牙狼ライブ! 〜9人の女神と光の騎士〜   作:ナック・G

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お待たせしました!第29話になります。

まだ活動報告は出していませんが、この作品のUAが10000を越えました。

これだけ多くの人に読んでもらい、とても嬉しく思っています。

UA10000記念に番外編を投稿しようと思っていますが、どんな作品にするのは、近々投稿する活動報告をご覧下さい。

さて、今回は物語が大きく動きます。

奏夜たちを待ち受ける運命とは?

それでは、第29話をどうぞ!




第29話 「魔獣」

……ここは秋葉原某所にある今は使われていないビル。

 

このビルの最上階の一室に、銀髪で背の高い男が座っており、椅子に座って窓から見える景色を眺めていた。

 

「……ふん。人間どもは呑気だな……。無駄な日常を過ごしやがって」

 

男は、窓から見える人間の日常を見ながらこのように呟いていた。

 

すると……。

 

「……ジンガ様。飲み物の用意が出来ました」

 

黒の長髪に、黒の法衣のようなものを身に付けた女性が現れると、ジンガと呼んだ男の前にワインボトルとワイングラスを置いていた。

 

「おう。悪いな、アミリ」

 

女性はどうやらアミリという名前のようであり、ジンガはグラスにワインを注ぐと、ワインを飲み始めた。

 

「アミリ。お前もどうだ?」

 

「いえ……。私は……。失礼します」

 

アミリはジンガからの提案を断ると、そのままその場を離れていった。

 

「やれやれ……。あいつは真面目だな。ま、そこが良いところではあるがな」

 

このアミリという女性は、どうやらジンガの侍女をしているようだった。

 

ジンガがワインを飲みながら窓から見える景色を眺めていたその時だった。

 

「……ジンガ様」

 

アミリと入れ違いで、60代くらいの壮年の男が入ってきた。

 

「おう、尊士(そんし)か。例の件はどうなった?」

 

「ハッ……。魔竜の眼はまだ見つかっておりませんが、魔竜の牙ならば、行方を見つけました」

 

「そうか……。ま、魔龍の眼は俺の方でも探してみるさ。それにしても、こんなに早く魔龍の牙を見つけるとは、流石は尊士だな」

 

「ハッ……。お褒めに預かり、光栄です」

 

どうやらこの壮年の男は、尊士という名前のようであり、彼はジンガの右腕として動いている人物だった。

 

「それで、魔竜の牙はどこにあるんだ?」

 

「ハッ。魔竜の牙があるのは音ノ木坂学院……。その学校の生徒会長なる者が持っていることを突き止めました」

 

「音ノ木坂……。あぁ、あのガキが通っている廃校寸前の学校だったか?まさか、その学校に通う人間が持っているとはな……」

 

「それに、その女は最近あの未熟な魔戒騎士と行動を共にしていることが多いようです」

 

「なるほどな。だったら、あのガキに挨拶も兼ねて、可能であれば魔竜の牙を奪ってくるんだ」

 

「ハッ!ジンガ様の崇高なる目的のために!」

 

このように尊士はジンガに頭を下げると、そのままどこかへと姿を消したのであった。

 

「さて……。あのガキのお手並みを拝見させてもらうとするか……」

 

どうやらジンガは尊士を奏夜と戦わせるみたいであり、その戦いを静観しようと考えていた。

 

ジンガは空になったグラスにワインを注ぐと、ワインを飲みながら窓から見える景色を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

μ'sのメンバーが9人になってから、1週間が経過していた。

 

絵里と希がμ'sに加入してから、練習の内容が大きく変わり、厳しさはあったものの、穂乃果たちは日を追うごとにそれをこなしていた。

 

オープンキャンパスまであと1週間を切っており、奏夜たちの練習にも自然と熱が入る。

 

穂乃果たちはこの頃には、絵里の課題をこなせるようになっており、最初は体が固かった凛も、お腹を床につけるようには出来なくても、それもあと一息のところまで来ていた。

 

さらに、バランス感覚を鍛えるトレーニングも、全員がそれをこなせるようになっていたのである。

 

そして、この日からは振り付けの練習が行われていた。

 

振り付けを考えるのはことり、奏夜、絵里が行い、実際に指導をするのは奏夜が引き受けていた。

 

とは言っても、所々で絵里にアドバイスをもらってはいたのだが……。

 

この日の練習も気合十分にこなしていた奏夜たちは、日が暮れるまで練習を行っていた。

 

「……はい、みんな」

 

練習を終えて、喉が渇いていると思われる穂乃果たちに、奏夜はスポーツドリンクを差し出していた。

 

「ありがとぉ、そーくん♪」

 

「あっ、まだ冷たいですね」

 

「さすがそーくん♪気が利くね♪」

 

「まぁ、これくらいはな」

 

こう言いながら、奏夜はスポーツドリンクを全員に配っていた。

 

「……はい、絵里先輩」

 

「ありがとう、奏夜」

 

絵里は奏夜からスポーツドリンクを受け取ると、穏やかな表情で礼を言っていた。

 

絵里はμ'sに加入してから、以前のように険しい表情をすることはなくなり、丸くなったように感じられた。

 

そのため、絵里が奏夜たちと打ち解けるのに、それほど時間はかからなかった。

 

奏夜からスポーツドリンクを受け取った絵里はすぐにそれを飲んでいたのだが、奏夜はあるものが気になっていた。

 

「……あれ?絵里先輩。その首にぶら下げるものは何ですか?」

 

「あぁ、これ?」

 

絵里は牙のような装飾のネックレスを身につけており、それが気になっていたのである。

 

奏夜の発言に気付いた穂乃果たちも、絵里のネックレスを見ていた。

 

「……凄い綺麗……」

 

「確かに。凄く絵里先輩に似合っています」

 

「……ありがとう。このネックレスは、私が音ノ木坂学院に入学した時に、お婆さまから頂いたのよ」

 

絵里のネックレスを、穂乃果と海未が褒めていたのだが、絵里は少しだけ頬を赤らめながら、このネックレスの説明をしていた。

 

「そういえばそんな話を言ってた気がするなぁ」

 

絵里とはμ's加入前から友人である希は、絵里からネックレスの話を聞いたことがあった。

 

「確か、絵里先輩のお婆さんってロシアの人だって言ってましたよね?」

 

「えぇ。奏夜と海未にはこの前話したけれど、祖母はロシア人なの。だけどお婆さまはこの音ノ木坂学院の卒業生で、このネックレスも、お婆さまが在学中に譲り受けたものらしいわ」

 

「へぇ……」

 

絵里の祖母がロシア人だということと、絵里の祖母も音ノ木坂学院の卒業生だということを知り、感心していた。

 

《……おい、奏夜。あのお嬢ちゃんの付けてるネックレスだが、妙な力を感じるぞ》

 

(!?それってまさか、ホラーの?)

 

《そこまでは俺にもわからん。だが、調べてみた方が良いのは間違いなさそうだ》

 

キルバは、絵里の付けているネックレスから力のようなものを感じたのだが、それが何なのかまではわかっていなかった。

 

「……?どうしたの?奏夜」

 

奏夜がジッとネックレスを凝視していたため、絵里は首を傾げていた。

 

「絵里先輩。あなたのお婆さんは、誰からそのネックレスを譲り受けたんですか?」

 

「さぁ……。そこはわからないわ。お婆さまに聞いたことはあるけど、お婆さまもその記憶が曖昧みたいで……。妙なコートを着てたとか着てないとか……」

 

(……!?妙なコートってまさか……!)

 

《恐らく魔戒騎士か魔戒法師だろうな。だが、魔戒騎士でも魔戒法師でもない奴に妙なものを託すとは思えないのだがな》

 

(そうだよな……。そこは疑問なんだよ。それに、力の正体が気になるし……)

 

《近いうちに、上手いこと理由をつけてそれを預かって番犬所で調査してもらうしかないだろうな》

 

(ま、それが1番無難だよな)

 

絵里のつけているネックレスには色々と謎が多いため、何かが起きる前に絵里からネックレスを預かり、調査をしようと考えていた。

 

「……?奏夜?」

 

「へ?い、いや!なんでもないですよ!」

 

絵里のネックレスをジッと眺める奏夜に絵里は首を傾げていたが、奏夜が慌てて話を誤魔化そうとしていた。

 

「ねぇねぇ。練習も終わったことだし、良かったらみんなで◯ックに行かない?」

 

奏夜のことをフォローする狙いがあるのかどうかはわからないが、穂乃果がこのような提案をしていた。

 

「お、いいね!行きたいにゃ!」

 

「うん!私も!」

 

「ま、私も別に構わないわ」

 

「にこも、行こうって考えてたし、構わないわよ」

 

穂乃果の提案に1年生組と、にこがすぐに賛同していた。

 

「私も、みんなが行くのであれば構いませんよ」

 

「ことりも行きたい♪」

 

そして、海未とことりもどうやら賛成のようだった。

 

「その店って、ハンバーガー……よね?私、行ったことがないのだけれど」

 

どうやら絵里は、1度もファストフード店に入ったことはないようだった。

 

「それならなおさらええやん。一緒に行こう♪」

 

そのため絵里は不安がっていたのだが、そんな絵里を希がフォローしていた。

 

「そーくんはどう?」

 

「そうだな……」

 

奏夜は、番犬所からの呼び出しが来ることを考えて、すぐに返事が出来なかった。

 

《ま、いいんじゃないのか?たまにはな》

 

今からファストフード店に行くことに、キルバは特に反対はしていなかった。

 

そのため……。

 

「あぁ。俺も行こうかな」

 

奏夜もファストフード店に行くことを了承していた。

 

「よーし!そうと決まれば、着替えを終えたらみんなで行こう!」

 

こうして、奏夜たちは練習の労を労うために、ファストフード店へ立ち寄ることになった。

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

着替えを済ませた奏夜たちは、秋葉原某所にあるファストフード店に到着した。

 

この店は、奏夜たちがよく訪れる場所であり、μ'sの今後についての打ち合わせをここで行ったこともある。

 

「……ここが、ファストフード店……」

 

絵里はこのような店には初めて入るため、少しばかり緊張していた。

 

「……絵里先輩。本当に初めてなんですね……」

 

「な、何よ。仕方ないじゃない。本当に行ったことがないのだから……」

 

奏夜は絵里の緊張ぶりに驚いていたのだが、絵里は唇を尖らせながらむすっとしていた。

 

「俺が注文の仕方を教えますから、一緒に行きましょう」

 

「……あっ、ありがとう……」

 

奏夜がエスコートしてくれるとわかると、絵里は頬を少し赤らめると、奏夜と一緒に商品の注文へ向かっていった。

 

「むー……!何かいい雰囲気だね、あの2人……」

 

「確かに。この前まであれだけぶつかっていたとは思いません」

 

「そーくんは絵里先輩みたいな人がタイプなのかなぁ……」

 

絵里と2人で注文している姿が気に入らないのか、穂乃果は膨れっ面になっており、海未とことりはジト目で奏夜を見ていた。

 

「あらあら。エリチと奏夜君、良い雰囲気やん♪」

 

そして希は、そんな2人を見てニヤニヤとしていた。

 

残りのメンバーはそこまで嫉妬する様子もなく、2人の様子を眺めていた。

 

奏夜はまずお手本を見せるようにハンバーガーの注文を行い、絵里はそんな奏夜の様子を見ながら見よう見まねで注文を行っていた。

 

そして全員が注文を済ませると、10人が座れそうな席を確保してから、各々がハンバーガーを食べ始めていた。

 

穂乃果と凛は満面の笑みを浮かべながらハンバーガーを頬張っていたのだが、絵里は不安そうな表情で2人とハンバーガーを見比べていた。

 

そして、絵里は覚悟を決めてハンバーガーを一口だけ頬張ってみた。

 

すると……。

 

「……!ハラショー……!」

 

予想以上にハンバーガーが美味しかったからか、絵里は頬を赤らめながらロシア語が飛び出していた。

 

「希!ハンバーガーって凄く美味しいわね!」

 

どうやら絵里は一口食べただけでハンバーガーが気に入ったようであり、希に同意を求めようとしていた。

 

「……」

 

しかし希は、何故かハンバーガーに念を込めており、絵里はそんな希に驚愕していた。

 

「アハハ……。何やってんだか……」

 

奏夜は、そんな希の様子を見て、苦笑いをしていた。

 

こうして10人では初めてとなる食事会は始まり、奏夜たちは互いに親交を深めていった。

 

絵里と希は、μ'sに加入してからまだ日は浅いが、それを感じさせない程に奏夜たちと打ち解けていった。

 

こうして、10人での食事会は、最初から最後まで賑わったまま幕を閉じた。

 

「……いやぁ、美味しかったねぇ♪」

 

10人での食事は終わり、奏夜たちはファストフード店を後にしたのだが、その時、既に外は暗くなっていた。

 

「それにしても、ずいぶんと遅くなってしまいましたね……」

 

「それだけ盛り上がったって訳だよ♪」

 

外が暗くなっていることに海未は不安そうな声をあげており、ことりはそこまで気にしている様子はなかった。

 

「明日も練習はあるんだし、今日は早く帰りましょ」

 

「そうだね。あまり遅いと明日の練習に響いちゃうし……」

 

「凛はもうちょっと遊んでからでもいいんだけどにゃ」

 

「私も同じよ。このまま帰るだなんてもったいないじゃない」

 

どうやら凛とにこは、もうちょっと遊びたいようであり、そのことを主張していた。

 

「おいおい。あまり帰りが遅いと、明日起きるのに苦労するぞ」

 

「そうね。オープンキャンパスまであとわずかだし、今日のところは帰りましょう」

 

「ウチもそれには賛成や」

 

奏夜と絵里がその意見に待ったをかけたことで、遊ぶ話はなかったことになりそうになっていた。

 

「それなら仕方ないよねぇ」

 

「わかったわよ……」

 

凛とにこも渋々納得しており、奏夜たちはこのまま解散しようとしていた。

 

その時だった。

 

「……お前が絢瀬絵里だな?音ノ木坂学院生徒会長の」

 

60代前半くらいの壮年の男が奏夜たちの前に現れると、絵里に対してこう言っていた。

 

「そうですけど、何の用ですか?」

 

いきなり現れた壮年の男に、絵里の視線が鋭くなっていた。

 

警戒している証である。

 

「お前自体に用はない。私に用があるのは、お前のつけているそのネックレスなのだからな」

 

「!!」

 

「こいつ……!」

 

どうやら男は絵里のネックレスを狙っているようであり、絵里は驚きを隠せず、奏夜の視線は鋭くなっていた。

 

「渡す気がないのなら、力づくで奪うまでだ」

 

男は、力づくで絵里のネックレスを奪おうとしており、格闘戦の構えをとっていた。

 

「……絵里先輩!逃げるぞ!」

 

「えっ?ちょっと!奏夜!?」

 

奏夜は絵里の手を強引に取ると、どこかへと移動し、男から逃げていた。

 

「ちょっ!?そーくん!?」

 

奏夜が絵里を連れて逃げるのを見て、穂乃果たちも慌てて奏夜を追いかけていった。

 

「……逃がしませんよ」

 

このように呟いた男は、上空に大きくジャンプをすると、奏夜たちの追跡を行っていた。

 

奏夜は絵里を連れて逃げていたのだが、特に目的地を決めていた訳ではなく、気付けば秋葉原某所にある今は使われていない廃工場の前に来ていた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……。ここまで来れば、さっきの人は追ってこないんじゃないの?」

 

「いや、恐らくは、追いつくのも時間の問題だろう」

 

「そうなの?いったい何なんなのよ、あの人は……」

 

「さぁな……。だけど、やばい奴だってことだけは理解出来るぞ」

 

奏夜があの男を見たのは僅かであったが、ホラー以上に厄介な存在であることは肌で感じ取っていた。

 

「ところで絵里先輩。本当にネックレスの正体に心当たりはないんですか?」

 

「ないわよ!私だって、あんな人に狙われるだなんて思わなかったわ」

 

「そうだな……。だけど、絵里先輩は俺が守ります。安心してください」

 

「!そ、そう……?////」

 

奏夜のストレートな言葉を聞いて恥ずかしくなったのか、絵里は頬を赤らめていた。

 

そのようなことを話していたその時だった。

 

「……やっと追いつきました。逃がしませんよ!」

 

上空から男が飛んでくると、奏夜と絵里の目の前に現れた。

 

「絵里先輩!隠れててください!」

 

「わ、わかったわ!」

 

奏夜がこのように促すと、絵里は素直に言うことを聞き、安全な場所で奏夜の戦いを見守っていた。

 

「貴様……。何者だ!」

 

「私の名前は尊士。今ハッキリ言えることは……。あなたの敵だということです!」

 

こう言い放った男……尊士は、奏夜が動き出すよりも早く奏夜に接近すると、蹴りを叩き込み、奏夜を吹き飛ばした。

 

「奏夜!」

 

いきなり尊士の先制攻撃を受けたのを見た絵里は、思わず声をあげていた。

 

「くっ……!この……!」

 

吹き飛ばされた奏夜はすぐに体勢を立て直すと、反撃を行うべく尊士に接近し、拳による攻撃を仕掛けようとしたのだが、それよりも尊士の拳の方が早かった。

 

さらに、尊士の一撃は重く、奏夜は痛みのあまり表情を歪めていた。

 

「くっ……。このぉ!!」

 

奏夜は怯まずに蹴りを放とうとするが、尊士はそんな奏夜の蹴りを受け流すと、2度、3度と奏夜の顔面に蹴りを叩き込み、さらに強力な蹴りを放った奏夜を吹き飛ばした。

 

その一撃により、奏夜は少し離れたところにある複数のドラム缶に突っ込んでいった。

 

「くっ……!」

 

奏夜はどうにか立ち上がるのだが、ここまでで相手に一撃も与えることができず、焦りの表情を見せていた。

 

「……!そーくん!!」

 

ちょうど奏夜が吹き飛ばされたタイミングで穂乃果たちが合流したのだが、穂乃果はそんな奏夜を見て駆け寄ろうとした。

 

「……!ダメだ!来るな!!こいつは普通じゃない!!」

 

奏夜は穂乃果たちを近付けさせないよう警告すると、魔戒剣を抜き、尊士を睨みつけていた。

 

「!?け、剣!?何で奏夜はあんな物騒なものを持っているのよ!?」

 

奏夜がいきなり剣を手にするとは思わなかったからか、絵里は驚きを隠せずにいた。

 

「そーくんが魔戒剣を使わなきゃいけないってことは……」

 

「まさか……ホラー!?」

 

奏夜が魔戒剣を抜いたのを見た穂乃果とことりは、尊士の正体がホラーではないかと疑っていた。

 

「ホラー?いったい何のことなの?」

 

「エリチ。その説明は後でしたる。だけど、あの男はただ者ではないようやで」

 

唯一ホラーや魔戒騎士の秘密を知らない絵里であったが、その説明は後で行うことにした。

 

そんな中、希は尊士から感じる只ならぬ気配に、不安を覚えていた。

 

希自体、ホラーとの戦いを見たのは1度だけだったが、尊士から放たれる気配は、希の見たホラーとは比べ物にならないからである。

 

(……奏夜君……)

 

希が心配そうに奏夜を眺めているのを見て、穂乃果たちまで不安になっていた。

 

そんなことなど気にする余裕はなく、魔戒剣を手に、尊士に向かっていった。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

奏夜は渾身の力を込めて魔戒剣を一閃するのだが、それを尊士に軽々とかわされてしまった。

 

魔戒剣を一閃したことで前傾姿勢になった奏夜の頭上に、尊士はかかと落としを叩き込み、その一撃で奏夜は地面に倒れ込み、すかさず尊士が蹴りを叩き込んでいた。

 

「くっ……!このぉ!!」

 

奏夜はすぐに立ち上がると、魔戒剣を振るったり、拳を放ったりと攻撃を仕掛けるのだが、尊士はそんな奏夜の攻撃を全て受け流していた。

 

そして、隙だらけになった奏夜に再び蹴りを叩き込むと、奏夜を吹き飛ばしていた。

 

「ぐぁっ!!」

 

「はぁぁぁ……!」

 

奏夜に蹴りを叩き込んだ尊士は、このように気合をいれながら格闘戦の構えをしていた。

 

「そ、そんな……!あの奏夜が手も足も出ないなんて……!」

 

奏夜の強さを知っている海未は、そんな奏夜が一方的にやられているのを見て、絶望に近い感情を抱いていた。

 

「奏夜先輩!頑張って!」

 

「そーや先輩!負けるな!!」

 

そんな中、花陽と凛の2人は、奏夜に声援を送っていた。

 

「やれやれ……。うらやましい限りですね……。スクールアイドル……だったか?どうせ廃校になる学校のために無駄な努力をするとはな……」

 

尊士はどうやら奏夜や絵里だけのことだけではなく、μ'sのことや、音ノ木坂学院が廃校になることも調べ上げていたようであり、このような言葉を送っていた。

 

無駄な努力。この言葉を聞いた時、奏夜の中で何かが切れてしまった。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

穂乃果たちの努力を知っている奏夜は、それを馬鹿にする尊士の言葉が許せず激昂していた。

 

そして、怒りに心が支配されたまま尊士に接近し、攻撃を仕掛けるのだが、そんな攻撃が尊士には通用しなかった。

 

「やれやれ……。この程度の言葉で激昂するとは、魔戒騎士といえど、所詮は子供だな」

 

「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

奏夜は魔戒剣を一閃するのだが、尊士は奏夜の一撃を受け止めると、奏夜が魔戒剣を手にしている腕に攻撃を叩き込み、奏夜の魔戒剣を叩き落としていた。

 

そして、顔面に蹴りを放つと、奏夜を吹き飛ばしていた。

 

「ぐぁっ……!」

 

尊士の連続攻撃が効いてきたのか、奏夜は膝をついていたのだが、尊士はそんな奏夜を気にすることなく、地面に落ちた魔戒剣を手にしようとした。

 

魔戒剣はソウルメタルで作られているため、誰もが扱える代物ではなかった。

 

しかし、尊士は魔戒剣を軽々と手にしていたのである。

 

「!?う、嘘だろ……!?」

 

尊士が魔戒剣を持ったことに奏夜は驚いており、そのことにより、怒りの感情は消え去っていた。

 

怒りよりも驚きの方が優っていたからである。

 

「こんな小僧が魔戒騎士とは……。最近の魔戒騎士は地に落ちたもんだな」

 

尊士はこう言い放つと、手にしていた魔戒剣を奏夜の方に投げていた。

 

奏夜が魔戒剣を手にしたとしても、自分の敵ではないと感じていたからである。

 

「くそっ!このぉ!」

 

奏夜は尊士に嘗められていることが気に入らず、魔戒剣を手にして、尊士に向かおうとしたのだが……。

 

『奏夜!冷静になれ!!じゃないと、倒せる相手も倒せないぞ!』

 

「わかってる!」

 

奏夜はキルバのアドバイスを一応聞いてはいたのだが、それを聞き入れるつもりはないようだった。

 

「!?ゆ、指輪が喋った!?」

 

絵里は、キルバが喋るとは思わなかったからか、驚きを隠せなかった。

 

そんな中、穂乃果たちはそんな絵里を一切フォローすることなく、奏夜の戦いを見守っていた。

 

「あの奏夜がここまでやられるなんて……。あの男、化け物過ぎじゃないのよ……!」

 

「さすがの奏夜でも、あいつには勝てないんじゃ……」

 

「勝てるよ!私はそーくんを信じてるもん!」

 

真姫とにこが、奏夜と尊士の実力差に悲観的な意見を出す中、穂乃果だけは奏夜のことを信じていた。

 

「ほう……。この状態で私に勝てるとあの小娘はほざいてますが、本当に私に勝てると思っているのか?」

 

「負けない……!負けてたまるか!俺はあいつらを守る騎士なんだ……!こんなところで……負けてたまるか!」

 

奏夜は未だに一撃すら与えられていない状況でも、諦めておらず、尊士を倒すことを本気で考えていた。

 

「それは面白い。ならば打ち破ってみるがいい。この私をな!!」

 

「やってやるよ……!お前の目的は知らんけど、俺はお前を倒して、みんなを守る!」

 

穂乃果たちを守る。

 

その気持ちが奏夜に火をつけたようであり、奏夜は魔戒剣を構えると、再び尊士に向かっていった。

 

「その心意気は良し。だが……」

 

奏夜は魔戒剣を一閃するが、やはり尊士に受け止められてしまい、顔面に連続で蹴りを受けてしまった。

 

「くっ……!」

 

「所詮は無能な魔戒騎士。私の敵ではない」

 

奏夜の心意気は買った尊士ではあったが、それでも自分を倒すには未熟すぎると思っていた。

 

尊士は強力な蹴りを浴びせると、奏夜を吹き飛ばしたのだが、奏夜は瓦礫の山の中に叩きつけられた。

 

「くっ……!まだまだ……!」

 

奏夜の体はあちこちにダメージが残っていたのだが、奏夜はなんとか立ち上がり、魔戒剣を構えていた。

 

「ほう。これだけやられてまだ立つか。その根性だけは認めよう。だが、それもここまでだ。お前を完膚なきまでに叩きのめしてやる!」

 

尊士はこれ以上奏夜を迎撃するのも飽きてきたからか、奏夜が立ち上がれないように一気に決着をつけようとしていた。

 

尊士は精神集中させると、人間の姿から、この世のものとは思えない怪物……ホラーの姿へと変わっていった。

 

尊士がホラーの姿に変わったその時である。

 

「……!!?」

 

絵里はホラーの姿となった尊士を見た瞬間、何かを思い出したのか、目を大きく見開いていた。

 

「……え、エリチ!?どうしたの!?」

 

「絵里先輩!?」

 

そんな絵里を見て、希と穂乃果が心配そうに声をあげるのだが、絵里は眠っていた記憶を一気に思い出しており、頭を抱えていた。

 

それがしばらく続くと……。

 

「……そう。私はあの怪物のようなものを見たことがあるわ……」

 

どうやら絵里は過去にホラーに襲われたことがあるようであり、その時にホラーに関する記憶を失ったみたいだった。

 

しかし、ホラーである尊士を見たことにより、その時の記憶を取り戻してしまったようである。

 

「それにしても、あの怪物は何なの?それに奏夜。あなたは……いったい……」

 

「エリチ。あの怪物はな。人を喰らう魔獣ホラーや」

 

「それに、そーくんは……」

 

「そんなホラーから人を守る……」

 

「魔戒騎士なんだよ!」

 

希、ことり、海未、穂乃果は、ホラーや魔戒騎士についての説明を簡単に説明していた。

 

「ホラー……魔戒……騎士……」

 

どうやら絵里は記憶を失う前にホラーや魔戒騎士の名前を聞いてなかったようであり、初めて聞く単語に首を傾げていた。

 

「それに、μ'sのファーストライブに来ていたあの赤いコートの人……。彼が私を助けてくれたんだわ……」

 

「!?まさか、絵里先輩を助けた人って……」

 

「統夜さん……なんですね……」

 

どうやら絵里をホラーから救ったのは奏夜の先輩騎士である統夜であり、その事実に穂乃果と海未は驚いていた。

 

「統夜さんと初めて会った時、何か用事があるって言ってたし、用事ってそれのことなのかも?」

 

ことりは統夜と初めて会った時のことを思い出しており、統夜の言っていた用事というのがホラー退治なのではないかと推測していた。

 

穂乃果たちがこのような会話をしているとは知らず、奏夜はホラーの姿となった尊士と対峙していた。

 

人間の姿の時でも尊士の放つオーラはかなりのものであったが、ホラーの姿となった尊士のオーラはそれ以上であり、奏夜はそんな尊士に気圧されそうになっていた。

 

(……!こいつ……!とんでもねぇ殺気だ!こいつは統夜さんと同じ……いや、それ以上か……?)

 

尊士の放つオーラが統夜以上ではないかと予想していた奏夜は、尊士に少しだけ恐怖の感情を抱いていた。

 

そんな奏夜を見ていた穂乃果は……。

 

「……っ!そーくん!!そんな奴に負けちゃダメだよ!」

 

と、穂乃果は奏夜にエールを送っていた。

 

穂乃果のエールを聞いた瞬間、奏夜はハッとしていた。

 

(そうだ……!相手が誰だろうと関係ない!俺はみんなを守らなきゃいけないんだ!こんなところでやられてたまるかよ!)

 

穂乃果たちを守る。

 

自分が1番したいことを思い出した奏夜は、尊士に対して抱いていた恐怖の感情を振り切っていた。

 

「ほぉ……。自らを奮い立たせるとは、あの9人は君にとっては特別な存在みたいだな。だが、それでも私の敵ではない!」

 

尊士は、自ら恐怖を乗り切った奏夜を評価をしていたものの、それでも奏夜を蹂躙するつもりだった。

 

「俺はお前を倒す!お前の陰我を断ち切ってな!」

 

奏夜は尊士に対してこう宣言すると、魔戒剣を高く突き上げると、円を描いた。

 

その部分だけ空間が変化すると、奏夜はそこから放たれる光に包まれた。

 

その空間から牙狼とは異なる黄金の鎧が現れると、奏夜は黄金の鎧を身に纏った。

 

こうして奏夜は、陽光騎士輝狼の鎧を身に纏った。

 

「黄金の……鎧……」

 

絵里は奏夜の身に纏う鎧を初めて見たからか、目を大きく見開いて驚いていた。

 

初めて奏夜の鎧を見て、絵里が驚く中、奏夜は魔戒剣が変化した陽光剣を手に、尊士に向かっていった。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

奏夜は気合を込めて陽光剣を振るうのだが、それを軽々と尊士に受け止められてしまった。

 

「なっ……!?」

 

「やはり無能な魔戒騎士か……。私の敵ではない!」

 

奏夜の一撃を受け止めた尊士は、奏夜の腹部に拳を叩き込んだ。

 

「ぐっ……!」

 

その一撃は重く、奏夜は怯んでしまい、そこから尊士は連続で掌底を放ち、奏夜を吹き飛ばした。

 

「ぐぁっ!!」

 

吹き飛ばされた奏夜はすぐに体勢を立て直すものの、ダメージはかなり蓄積されており、動きは鈍っていた。

 

「……どうした?もう終わりか?」

 

「まっ……まだまだぁ!!」

 

奏夜は気力で尊士に向かっていき、攻撃を仕掛けるのだが、満身創痍の状態で尊士に攻撃が届くはずもなく、軽々と攻撃をかわされてしまい、反撃として顔面に連続で蹴りを受けてしまった。

 

そして、尊士は奏夜の腹部に蹴りを叩き込み、奏夜は吹き飛ばされると、先ほど崩れた瓦礫の山のところまで吹き飛ばされてしまった。

 

「そーくん!」

 

鎧を召還しても一方的にやられている奏夜を見て、穂乃果が思わず声をあげていた。

 

「そんな……。鎧を着た状態でも敵わないなんて……」

 

「そーくん……」

 

海未とことりは、奏夜が鎧を着た状態でも尊士に一撃すら与えれないこの状況に絶句していた。

 

今までの奏夜はホラー相手に苦戦をしていたとしても、どうにかホラーを倒し続けていたからである。

 

「あいつ、化け物過ぎじゃない?」

 

「確かに。あの奏夜が一撃すら与えれないなんて……」

 

にこと真姫の2人は、尊士の圧倒的な戦闘能力に驚愕していた。

 

「大丈夫だよ!奏夜先輩なら!」

 

「そうにゃそうにゃ!そーや先輩はそう簡単に負けないのにゃ!」

 

「そうやで!奏夜君ならきっと……!」

 

花陽、凛、希の3人は、こんな状況ではあるものの、奏夜は負けないと信じていた。

 

「奏夜……!頑張って……!」

 

そして絵里も、心から奏夜のことを応援していた。

 

「そうだ……。俺はこんなところで負けない!負けてたまるか……!」

 

奏夜もまた、尊士に一撃すら与えれず焦りを見せてはいたものの、未だに諦めてはおらず、尊士を倒そうと本気で考えていた。

 

『……奏夜!奴の実力は思い知っただろ?真っ正面から突っ込んでも勝てないぞ!』

 

「んなことはわかってるよ!したらどうすりゃいいんだよ!」

 

『奴を撹乱して攻撃するしかないだろ。そうすれば多少は隙が出来るハズだ』

 

「……それしか方法はないかもな……!」

 

奏夜は、ここまで追い込まれた状況だったため、キルバのアドバイスを素直に聞き入れていた。

 

「……魔導輪との相談は終わりましたか?」

 

奏夜とキルバが話している間、攻撃する隙はあったのだが、尊士はあえて攻撃を加えなかったのである。

 

奏夜が何か仕掛けてくることを予想した尊士は、それを防ぐべく奏夜に向かっていった。

 

『……奏夜!今だ!!』

 

「おうよ!!」

 

奏夜は近くに落ちていた瓦礫の一部を拾うと、それを尊士に向けて投げつけたのだが、尊士は無駄な足掻きといいたげな感じでそれを叩き落としていた。

 

その時である。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

奏夜は獣のような咆哮をあげながら陽光剣を地面に突き刺し、自分の体を中心に円を描いていた。

 

その時に土埃が舞うと、それが尊士の視界を遮っていた。

 

「目くらましですか……。姑息な真似を!」

 

尊士はすぐに土埃を払うのだが、土埃がなくなったその時、奏夜は姿を消していたのである。

 

「なるほど……。少しは考えたみたいですね……」

 

さっきの瓦礫と土埃は、奏夜が姿を消すための囮であり、どこからか奏夜が仕掛けてくることを尊士は予想していた。

 

尊士は格闘戦の構えを取ると、奏夜がどこから現れてもいいように備えていた。

 

そして……。

 

「……そこだ!」

 

尊士の背後に奏夜が現れると、陽光剣を一閃しようとしていた。

 

しかし……。

 

「甘いですよ!!」

 

尊士は奏夜の攻撃を呼んでいたため、顔面に強力な拳を叩き込んだ。

 

それをまともに受けた奏夜であったが……。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

奏夜は渾身の力を込めて陽光剣を振り抜くと、ここでようやく尊士に一太刀を浴びせることが出来た。

 

「……くっ……!」

 

まさかここで攻撃を受けるとは思わなかったからか、尊士は一瞬だけ表情を歪めていた。

 

ようやく尊士に一太刀浴びせたのを見た穂乃果たちの表情は明るくなっていた。

 

しかし、奏夜は先ほどの一撃に全ての力を込めていたため、次の攻撃を出すことなく膝をついてしまった。

 

「……追撃出来んとは、まだまだだな!」

 

尊士は隙だらけの奏夜に蹴りを叩き込むと、奏夜は吹き飛ばされてしまい、その衝撃で鎧が解除されてしまった。

 

「うっ……!くっ……!」

 

鎧が解除されてしまった奏夜は、膝をついた状態でどうにか立ち上がろうとしたのだが、もはや立ち上がる気力すらなかった。

 

「……この私に一太刀を浴びせるとは……。そこだけは褒めてあげましょう。だが……」

 

尊士は精神を集中させると、自らの武器であると思われる剣を呼び出し、その剣を構えていた。

 

「……貴様は我が主の計画の邪魔になるかもしれない。ここで芽を摘ませてもらおうか」

 

尊士は剣を手にした状態でゆっくりと奏夜に向かっていった。

 

「やめて!お願い!!」

 

このままでは奏夜が殺されてしまう。

 

そう感じ取った穂乃果は悲痛な表情で訴えかけるが、尊士は聞く耳を持たなかった。

 

「あなたが欲しいのはこのネックレスでしょ!?こんなものくれてやるわ!だから、奏夜を助けなさい!!」

 

絵里は、奏夜を救うために祖母から貰ったネックレスを差し出そうと考えていた。

 

「ダメだ……。絵里先輩……。そいつを奴に渡したら……」

 

「だけど、このままじゃあなたが殺されてしまうわ!私たちμ'sはあなたを失いたくないのよ!!」

 

絵里は悲痛な表情で奏夜に訴えかけており、そんな絵里の言葉に穂乃果たちは無言で頷いていた。

 

「ほう……。殊勝な心がけだな。そういことならネックレスはいただいていく。だが、こいつを生かしておく訳にはいかないな」

 

「!?そ、そんな……!」

 

尊士は最初から奏夜を殺して絵里のネックレスを奪おうと考えていた。

 

「くっ……!」

 

奏夜はどうにか抵抗を試みるために立ち上がろうとするが、体が言うことを聞かず、膝をついたまま立ち上がることは出来なかった。

 

そんな中、尊士の剣は奏夜の喉元まで迫っていた。

 

「……さらばだ。未熟な魔戒騎士よ」

 

「……っ!」

 

尊士は奏夜にトドメを刺すべく剣を振り上げていた。

 

奏夜は抵抗することが出来ず、息を呑んでいた。

 

ここにいる誰もが奏夜の死を覚悟してしまい、その瞬間を見たくないからか目を閉じていた。

 

尊士の剣が奏夜の首元目掛けて振り下ろされようとしたその時だった。

 

「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

叫び声と共に、赤いコートの青年が現れると、尊士の腹部に蹴りを叩き込み、尊士を吹き飛ばした。

 

「……!と、統夜……さん?」

 

間一髪のところで、奏夜の危機を救ったのは、奏夜の先輩騎士である月影統夜だった。

 

「よう、奏夜。遅くなって悪かったな」

 

「統夜さん……。あなたがどうしてここへ?」

 

奏夜が統夜に対してこのような問いかけをしたその時だった。

 

「奏夜!無事か!?」

 

統夜だけではなく、リンドウもこの場に現れ、奏夜に駆け寄っていた。

 

「リンドウ!?あんたも来てくれたのか!」

 

統夜とリンドウ。2人の先輩騎士が自分の危機に来てくれるとは思わなかったからか、奏夜は喜びを表していた。

 

それは奏夜だけではないようであり……。

 

「そーくん……良かった……」

 

穂乃果たちもまた、奏夜が救われたことを喜んでいた。

 

「ちっ……!月影統夜と天宮リンドウか……。この2人を同時に相手にするのは流石の私でも骨が折れるな……」

 

尊士は統夜やリンドウの情報も何故か知っており、このようなことを言って2人の実力を評価していた。

 

「……リンドウ!こいつは相当厄介な相手みたいだ。ここで奴を叩くぞ!」

 

「おうよ!任せろ!統夜!」

 

統夜とリンドウは完膚なきまでに叩きのめされた奏夜の代わりに、ここで尊士を倒そうと考えていた。

 

2人は同時に魔戒剣を抜くと、そのまま尊士に攻撃を仕掛けようとしたのだが……。

 

「……ここは退け!尊士!!」

 

どこからか声が聞こえてくると、どこからか衝撃波が放たれると、奏夜、統夜、リンドウの3人は吹き飛ばされてしまった。

 

「「「くっ……!」」」

 

統夜とリンドウは体勢を立て直し、奏夜はすぐには体勢を立て直せなかったが、どうにた立ち上がることは出来た。

 

「……何者だ!」

 

統夜は鋭い視線で、衝撃波が起こった方向を見ていた。

 

すると、彼らの前に、銀髪で長身の男が現れた。

 

「!ジンガ様!」

 

奏夜たちの前に現れたのは、尊士が忠誠を誓っているジンガという男であった。

 

「貴様……。何者だ!」

 

「俺の名はジンガ。ま、それだけわかればいいだろ」

 

ジンガは自分の名前は明かしたのだが、それ以外は明かそうとはしなかった。

 

「今日お前らの前に現れたのは挨拶を兼ねてと思ってな。ついでに魔竜の牙を手に入れたかったが、思わぬ邪魔が入ったみたいだしな」

 

「魔竜の牙?いったい何のことよ!」

 

尊士がネックレスを狙っていたが、それが何かまでは説明していなかったため、ジンガの不可解な言葉に絵里の言葉も荒くなっていた。

 

「何だ、お前。誰からそれをもらったかは知らんが、そんなことも知らないんだな」

 

絵里も絵里の祖母もどうやらこのネックレスの正体は知らないようであり、そのことを知ったジンガは呆れ果てていた。

 

「そいつはな。強大な力を持つ魔竜ホラー、「ニーズヘッグ」の牙なんだよ」

 

「魔竜ホラー、ニーズヘッグ……!?」

 

どうやら絵里のネックレスはホラーの一部であるようであり、そのことを知った奏夜は驚いていた。

 

そして、それは奏夜だけではないようであり……。

 

「そんな……。お婆さまからもらったネックレスが、そんなものだなんて……」

 

絵里はネックレスの正体を知り、驚きと共に少しだけショックを受けていた。

 

それと共に、祖母が何故そんなものをお守りだと持っていたのかという疑問を抱いていた。

 

「正確に言えば、魔竜ホラー、ニーズヘッグの一部だ。奴の復活にはその魔竜の牙と、2つの魔竜の眼が必要なんだ」

 

統夜はニーズヘッグについて調べていたからか、このように説明を行っていた。

 

「そいつの言う通りだ。魔竜の眼はまだ見つかっていないが、こんな近くに魔竜の牙があるとは思わなかったぜ」

 

「お前らはニーズヘッグを復活させるつもりだろ?だったら、なおさらそいつを渡す訳にはいかない!」

 

統夜とリンドウは魔戒剣を構えると、ジンガを睨みつけていた。

 

「焦るなよ。言ったろ?今日は挨拶だって。今日のところは退いてやる。だが、魔竜の眼を見つけたら、そいつをいただくぜ。ま、せいぜい頑張ってそいつを守るんだな」

 

どうやらジンガは今日のところは魔竜の牙の回収を諦め、また改めて奪おうと考えていた。

 

「尊士、退くぞ」

 

「ハッ!」

 

ジンガと尊士は、その場を離れようとしていた。

 

しかし……。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

奏夜は魔戒剣を手に尊士の方へと突っ込んでいった。

 

「!奏夜、よせ!!」

 

奏夜は魔戒剣を一閃するのだが、尊士の背中から大きな羽根が生えると、飛翔するかたちで攻撃をかわし、ジンガを抱えて何処かへと飛び去っていった。

 

ジンガと尊士がいなくなったことを確認した統夜とリンドウは、魔戒剣を鞘に納めると、魔戒剣を魔法衣の裏地の中にしまっていた。

 

「やれやれ……。助かったな」

 

「そうだな。今の状態でまともにやり合えば、無事でいられたかどうか……」

 

もしここでジンガが本気で攻めていたらどうなっていたかと考えていたからか、統夜の顔は青ざめていた。

 

ジンガと尊士がそれだけの実力者であるということである。

 

そんな中、奏夜は魔戒剣をしまうことなく、その場で膝をついていた。

 

そして……。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

尊士に全く歯が立たなかった奏夜の慟哭が、その場を包み込んでいた。

 

「そーくん……」

 

穂乃果は、今の奏夜に何て声をかければいいのかわからなかった。

 

そんな中、奏夜をそっとしておいた統夜とリンドウは穂乃果たちのもとへと歩み寄っていた。

 

「お前たち、大丈夫だったか?」

 

「は、はい。助けていただき、ありがとうございます」

 

「気にするな。それよりもみんなが無事でなによりだよ」

 

穂乃果たち9人に危害はなかったため、統夜はそのことに安堵していた、

 

そんな中、絵里は……。

 

「あなただったんですね……。いつぞやか、私と妹がホラーに襲われたところを助けてくれたのは」

 

「やれやれ……。どうやら記憶を取り戻したみたいだな」

 

統夜はファーストライブの時は絵里のことを忘れていたのだが、その後に思い出していたのである。

 

「ま、お前の記憶を消したのは俺の弟だけどな」

 

「あの……あなたは?」

 

「俺は天宮リンドウ。あの2人と同じ魔戒騎士だ」

 

「あなたも、魔戒騎士なんですね」

 

「ま、俺はあいつらよりも経験は積んでるけどな」

 

リンドウは飄々と答えながら煙草を取り出し、煙草に火を付けようとしていたのだが……。

 

「ちょっと!未成年がいる前で煙草はやめてください!」

 

躊躇なき煙草を吸おうとするリンドウを睨みつけながら、絵里は注意をしていた。

 

「へいへい……。わぁったよ」

 

リンドウは唇を尖らせながら煙草をしまっていた。

 

「それよりも、わかっただろ?お前の付けてるネックレスがどのようなものかということが」

 

「えぇ……。未だに信じられないけど、驚いてます。まさか、このネックレスがそんな危険なものだなんて」

 

「そのネックレスを君が持っている限り、奴らはまた君を狙うだろう。君の身の安全を守るためにもそのネックレスを俺に預けてくれないか?」

 

統夜は、ジンガや尊士が再び絵里を襲撃することを予想し、それを防ぐために絵里のネックレスを統夜が預かろうと提案をしていた。

 

「……そうね……。お婆さまから預かったものだから、誰かに預けるのは少し気が引けるけど……。仕方ないわね……」

 

絵里はネックレスを渡すことを躊躇していたが、自分が狙われるかもしれないと知り、ネックレスを統夜に渡そうとしていた。

 

すると……。

 

「……ちょっと待ってください!」

 

フラフラの状態の奏夜が、ネックレスを渡そうとする絵里を制止していた。

 

「……奏夜?どうしたんだ?」

 

「そのネックレスですけど……。俺に預からせてください!」

 

「そ、そーくん!?」

 

奏夜のまさかの提案に、穂乃果は驚きを隠せなかった。

 

そんな中……。

 

「……悪いけど、俺は反対だ」

 

統夜は真剣な表情で奏夜の提案を拒否していた。

 

「!?どうしてですか?」

 

「お前がそのネックレスを持つということは、また奴らと戦わなきゃいけないってことだぞ」

 

『ハッキリ言わせてもらうが、お前さんはあの尊士とかいう男に手も足も出なかったんだろ?お前さんみたいな未熟な魔戒騎士がそいつを持っていても易々と奴らに奪われるのが目に見えてるぜ』

 

「っ……!」

 

統夜の魔導輪であるイルバからの厳しい言葉に、奏夜は何も言い返すことが出来なかった。

 

「そんな言い方はしなくてもいいじゃない!!」

 

「そうにゃそうにゃ!そーや先輩がかわいそうだにゃ!」

 

イルバのハッキリとした物言いが気に入らなかったからか、真姫と凛が異議を唱えていた。

 

『いや、俺もあいつと同じ意見だ。未熟な奏夜に預けるより、実力も実績もある統夜に預けた方が確実だし、奴らも迂闊には手を出せまい』

 

「そんな!キルバまで!」

 

キルバも同じ魔導輪であるイルバの意見に賛同しており、そんなキルバに、花陽が異議を唱えていた。

 

「悪いが、俺も奏夜の擁護は出来ないぜ。俺は奏夜の実力は買ってはいるが、今のままじゃ間違いなく奴らに殺されるだろうからな」

 

奏夜の実力を認めているリンドウですら、尊士との実力差を感じ取っていたため、奏夜にネックレスを預けることには反対だった。

 

まさか、リンドウにも反対されるとは思わなかったため、奏夜は驚きを隠せなかった。

 

「……奏夜。これでわかっただろ?俺はお前の気持ちは理解してるつもりだが、今回ばかりはさすがに相手が悪すぎる。だから……」

 

「だからこそです!」

 

奏夜は、先輩騎士に反対されても、絵里のネックレスを預かるということを譲ろうとはしなかった。

 

「絵里先輩のネックレスを守るということは、絵里先輩を……。みんなを守るってことなんです!いくら統夜さんやリンドウと言えど譲れません!」

 

「奏夜……」

 

μ'sのみんなを守りたい。

 

その思いを強く思っていた奏夜は、いくら尊士との実力差が大きかろうと、絵里のネックレスを守るということを譲ろうとはしなかった。

 

「それに……。ネックレスを預かるのは自分への誓いでもあるんです。今度こそあいつを倒してみせると」

 

尊士に完膚なきまでに叩きのめされた奏夜であったが、今よりも強くなり、今度こそ尊士を倒すという誓いを立て、ネックレスを預かるという大任を引き受けたいと考えていた。

 

「……」

 

奏夜の誓いを聞いた統夜は、険しい表情で考え事をしていた。

 

すると……。

 

「……奏夜。このネックレスはあなたに託すわ」

 

絵里は身につけていたネックレスを外すと、それを奏夜に手渡していた。

 

「……そうだな。そこまで言うんだったら、お前に任せるぞ」

 

そして、統夜は絵里が奏夜にネックレスを渡したことに反対はしなかった。

 

「おい、統夜。本気か!?」

 

『リンドウのいう通りだ。お前さんだって今の奏夜にそいつを預けるのは荷が重いと思っていただろうが』

 

「確かにな。だけど俺はみんなを守りたいという奏夜の気持ちに共感してるんだよ。俺だってそうなんだから……」

 

「統夜さん……」

 

白銀騎士奏狼の称号を持つ統夜は、高校生の時からずっと大切な仲間である軽音部のみんなを守りたいという思いで戦っていた。

 

その気持ちこそ、守りし者とは何なのかということを統夜に学ばせたのである。

 

奏夜にとっては、今がその時であると感じていた統夜は、荷が重いと思いながらもあえて奏夜に託そうと考えたのであった。

 

『俺はやはり反対だ。まだまだ未熟な奏夜にそんな大任は任せられないだろう』

 

奏夜の相棒として共に戦ってきたキルバは、この大任を引き受けるべきではないと強く思っていた。

 

『僕はやらせてあげても良いと思いますけどね。強い想いというのは力になる。それは統夜やリンドウだってわかっているでしょう?』

 

リンドウの魔導輪であるレンは、どうやら最初から奏夜にネックレスを預けることには賛成だったようだった。

 

「……確かにその通りだよな」

 

レンの言葉を聞き、リンドウは納得したようであった。

 

「……奏夜。そこまで言うのなら、全力で守ってみせろ。μ'sのみんなも、そして、魔竜の牙もな」

 

「……わかりました。任せてください」

 

このように答える奏夜の顔は、先ほどのダメージが残っているためボロボロだったが、凛々しさもあり、力強い表情をしていた。

 

『ったく……。どうなっても知らないからな』

 

『まったくだ』

 

今でも賛同出来ないイルバとキルバは、呆れながらもこう答えていた。

 

こうして、奏夜は絵里から預かったネックレス……魔竜の牙を、魔法衣の裏地の中にしまっていた。

 

「さて、番犬所への報告は俺とリンドウに任せろ。お前はゆっくり体を休めるんだ。オープンキャンパスも近いだろ?」

 

統夜はオープンキャンパスの話を事前に聞いていたため、奏夜を気遣って体を休ませようとしていた。

 

「え?ですが……」

 

「気にするな。俺は元老院からの指令で動いてるからどのみち番犬所と元老院に報告しないといけないしな」

 

「それに、統夜はしばらくはここに留まるんだろ?」

 

「まぁ、恐らくはそうなるだろうな」

 

どうやら統夜は番犬所と元老院に報告した後、翡翠の番犬所の管轄に留まることが予想された。

 

不穏な動きを見せている黒幕が秋葉原に潜伏していると思われているからである。

 

「そういう訳で、お前はゆっくり体を休めろよ。じゃないと、μ'sのみんなも心配で練習どころじゃないだろうからな」

 

統夜は穂乃果たちのことも気遣っており、穂乃果たちは心配そうな表情で奏夜を見ていた。

 

「……ま、そういう訳だ。後は若いもんに任せて俺たちは行こうぜ、統夜」

 

「おいおい、その発言は年寄りくさいぞ、リンドウ……」

 

統夜はリンドウの年寄りくさい言葉に呆れながらも、リンドウと共にその場を立ち去り、この場には奏夜たちだけが残されていた。

 

「……そーくん、大丈夫なの?」

 

穂乃果たちは奏夜に駆け寄り、全員を代表して、穂乃果が奏夜の身を案じる発言をしていた。

 

「……大丈夫だ。俺なら……。くっ!」

 

奏夜は大丈夫と言い切ろうとしたのだが、尊士から受けたダメージがかなり残っているからか、表情を歪ませていた。

 

「奏夜!全然大丈夫ではないじゃないですか!」

 

「心配すんな。これくらい、1日寝れば……。くっ……!」

 

奏夜はどうにか平静を保とうとしたが、やはりダメージが大きく、表情を歪ませていた。

 

「奏夜。今からウチの病院に行くわよ」

 

「大丈夫だって言ってるだろ?これくらい……」

 

「ダメよ!肋骨が折れてる可能性だってあるじゃない!ここは大人しくいうことを聞いて!」

 

「真姫の言う通りよ。オープンキャンパスだって近いし、あなたには万全の状態で見守ってほしいの。私たちのことを」

 

真姫は今から奏夜を西木野総合病院へと連れて行こうとしており、絵里もそんな真姫に賛同していた。

 

「そうだよ!だってそーくんがそんな怪我をしてちゃ、ことりたちも練習に集中出来ないよ!」

 

「そうです!だから今日のところは治療を受けて下さい!」

 

「言っておくけど、あんたに拒否権はないわよ。奏夜」

 

「そうにゃそうにゃ!怪我は早く治さないとダメにゃ!」

 

「カードも言うとるよ。今は休むべしってね」

 

穂乃果たちも奏夜には病院へ行ってほしいと思っており、希に至っては得意の占いを使ってまで、奏夜を治療させようとしていた。

 

「……わかったよ。ここは真姫の顔を立てて治療はするが、入院はするつもりはないからな」

 

奏夜はこのまま家に帰りたいと思っていたが、渋々真姫の提案を受け入れることにした。

 

しかし、治療を受けるだけで、入院だけは断固拒否していたのである。

 

「ダメよ!入院が必要ならちゃんと入院しなさい!」

 

真姫はそんな奏夜にこう言っているが、奏夜はそれを聞こうとはしなかった。

 

奏夜は穂乃果と海未に抱えられた状態で移動し、残りのメンバーはそんな奏夜を心配そうに見守っていた。

 

人通りの多いところまで移動したところで、真姫は院長をしている父親にホラーに関することを伏せて事情を説明すると、すぐに救急車を手配してくれた。

 

およそ10分後、西木野総合病院の救急車が到着すると、奏夜はその救急車に乗り込み、真姫は付き添いとして同行することになった。

 

他のメンバーも同行を希望したものの、ここは院長の娘である真姫に任せることにして、この日は解散となった。

 

こうして、オープンキャンパスを間近に控えた奏夜たちにとって、あまりに長い1日が終わろうとしていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

……続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

__次回予告__

 

『やれやれ……。あんなことがあったとはいえ、どうにかこの日を迎えることが出来たな。後はお前たち次第だからな!次回、「開校」。今こそ輝け!9人の女神よ!!』

 

 




原作キャラ登場(味方とは言っていない)。そんな状況になってしまいましたね(笑)

奏夜は手も足も出すことが出来ず尊士に完敗しました。

マジで尊士が強すぎる……。

さらに黒幕があのジンガなため、奏夜は勝てるのだろうか……?

アミリもちらっと登場しましたが、原作のジンガとアミリは夫婦でした。

しかし、今作の2人は主人と使用人といった感じだったため、「牙狼 炎の刻印」のメンドーサとオクタヴィアに近い関係になっています。

それにしても、絵里が加入し、一気にデレ化が進みましたね。

まさしくKKE!

絵里が物語の重要な鍵を握っていたのですが、ヒロインは穂乃果の予定なので、絵里がヒロインになることはあるのか?

ちなみに、今回話が出ていたニーズヘッグというホラーですが、某ゲームの設定を参考にさせてもらいました。

もちろん一部は変えているのですが……。

さて、次回はいよいよオープンキャンパス。次回がμ's結成編の最終回となります。

オープンキャンパスで、奏夜たちを待ち受けるものとは?

それでは、次回をお楽しみに!



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