セイバーが探知したところまで行くとそこはただの商店街だった。
「おい、セイバー。ほんとにここらへんなのか。」
「ああ、間違いはないはずだ。」
だが、商店街には少ないながらも人がいる。こんなところでサーヴァントを召喚するバカはいないだろう。
「おい、イーサン。あれを見ろ。」
セイバーがさした場所には一見ただの落書きがあるだけに見えた。しかしよく見てみると、
「な!ルーン文字!」
急いで確認しようと近づく。
「待て!イーサン!」
セイバーの声が聞こえると同時に俺はこの世界から消え去った。
「新しい客だ。ランサーもてなしてやるぞ。」
「わかった。マスターよ。」
気付くとそこは一見さっきと変わらない商店街だった。
だが人がいない。
「異界だと・・・」
「おい、イーサン!大丈夫か!」
「ああ、体の方は問題ない。しかし・・・」
「客とはあんたらのことか。」
「!」
振り返るとそこには槍を持った男がいた。いや、槍というより剣に柄を長くしたといったほうが正しいだろう。
「イーサン、下がっていろ。」
「ああ頼むぞ、セイバー。」
俺が下がった瞬間、勝負は始まった。
数分後、勝負はついた。
いや、ついてはいない。だが、セイバーではあのランサーと思わしきサーヴァントに勝てないだろう。
「なんだ、こんなものか。これなら俺が出なくても余裕だったじゃねーか。」
ランサーは強い。ならば、
「宝具を使え、セイバー。」
「よいのか、イーサン。使えば間違いなく余の真名が敵に伝わってしまうぞ。」
「構わない。ここでそのサーヴァントとマスターを殺せばいい。」
自分のの魔力が一気に抜ける感覚がした。
「汝、この印にて勝利せよ
次の瞬間セイバーの纏う魔力が変わった。
どうやらセイバーの宝具は自身強化の類らしい。
「くっ」
さっきまでの劣勢が嘘のようにランサーを圧倒している。
「ちっ、なんて力だ。おい、マスターこっちも宝具使ってかまわねえよな。」
「ああ、許可しよう。」
どこからともなく声が聞こえる。おそらく敵マスターの声だろう。
「俺のマスターの許可ももらったし、俺の最強の一撃見せてやろう、セイバー。」
「望むところだランサー、お前の宝具受けてやろう。」
「じゃあ、行くぜ。」
そういうとランサーは距離を取り、
「受けるがいい、我が槍は全てを貫く。不毀の極槍!」
「我が盾は主の守り、余を守るものなり。」
セイバーは盾を取り出し、ランサーの槍の投擲を真っ向から受けて見せた。
そして、すさまじい爆音が響く