HIGHSCHOOL FANTASY D×F   作:元気マックスssさん

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第八話『暗闇の武者』

リアス・グレモリーとライザー・フェニックスのレーティングゲームはライザーの勝利で幕を閉じた。ライザーはリアスを救いに来たイッセーをほぼ一方的に攻撃し、それを見ていたリアスは降参。

 

あれから何日か経ったもののイッセーは未だ目覚めず、イッセーの家に居候しているアーシアが付きっきりで看病をしている。

 

ノクトは現在、いつも通りタッカが経営しているレストランで昼食のハンバーガーを食べていた。

 

「お前は行かないのか?……その結婚式とやらには」

 

タッカは少し怯えながらノクトに聞いた。何故怯えてるのかというと。

 

「………知らね」

 

ノクトは現在、怒りが最高潮に達していた。理由はあのライザーの戦い方だった。まだたとえ悪魔といえど幼い子供を捨て駒にし自分は高みの見物。

 

弱いものを一方的に痛め付ける。悪魔というか、あれはもはやクズとしか言いようがない。

 

「ごっそさん」

 

「お、おう。……じゃあな、気が向いたらまたきて「おう」…………」

 

ガチャと扉を開いてノクトは自宅へと戻ろうとした。

 

「あら?ノクトくん?」

 

戻ろうとした時だった。後ろから声がしたので振り返るとそこには朱乃がいた。

 

「あーー、おう。……どうした?」

 

「いえ。たまたま見かけたので声をかけたのですけど」

 

何秒間かその場に沈黙が訪れる。

 

「(気まずいな)」

 

最近、朱乃のノクトに対する態度が初めて会ったときから変わっていた。いつからだろうか。確かあのシガイ化した堕天使を討伐してからだ。

 

ノクトは漫画やアニメなどでよくある鈍感系主人公というわけでもないので薄々朱乃が自分の事をどう思っているかは感ずいていた。そのせいかノクトは少々朱乃とは接しづらくなっていた。

 

「…………あの」

 

「お、おう。なんだ?」

 

最初にこの気まずい空気を断ちきったのは朱乃だった。

 

「ノクトくんは今夜、部長の結婚式には参加するのですか?」

 

朱乃は若干暗くなりながらそう言った。

 

「俺は出ねぇよ。………俺は人間だし、人間の俺がそっち行ったら変な目で見られるだろうし」

 

それに、たとえ自分が行かなくてもじきに目覚めるだろうあの後輩がなんとかしてくれるだろうと思った。

 

「(いくらなんでも人任せすぎるだろ。…………俺)」

 

「ノクトくん?」

 

「あ、わりぃ。……ボーッとしてたわ」

 

そして朱乃はノクトの前に出てこう言った。

 

「それではもう時間になってしまうので私はもう行きますわ。…………それとノクトくん。あまり自分を責めないでください」

 

「え?」

 

「では」

 

そう言い残し朱乃は去っていった。残されたノクトはまたボーッとその場で突っ立ったまま考えていた。

 

「(俺は俺を責めてたのか)」

 

俺は悪魔ではない。だからあのレーティングゲームも参加できず皆の力になることは出来なかった。そんな足手纏いのような自分をいつの間にか責めていた。

 

いつの間にかノクトの怒りは無くなっていた。

 

「(そうだ。朱乃に連絡でもして俺も一緒に冥界へ連れていってもらおうか)」

 

と思いノクトは携帯をポケットから取りだそうとした。

 

その瞬間。

 

「ッ!!」

 

何かがノクトを撃ち抜こうとした。ノクトはかろうじて

召喚した武器で全てを弾いた。

 

「誰だ!」

 

暗闇から現れたのは、一言で言うなら【侍】長身の男で浴衣を着ている。そして時代劇の侍などがよく被っていそうな三度笠、そして片手には刀。

 

何よりもその三度笠から見える人間とは思えない異質な顔。

 

「シガイか。ここには外灯の光が。……消えてる?」

 

辺りの外灯の光は全て消えていた。ノクトはその外灯を見てみると何か刺さっているのに気がついた。

 

「(あれは。…………小判か?)」

 

外灯に刺さっていたのは小さな小判だった。

 

「さっき投げたのはアレか。………なるほどお前の名前がわかったわ」

 

シガイの名は【ヨウジンボウ】それが放つ居合いは獲物を即死させるという事がハンターの中でも有名である。

 

「(最近。やたらとシガイに会うな。あの男のさしがねか?)」

 

そう考えている暇もノクトには無かった。ヨウジンボウはそのすばやい剣捌きでノクトを追い込む。

 

「くっそ!」

 

ノクトはシフトを使いヨウジンボウの後ろへと回り込むがヨウジンボウは片足を使い大量の砂をノクトに向けてかけた。

 

「んなっ!卑怯だろ!」

 

ノクトはシフトを使おうとするが。

 

「うっ!………嘘だろ?魔力が」

 

先程かけられた砂には魔力を奪う効果があるらしい。それに気づいたノクトは前を見るとヨウジンボウは刀を構えていた。刀は徐々に暗い紫色の魔力を纏い始めた。

 

「アレ喰らったら絶対死ぬ!!」

 

そしてヨウジンボウは即死効果が付着されている『居合い斬り』を放った。

 

「おわっ!!」

 

ノクトは大剣を召喚しなんとか攻撃を防ぐ事ができた。

 

「こっちも何時までもやられっぱなしじゃねぇんだよ」

 

そしてノクトはファントムソードを発動させる13本の光る剣がノクトを囲む。ノクトはファントムソードを駆使してヨウジンボウを攻撃するが。

 

「うっそだろ!」

 

あのウルフラマイター同様ヨウジンボウの防御力は凄まじかった。

 

そしてヨウジンボウはまた刀の力を蓄え地面へと突き刺した。すると地面から刃のようなものが出現しノクトの体を貫く。

 

「ガッ!!」

 

ゴパァとノクトは口から大量の血液を吐き出した。やがて地面から出現した刃のようなものは消えノクトバタリとその場に倒れる。

 

ーー体が、うご………かねぇーーー

 

 

ーーーし…………ぬーーー

 

その時だった。何処からかあの後輩の叫び声が聞こえて来た。

 

『うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

という気合いの入った叫び声だった。

 

ーーー幻聴…………か?ーーー

 

ーーたく。……こんな時にまで現れやがってーーー

 

ノクトはズルリと体を起こし剣を地面に突き立て杖がわりにして立つ。

 

「(死なねぇ)」

 

ノクトの失いかけていた意識が段々と覚醒する。それと同様にヨウジンボウも刀を構える。

 

微かにノクトの後ろには赤い龍を模した籠手を装備した少年がいるように見える。ノクトとその少年は同時に雄叫びをあげる。

 

『「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」』

 

そしてノクトの手にはいつの間にか光る剣が握られていたその剣が纏う光はとても神々しく輝きその光を見たヨウジンボウは後ずさる。

 

『「俺が!!勝つ!!!」』

 

光の剣はヨウジンボウの体をズタズタに切り裂いた。そしてその体は黒い粒子となって崩れていった。

 

それと同時に光の剣は黄金の粒子となって消えていった。

 

「よくやったぜ…………イッセー」

 

ドサッとノクトはその場に倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めるとノクトはオカルト研究部の部室にいた。

 

「あれ?…………なんで俺オカルト研究部に」

 

「おぉ!目が覚めたんスか!」

 

そこにいたのは後輩のイッセーだった。

 

「駒王町に戻れば変な魔力が漂ってたから発生源まで行ってみれば貴方が倒れているんだもの。驚いたわ」

 

そして次に話しかけて来たのはリアス・グレモリーだった。

 

「結婚式は…………いや。よくやったなイッセー」

 

「いやぁ。それほどでもってあれ?先輩知ってましたっけ?」

 

「まぁな。リアスがここにいるのが証拠だろ?」

 

ノクトはイッセーに問い掛けるとイッセーは。

 

「オッス!…………て先輩はなんであんなところで?」

 

イッセーがそう言うと今度は朱乃が聞いてきた。

 

「そうですわ。見つけた時はとても重症だったんですよ?」

 

朱乃は心配そうに問い掛けた。

 

「まぁ。シガイに襲われたんだ」

 

「な!!シガイ!先輩勝てたんスか!?」

 

イッセーはとても意外そうに言う。

 

「バカ。お前は俺をなめてんのか?あんな雑魚楽勝だったわ」

 

「えぇー。また朝日が昇るまで待ってたんじゃないスか?」

 

それを聞いたノクトはどや顔で。

 

「何いってんだ?俺がそんなチキンプレイで勝つわけねぇだろ。まぁ?襲ってきて5秒で倒したわ」

 

「うっわ。ちょー嘘くせー」

 

「本当だったつの」

 

ノクトは笑いながらイッセーの頭をチョップする。

 

「いって!何も叩かなくてもいいじゃないっスか!」

 

そしてオカルト研究部ではその後も談笑が続いた。

 

 

ーーーーーCHAPTER 02 『不死鳥』ーーーーー

 

        ーー『完』ーー

 

 

 

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