始まりは唐突だった。
年の瀬の近い朝、室内の掃除を終わらせて、境内の雪かきをするために物置にシャベルを取りに来た時だった。
ドォォォォォォオオオオン!!!
「ピッ!!?」
居間の方から凄まじい衝撃音が響いて、霊夢の半纏を抱えていた少女が飛び跳ねる。
一方の霊夢は然程驚かず、面倒そうな表情を作ってシャベル片手に物置きから出る。
物置は玄関の直ぐ脇にあったため、一旦靴を脱いで玄関から居間へと向かうことにした。
尚、その時の足取りが微妙に駆け足だったのは、久々の「来客」に浮足立っていたからかもしれない。
「はぁ……アンタねぇ、せめて靴を脱いで部屋に入る事も出来ないの?」
居間の惨状を見た霊夢がマイペースに呟く。
縁側と居間の間の障子は全て壊され、破片が居間の更に奥の土間の方へと突き抜けていた。
炬燵も半壊状態で壁に立て掛けられており、そしてその中に埋もれるように「元凶」がひっくり返っていた。
「魔理沙」
「……っつぅ」
「霧雨魔理沙」、人間の「魔法使い」。
霊夢の元にも頻繁に遊びに来る、友人と言える人物の一人。
「異変解決」を己の趣味でやる様な変わり者で、霊夢にもしょっちゅう「弾幕勝負」を仕掛ける「弾幕勝負狂」。
これ程の惨状を引き起こしても霊夢の反応が薄いのからも分かるが、結構なトラブルメーカーもとい、迷惑家である。
だが、今回ばかりは少々
「って、アンタ傷だらけじゃない。幽香辺りに喧嘩でも売ったの?」
「違う。ってかそんな事よりっ!」
魔理沙がいきなりガバッと立ち上がる。
霊夢の後ろから覗き込んでいた少女がそれに怯えて、シュッと背中に引っ込んだ。
そんな動きに全く気付く事もなく、魔理沙は霊夢の肩を掴むと涙目で叫び始めた。
「頼む! 匿ってくれ! というか色々助けてくれっ!!」
「っちょ、いきなり何訳わかんない事言ってるのよ!?」
「良いからっ、てヤバッ! 「アイツ等」が来たッ!!」
急に背後を振り返った魔理沙の表情が一気に青ざめる。
霊夢もその視線に釣られて、縁側から外の方を見る。
「……何あれ」
霊夢の目が少しだけ見開かれた。
というのも、雪の積もった境内の木々の上の辺りに、蚊柱とも鳥の群れともつかない「集合体」が集まっていたからだ。
しかも、一直線にこっちに向かって飛んでくるではないか。
「ああもう。アンタ、魔理沙をお願い!」
怯えきって役に立たない魔理沙を少女に預け、霊夢は針やお札と言った武器を手に縁側の方へと向かう。
その「集合体」が近付くにつれ、それを構成している「存在」の形もハッキリ見えてきた。
それは「鳥」とも「虫」とも違う、船の錨の軸にトンボの羽を複数くっつけたような奇怪な生命体で、しかも一体一体の大きさが霊夢達よりも大きかった。
それが目算でも五~六〇体は集まり、かなりの速さで此方に向かってくる。
「全く何なのよいきなり!」
その言葉で霊夢の存在に気付いたのか、群れがあからさまに霊夢目掛けて進行方向を変える。
霊夢も札を指の間に挟んで構え、何時でも撃ち出せるように臨戦態勢を取る。
後数秒もすれば、群れへの彼女の迎撃が始まる。
その時だった。
「キュイ?」
群れの先頭の方の個体が不意に甲高い鳴き声を出す。
直後、急にUターンするように群れが進行方向を変え、元来た方向へと引き返し始めた。
あっという間に小さくなっていく群れの姿を、置いて行かれた霊夢はただポカンとした表情で見送っている。
そして、完全に姿が見えなくなった辺りで、漸く背後から声がかけられた。
「ど、どうだ?」
「……大丈夫よ、もう居ないわ」
「いやー、助かった。本当にありがとな。霊夢が追っ払ってくれなきゃどうなるかと思ったよ」
修理した炬燵に足を突っ込んだ魔理沙が、頭を掻きながら喋る。
対面には霊夢と、その膝の間に収まる少女が入っている。
「それはどうも。で、アレなんなの? 何で追われてたのよ」
「いや、実は私も分かんないんだ。急に向こうが襲ってきたんだぜ」
「急に?」
魔理沙の話では大体こういう事だ。
普段は魔法の森で一人暮らしをしている彼女が、今朝方に野暮用で人里の方へ買い物に出かけたのだが、何故か
「人里が見えない、ってのは本当?」
「ああ、ほぼ間違いなく「慧音」の仕業だぜ」
「上白沢慧音」、人里で暮らす
彼女の能力は少々難解だが、結論から言えば、嘗てその能力を使って人里を「隠してしまった」事があった。
今回の魔理沙が遭遇した現象も、同じものと見て違いないだろう。
――ハクタクが人里を隠すって、「異変」クラスの大問題が起きてるって事よね――
「アレ」の存在も含め、ただ事ではないのが確信できる。
霊夢の顔付きが「異変解決者」の真剣味を帯び始める。
「で、アンタはそれから逃げて此処まで来たって事?」
「いや、アイツ等は結構弱くてな。マスタースパークで纏めて焼き払ってやったんだぜ」
「なら何で逃げてたのよ」
「それがな……
魔理沙が言うに、それは「物凄く巨大な蛾」だったらしい。
「トンボ野郎」を追い払っているイザコザの間に接近していたらしく、一満足していた魔理沙が気付いた時には真上から急速接近していた所だった。
巻き起こされた凄まじい突風に煽られ、バランスを崩した所に置き土産の如く「爆弾」を大量に降らせて来たそうだ。
魔理沙は何とか回避できたが、不意を突かれたので反応に遅れ、無理な機動を取った事が災いしてしまった。
「――で、回避して反撃しようとしたらな。八卦炉が無いんだ、これが」
「落としたのね」
「ああ、しかも爆弾のせいで場所も曖昧ときた」
地上に降りて探そうとも思ったが、先の「蛾」が再び向かってきた為に断念し、霊夢を頼って逃げてきたというのが顛末になる。
そしてその途中で再び「トンボ野郎」を引っ掛けてしまったのが先の騒動という訳だ。
「あんだけデカイと、八卦炉のパワーが無いと倒せないに決まってる。我ながら懸命な判断だったと思うぜ、うむ」
「自画自賛している所悪いけど、そもそも油断しなければ八卦炉落とさずに済んでるからね」
「グッ……兎に角っ、頼む。私の八卦炉を探すのを手伝ってくれっ」
「嫌よ。何でアンタの尻拭いに付き合わなきゃいけないのよ」
「そう言わずに頼むよ。今の私じゃあの「トンボ野郎」でも追い払うのがやっとなんだ」
両手を合わせて顔の前に持っていき、目をつむって必死の懇願を行う魔理沙。
明らかに乗り気ではない様子で、額に手をやって考える霊夢。
と、その下の少女が霊夢を見上げて、彼女と視線が合った。
「ぴーいーっ」
「ん、まぁそうね」
「所で、その娘は誰なんだ? 妹が居るなんて聞いたこと無いぞ」
「この娘は月始めに参道で倒れてたのよ、それからずっと保護してるの」
「へぇ……」
「何よ、ニヤついた顔して」
「いや、霊夢がずっと神社に住まわせるって珍しいなって思ってな。人泊めるのも結構躊躇うじゃん」
「それは寝具がなかったからよ。最近になって天人が新しい本堂建てた序に置いてったから、この娘の分の余裕が増えただけ。それにこの娘、言葉も喋れないし、出会った当初は人にすら慣れてなかったし、ほっといたら暴れるに決まってるから人里に預けるまでの合間だけ見張ってただけよ」
そんな風に素っ気なく言う霊夢だが、少女の髪を撫でる手付きからして、明らかに気に入って住まわせているのが見え見えだ。
ヤレヤレ素直じゃないな、と心の内で思った魔理沙は、何気なく気になったことを聞いてみた。
「人に慣れてない、って言ったよな」
「ええ、多分この娘、幼い頃に捨てられたんだと思う」
「じゃあ、
「……あ」
すっかり忘れていた。
この2週間ずっと二人だけだったのもあって、「名前を付ける」事を完全に失念していたのだ。
「どうしよう、なんて呼ぼうかしら……」
「何なら私が名付けようか? 立派な名前にしてやるぜ」
「却下。どうせ最近手に入れた「眼鏡の魔法使いの物語」の登場人物の名前引っ張ってくるでしょ。「ナンチャラグレンジャー」って」
「ッガ!? 何故ソレを知ってるんだ!?」
夏辺りに見つけて以来、こっそり「霖之助」にシリーズを見付けたら取っておいて貰うように頼んでいた作品を出されて、魔理沙は目を丸くする。
というかこの焦ったような反応、図星か。
「そもそも、この娘はあたしが見付けたのよ。命名権はあたしにある」
「ならどうするんだ?」
「んー……」
霊夢は考えながら、急須から自分でお茶を湯呑に注いで飲んでいる少女を見下ろす。
「ミォォォォヲン」
「「ミオン」ね」
命名:ミオン。
「おい、今絶対適当に付けただろ」
「煩いわね、名付けようとした時に溜息出したこの娘が悪いのよ」
「……ミョン?」
「ミオンよ。あなたの名前は」
「みょんみょん」
「やっぱ辞めようぜ。何か本人発音できなくて半霊の剣士みたいになってるし」
「そのうち覚えるわ。いい? 「みょん」じゃなくて「ミオン」よ」
「みょ~~~~ん?」
冥界の庭師がくしゃみを連発しそうな勢いで「少女」=「ミオン」はみょんみょん鳴きまくる。
それを優しく諌めつつ、自らも「ミオンミオン」と繰り返して教えようとする霊夢。
普段の無愛想な霊夢からは全く考えられない、面倒見の良い姉の様な姿に魔理沙は驚きながらも、微笑ましそうに眺めていた。
「ってちょっと待て。話が脱線しすぎだ!」
「ピッ!?」
「コラッ! 急に大きな声を出すんじゃない。ミオンが驚くじゃないの」
「ミオンで遊ぶのは後で良いだろ。それより私の八卦炉の方が大事だ!」
「大事って、私からすればミオンの方が大事よ」
「ぴーぃ」
霊夢がミオンを抱きしめ、ミオンが鳴き声を上げる。
反論ができず、ぐぬぬと声を上げる魔理沙だったが、此処でそれを見ていたミオンが霊夢の腕からぬるりと抜け出した。
霊夢の元から離れ、彼女は炬燵を回り込んで魔理沙の近くへ寄っていく。
「あら、どうしたの?」
「ぴーっぴーぃ」
「ん? ……ひょっとして、お前は手伝ってくれるのか?」
「ぴーッ!」
魔理沙の手を取って立ち上がらせようとするミオン。
それをポカンと見上げていた魔理沙だが、感極まったらしく急に彼女を抱き寄せて頭をなで始めた。
「ピィッ!?」
「お前はっ! そこの薄情巫女みたいにならずにっ!! ずっとそのまま親切に育ってくれよっ!!!」
「誰が薄情巫女よ! というか離しなさい! ミオンが締まってる!!」
バタバタと暴れ始めたミオンを魔理沙の手から救うべく霊夢が立ち上がる。
「うるせぇ! つか温かいなこの娘! このまま借りてって良いか!?」
「言い訳無いッ!!!」
「ピーッ、ピーッ!!!」
霊夢はミオンの背後から掴み掛かり、魔理沙を引っ剥がそうとする。
魔理沙も魔理沙で、彼女を離さないように一層きつく抱き締める。
結果、板挟みになったミオンが一段と苦しむ事になったが、生憎二人は気付いていないようだ。
「ミオンはうちの湯たんぽよッ!!」
「いや、私のカイロだッ!!」
人権どころか最早、人扱いですら無い。
それに怒った訳ではないだろうが、ミオンは早くも我慢の限界が来ていたようだ。
「……………、」
「――ん?」
「……ミオン?」
急に黙ったミオンの様子に違和感を感じたらしい、二人が争うのを止めて彼女を見下ろす。
ミオンは俯いたまま微かに震えている。
霊夢と魔理沙は顔を合わせる。
お互い同じ「予感」を思っていたようだ。
「なぁ、霊夢」
「何?」
「ミオンの力って、「物を温める程度の能力」なのか?」
「ええ。身体から熱を発するというよりは、対象その物を温める感じだけど」
「……それって」
魔理沙が考えている事を霊夢も悟ったらしい。
慌てて二人は彼女を離そうとする。
が、ちょっと遅かったようだ。
「ピィィィィィィィィィィィイイイイイイイイッ!!!!」
ボンッ!!!!
「「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!? 服に火がぁぁあぁあああああ!!!」」
二人の服「だけが」過剰に温められた結果、どの部位ともいわずに燃え始めたのだ。
しかも段階を経ずに一気に「加熱」したのだろう、二人が熱いと感じる間も無かった。
競うように縁側から外へと飛び出し、躊躇なく雪の上をそこら中ゴロゴロ転がりまくって鎮火を図る二人。
その無様な姿を、息を荒くしたミオンは非常に冷たい目で見下ろしていた。
まさに、自業自得である。
「酷い目に遭ったぜ……」
「全くよ、誰かさんの所為で……」
幸い、そこまで燃え広がる事無く鎮火出来たので、多少服が焼け焦げて軽いやけどをした程度で二人共大した傷はなかった。
若干チリチリになった髪を弄りながら、二人はお昼頃の空を飛んでいる。
相変わらず雪は降り続けて視界は悪いが、周囲に「トンボ野郎」の姿は無さそうだ。
「ピーッ」
「わ、分かったわよ。 私達が悪いからっ、機嫌を早く直してね……?」
霊夢の背中にしがみつくミオンはあれ以来ずっと不機嫌で、霊夢も途方に暮れている。
怒らせればまた服に着火されるに違いない。
先導する形で飛んでいる魔理沙は、その恐怖と戦いながら宥めようとする霊夢に少しだけ同情していた。
さて、そんな三人の外出理由はというと、「魔理沙の八卦炉捜索」である。
それも魔理沙が八卦炉を探し、その間霊夢とミオンが「奴ら」が来ないか監視する、という分担だった。
霊夢は兎も角ミオンは捜索の方が向いていると思われるだろうが、そもそも彼女は魔理沙の八卦炉がどういうものなのかを知らない、イメージ出来ない物を捜索させるのは少々酷な話だろう。
「着いた、この辺だぜ」
箒に乗った魔理沙が反転するように向きを変えて停止する。
そこは人里から魔法の森へと向かう獣道から少し外れた位置で、下は深い雪と張り巡らされた木々の枝で覆われていた。
「此処で蛾に襲われたんだ、八卦炉も多分この辺りに落ちてる筈」
「確かに、上からじゃ探せないわね……仕方ない」
二人は一旦地上に降り、霊夢は背負っていたミオンを降ろした。
そのまま向かい合わせ、彼女と目線を合わせて霊夢は言う。
「私が上空から「奴ら」を見張るから、ミオンは魔理沙の近くで警戒してなさい」
「ぴーッ!」
「何かあったら大きな声を出すのよ、分かった? ……魔理沙も、勝手に動いてこの娘と逸れないでよね」
「あいあい」
霊夢は二人と別れて上空へと飛び、此方に近付く影が無いかを探す。
見張りと言えど、視界の悪い上に雪のせいで動くものを見極めるのが難しいので、かなり集中しなければならない。
少しでも変な動きをする物がないか、片時も気を緩めずに見渡し続ける。
そうして、大体三十分は経った頃である。
――何も来ないわね、このまま何事もなく見付かれば良い……ん?――
地上の魔理沙達の動きを見ながら、ある程度移動しつつ上空の警戒をしていた霊夢だが、ふと遠くの方に気になる場所を見つけた。
此処からじゃ視界が悪くてよく見えない、そう思って霊夢は真下の魔理沙の声をかける。
「魔理沙―! 何か遠くの方に開けた場所があるわ!」
「開けた!? この森ん中でか!?」
「うん! ちょっと気になるんだけど、そっちを見てきていい!?」
「どっちの方角だ―!? 私達もそっちに歩きながら向かうぜ!」
腕を大きく振って方角を伝えると、魔理沙達がそちらに向けて歩き始めた。
彼女達の速度に合わせながら霊夢もその場所へと進む。
すると、遠目からでも次第に詳細が見えてきた。
「「穴」だ」
それは地面に斜めに開けられた穴であった。
直径は人の身長の数倍はあり、洞窟のように奥まで光が届いていない。
「穴」の周囲の木々はまるで
霊夢の「巫女としての」直感が、この場所の「正体」を見破っていた。
「……生き物の、「巣」?」
霊夢の背中に影が差す。
振り返ると、彼女の更に上を巨大な「蜂」が飛んでいく所だった。
茶色に黒の斑点を付けた3対の羽根は一枚一枚が5丈(15m)はあり、同じぐらいの長さの巨体を悠然と空へと飛ばしている。
頭と胴体は蜂というより「ヘビトンボ」のような小さめの形状だが、後足と腹が不釣り合いなくらい巨大で、特に腹の下側には一面にオレンジ色に発行する部位が備わっている。
その長い足を「アシナガバチ」の様にだらりと垂らして巨体に似合わない速度で飛ぶ「蜂」は、眼下の霊夢に気付く事もなくそのまま雪の空へと舞い上がっていく。
虚を突かれた形になった霊夢は、その畏怖すら感じる姿をただ見送るだけだった。
といっても、怖気づいて思考が止まっていた訳ではない。
彼女の視線は、その「蜂」の口元だった。
「アイツ、
遠目ではあったが、弾幕勝負で何度も遠目で見てきた霊夢は確信していた。
直ぐ様追撃するために御札を取り出す霊夢。
「ピィィィィーーーーーーーーーーーーーッ!!」
「ッあ!!?」
聞こえた悲鳴に慌てて視線を戻すと、あの「蜂」の後を追っかける様に飛んでいた「トンボ野郎」が地上の魔理沙達に向かっていくではないか。
マズい、蜂の咥えてた八卦炉に気を取られて完全に警戒が疎かになっていた。
しかも更にその奥、魔理沙達の場所を目掛けて「何か」が
明らかに「トンボ野郎」とは別口の奴が向かってきている。
「っ畜生!」
空の彼方へ飛んでいった「蜂」を見逃すのは癪に障るが、魔理沙達を危険に晒す訳にはいかない。
反転し、彼女達に合流すべく森の中へと突っ込んでいく。
「魔理沙!」
「ああ、霊夢! 後ろを!!」
魔理沙は背後にミオンを庇いながら、木々の間をすり抜けるように飛ぶ「トンボ野郎」に星型の弾幕をばら撒いている。
その直ぐ後ろに降り立った霊夢は、己も弾幕をばら撒きながら魔理沙に声をかける。
「さっきのデカイの見た!?」
「見たっ! 前見たのとは違う奴だった!」
「ソイツが八卦炉持ってたわ!」
「ッ! そいつは良い事を聞いたぜ!」
「トンボ野郎」の機動性は目を見張るものがあり、まるで水の中の魚のように縦横無尽に空中を飛び回るが、幻想郷でも一二の実力を持つ二人の弾幕からは逃れられない。
三人の側に近付く事も叶わず、一体一体確実に仕留められていく。
「その「蜂」を探してぶっ飛ばせば私の八卦炉を取り戻せるって訳だ!」
「でも、その前に」
大きな音が聞こえていた。
「何か」が木々をへし折る音が、その「存在」が直ぐ側まで近付いていた。
ミオンが魔理沙の箒を握って威嚇する、その前に壁になるように立った二人が「ソレ」と対峙した。
「「コイツ等が、先よ(だな)!!」」
※現在ステータス(随時更新)
人物名:「ミオン」;new!
種族:人間(?)
二つ名:迷い込んだ「忌み子」の少女→博麗神社の人間湯たんぽ;new!
能力:「熱を発する程度の能力」→「熱を生む程度の能力」
→捕捉、少なくとも布の発火点までの瞬間加熱が可能;new!