幽冥with家族&鳥獣蟲同盟VS猛士中部地方戦の話になります。
先ずは猛士サイドから始まります。
今回は前の月も出せなかったので2つ出させてもらいます。まあ、こっちの話が短すぎたからという理由もありますが、ではどうぞ!!
SIDE狼鬼
俺たちは、会議の決定通りに先ずは若い者や非戦闘員、鬼見習いの弟子などを
最初は、『逃げずに戦う』と殲滅派に所属する同志らしく嬉しいことを言っていたが、与助の爺さんの説得で渋々納得してもらった。
そして、避難先となる場所は会議が終わった後にすぐに行動に移した灯子が受け入れ先を見つけてくれたお陰で早急に行動に移せた。
受け入れ先は俺と同じ『8人の鬼』の1人である雹鬼が守る東北地方支部の各支部と同志である四国地方の王 加藤 勝のいる四国地方支部だ。
正直言うと、俺は加藤さんのいる四国地方支部に全員を避難させたかった。だが、俺と同じ『8人の鬼』暴鬼のいた高知支部が『独眼蛇』たちによって壊滅させられ、親友だった高知支部支部長を殺された加藤さんへの負担と向こうの受け入れ人数を考慮した結果、近辺の東北支部も避難先として灯子が打診したようだ。
万が一、魔化魍の襲撃のあった場合に備え、四国への避難組には言鬼と喧鬼を護衛に、東北への避難組には鬼だった与助の爺さんと飛沫鬼を護衛にし、そこに天狗を10名それぞれの避難組に付けている。
そうして会議から2日後には避難が終わった。
残っているのは、俺の他だと、右腕としている吹舞鬼、通信係として立候補した灯子、労鬼や芯鬼、掃鬼、それぞれの支部から集められた鬼数十名(名持ち候補の無銘含め)と天狗たちだ。
その翌日に行ったのは、『鳥獣蟲同盟』の
俺たちが避難に専念していた故に連中も、幼体の魔化魍を他地方へ逃すため中部地方のあらゆる場所で目撃されている。だがそのせいか、俺たちが避難が終わった後に魔化魍を捜索したが、影も形もなく完全に行方をくらましていた。
1週間後に攻める予定だったが、連中は見つからず、避難完了から2週間経ったある時、遂に連中の居場所を突き止めた。
キッカケは行方不明者が出ると言われる場所付近に配置したばかりのディスクアニマル 竜胆蝙蝠が『鳥獣蟲同盟』の魔化魍である『魔笛雀』の映像を収めた。
これにより『鳥獣蟲同盟』の魔化魍と名持ちの魔化魍は、この洋館に潜伏していると判断し、然るべき準備と対策、装備を整えた翌日にそこへ向かうのだった。
そうして翌日。
目の前にはこの戦いで残った鬼や天狗、灯子などの見知った顔や戦友、同志が集まっていた。
「今日、俺たちは奴らに奇襲を掛ける。
俺たちは隠れているつもりの奴らを奇襲し、我らの仲間を家族を親友を恋人を殺したあの糞ったれ共を滅ぼすのだ!!!」
「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」」」
「仲間の仇を!!」 「妻の無念を!!」 「死んだ弟のために!!」
「あいつの死を無駄にしないために!!」 「亡き師匠のため!!」
雄叫びと共に魔化魍の対する怨嗟の声を上げる同志たち。
「では、行くぞ!! 魔化魍に死を!!」
「「「「「「「「魔化魍に死を!!」」」」」」」」」
狼鬼たちは行動を始めた。
目的は勿論、魔化魍討伐。
仲間を連れて、目的の廃洋館に到着した。
作戦はいつものように奇襲。それも正面からだけでなく東西南北四方八方から魔化魍を逃げられないようにする為に班を5つに分けた奇襲だ。
東には掃鬼、芯鬼、芯鬼と同じ新潟支部所属の噴鬼、無銘と天狗6人。
西には愛知支部所属の牧鬼、同じく愛知支部所属の流鬼、山梨支部所属の坂鬼、無銘10人。
裏口があると思われる北口には労鬼、富山支部所属の騒鬼、天狗4人。
正面である南口に俺と俺の右腕ともいうべき吹舞鬼、石川支部所属の幹鬼、富山支部所属の指鬼、無銘5人と天狗2人
最後の班は灯子と護衛として残した三重支部の鬼である抜鬼と天狗を合わせて6人だ。灯子には、もしも俺たちがやられた場合に、名持ちの情報を収取して総本部に届ける為の班だ。戦闘能力ではなく、殿を担う抜鬼と天狗1人と戦線離脱に特化した戦輪獣を扱う天狗を4人と徹底的な逃げのための班だ。なので、あの班だけは戦闘地点である廃洋館から離れた場所で情報収集を命じている。
そうして各班が配置に着いたと連絡を受けて、攻撃の命令を下そうとした時–––
◯
【ふむ、本当に来たの】
そんな声と共に上から無数の何かが降ってくる。
「全員退がれ!!」
俺の声に反応した鬼や天狗は後ろに退がると、さっきまでいた場所に真っ赤な槍が無数に突き刺さっていた。
◯
【ここの鬼たちは優秀だな。いつもならそこに3人位は突き刺さっているのだが】
「それだけ、優秀なのでは人間としては」
◯
【なかなかの腕前の持ち主たちだな。さてさてどのような魂を持っているのか】
◯
【ようやく死んだ仲間の分まで切り刻める】
空から降ってくるように現れたのは、日中でも活動できる
強大な力を持つ魔化魍たちが現れた中、狼鬼は違和感を覚える。
数が少ない。他の『鳥獣蟲同盟』の魔化魍や名持ちの姿もない。明らかにおかしい。
すると攻撃の指示を送るために持っていた通信用のディスクアニマル錫鴉がぶるぶると震える。
「狼鬼さん、狼鬼さん。報告です!!」
起動すれば、灯子の声が響く。しかも声は焦っており、急を要する連絡なのは間違いない。
「東と西、北口で攻撃待機していた同志たちが攻撃を受けました。敵はこちらの動きを把握してたようです!!」
馬鹿な。
何故、対応出来た。
『鳥獣蟲同盟』に仕掛ける奇襲作戦はこれで3度目だ。1度目の際にジョロウグモとオンボノヤスを仕留め、2度目の奇襲によってバケガニとオクリイヌ、バケネコを仕留めた。
2度目の奇襲の際に魔化魍に1体逃げられたが、その逃げた魔化魍から奇襲のやり方を知らされたとしても、いつ攻撃が来るのかを把握するのは不可能なはず。
すると、ある魔化魍の声が耳に入る。
予言
【ね。ね。ね。言った通りでしょ。うん。やっぱり、私の『お告げ』はよく当たるでしょ。私の『お告げ』で蝙蝠の場所が分かったお陰で王の作戦のヒントになったんだよ〜♩ 褒めてもいいんだよ。クダン表彰ものだよ】
いつの間にか妖姫の肩に乗っかている何故か、腹立たしく思えるウザい顔の
俺たちは
しかも、あの魔化魍の言っていることが事実なら俺たちが竜胆蝙蝠を放ち、『魔笛雀』の姿を映させ、さらには何処から攻めるのかということを知っていたという事になる。
そして、思い出した。あの魔化魍はクダンだ。総本部の地下深くに捕らえているハクタクという魔化魍の原種だ。なるほど、奇襲がバレた理由が分かった。
クダンの能力は確か、占いによる予知という能力だったはずだ。その内容を理解出来れば確実に的中すると言ってもいい程の精度を持つが、しかしそれは予知の内容が理解出来なければ意味がない。何を予知したのかというのを知るには
だがあのクダンのよく分からない予知の内容が理解できるということは、厄介だ。奇襲を仕掛けようにもクダンの予知でバレてしまい奇襲の意味もなくなる。この情報は間違いなく総本部に送らねばならない。
灯子にこのことを伝えようと錫鴉を使おうとした時、2つの影が魔化魍たちの間を通ってこちらに歩いてくる。
ひとつは見た目は普通の少女と変わらない筈なのに、その気配は人間ではなく魔化魍とほぼ同じという不気味な少女。
そして、もうひとつの影を見た瞬間に俺は激情に駆られる。
そう何年も探していた仇が、あの日のことは忘れるはずも無い。
俺の家族と俺の恋人を殺したあの憎き魔化魍が、写真でも動画でもない本物が目の前に現れた。
「やっと、やっと会えたなああ!! ネコショウウウウウ!!」
バケネコ異常種 ネコショウ。目の前に居るのは記録によると江戸時代終期に確認された名持ち個体。そんな奴に付けられた名は『快楽猫姫』。
老若男女問わずに、その肢体と身体を使って誘惑し、先ずは快楽を持って人を堕落させ、飽きればその人間を解放するが、解放された人間はその時の出来事を忘れられずに再び、奴の元に向かう。そして、自分の元にやってきた人間を喰らう魔化魍だ。
被害者の数は判明してないものも含めれば数千人も昇る。
「さあ、開戦です!!」
鈴音
【開戦だニャ!!】
如何でしたでしょうか?
今回はもう1つの話もありますので、そちらに後書きを書かせていただきます。
でも、おまけコーナーはやります。ではどうぞ!!
ーおまけー
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【おまけコーナーの時間でやすが、迷家は熱を出してしまいやして、今日は迷家に代わりにあっしが進めさせてもらいやす】
「はあ〜迷家には困ったものです」
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【おっと、お戻りでやすか白?】
「ええ、鳴風や凍に頼んで迷家の看病を任せました。
…………ところで何故貴方が此処に? 貴方は王の所にいるはずでしょ?」
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【気にするなとしか言えないでやすね】
「はあーー。で、何を聞きたいのですか?」
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【流石は王に仕えた最初の妖姫でやすね。
そうでやすね。鳴風のことをどう思っているか聞きたいでやすね】
「鳴風のこと?」
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【あっしは童子と妖姫が親でやしたが、あっしが生まれて間もない頃に鬼にやられやしてね。
なのであまり親との思い出がないんでやすよ】
「…………」
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【そんなこともあってかあっしはひとりで生きていかねばならなくて、色々とやらかしやしたが、美岬に出会いやして、少し丸くなったと思いやす】
「そう」
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【まあ、あっしのことよりも今は質問の答えを聞かせて欲しいでやす】
「そうね。あの子は私が育てた子供の中では最弱と言えるでしょうね」
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【へっ? 最弱? あの鳴風が? というか鳴風以外にも居たんでやすか子供!?】
「まあ、私はこう見えてもわりと長く生きてるからね。流石に緑ほど長生きじゃないけど……あ、このことは王には絶対に話さないように、もし喋ったら」
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【わ、分かりやした。しかし、鳴風が最弱というのは驚きでやす】
「あの子はね王と出会うまでは、尻尾の扱いも下手だったし、飛んでもすぐに落っこちてたのよ」
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【あっしがあった時には割と飛び回ってやしたし、なんだったら尻尾による攻撃も上手かったんでやすが】
「そうね。今でこそひとりで狩りも出来るようになったし、雲の上まで飛べるようになり、尻尾の扱いも上手くなった」
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【しかし、なんでそこまで上達したんでやすか?】
「王の部下いや、家族になったからよ」
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【え?】
「あの子は王の最初の家族になったことがきっかけね。
王の話を聞いて、これからどんどん増える家族を守れるように」
「あの子は最弱だった自分を変えて、強くなっていった。私が育てた中では最弱だったけど、今では最高の子供と私は誇って言えるわね」
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【そうでやすか。おっと、そろそろ次の話に繋げやせんと、ではまた次のおまけコーナーで!!】