牙狼ライブ! 〜9人の女神と光の騎士〜   作:ナック・G

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お待たせしました!第65話です!

GWも終わってしまいましたが、僕は休みはあまりなく仕事でした。

そのため、あまり執筆の時間は取れず、遅くなってしまいました(-_-;)

まぁ、FFもやってましたが(笑)

さて、今回から2期の4話に突入します。

前回ラブライブ地区予選でパフォーマンスを見せたμ'sは予選を突破できたのか?

それでは、第65話をどうぞ!





第65話 「姉妹」

奏夜たちは、ラブライブの地区予選をUTX高校を舞台とすることになった。

 

そこで、A-RISEのパフォーマンスを目の当たりにして、それに圧倒されるものの、穂乃果たちは、自分の出せる最高のパフォーマンスを行うことができた。

 

そんなラブライブ予選が終了してから数日が経った。

 

この日はラブライブ予選の結果が出る日であり、予選の決勝に進むグループが発表となる。

 

そんな大事な日ではあったが、奏夜は学校には姿を現さなかった。

 

この日は月に1度あるキルバとの契約の日であり、奏夜はキルバに1日分の命を差し出さなくてはならない。

 

そのため、奏夜は学校を休み、仮死状態で眠りにつくのであった。

 

そんな奏夜が目を覚ましたのは、この日の日付けが変わろうとしている時間帯であった。

 

『……奏夜、目が覚めたか』

 

「ああ。今月の契約も無事終わったってことだろ?」

 

『そういうことだ。お前が眠ってる間にラブライブの予選の結果が出だみたいだぞ』

 

「そうだったな……」

 

奏夜はすぐに携帯を取り出すと、ラブライブのページを開いて、結果を確認していた。

 

「ラブライブ関東地区、最終予選に進むことの出来るグループ……。やっぱりA-RISEが最初に来たか」

 

関東地区で最終予選に進める最初のグループはA-RISEであり、ここは奏夜も予想していた結果であった。

 

2チーム目は「EAST HEART」、3チーム目は「Midnight Cats」と、関東地区では実力派のグループが、最終予選へ駒を進めるのである。

 

残る枠はあと1つ。

 

ここでμ'sの名前がなかったら、奏夜たちの予選敗退が決定する。

 

果たして、ラブライブ最終予選へ進める最後のグループは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……っ!?み……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「μ's……か!」

 

 

 

最終予選へ進める最後のグループは、奏夜たちμ'sであった。

 

地区予選を突破したことが決まり、奏夜は安堵するのであった。

 

『おい、奏夜。最終予選に進めたからって油断はするなよ。本選に進むためには、あのA-RISEに勝たなきゃいけないんだからな』

 

「ああ、わかってるさ。だからこそ、練習は今まで以上に厳しくしていかないと……」

 

奏夜は、ラブライブ優勝という目標のため、より一層気を引き締めていた。

 

得たい情報を入手した奏夜は再び横になろうとしたのだが、それより先にLAINの着信が来たのであった。

 

「ったく……。こんな時間に誰だ?」

 

現在時間帯としては深夜であり、こんな時間に電話をしてくる相手に呆れながら、奏夜は電話の相手を確認する。

 

「穂乃果か……」

 

どうやら電話をしてきたのは穂乃果のようであるため、奏夜はすぐに電話に出るのだった。

 

『あっ、そーくん。良かったぁ、出てくれた!』

 

「……穂乃果か。どうしたんだ?こんな時間に」

 

『だって……。そーくんは今日キー君との契約の日だって言ってたし、この時間ならラブライブの予選結果も知ったかなって思ったんだもん……』

 

奏夜が目を覚ましてからμ'sのメンバーからの着信やメッセージは来ていなかった。

 

予めキルバとの契約があるから学校を休むと連絡しているからか、気を遣って連絡をしなかったのだと予想出来る。

 

「ああ、今しがた結果は確認した。これはキルバとも話したけど、今まで以上に厳しくなるぞ。なんせ、本選に進むためには、あのA-RISEでさえ退けなきゃいけないんだからな」

 

『うん!わかってるよ!ラブライブの最終予選は12月でしょ?それでね、これからは朝練の時間を1時間早くして、日曜日に基礎のおさらいをしようって海未ちゃんと絵里ちゃんが提案してたんだよね』

 

どうやら奏夜がいない中でも、穂乃果たちはA-RISEとの直接対決に備えようとしており、練習量を増やそうとしていた。

 

「やれやれ……。マネージャーとしては異論はないけど、魔戒騎士としては、エレメントの浄化の時間がなくなっちまうな」

 

奏夜は毎朝、μ'sの朝練を行う時間より早く起き、可能な範囲でエレメントの浄化を行ってきた。

 

不足分は大輝やリンドウがフォローしているのだが、これは、学校へ行きながらも魔戒騎士の仕事を全うしようという奏夜なりのけじめである。

 

これは、先輩騎士であり、同じように高校に通いながら魔戒騎士の仕事を全うしてきた統夜も通った道であるため、奏夜はそれが当たり前だと感じていた。

 

『あ、そーくん。そーくんは無理をしないで、自分のやるべき仕事をこなしてから合流して欲しいってみんな言ってたよ』

 

「それは有難いけど、いいのか?」

 

『当たり前だよ!だって、そーくんにこれ以上無理を強いて体を壊して欲しくないって思ってるもん!』

 

穂乃果たちは、魔戒騎士とμ'sのマネージャーという2つの顔を持っている奏夜に気を遣って、このような提案を9人全員が賛成したうえで行っていた。

 

「……ありがとな、穂乃果」

 

『うぅん、気にしないで。あと、そーくん。実は1つだけ気になることが出来たんだよね』

 

「?それは?」

 

『実はね、ラブライブの最終予選進出が決まってみんな燃えてるのに、にこちゃんが急に練習を休んだんだよね』

 

穂乃果は今日あった出来事を奏夜に報告すると、奏夜は驚きを隠せずにいた。

 

「なるほどな。あのにこのことだ。1番やる気を見せるはずだろうし、確かに妙だな」

 

『それでね、明日も練習を休むようなことがあれば、尾行をしてにこちゃんの様子を観察したいと思ってて』

 

「……わかった。その時は俺や剣斗。ララも同行しよう。その手のことは慣れてるからな」

 

奏夜は魔戒騎士という仕事柄、ホラーと思われる人物について調べることもしているため、探偵並の尾行能力や調査能力を持っている。

 

にこの秘密を探るために、それを使おうと考えていたのである。

 

『ありがとう、そーくん!』

 

「ほら、明日も練習は早いだろ?早く寝ないと寝坊するぞ」

 

『あっ、そうだね……。おやすみ、そーくん』

 

「おう、おやすみ」

 

ここで穂乃果は通話を終了させたため、奏夜も通話を終了させ、そのまま携帯の充電を始めた。

 

穂乃果との電話の後、奏夜はシャワーを浴びてから眠りにつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後、にこはこの日も練習を休んだため、奏夜は先行してにこの尾行を行っていた。

 

《ったく……。こんなことをしてもあまり意味はないと思うんだがな》

 

(そう言うなって。これもマネージャーの仕事の一貫さ)

 

メンバーの抱えている問題を解決に導くのもマネージャーとしての責務だと思っていた奏夜は、キルバをなだめながらにこの尾行を行っていた。

 

奏夜は手慣れてるからか、にこに気付かれる様子はなく、にこはとある場所に向かおうとしていた。

 

奏夜はにこの向かう場所を理解した上で別行動をしている穂乃果たちに連絡を取り、その場所へと向かわせるのであった。

 

にこが向かおうとしているのはスーパーなのだが、奏夜は直接スーパーに向かおうとはしなかった。

 

どうやら、奏夜は何か考えがあるようであり、それを実行しようとするためである。

 

『おい、奏夜。にこはスーパーに向かってるんだろ?行かなくていいのか?』

 

「いいんだよ。そっちは穂乃果たちに任せてるし、にこが尾行に気付いて逃げる可能性も考えてるって訳だよ」

 

『お前はそういうところでは抜け目がないな……』

 

奏夜はにこの様子を探るために色々考えているようであり、そんな奏夜の様子にキルバは感心せざるを得なかった。

 

「それに、穂乃果たちには剣斗とララがついてる。だからこそ俺は俺の作戦を実行できるって訳さ」

 

奏夜がこのように別行動出来ているのも、剣斗とララも同行し、穂乃果たちのフォローに回っているからである。

 

奏夜は色々な可能性を想定してにこを待ち伏せしようと考えており、移動をしていたその時、穂乃果から電話が来たのであった。

 

「……どうした、穂乃果?」

 

『ごめん、そーくん!にこちゃんに見つかっちゃって、そのまま逃げられちゃったの!』

 

「おいおい! 随分と早いな!」

 

ここまで早くにこに見つかるのは奏夜も想定外であり、驚きを隠せなかった。

 

奏夜も完全ににこを捕まえる準備は整っていなかったため、焦りも見せていた。

 

「仕方ない……。とりあえずみんなはにこを追ってくれ!俺はどうにか先回りをしてみせるから」

 

『う、うん!わかった!』

 

奏夜は穂乃果に指示を出すと、そのまま電話を切る。

 

「さて……。こっちに逃げてるかわからんけど、とりあえず行ってみるか……」

 

自分の作戦が早くも瓦解してしまった今、あとは自分の勘に頼らざるを得ないため、直感で移動をしていた。

 

そんな中、奏夜がたどり着いたのは、近くにあった有料の駐車場だった。

 

停められる車の数は少ないが、すでに全ての駐車スペースに車が駐車されていた。

 

奏夜が到着してからまもなく、にこがこちらの方へ逃げてきており、それを希が追いかけていた。

 

「げっ!?奏夜!?」

 

にこはここで奏夜と出くわすのは予想外であり、顔を真っ青にしていた。

 

「奏夜君、ナイスタイミングやん♪」

 

奏夜の現れたタイミングが絶妙だったからか、希は笑みを浮かべていた。

 

「ええい!」

 

意を決したにこは、全力で駆け出すと、駐車場の中へ入り、車と車の狭いスペースの中を入っていった。

 

すかさず希がそれを追いかけ、奏夜も続こうとしたのだが……。

 

「……あれ?」

 

希は何故か進めなかったので見てみると、自分の胸が引っかかってしまい、通ることが出来なかったのだ。

 

この光景は、魔戒騎士である前に年相応の少年である奏夜には刺激が強すぎたみたいで……。

 

「ちょ……ちょっと待ってくれ……!鼻血が……!」

 

突如奏夜の鼻から多量の鼻血が吹き出してしまい、奏夜は必死に鼻を抑えていた。

 

「……あっ!そーくんたちいた!」

 

すると、にこを追いかけていた穂乃果たちが奏夜たちと合流するのであった。

 

そこには剣斗とララも一緒だった。

 

「……?奏夜、どうして鼻血が出てるんだ?」

 

奏夜が鼻血を出してその場で止まっているのが気になった剣斗は首を傾げていた。

 

「な、なんでもない!なんでも……」

 

奏夜は空いている片方の手を使ってポケットティッシュを取り出すと、そのティッシュで未だに鼻血が出続けている鼻を抑えていた。

 

「……なんか、今のそーくんは使いものにならないみたいだね……」

 

穂乃果は状況はわからないながらも奏夜がまともに動けないのは察しており、ジト目で奏夜を見ていた。

 

「そうなると……」

 

希は、自分が通れなかったこの道を通れそうな人物を探すために奏夜たちを見渡していた。

 

すると、希が目を付けたのは、凛とララの2人であった。

 

「……頼むで!凛ちゃん、ララちゃん!」

 

こうして、希に推薦された凛とララが、狭い車と車の間を通ることになったのだが……。

 

「なんか不本意だにゃあ!!」

 

「まったくだよぉ!!」

 

自分たちが選ばれた理由を察した凛とララは、嘆きながら狭い道を通っていくのであった。

 

そして、2人は駐車場を抜け出したのだが……。

 

「いないにゃあ!」

 

その先は二手に分かれており、すでににこの姿はなかった。

 

「二手に分かれて追いかければ捕まえられるかもしれないけど、追いかけるのはやめた方がいいかもね。……奏夜もあんな状態だから……」

 

「……確かに、そうかもしれないにゃ」

 

ララは、にこの追跡中止を提案し、凛はそれに賛成していた。

 

そして、未だに鼻血が止まらず苦しんでいるであろう奏夜を想像し、ジト目で呆れるのであった。

 

一方、駐車場で待機している他のメンバーも、奏夜の様子に呆れ果てていた。

 

《……ったく……。このむっつりスケベが……!》

 

(追い詰められてるこの状況で言うことかよ、それ!)

 

奏夜は何枚目かのティッシュで鼻を抑えながら、キルバの苦言に反論していた。

 

《あの程度のことで動揺するとは、色気で迫ってくるホラーが相手だったらどうするつもりだ?》

 

(どうもこうもないさ。相手がホラーだってわかってれば俺だって……)

 

《どうだかな……》

 

奏夜は、これまで、色気を使って人間を魅了しているホラーとは遭遇も交戦経験もないため、そのようなホラーと遭遇した場合、奏夜がちゃんと戦えるのかキルバは心配になっていた。

 

奏夜は戦えると豪語するものの、キルバはそれを信じてはいなかった。

 

「奏夜君……。えっちやな……」

 

奏夜が鼻血を出した原因を察していた希は頬を赤らめながらジト目で奏夜を見ていた。

 

このような状況の後、凛とララが戻ってきたため、ここで1度にこの追跡を諦めることにした。

 

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

 

にこの捜索を諦めた奏夜たちは、先ほどの場所からそう離れてはいない、川が見える橋のところへと移動していた。

 

休憩をしながらこれからのことを話し合うためである。

 

奏夜の鼻血はこの頃には落ち着いていたのだが、ティッシュを鼻に詰め込むというあまりにも間の抜けた感じになっていた。

 

「結局逃げられちゃったかぁ……」

 

「まったく……。あんだけ自信満々だった奏夜があの体たらくなんだもの」

 

穂乃果はにこに逃げられたことにがっかりしており、真姫は本来の能力を活かしきれなかった奏夜に呆れていた。

 

「……か、返す言葉もない……」

 

本当だったらムキになって反論するところだったが、それをしてしまうと、希の胸をまじまじと眺めてしまったことがバレてしまうため、口をつぐんでいた。

 

「それにしても、何故あそこまで必死に逃げるのでしょうか?」

 

「にこちゃん、意地っ張りで相談とかほとんどしないから」

 

「それは真姫ちゃんにも言えることだけどね♪それに、奏夜君も」

 

「うっ、うるさいわね!」

 

「俺は返す言葉はないけど……」

 

にこの性格のことを真姫が語ると、希がこのようにからかってきたため、真姫はムキになって反論するが、奏夜は認めているからか、苦笑いをしていた。

 

「家、行ってみようか?」

 

にこから練習を休む理由を聞き出すために、穂乃果は直接にこの家に乗り込むことを提案するが……。

 

「押しかけるんですか?」

 

「だって、そうでもしないと話してくれそうにないし……」

 

「そうは言っても、私も希もにこの家はわからないわよ」

 

同級生である絵里と希もにこの家はわからないため、にこの家を探し出すのは難しいと思われた。

 

しかし……。

 

「……?待てよ……?」

 

奏夜は何かを思い出したのか、考える仕草をしていた。

 

「そーくん!もしかして、にこちゃんの家の住所わかるの!?」

 

「にこがホラーに襲われた時、俺はにこを家まで送ったんだよ。近くまで送っただけで家の前には行ってないけどな」

 

奏夜はにこを家まで送ったことがあるのだが、それでも直接どの家なのかまではわからなかった。

 

「俺の記憶が間違ってなかったら、にこの家はこの近くだったと思うんだ。確か、近くに大きなマンションがあったと思うけど……」

 

「!!それ、凄い手がかりじゃない!」

 

奏夜はにこの家の近くまでは朧げに覚えているようであり、その情報に絵里は歓喜の声をあげていた。

 

『だが、直接的な手がかりを得た訳ではないぞ。仮に奏夜の言ってたマンションがにこの家だったとしても、部屋を特定は出来ないからな』

 

「確かに、キルバの言う通りやね」

 

「でも、手がかりはないんだし、行くだけ行ってみても……」

 

にこの家の場所は確かになってはいないものの、少ない手がかりを活かすために奏夜の話していたマンションへ向かおうとするのだが……。

 

「あぁぁぁぁ!!」

 

花陽は何かを見つけたのか、いきなり大きな声を出すのであった。

 

「?どうしたんだ?花陽」

 

「あ、あれ……!」

 

花陽が指差す方向に全員が向くのだが、橋の向こう側から1人の女の子がこちらへ歩いてきた。

 

その女の子とは……。

 

「に、にこちゃん!?」

 

「でも、小さくないですか?」

 

にこととても似ている女の子だったのだが、背格好が異なっていた。

 

「服も髪も違うし、他人の空似ってやつだろうな」

 

「それは気のせいじゃないかにゃ?だって、にこちゃんは3年生の割に小さ……。小さいにゃあ!!」

 

凛はこの女の子がにこだと豪語しようとするものの、こちらを通り過ぎようとしている女の子がにこよりも小さかったため、驚きでこのような声を上げる。

 

側で大きい声を出されては、誰でも反応はするため、女の子は奏夜たちの方を見る。

 

「あの、何か?」

 

その声に反応した女の子は少しだけ訝しげな表情でこちらを見ていた。

 

「ああ、いや、ごめんな。君が俺たちの知り合いに似てただけだからさ」

 

「……あら?あなた方はもしかして、μ'sの皆さんではないですか?」

 

女の子の口からμ'sという言葉が出るとは思わなかったからか、奏夜たちは驚きを隠せなかった。

 

「そうだけど、君はμ'sのことを知っているのか?」

 

「はい!お姉様がいつもお世話になってます!妹の矢澤こころです!」

 

『えぇぇぇぇぇぇぇ!?』

 

目の前のこの女の子がにこの妹であることを知り、奏夜は驚きを隠せなかった。

 

「まさか、にこっちに妹がいたなんて……」

 

「ああ、俺も知らなかったぞ……」

 

「しかも礼儀正しい……」

 

「まるで正反対だにゃ」

 

にこに妹がいたことが衝撃的であったが、さらにその性格もにことは異なる性格であり、それも驚きの対象であった。

 

にこの妹であるこころと遭遇した奏夜たちは、何故かこころと共に近くの駐車場に移動することになった。

 

そして、奏夜たちは何故か車が止まっているところで隠れていた。

 

「あの、こころちゃん?私たち、何でこんなところに隠れなきゃ……」

 

「静かに!誰もいませんね?」

 

こころは周囲を警戒しており、奏夜たちもまた、周囲を警戒していた。

 

「そっちはどうです?」

 

「こっちには人はいないみたいだけど……」

 

「よく見てください!相手はプロですよ?どこに隠れてるかわかりませんから」

 

「プロ?」

 

こころの言っているプロという言葉の意味が理解出来ず、穂乃果は首を傾げていた。

 

《……おい、奏夜》

 

(ああ、あの子の言ってるプロってのは多分そういうことなんだろうな)

 

キルバと奏夜はこころの言葉の意味を理解しており、そのことに苦笑いをしていた。

 

「……こころちゃん。心配するな。相手がプロなのは承知のうえさ。今のところ動きはないみたいだから安心しな」

 

奏夜はこころの言葉の意味を理解したうえで、彼女を安心させる言葉を放つのであった。

 

「どうやらそう見たいですね……。合図したら一斉にダッシュです!」

 

「何で?」

 

「まぁ、いいじゃねぇか。とりあえずはこころちゃんの指示に従おうぜ」

 

「助かります。……それでは、行きますよ!」

 

こころは奏夜たちに合図を送ると、勢いよく飛び出していった。

 

「あっ、ちょっと!」

 

「とりあえず付いていくぞ。したら、にこが休んでた理由もわかるかもしれないからな」

 

「あっ!そーくんも!待ってよぉ!」

 

奏夜は迷うことなくこころの後を追いかけ、穂乃果たちはさらにそんな奏夜の後を追いかけるのであった。

 

 

 

 

 

 

※※※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな奏夜たちがたどり着いたのは、奏夜が話をしており、これから行こうと考えていたマンションであった。

 

「……どうやら、大丈夫みたいですね……」

 

マンションのエントランスにたどり着くと、こころは周囲を警戒し、何もないことを確認していた。

 

「一体なんなんですか?」

 

「もしかしてにこちゃん、殺し屋に狙われてるとか?」

 

「……おいおい、その発想はぶっ飛び過ぎだろ……」

 

花陽の例えがあまりに現実離れ過ぎているため、奏夜はジト目で花陽を見ていた。

 

《まったくだ。これがホラーに狙われてるとかでも同じリアクションをしてたぞ……》

 

(仮にそうだとしても、妹であるこころちゃんがあそこまで必死な理由が説明出来ないからな)

 

さらにキルバは殺し屋ではなく、ホラーに狙われてるという発想をするも、すぐに否定をする。

 

奏夜もそれに同意しており、苦笑いをしていた。

 

「……何を言ってるんですか。マスコミに決まってるじゃないですか」

 

「え?」

 

どうやらこころが気にしていたのはマスコミみたいであり、思いがけない言葉に穂乃果たちはキョトンとしていた。

 

「やっぱり……。そういうことか……」

 

奏夜は何となくではあるが事情を察したようであり、頭を抱えていた。

 

「こころちゃん、要するにパパラッチに警戒してたって訳だよな?」

 

「その通りです!特にバックダンサーの皆さんは顔が知られてるんですから、来られるなら事前に連絡を下さい!」

 

「バック……」

 

「ダンサー……?」

 

「誰がよ……」

 

こころの放った言葉に、穂乃果たちは更に困惑しており、パチクリと目を見開いていた。

 

「皆さんはスーパーアイドル矢澤にこのバックダンサー、μ'sですよね?お姉様からお話は聞いています。今、お姉様か、指導を受けて、アイドルを目指していられるんですよね?」

 

(あの馬鹿……。何妹に適当なことを吹き込んでるんだよ……)

 

どうやらにこはμ'sのことをバックダンサーと妹に話していたみたいであり、奏夜はその事実にただ呆れるのだった。

 

「そしてあなたは、マネージャーの如月奏夜さんですよね?」

 

「ん?まぁ、そうだけど……」

 

「あなたのご高名はお姉様より聞いています。スーパーアイドルであるお姉様に相応しい敏腕マネージャーであるとか。いつもお姉様がお世話になっております」

 

「アハハ……。敏腕マネージャーねぇ……」

 

マネージャーであるということは変わりないのだが、μ'sのではなく、にこのマネージャーという扱いになっており、奏夜は苦笑いをしていた。

 

「それにあなたは、お姉様が通われてる学校の先生でしたよね?生徒からも信頼されている素晴らしい教師だと話は聞いています」

 

「うむ!そう言われると少し照れるが、嬉しいではないか!」

 

どうやら剣斗は普通に先生として紹介されていたらしく、その高い評価に、剣斗はまんざらでもなさそうだった。

 

「あなたの話もお姉様から聞いてます!確か、お姉様に憧れて、お姉様の付き人をなさってるんですよね?」

 

「ちょっと!付き人っていったい何のことなの?」

 

「ちょっとララ、落ち着けって!」

 

ララだけは設定がおかしくなっており、こころに異議を唱えようとするも、奏夜がすぐになだめていた。

 

「頑張って下さいね!ダメはダメなりに8人集まればなんとかデビューくらいは出来るんじゃないかって、お姉様も言ってましたから!」

 

「ちょっと!何がダメはダメなりよ!」

 

にこが言った言葉ではあるが、こころの言葉が気にいらないからか、真姫は不満げな声をあげる。

「アハハ……。気持ちはわかるが、落ちつけって……」

 

「奏夜さんの言う通り、そんな顔はいけません!スーパーアイドルであるお姉様を見習って、いつもにっこにっこに〜!ですよ!」

 

真姫の不満げな言葉にこころは怯えるどころか堂々とした態度を取っており、にこのお家芸である「にっこにっこに〜!」を行っていた。

 

「……ねぇ、こころちゃん」

 

「はい?」

 

「ちょっと電話させてくれる?」

 

「はい!」

 

絵里の言葉にこころは素直に答えており、絵里はにこに電話することになった。

 

絵里は自分の携帯を取り出すと、にこに電話をかけて、奏夜たちは近くで聞き耳を立てていた。

 

その間、こころは1人で「にっこにっこに〜」を繰り返していた。

 

絵里は電話をかけるもののにこには繋がらず、にこの声で留守番電話にメッセージを入れるようにということが伝えられた。

 

ピー!という発信音の後に、絵里は……。

 

「もしもし、わたくし、あなたの“バックダンサー”を務めさせて頂いている絢瀬絵里と申します」

 

絵里は、バックダンサーと話されたことが面白くなかったからか、その言葉を特に強調する。

 

「もし聞いていたら……すぐに出なさい!」

 

「出なさいよ、にこちゃん!」

 

「バックダンサーってどういうことですか!?」

 

「私が付き人って納得いかないんだけど!」

 

「説明するにゃあ!!」

 

絵里の言葉に呼応する形で、真姫、花陽、ララ、凛の3人もメッセージを残していた。

 

「やれやれ……」

 

「?」

 

奏夜は話をややこしくしているにこに呆れており、こころは状況が飲み込めないのか首を傾げていた。

 

「なぁ、こころちゃん。家でにこが帰ってくるのを待たせてもらってもいいかな?」

 

「はい!もちろんです!お家にご案内しますね、奏夜さん!皆さん!」

 

こうして、奏夜たちはこころの案内によってにこの家に入ることを許されたため

、そのままこころに付いていき、にこの家へ入るのであった。

 

にこは何故μ'sのことをバックダンサーと妹に伝えているのか?

 

それは、これから明らかになっていく……。

 

 

 

 

 

 

 

……続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

__次回予告__

 

『やれやれ……。にこがμ'sのことをバックダンサーなどと言っていたとはな。だが、そんな理由があったとは……。次回、「宇宙」。宇宙No.1アイドルとはまた大げさだけどな……』

 

 

 




にこの妹登場!

ここの話も面白かったですよね(*^_^*)

それにしても、希のあのシーンでドキッとした人は多いんじゃないでしょうか?

まぁ、僕もその1人なんですが(笑)

奏夜もまた、年頃の少年なんだなと改めて感じたと思います(笑)

それしにても、最近戦闘シーンが少ない気がする……。

そろそろオリ回も入れたいけど、どうしようかな……。

まあ、それはともかく、次回は何故にこがμ'sをバックダンサーと言っていたのか明らかになっていきます。

次回も投稿が遅くなるかもしれませんが、なるべく早めに投稿したいと思うのでよろしくお願いします!

それでは、次回をお楽しみに!

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