これからも人間だけど私は魔化魍を育てています。を読んでください。
今回は白が慧鬼に相談と新勢力が出ます。
新幹線に乗って、時間も掛かるという事で眠って筈なんだけど、目を覚まして目に入ったのは、神社………って、あれ。
えーとー今、私、すごい見たことのある場所だなーと思ってると。
「当たり前やろ」
「貴様、私と話をした場所を忘れたのか?」
神社の屋根から声が聞こえ、上を見上げると横たわってる5代目魔化魍の王 イヌガミとその背に座る8代目魔化魍の王 シュテンドウジがいた。和服の美女(魔化魍)が大きな白狼(魔化魍)に座っているのが絵になってる気がする。
「ほれ言った通りやろ」
「そんなことは如何でもいい。そもそも何故貴様がここにいる?」
「そらあなぁ、久々に会いとうなってなぁ」
「そんな理由で私の精神世界に入ってくるな!!」
それより、如何したんですか? 新しい魔化水晶に触った訳でもないのに。
「今回ウチらが
「貴様が我ら魔化魍の王としての力に少しずつだが、目覚めつつある」
えっ!!
「今は普通の人間と変わらんが、徐々に私達と同じように魔化魍の王として目覚めるだろう」
「にしても人間が魔化魍の王になるとは思わんかったなぁ」
「ああ、だが貴様なら今までの王の中で最強の王になるだろう」
そんな風に褒められると、なんか照れますね///
「頬赤らめて、可愛らしいなぁ」
「た、確かにまだ小さかったあの子に似てる」
………イヌガミさん素に戻ってますよ。
その後、幽冥はイヌガミとシュテンドウジの王としての話を聞かせてもらっていた。
SIDE慧鬼
新幹線に乗りしばらくすると、幽が私を枕のようにして眠ってしまった。昔と相変わらずな寝顔を見て、笑っていると。
「慧鬼………」
向かいの席に座る幽の従者をする白が声を掛けてきた。膝には土門たちと遊び疲れて眠っているひなちゃんがいた。
あ、そういえば。
「この間は、寝込んでる私の代わりに幽を助けてくれてありがとう」
「いいえ、助けたのはこの子達です」
そう言って白は側にいる羅殴を撫で始める。羅殴は気持ちいいのか目を細める。
「幽を心配して、現場に行ってたんでしょう?」
「ですが、今回は私も黒も何もしていません。王の従者だというのに」
白はその時の事を思い出し、下唇を噛んでいた。
幽から聞いた話によると白は幽を見たときに我が子である鳴風の餌にしようと童子と共に幽を襲ったらしい。
だが、童子は土門、鳴風、顎に喰われ、幽の正体に気付いて自害しようとしていたが、幽が止め、従者になってと頼み従者になったという。
まったく、幽は困ってる人は見逃せないんだね。前世の時からそうだった、幽の親友だったあの2人もそんな感じで友達になったんだろう。
自分は運が良いってよく言ってたけど、何を如何すれば野上 良太郎の運の悪さ以上の厄介ごとになるんだろう。
「白、少なくても貴女は従者としてちゃんとやれてるよ。幽の役に立ちたいっていうならこれから頑張ればいいんだよ。誰だって初めから完璧って訳じゃ無いんだから」
「王みたいな事を言うんですね慧鬼」
「あの子の姉なんだから当然でしょ〜」
「どういう理由ですか」
「やっと笑ったね」
「え?」
「最近の貴女、張り詰めたような顔してたから」
「そうなんですか!!」
やっぱり、どんな人(妖姫)でも笑顔が一番だよ。
そう思いながら、新幹線はもうすぐ目的地の札幌に着く。
「また、魔化魍が見れるかな」
新しい魔化魍に会えるという幽冥と似た顔をした慧鬼を見て、あの
SIDEOUT
SIDE◯◯
北海道西側の日本海から少し離れた、少し痛んでる古びた寺。
その本堂に1人の尼がいた。正座しながら目の前の像に向けてお経を読んでいる。
「何か用ですかヤシャ、ハンニャ?」
尼はお経を読むのを辞めて、後ろにいる和服を着る男と女に声をかける。
「はい。つい先程、ヤドウカイ達と9代目魔化魍の王がこの地に着いたとアズキアライから報告が」
「………………それとそろそろ夕餉の時間です」
女がそう言うと、ちょうど寺の鐘が鳴り始める。
「そうですね、ヤシャ、ハンニャ、アズキアライ達を呼んで来てください。夕餉にすると」
「「はい」」
和服の男と女は尼の指示に従って、本堂から去った。
「………幽、早く会いたい」
尼はそんな事を呟いて、本堂から離れていった。
如何でしたでしょうか?
今回は新勢力のオリジナル魔化魍に覇王龍さんのヤシャとアズキアライを出させていただきました。覇王さんアイデアありがとうございます。
アズキアライは次回かその次に出ます。