HIGHSCHOOL FANTASY D×F 作:元気マックスssさん
「ここで消してやる!」
ノクトはファントムソードを発動させた。ノクトの周囲を囲みグルグルと回転する蒼白く光る剣。
「ッ!……あれは」
その場にいた全員が驚愕の表情を浮かべていた。その中でも姫島朱乃は13本の光る剣の中の一本に見覚えがあった。
「はぁあ!!!」
ノクトは13本の剣をシガイ化したレイナーレに一斉射出
すると次から次へと剣を巧みに使い分ける。
「おぉりゃ!この!!」
そしてそれを見ていたリアスたちは。
「私たちも見てないで行くわよ!」
『はい!!』
「……アーシアでいいかしら?」
「は、はい!」
「悪魔に転生させて早速だけど貴方のその『癒しの力』を使わせて貰うわ」
「はい。わかりました!」
そしてノクトはというと。内心すごく焦っていた、その理由は。
「かってぇ!!」
以上なまでの防御力である。
次に動いたのはシガイ化したレイナーレだった。レイナーレは右手に力を蓄えるとそこから炎に包まれた巨大な大剣を生成する。
そして……。
『うぅぅぅ。がぁぁぁぁあ!!!!』
その炎の大剣を振り回し始めた。
「うおっ!!」
「うがぁ!」
「木場ぁ!!先輩!!」
シガイ化したレイナーレと近接攻撃を行っていたノクトと木場はその規則性のない動きの炎の大剣に吹っ飛ばされてしまった。
だがまだレイナーレの攻撃は終わらなかった。
『うぅぅぅぅ!』
レイナーレは左手に魔力を集中させるとバチバチと青い稲妻を発しやがてそれは赤い渦のような球体へと変わっていく。
「なんだこぉれ!!」
「吸い込まれてしまぁいますぅ!!」
「ぐぅ!」
【グラビデ】その重力魔法を使用し炎の大剣を使うシガイ。
そのシガイの名は……。
「こいつ!【ウルフマライター】か!!」
数あるシガイの中でも危険度の高いシガイ【ウルフマライター】。その特徴は赤い肌をしていて鉄のような頑丈な巨人であり炎を纏ったシガイである。
「(なんか。良い策はねぇのか!!)」
このままではグラビデによって吸い込まれあの炎の大剣によって殺される。
その時だった。
「(吸い込まれる?)……そうか!!」
そしてノクトはあるものを召喚した。
「はぁ!!」
ノクトが召喚したのは魔法瓶という武器だった。魔法瓶の中にはノクトが使える魔法を入れて誰でも使えるようにするという武器である。そして今、投げたのは火属性の魔法【ファイア】であった。
ノクトが投げたファイアはウルフマライターの左手に吸い込まれその場で爆発した。
すると爆発の反動でウルフマライターは怯んでしまいグラビデは途中で止まった。
「このまま一気に叩くぞ!」
ノクトはウルフマライターの元へと走り出し木場も新しく魔剣を生成し走り出した。
そしてイッセーは右手に力を集中させると。
「うおぉぉぉぉ!」
『Boost!Boost!Boost!Boost!Explosion!』
「おぉりゃぁ!!!」
イッセーはウルフマライターのまだシガイ化出来ていない部分に拳を思いっきり当てる。
すると。
『がぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!』
そう叫びウルフマライターは吹っ飛ぶ。
「よくやった!イッセー!!」
しかしその時だった。
『うがぁぁぁああああ!!!!!』
とウルフマライターが雄叫びをあげると。
ボシュッ!ボシュッ!ボシュッ!と辺りから一回り大きい火の玉が出てきた。ウルフマライターと同じく火のシガイである【ボム】だった。
「くっそ!仲間呼ぶとかありかよ!」
イッセーがそう叫ぶと次にノクトがこう言った。
「お前ら!ちょっと寒いけど我慢しろよ!……おらぁ!!」
ノクトが投げたのは先程と同様の魔法瓶だった。だが今度の魔法ファイアではなく。
バシュッ!
氷の魔法【ブリザド】であった。
すると出現したボムは次々に消えていく。が、また新しいボムが次々に出現する。
「これじゃあキリがないわね」
「はうぅ。このままじゃ死んでしまいますぅ」
「何言ってんだ!もうアーシアも死なせたりさせねぇよ!」
「イッセーさん」
だがその場にいた全員の息はあがっていた。
「でも、確かに」
「これはキリがありませんわね」
「(何かもっと良い策はねぇのか)」
完全にウルフマライターにより出現した大勢のボムに囲まれてしまった。
「(もうダメなのか)」
その時だった。
『うがぁぁぁああああ!!!!!』
とウルフマライターはもがきはじめだしたのだ。それと同時にボムたちもバシュッ!と消えていく。
「な、んだ?」
「シガイたちが」
「消えていく」
何が起こっているか分からなかった。がその考えもあっさりと無くなる。
何かがノクトたちを、いや世界を照らし始めた。
「朝日?」
「そうか!光ッスよ!あのシガイたちは日光に当たって消えていってるんだ!」
そしてついにウルフマライターの皮膚の表面は朽ち剥がれ落ちた。そして出てきたのは僅かに黒い部分を残したレイナーレ。
『ぁ、…………ざぜ、ぅ、さま。しぇ……ぅ、あざ、さ…ま」
と言い残しレイナーレは黒い粒子となって消えていった。
そして。
「終わったのか」
「長かったぁ。……もう死にそ」
とオカルト研究部の皆はバタッと倒れていく。
「疲れたってもんじゃねぇ」
「はぁ………くっ」
「お、なか空きました」
「俺も」
気づけば辺りも皆もボロボロだった。
「みんなよくやったわ」
「部長」
「この事は後でソーナやお兄様に伝えないと」
次の瞬間だった。
グギュゥゥという音がその場にいた全員の腹部からなった。
「あ…………くっくく」
「あっははは」
皆の顔はそれぞれ笑顔になっていた。
「たくっ。さっきまで命懸けだったつうのにお前ら全員緊張感ねぇのな」
「先輩の腹もなったじゃないスか」
そしてノクトは立ち上がり。
「へいへいっと。………今度こそ。帰ろう」
こうしてこの町にはまた平和が訪れた。
あれから数日がたち。今では皆はいつも通り元気に過ごしている。身寄りのないアーシアはイッセーの家に居候することになり。そして駒王学園へと転入しオカルト研究部に入部した。
変わった事があるとしたら何故か最近、姫島の俺への態度だった。何故かよく絡んでくるようになったのだ。
「よお。来たか」
「おう。……いつもの頼む」
「待っとけ。今作る」
「あぁ、それで?あの一件以来なんかあったか?」
「あ、あぁ。あれ以来すっかり他の魔法使いやハンターにお前の噂が広まっている。なるべく気をつけたほうがいいぞ、お前の力を狙ってこの町にくる奴もいるかもしれない……………ほらよ」
「あぁ、ありがとう。………そんときゃあ、俺が全部かたずけるさ」
「そうか。……頑張れよ」
「おう」
そうしてあの激動の数日間は幕をおろした。
ーーーーーCHAPTER 01『始まり』ーーーーー
ー『完』ー