雷鬼は目を見開く。

 小雨の身体の炭化していた部位と番傘が何もなかったかのように傷が消えていたのだ。だが、雷鬼は気にせずに再び弦を弾き、音撃の雷を落とす。

 

 雷の音撃を受けた小雨が番傘を向けると、再び雨が降り、それを浴びると小雨の傷は消えていた。

 雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。雷を受ける。傷を治す。

 

 そんな鼬ごっこが何度も何度も続き、疲労が見えたのは、雷鬼だった。なにせ、雷鬼が音撃を放っても小雨は動かず、自分の上から降る雨で身体の傷を治す。音撃を出すために激しく動く雷鬼と治癒の雨を受けるだけで傷を治すだけの動かない小雨。どちらが早く疲れるのかは明白だった。

 

 そして、ただ音撃を受けていた小雨は番傘を構えると、雨粒が番傘を中心に集まり、渦巻く水の突撃槍(ランス)が出来る。小雨はそれを水平に構えて、雷鬼に向ける。小雨は背中に黒雲を作ると、雲から滝のような雨が吹き出し、小雨に当たると水平に持った突撃槍(ランス)を構えたまま突撃する。

 

 突然の加速に音撃を放とうと弦を弾く、雷鬼は攻撃を避けられず、その一撃で音撃弦は破壊される。

 音撃弦だったものを即座に捨て、腰に付いた変身音叉に術を掛けると、音叉の形をした刃の槍の音叉槍に変わり、突撃によって隙を晒す小雨に突き刺そうとする。

 

 しかし、振り向いた小雨の番傘の形は水を纏った突撃槍(ランス)ではなく、水を纏った直刀に変わっていた。小雨は番傘を両手で握りしめ、頭上まで上げた番傘を一気に下まで振り降ろすと、水は番傘を離れて、青い半月状の水刃になり、雷鬼に迫る。

 

 音叉槍を持つ雷鬼は小雨の番傘から放たれた水刃でその身を縦に一刀両断にされた。

 

小雨

【…………】

 

 静かに番傘に僅かに付いてる雨粒を振るって落とし雷鬼の死体から離れて、小雨は傷ついた屍と導を庇った鬼の女の元に戻っていた。

 小雨は静かな呼吸する2人を見て、治癒の雨を降らして身体を治癒し、屍に近付くと、変異態の姿から元の姿に戻った。そして、戦闘の反動が原因なのか、その場で屍の身体の上に倒れ深い眠りについた。

 

SIDEOUT

 

SIDEヌリカベ

 小雨と導が二人の鬼を倒した同時刻。

 結界の中心たる蛇姫たちのいる場所から東の方角に少し離れ、拓けた場所に幽吾の仲間であるヌリカベが戦っていた。

 

 ヌリカベが戦っているのはシベリアン・ハスキーとバーニーズ・マウンテン・ドッグの頭の二体のブラックドッグ。

 一対二という状況なのに、ヌリカベはブラックドッグを相手に有利に戦っていた。

 

 その理由としては、ヌリカベの持つ強靭な盾とも言える胸部が理由だ。

 ヌリカベの胸部は貝殻の頑丈さと蓑虫の蓑のようなしなやかさという二つの特性を併せ持ち、これによって二体のブラックドッグが持つメス状の短刀や自身の爪と牙を使った攻撃はその胸部に弾かれ、逆にヌリカベは根のようにも見える貝の蹠面の足による連続攻撃を繰り出して、二体のブラックドッグを相手に有利に戦っていた。

 

【無駄、だ。そんなの、通じない】

 

 ヌリカベにダメージを与えられないことに苛立つシベリアン・ハスキーの頭のブラックドッグが自分の持つメス状の短刀を数本、ヌリカベの目に目掛けて投げる。

 

 ヌリカベの強靭な胸があったとしても伸びている目や根のようにも見える脚までは胸部の硬さほどでは無いにしろ、効果はあるだろうと考えて投げたのかは不明だが、ヌリカベの目にあと少し届くというところでヌリカベは足を伸ばして、一部を弾き、その内の二本を掴むとそのまま投げ返す。

 

【グガアアアアア】

 

 人間も犬も耳には血管と神経があり、そこを強く握れば痛いというのは分かるだろう。

 シベリアン・ハスキーのブラックドッグの行動によって、相方のバーニーズ・マウンテン・ドッグのブラックドッグの耳が半ば切り裂かれ、目にはそのまま短刀が突き刺さり、そこから壊れた蛇口のように勢いよく血が吹き出す。

 

 シベリアン・ハスキーのブラックドッグは、自身の武器で味方に傷を付けられたのに腹を立てたのか、耳と眼を抑えるために落とした相方の短刀を拾って、ジッとして動かないヌリカベに突き立てようと走り出す。

 だが、ヌリカベは別にただジッとしていたわけではない。ブラックドッグの短刀がヌリカベの胸部にある貝殻と蓑虫の蓑が合わさった胸部に当たった瞬間、胸部が勢いよくグパッという音とともに開き、そこから見えるのは、縦並びの二つのローラー。

 ブラックドッグは慌てて身体を止めようとするが、既に遅くローラーの中心に頭が入ると同時にヌリカベはローラーを内側に回転させ、それと同時にブラックドッグの身体は肉が千切れ骨が砕ける音とともにローラーの奥にあるヌリカベの口の中に消えていく。

 

 肉と骨が砕け、雑に咀嚼される音がバーニーズ・マウンテン・ドッグのブラックドッグの耳に響く。

 砕かれていく相方の姿に顔を青褪める。

 

 ローラーが止まると、そこには僅かな肉片と垂れていく血があり、先程までいたブラックドッグの最後を現していた。

 ヌリカベの見る先にいるのは、ヌリカベの攻撃を受けて、半ばに斬られた右耳と眼に傷を負ったバーニーズ・マウンテン・ドッグの頭を持つブラックドッグのみ。だが––––

 

【ぐぐ、ぐ、何ですか? こ、れ、は、私は、わたし、はブラックドッグ? 違う!! わ、たしは私は、アアアアアアアア!!!】

 

 ブラックドッグは突如、苦しみ出して、分からないことを呟きながら頭を抱え、喉が枯れるかと思うほどの声を上げる。

 するとブラックドッグは倒れ、ヌリカベは倒れたブラックドッグに近づこうとすると––––

 

 ブラックドッグは目を覚まし、直ぐに身体を起こして、辺りをキョロキョロと見る。そして、ヌリカベを見た瞬間にブラックドッグは目に止まらぬ速さで立ち上がり、そのままヌリカベとは逆の方に向かって走り去っていた。

 急に逃げていったブラックドッグに困惑するもヌリカベは追わずに、『結界』の中心の三体を守るため、次の敵を探しに移動した。

 

SIDEOUT

 

SIDE美岬

 そこはまさに惨劇という言葉が似合う地獄とかしていた。

 バラバラになった四肢、噛みちぎられた首、溶けた下半身の死体、とてつもない圧力で潰れた肉塊、上半身と下半身が大きな穴で貫かれた死体、炭化した肉片、両断された身体から溢れる臓物、辺りから臭ってくる死臭。

 その惨劇を作り出しているのは–––

 

【あああ、ああああ】

 

 逃げようとするチャウチャウのブラックドッグの首を刎ねるのは、柄元から柄まで烏賊の触手が巻きついた槍に似た形をした魚呪刀(ぎょじゅとう) 突烏賊(とついか)を振るう美岬。

 

【がああ……】

 

 ブルドッグのブラックドッグの首を中心にその牙を食い込ませて、肉を喰らう朧。

 

【かぴゃ】

 

【あが】

 

 ビーグルとパグのブラックドッグは眉間に矢が刺さり、刺さった瞬間、矢に電撃が当たりブラックドッグの頭部はクラッカーのような音を鳴らして綺麗に弾ける。矢の放った先にいるのは、角先から電気が迸る刺馬とその上に跨る狂姫。

 

【ぐぐぐぐぐぐううう】

 

 全身に包帯を巻いた人型に素手でボクサーのブラックドッグを生きたまま解体し、それを眺めて高笑いを上げる屍王。

 

屍王

【ふははははははは!!】

 

ブルルル

 

【アオオオオン】

 

 そして、すぐ隣には長剣でグレートデンのブラックドッグを右斜めに斬り捨てる劔。

 

アオオオオン

 

 次々にやれらる仲間の敵というようにチワワのブラックドッグが刃と柄が一体化したような槍で近くにいた朧と美岬に突撃してくる。

 

朧、美岬

【【邪魔!!】】

 

【アオ、お、】

 

 朧と美岬の同時攻撃によって、チワワのブラックドッグの身体は十字に切り裂かれて臓物が溢れると同時に重力でその肉体も地面に落下する。

 

 チワワのブラックドッグの肉塊の落ちる音を背に朧と美岬は、まだ残っているブラックドッグたちに視線を向ける。

 

【ああ、まだいる!! …………ああ、あの女郎!! 幽冥お姉ちゃんと一緒にだなんて!!】

 

美岬

【ああ幽。幽が、白と一緒だから大丈夫だと思うけど、でも…………あああ邪魔だ。邪魔だ!! お前たちのせいで!!】

 

 朧と美岬はほぼ八つ当たり(美岬は病みかかっている)に近いことを言いながら目の前にいるブラックドッグたちを殲滅する。

 荒夜たちがそんな朧たちの暴走を防ぐために付き添っていた。だが、その八つ当たりで敵の数を減らしているので、強く言えずに、その光景を眺めて静かに胃を抑える荒夜だった。

 

SIDEOUT

 

SIDE凍

 妖世館の前にある結界の中心。そこには、結界の維持の為にいる蛇姫たちとその護衛が警戒して––––

 

「うーーん。頭がキーンとする」

 

 警戒して––––

 

「また腕を上げたの。凍」

 

【【感謝の極み】】

 

 警戒しておらず、結界の中心でひなと擬人態の紫陽花が凍から渡されたかき氷を食していた。そして、結界を張った蛇姫やその護衛たちも。

 

【美岬様以外のかき氷は初めてでやすが、良い冷やし具合でやす】

 

蛇姫

【久しぶりに食すが、美味いな】

 

迷家

【うーーーん。このひんやりがたまらないね〜】

 

食香

【これがかき氷ですか?】

 

眠眠

【初めて?】

 

食香

【はい。この食感が良いですね】

 

【我にはちと少ないが】

 

常闇

【人の姿になれば、主にはちょうど良いはずだろう?】

 

 結界を維持するためにジッとしているのは退屈だろうと判断した私はあたりの警戒も分体でしながら蛇姫たちにかき氷を提供したのだが、それを目を覚ましたひな様が欲しがり、紫陽花様からの指示で、この場にいる全員の分のかき氷を凍は作った。

 かき氷は好評だった。まあ、元々氷を使った氷菓子や料理は得意だったので、それに関しては問題なかった。そして、そろそろ食べ終わりおかわりの催促がありそうなので皿を集めることにした。

 

【【では、皿を預かりますね】】

 

 そう言いながら、私は皿を集め始める。

 

食香

【おかわりをお願いします。………しかし、このかき氷、イチゴのシロップとはいえ妙に赤かった(・・・・)ですね】

 

【【………】】

 

 食香の言葉を聞き、私は一瞬身を震わせるが、何事も無かったように食香から皿を取ると。

 

【【…では、おかわりを作って来ますので少々、お待ちください】】

 

 私は出された皿を集めて、妖世館の中に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【【フウーーー】】

 

 館の厨房で私はかき氷を食べた家族から受け取った皿を置き、一安心というように息を吹く。

 

【【危なかった。やはりイチゴのシロップをもう少し増やすべきでした、危うくバレる所でした】】

 

 凍はかき氷に使う為の凍らせた()を砕きながらそのような事を呟き、皿の上に削った氷を乗せて、蛇姫たちや戻ってきた家族に出すためにかき氷を作り続けていた。その皿には、イチゴシロップを掛けてないのに真っ赤な(・・・・)雪が積もっていた。

 

 そして、暗い厨房の為に見えずらかったが、凍っていた氷の中が蝋燭の薄明かりで見えてくる。

 それは恐怖で顔を歪ませているプードルのブラックドッグと既に氷が削られて上半身しか残っていないキャバリアのブラックドッグだった。この2体は妖世館の側にまで忍び込むも、あたりを監視していた凍の分体に見つかり、凍は物音も立てずに二体を氷漬けにして始末した。

 顔が恐怖で歪んでるのは、暴れさせないためと叫ばれないように四肢と口元を始めに凍らせて、徐々に全身を凍らせたからだ。

 凍が突然かき氷を出したのもこれが理由だ。凍は紫陽花の住まう家にいた頃もこうやって家に侵入して来た猛士の人間を凍らせてこうやって、かき氷や氷菓子として出していた。これを知っているのは当時、家を守っていた南瓜のみで、南瓜は畏怖を込めてこう呼んだ『氷結の仕事人』と。

 

 凍は、削り終えた雪の山にイチゴのシロップを(先程バレそうになったことを考えて)たっぷりかけて出来上がったかき氷を持ち、削った氷には中身を隠すために大布を掛け、そして、結界の中心へと戻っていった。

 

SIDEOUT

 

 オセとその部下ともいえる数体のブラックドッグと戦っている幽冥と白は、オセの放つ禍々しいオーラによって強化された魔術による攻撃とブラックドッグとの連携による攻撃で苦戦していた。

 

【ど〜うし〜た。どう〜した!!】

 

 宙に描かれた魔法陣から無数の魔術が飛び出し、幽冥と白の動きを止めようとする。それを幽冥は太刀で消し飛ばし、白は鉄扇を盾のようにして防ぐ。

 動きの止まった二人の真上には、武器を持ったブラックドッグたちが飛びかかる。しかし幽冥は–––

 

拒絶の壁よ!! そして、纏いしものよ敵を討て!!」

 

 裾に仕舞っていた数枚の札を取り出して、高らかに言うと、ダイヤモンドのような結晶の壁がブラックドッグ達の前に現れて、攻撃を防ぎ、更に数枚の札をオセに向かって投げ、先程と同じように言うと札は炎や水、雷を纏った鳥へ変わり、オセに命中する。

 

 オセに当たった時に起きた煙が晴れると、傷もない(・・・・)オセが立っていた。

 それを見た幽冥たちは驚く。明らかに術が直撃したオセの身体には傷というものは存在しなかった。だが–––

 

【アオ、オオオン】

 

 オセのいる反対側にいるブラックドッグが先程の戦闘でつけた傷なのか、腹部を抑えながら、武器を構えていた。幽冥はブラックドッグを気にせずに、オセの傷がない理由を考えていた。

 幽冥が思いついたのは、オセの纏うあのオーラだ。オーラを纏っている間、自分の身体を直していると考えた幽冥は、裾から新たな札を出して、その札に向けて喋り、喋り終えると白の耳元にその札を投げる。

 すると札はピッタリと白の耳にくっ付き、術式が現れて、白に何かを伝えていた。やがて、札は耳から剥がれて下の方から塵に変わり札は消え去った。

 そして、何をすべきか分かった白は札に封じられた伝言の通りに幽冥の合図を待った。

 

【な〜にをす〜るか〜分か〜りませ〜んが、無〜駄な〜こと〜です】

 

 オセは再び、魔法陣を作り出し、その魔法陣から先程とは大きさも違う魔術を放とうとしていた。

 それを見て、幽冥は視線を白に送る。幽冥からの視線を合図に白は鉄扇に風を集めて、ソフトボールほどの黄緑色の球を作り出す。

 

「今です!! 王!!」

 

 白の鉄扇から放った風の球はオセの魔法陣にぶつかり、魔法陣ごと弾ける。腕の傷と纏っていたオーラが消えているのを確認した幽冥は太刀をオセに目掛けて振り下ろす。

 

「これで!!」

 

【あ〜ま〜〜い!!】

 

 先程与えたダメージは暫くは腕が動かせなくなるほどのダメージだ。そんな腕を動かし、さらには幽冥の太刀を掴むのは不可能のはずだ。

 だが、幽冥は見た、太刀を余裕で掴むオセの腕には先程まであった傷がいつの間にか消えていた。

 

「傷が消えていたのは、オーラが理由じゃなかったの」

 

【? そ〜うか。そ〜れ〜で。まあ〜、そ〜うだ〜な。ど〜うせ〜殺すな〜ら。

 お〜れの力を〜おし〜えて〜や〜る。お〜れの〜力は〜傷を〜移すこ〜と。ど〜んな〜傷も〜状態〜異常も〜味方〜に〜移し〜て〜自分の〜身体〜を治して〜万〜全にす〜る】

 

「っ!!」

 

 怪我や状態異常を味方に移して自身を万全にする

 それが、オセの能力『傷写しの魔鏡(ペイン・ギフト)』の効果。

 幽冥と白の攻撃を受けても傷がなく、側にいたブラックドッグがボロボロになっていく理由。この能力はオセを味方と認識している者に自分の怪我を移し、自身の身体を怪我や状態異常の無い綺麗で万全な状態にする。

 

 オセの身体から漏れる禍々しいオーラが傷を回復させていたと思った幽冥は、その答えに驚き、動きが止まってしまい。故に油断した幽冥はその身体に目掛けてくるオセの魔術攻撃を防げれず、左腕にもろに食らってしまい、武器の太刀も遠くに飛んでいく。

 

 先程の攻撃は魔術の呪いだったらしく、幽冥の左腕は赤紫色の鎖のようなもので封印を掛けらたかのように動かせなかった。

 その隙を見逃すオセでもなく、オセは無数の魔術を幽冥と白に向けて放つ。

 

 幽冥を守るように鉄扇でオセの魔術を弾く白だが、数が多すぎて鉄扇で防げずに攻撃を受けてしまい白はその場で動きを止めてしまう。

 そして、邪魔な守りが居なくったと思ったらオセはその手にオーラを集めて、巨大な禍々しい爪を幽冥に向けて走り出す。

 

 左腕がマトモに動かせず、太刀は自分から離れた場所に突き刺さっている。身を守る手段もなく。ゆっくりとオセが迫ってくるのを見て、幽冥は自分の命はもう尽きるのかと思った。だが–––

 

「(まだ死ねない!!)」

 

 幽冥の心の叫びに呼応するかのように幽冥の胸元からバレーボールサイズの光の球が出てきて、幽冥の前の宙に浮いていた。

 すると、幽冥の身体から出てきた光の球が輝き始め、後もう少しで当てられた攻撃をオセは止め、爪に集まっていたオーラは霧散する。

 

【何だ〜そ〜れは!!】

 

 幽冥の手にある輝く球に目を塞いだオセは幽冥から遠ざかるように離れる。

 すると、オセが空中に留まるかのように止まり、周りにいたブラックドッグも投げたメス状の短刀と共に動きが止まりモノクロのような世界になっていた。

 

「これは?」

 

【うちらがちっと介入して、それの説明するためにちょっと止まってもらったんや】

 

「シュテンドウジさん。でも止めたって」

 

【まあ、今はそんなことはどうでも良い。それはお前の王としての力】

 

「ユキジョロウさん。って私の王の力?」

 

【そうだな。まだ完全な王でも無いのに、力に目覚めるって凄いことだからな。しかも能力が能力だ。なんかお前らしい】

 

「お前らしいって、イヌガミさん。そんな凄いんですか。この力?」

 

 幽冥は目の前にいるイヌガミに向けて聞くと。

 

【凄いってもんじゃねえ。なんせその力は『進化させる力』だからな!!】

 

「進化させる、力?」

 

 いまいちピンとこないのか幽冥はどういう意味か考えようとすると。

 

【そうです。貴女が家族と想うものたちを進化させる力】

 

 動物。魚。鳥。昆虫。植物。地球上に存在するこれらは過酷な環境に適応するため、子孫繁栄のため、外敵から身を守るため、効率よく餌を捕まえるためといった事で何世代にも渡って自分の身体を変化させて、それらに対応できるように生物は進化してきた。まれに遺伝子が突然の変異によって進化するということもあるが、基本的には前者の方が多いだろう。

 そして、生物とは少し違う部分もあるかもしれない魔化魍も進化することが出来るが、生物の進化と同じいや、下手をするともっとかかる時間によって身体を変化せさる。

 つまり幽冥の持つそれは、時間が掛かる進化に必要な時間を限りなく短く、いやその時間を無視して対象を進化させる力なのだ。

 

「だけど、この力を私は上手く使えるの?」

 

 しかし、幽冥はその力が上手く使うことが出来るのか不安だった。そして、オセと戦っている状況を変えられると思わなかった。

 

【確かにウチらの力を見てたらと思うかもしれんけどな。それは立派な力や。その力をどう使うかは、あんたの使い方次第や】

 

「私、次第?」

 

【そうや……………しかし、『この力』なんて呼び方はなんか嫌やな。名前が欲しくないか】

 

【そうですね。それは同感です。…………あえて、名を付けるのでしたら、魔進輝(まじんき)ですかね】

 

「魔進、輝?」

 

【そうです。『魔を進ませる輝き』。貴女のその力から考えた名ですがどうでしょう?】

 

「気に入ったよその名前。ありがとうフグルマヨウヒさん」

 

 魔化水晶の破片の中にいる王たちが幽冥の魔化魍の王として持つ力を説明し、幽冥はその力を理解し、止まった景色が動き始める。

 

「受け取って白!!」

 

 そう叫ぶと、幽冥は動かせる右腕で白に光の球を投げ、白は自分に目掛けて飛んでくる輝く球を受け止める。すると球から辺り一面を覆う光が溢れて白の身体を包み込んだ。

 

 光が爆発するかのように弾けると中から球を受け取った白の姿が現れる。

 

 黒かった髪は自分の名と同じ真っ白な長髪に変わり、新たに追加された銀の装飾の付いた白と黒のヴィクトリアメイド服、奇妙な字が描かれた左腕全体を覆うたっぷりとした白の布、魔化魍の種族的特徴でもあるような鱏の鰭に似た飾りの付いたブーツを履き、そして、右手の甲に幽冥の持つ王の証にも似た龍の痣があった。

 

「こ、これは?」

 

「私の力で白が進化した!?」

 

「進、化?」

 

「そう。私のなk【チクショおおおおお!!】………?」

 

 幽冥の言葉を遮るように叫び、二人は声の主の方を見た。

 

【お〜の〜れ〜!!! 魔化魍〜のお〜うめ!! こ〜の土た〜ん場で王の〜力に〜目ざ〜め〜るとは………ほ〜かの〜奴ら〜に〜はわ〜るいが、こ〜こで〜殺し〜てやる、殺し〜てやる、殺してヤ〜ル、殺しテヤル、殺シテヤル、こロシテヤル、コロシテヤル、コロシテヤル、コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル】

 

 間延びしたような声ではなくなり抑揚が消えて、壊れたラジオのように同じ言葉を吐き続け、ゆらゆらと禍々しいオーラを出しながら幽冥たちのいるところに歩き出す。

 

「今はあいつを倒すのが先決だね」

 

「そうですね」

 

【【【【アオオオ、オン】】】】

 

 オセのオーラに触れてブラックドッグたちもオーラに包まれて、オセに続くように歩き、武器を構える。

 それを見た幽冥はユキジョロウの力を使って氷の苦無を無数に作り、白は服の下から2本の鉄扇を取り出して広げる。

 

「行くよ白!!」

 

「はい我が王!!」

 

 そして、幽冥と超妖姫に進化した白の二人は目を血走らせて、禍々しいオーラを垂れ流すオセと同じオーラに包まれたブラックドッグたちとの最後の戦いが始まった。

 

SIDE白

 身体が軽い。まるで自分の産まれた水の中にいるときのように。

 

 白はイッタンモメンの妖姫である。

 彼女は水の中で童子と共に産まれて、イッタンモメンを育てる。イッタンモメン自体が水辺付近で育つ魔化魍であるのが理由なのか、白も水辺付近での戦闘が得意だ。

 妖世館のある山にはそのような水辺はあるにはあるが、戦っているこの場からでは遠かった。だが、彼女の動きは水辺で戦う時と同じ、いやその倍の速さである。

 そして、その速さの理由は、幽冥の魔進輝(まじんき)の力によって変異(進化)した白が会得した能力である水分操作が理由だ。

 この能力によって空気中の水分を左腕に巻かれた布に集めて、その水分を武器や布、身体に纏わせて、彼女が水辺で戦っている環境と同じ状態にしていた。そして、この能力によって強化された状態だからこそ、歴代の魔化魍の王とも戦ったことのあるオセとも対等に闘えていた。

 

 白は幽冥からの援護を受けながらオセに攻撃して、幽冥は使えない左腕を放っておいて、急所を狙った的確な攻撃をオセに当てているが、オセは側にいるブラックドッグの身体に能力を使って傷を移して、傷を治す。

 

 能力がバレたことと白が超妖姫になってから隠すかのように使っていた力をオセは使う。攻撃を受けては傷を治し、万全な身体の状態で攻撃を繰り返す。イタチごっこのように終わりがない戦闘に思えた。だが–––

 

【ア、アオ、オオ…オ……ン

 

 傷を移され過ぎたのが原因か、ブラックドックの一体の身体が崩れていき、そのまま塵にかえる。

 だが、私はそれには目をくれず目の前の(オセ)に集中する。

 

SIDEOUT

 

SIDEオセ

 魔化魍の王(幽冥)によって進化した白と戦うオセは焦り始めていた。

 

 オセは禍々しいオーラを腕や爪に纏わせて攻撃するが、白は水分を多く吸収した左腕にある布を盾のように使って防御し、その隙に鉄扇に水を纏わせて舞うように戦う白の攻撃を受ける。

 オセの持つ能力は、味方がいるということと味方が目に映らないと傷を写すことが出来ないのだ。それを知っていてか知らずなのか、白のオセの顔を執拗に狙った攻撃と幽冥の眼を狙った氷の苦無は、オセの傷を味方のブラックドッグに移させないようにしていた。

 距離を取ろうとした瞬間に幽冥から札が飛んできてオセの移動を妨害し、ブラックドッグを呼ぼうとすればブラックドッグの脚に札が当たり、脚をカチンコチンに凍らされて移動出来なかった。

 焦りによって、動きに無駄が生まれ、受けるはずのない攻撃をどんどんと受けて、その身の傷を増やしていく。

 

 そして、白の鉄扇に集まる大量の水を見て、オセは勝負を仕掛けに来たと判断し、自分の爪先にオーラを集める。水が集まった鉄扇は倍のサイズになり、オセの爪は集まったオーラによって、周りが歪んでいた。

 白の鉄扇からポタリと水が地面に落ちた瞬間に、二人は動く。

 

「はあああああああ!!」

 

【ハアアアアアア!!】

 

 白の水を纏った鉄扇とオセのオーラを纏った爪は激しくぶつかる。だが、オーラによって強化されたオセの力によって白の鉄扇は少しずつひび割れていく。

 

 バキィンとオセの爪によって白の鉄扇が砕け散る。

 

【コレデオワリ!! ナッ!!】

 

 そのまま爪を白の体に突きつけようとするオセ。だが、白の脚に溜まる多量の水を見て、鉄扇による攻撃は囮だと気付いた全ては自分の攻撃を確実に当てる為に。

 

 焦り、それによって視野を狭め、判断力を鈍らせたオセは白の鉄扇という囮の攻撃に見事に引っかかった。

 そして、オセは迫る攻撃に耐えられるようにするために能力で傷を移そうとするも、傷を移す為に側にいたブラックドッグたちは居らず、少し離れた場所で幽冥にいつの間にか首を切り落とされて塵になっていた。

 そして、オセは傷を移せない為に白の渾身の一撃をその身に受けた。

 

撥水脚(はっすいきゃく)!!」

 

 内部に蹴撃と共に送り込まれる多量の水はオセの血管に浸透して全身に行き渡り身体を膨張させ、膨らんだ風船を針で刺して割るかのようにオセの身体はポンっと弾け飛んだ。

 オセの弾けた臓物が雨のようにボタボタと降ってくる。幽冥はそんな中にいる白に向かって走り、白を思いっきり抱きしめる。

 突然のことで、一瞬固まるも直ぐに状況を理解した白は一瞬で顔は真っ赤に染まり、幽冥を抱きしめ返してた。

 

 9代目魔化魍の王 安倍 幽冥

 イッタンモメンの超妖姫 白

 VS

 ゴエティア72の悪魔魔化魍 オセ

 

 勝者 安倍 幽冥&白




如何でしたでしょうか?
今回は、妖姫も変異態を作ってみました。原作でも鎧やらスーパーにとかなっていたのでいいかなと思って出してみました。
これの次がコラボ編の最終回になります。


ーおまけー
オセの設定です。
種族名:混合種 オセ
属性:黒
スタイル:幻
分類:等身大
鳴き声:なし
容姿:縁に金のラインが入った黒のローブを纏い、額には横一文字の傷がある赤い瞳の豹の
   頭の人型
能力:『傷写しの魔鏡(ペイン・ギフト)』。
   能力は、味方に自分の怪我や状態異常を移して自身の状態を万全にする
   オセを味方と認識している者にオセの怪我、状態異常をその味方に移し、自身の身体
   を怪我や状態異常の無い身体に変える。怪我を移された味方は移される前のオセと同
   じ怪我にさせられ、状態異常が移されれば同じ状態異常になる。
   また怪我や状態異常が蓄積され続けると移された者はその身が塵と化す。
   だが、この能力は移す先で味方と味方を視認出来ないと怪我や状態異常を移すことが
   出来ない。
特徴:『ゴエティア72柱の悪魔魔化魍』に連なるもの。歪種。
   序列は57、階級は総裁。
   真名は『負を収集する形なき鏡(Speculum informe negativa colligit)』。
   幽冥もとい歴代の魔化魍の王に激しい殺意を持っており、その理由は彼の主人である
   ゴエティアが関わっており、ゴエティアと共に歴代の魔化魍の王と戦っていた過去を
   持つ。
   間延びした喋り方で、気に入らないことで癇癪を起こす。人間を生贄にした魔化魍召
   喚や術を使った後方支援や、ゴエティアに連なるある魔化魍と組んで能力を使った接
   近戦を行う。
   魔化魍の王の話を聞き、自分の手足となるブラックドッグを召喚しようとするも失敗
   。別世界からきた酒呑童子から強化されて、ブラックドッグの召喚に成功。
   ある程度召喚すると3人の鬼とブラックドッグを引き連れて、幽冥を殺そうとするも
   、鬼が指示に従わなかったので、退却。その後に酒呑童子からさらに強化を受けて、
   鬼の洗脳強化とブラックドッグをさらに召喚する。
   再び、3人の鬼とブラックドッグさらに幽冥を気に入らない野良魔化魍を引き連れて
   妖世館のある山で戦闘を開始。
   だが、野良魔化魍、3人の鬼(2人だけ)、数十のブラックドッグは幽冥の家族に殲
   滅され、幽冥と白を発見して戦う。能力と酒呑童子に強化された力を使って、2人に
   圧倒するも王の力『魔進輝』に目覚めた幽冥によって白が超妖姫に進化し、形勢が逆
   転。最後は白の『撥水脚』を受けて、内側から身体が爆散した。
戦闘:生贄召喚術、様々な術、自身の傷を味方に移しての自己回復
   爪を使った近接攻撃、魔法陣から放つ弾幕による遠距離攻撃
CV:広瀬正志(スティンガー)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。