人間だけど私は魔化魍を育て、魔化魍の王になる。   作:創夜叉

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今回初、オリジナルの魔化魍と鬼によるバトルを書きました。
主人公登場は最初だけけかも。



記録拾参

「う、ん………うん?!」

 

 眠ってしまっていたようだ。昨日は楽しく山ウド料理を振舞って、みんな美味しそうに食べてくれていた。それを見た私は眠ってしまったようだ。

 体を起こそうとすると、何かが体にくっ付いており、起き上がれない。

よく見ると–––

 

「お姉ちゃん………むにゃむにゃ」

 

「王。そ、そこはダメです////」

 

 雛ちゃんと白が私の体を抱き枕のようにして眠っていた。白はなんかアブナイ夢を見てる気がする。

 さらに、周りをよく見ると他の子たちも身体を寄せ合って眠っていた。土門と鳴風はひっくり返ってるような状態になって眠っている。

 まっ、みんな眠っているみたいだし、もう少しこのまま眠ってますか。

 

SIDE練鬼

 あの後、武田さんと各支部の王たちと共に魔化魍の王の話をした。結局は『魔化水晶』がなぜ青く光るのかは不明でこの話は終わった。

 そして話は、前よりも活発化している魔化魍の話になった。

 

「みんな知ってると思うが最近各地で魔化魍が活発化している」

 

「ええ、今までの魔化魍の王と違い、これが王の能力なのかもしれないわね」

 

「だが、確証は無い」

 

「しかし、これがもしも新たな魔化魍の王の能力だとしたら」

 

「みどりさん決めつけるのは早すぎます」

 

「その通りです。だけど魔化魍の行動の多さは確かに異常だね」

 

 確かにここ最近、魔化魍の行動は活発化している。しかも被害のほとんどは猛士、または猛士に関わりの持つ者ばかり。そして、殺された鬼や猛士のメンバーの近くには三度笠を被った黒い狼の魔化魍がいたという報告がある。

 

「そう言えば………ん」 

 

 あかりさんが喋ろうとした時、会議室の扉が大きく叩かれる。

 

「入れ」

 

 武田さんの入室を許可すると扉は勢いよく開かれ、一人の歩が入ってくる。

 

「はあー、はあー、ほ、報告です。四国の高知支部が魔化魍の攻撃に遭い壊滅したと」

 

「何ですって!!」

 

「高知支部が!!」

 

「おい確か、高知には暴鬼が!!」

 

「……暴鬼さんは『三度笠の狼の魔化魍』と『独眼蛇の魔化魍』との戦闘により………殉職したと」

 

「暴鬼さんが………クソッ!!」

 

「さらに『魔化水晶』が奪われたそうです」

 

「何だって!!」

 

SIDEOUT

 

SIDE◯◯

 王の為に、いやあの子の為に私は–––

 

「こっちに来たぞ」

 

「早く、暴鬼さんを呼ぶんだ」

 

 ディスクアニマルと呼ばれるものを人間たちは使うが、無駄だ。

 

ジャラララララ

 

「何だ、あの魔化魍は………がああ」 

 

 ガシャには意味がない。ガシャの溶解液はあらゆる物質を溶かす。飛んで攻撃してくるディスクアニマルも溶け、動こうとすると、何か危ない感じがしてその場を離れると後ろのヤマビコたちに異変が起きる。

 ヤマビコたちは頭を抑えて、蹲り、苦しみ始める。

 

音撃鐘(おんげきしょう) 夢幻泡影(むげんほうよう)」 

 

ウォォォォォォ………   

 

 とてつもない清めの音が響く、すると苦しんでいたヤマビコたちは身体を風船のように膨らませて木っ端微塵に吹き飛び、飛び散った塵の向こうから一人の鬼が歩いてくる。

 体色は深緑で、鬼面の所に亀の面が付いており、甲羅の形をした鐘の肩当てを付けている。そして手には、先端に緑の鬼石を付けた従来の音撃棒よりも太い音撃棒を持っていた。

 

「ほーう、夢幻泡影(むげんほうよう)を躱すとは、お前が噂の三度笠の狼野郎だな」

 

【狼野郎ではない。私はヤドウカイです!!】

 

「?! ………喋るとは驚きだな」

 

【ん………その腕輪に付いてるのは『魔化結晶』?! なるほど貴方は『八人の鬼』?】

 

「確かに俺は『八人の鬼』の末裔 暴鬼だ!!」

 

【では、王の為に死んで下さい】 

 

SIDEOUT

 

SIDE暴鬼

【では、王の為に死んで下さい】 

 

 危ねえ、何だこの魔化魍。急に消えたと思ったら、いつの間にか俺の横にいやがった。

 しかし、早くこいつを倒して、他の奴らも倒さないと………ちっ!! 

 狼野郎だけじゃなく、蛇まで邪魔をして来やがった。

 

ジャラララララ

 

【溶けろ、そして骨を寄越せ】

 

「あんな図体で速すぎんだろと!」 

 

【ってえなー、久々に喰らいがいのある鬼だ。ヤドウカイ、こいつ貰っていいか?】

 

【構いません。私はこの間、頂きましたので】

 

 ちっ、ふざけたことを言いやがって。

 だが、あいつはスピードがあるがそこまで身体は硬くないはずだ、奴の頭を叩いて地面にめり込ませその隙に音撃を叩き込めば、奴を倒せる。

 今だ!! っ!! 何かが足に!?

 

「何だ、これは?」 

 

カッカッカッカッカッ

 

 蛇が咥えていた筈の頭蓋骨が俺の足に噛み付いていた。

 

【惜しかったな。だが、お前じゃ俺を倒せねえな】

 

ジャラララララララ 

 

 ガシャドクロの吐いた溶解液が暴鬼の右腕に降り掛かる。

 

「があああああああああああ!!!!!」

 

 馬鹿な、鎧ごと腕が………………溶かされてるだと。

 

 暴鬼の右腕はもう、二度と音撃を振ることが出来なかった。ガシャドクロの吐いた溶解液は鎧の上からどんどん溶かし、やがて中の右腕も溶かし、遂には右腕全体が骨と化してしまった

 

「(クソッ!! 応援を呼ばないと)」

 

 暴鬼は右腰に付けてる茜鷹のディスクを空に向かって投げるが–––

 

【無駄です】 

 

 ヤドウカイによって茜鷹のディスクは粉々に噛み砕かれる。

 

【さあて、いい髑髏がこいつから作れそうだな】

 

 ガシャドクロは暴鬼の首に白骨化している自身の下半身を巻き付け、徐々に力を込める。

 暴鬼は首を締め付けられているが、それでも鬼としてのプライドかガシャドクロを面越しに睨む。

 

【いいね。いいね。その憎悪に満ちた顔、俺はな、その顔を見るのがだーーーーい好きなのさ】

 

 どんどん目の前が暗くなっていく、そうかこれが死か。あの半端者を残していくのは心残りだ、だが、最後くらい鬼として意地を見せてやる。

 

 暴鬼はボロボロになった音撃棒 暴木を左手に持ち、自身の左肩に付いた鐘の肩当てに叩きつける。

 

音撃鐘(おんげきしょう) 夢幻泡影(むげんほうよう)」 

 

【ジャっ………てめ、えええ!!】

 

 首を締め付けられてる状態でまさか、音撃を使うとは思わなかったのかガシャドクロは音撃で苦しむが、暴鬼の最後の抵抗は–––

 

【耳ざわりです】 

 

「があああああああああ!!」

 

 何処からともなく現れたヤドウカイによって音撃を放っていた暴鬼の左腕は音撃棒 暴木ごと噛み砕かれた。

 

【遊びはやめだ、これで死にな】

 

 ガシャドクロは今までのが遊びだったようでさらに力を込め、暴鬼の首をへし折った。

 そのままガシャドクロは暴鬼の首を捻り、首をもぎ取る。

 

【遊んでるからですガシャ】

 

【そお言うなよ。ジャラララララ これでまたコレクションが増える】

 

 そして、ガシャドクロは首のない暴鬼の死体に溶解液を掛けて、死体を骨へと変える。

 そして、骨になった暴鬼の身体を–––

 

【いっただきまーーす】

 

 喰らい始めた。ヤドウカイは落ちている魔化水晶の欠片を咥えて言った。

 

【後、六つで王は完全になる】

 

 ヤドウカイとガシャドクロそして、他の二体も王に会う日を楽しみに待っている。

 やがて、自分を見つけてくれる王を。




以下でしたでしょうか?
覇王龍さんのガシャドクロのアイデアを少しいじって、出させて頂きました。これからもアイデアをお願いします。
また、ガシャドクロの名前もそのまま採用させてもらいます。
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