ウインナー入ってないやないけ!
ワレェ!!
そう思いながらスプーンで生クリームだけすくって食べる
「・・・もじゃもじゃ」
「・・・は?」
女の子の方はチノちゃんの頭の毛玉に注目している様だ、
「これですか?これはティッピーです一応ウサギです、それでご注文は」
「じゃあそのうさぎさん!」
「非売品です」
キッパリ言いよったねこいつ
◇◆◇◆◇◆◇
「私、春からこの町の高校に通うの」
「そうなんですか、そういえば
真樹さんも今年からこの町の高校に通うんでしたよね」
急にこっちに話振ったねこの子は!
「・・ん、あぁ 自分は・・◯▽高校に通うんだよ」
自分はそう答えると
「ええっ!君も◯▽高校に入学するの! すごい!これは偶然を通り越して最早運命だよ!!」
そう叫びながら素早くこちらへ迫り
手を掴むと嬉しそうに激しく握手して来た
「ええい!やめい!」
いきなり握手して来た女の子の手を払う
「てことは、お前さんも◯▽高校に?」
「そうだよ、それで今下宿先を探してたら迷子になっちゃって・・・
道を聞くついでに休憩しようと思ったんだけど香風さんちってこの近くのはずなんだけど知ってる?」
「・・・・香風はうちです」
「え!?」
「すごーい!!これは運命どころか
宿命だよ!!」
宿命になっちゃったよ!
◇◆◇◆◇◆◇◆
「私はチノです此処のマスターの孫です」
「私はココアだよ、よろしくねチノちゃん、君は真樹くん?」
「そうそう、狭山真樹」
「真樹くんもよろしくね」
「ういっす」
◆◇◆
「あと、高校の方針でね下宿させて頂く代わりに、その家でご奉仕しろって言われるんだよ」
「うちで働くってことですね」
(ご奉仕・・・は金貰えるのか?)
「と言っても家事は私一人で何とかなってますし、お店も十分人手が足りてますので、何もしなくて結構です」
「?てことは自分はどうなるの?」
「真樹さんは男ですので力仕事を頑張ってもらいますから大丈夫です」
(力仕事なんて変に期待しないでくれよ・・)
◆◇◆◇◆◇
「えっと、ここのマスターさんは留守?」
「・・・・、祖父は去年・・・」
(死んだか)
(あっもしかしてお爺さん亡くなって・・・)
「そっか、チノちゃんは今一人で切り盛りしてるんだね・・・」
「いえ、父もいますしバイトの子がもう一人・・・」
「私を姉だと思って何でも言って!!」
「だからお姉ちゃんって呼んで!」
「じゃあ、ココアさん・・・」
「お姉ちゃんって呼んで!!」
明らかにチノちゃんは困っていた
「早速働いてください」
「任せて♪」
そういうと二人は更衣室へ向かった
更衣室にはリゼさんがいるはずだ、
まぁ紹介でもされている時かな
◇◆◇◆◇◆◇◆
どうやら更衣室で一悶着あった様だが、今度は自分が着替える番だ
自分が着た制服は如何にも喫茶店のマスターの様な制服だ、自分はあまりこんな感じの服は着たことないから少し恥ずかしかったが
「似合ってるじゃないか」
「格好いいね!」
「いいです、似合ってます」
「そ、そうかい? 」
「では、早速この荷物をキッチンまで運んでください」
「りょーかい」
料理の材料が入っているらしいダンボールをキッチンへと運ぶ
「よっこらしょっと」
おっそこそこ重いな
「お、重い・・・これは普通の女の子にはキツイよ、ねぇリゼちゃん」
急にリゼさんに同意を求めてきたココア
すると急にリゼさんはダンボールから手を離し
「!あぁ、確かに重いな!」
◆◇◆◇◆
「よし、ココア、真樹 ラテアートやってみるか?」
「らてあーと?」
「ラテアートって、カフェラテか何かにミルクで絵を描くやつだっけ?」
「そうだ、この店ではサービスでやってるんだ」
「あっ!絵なら任せて! これでも金賞をもらったことあるんだ」
「町内会の小学生低学年の部とかいうのはナシな」
するとココアの顔が固まった
「図星のようだね」
◆◇◆◇◆◇◆
しゃかしゃかしゃか
「まぁ手本としてはこんな感じに・・・」
リゼさんが最初に手本を見せる
「わっ!すごい上手い!」
「ほんとだ、上手いもんだなぁ」
「すごいよーリゼちゃんって絵上手いんだね!ね!もう一個作って!」
「しょ、しょうがないな!
特別だぞ!やり方もちゃんと覚えろよ!」
ギュバババババ
ババーーン!!
スゲー!?
「何だこれ!三号戦車みたいだ!」
「いや・・・上手いってレベルじゃないよ、ていうか人間業じゃないよ」
◇◆◇◆◇◆◇
「よーし、私もやってみるよ!」
「がんばれー」
かちゃかちゃかちゃ
「う・・・なんか難しい・・・イメージと違う」
「どれ見せてみ・・・」
ココアが作ったラテアートは
へにゃったウサギのようなもので
その崩れ具合が絶妙に可愛かった
「か!かわいい!!」
どうやりリゼにはその可愛さに胸撃たれたようだ
◇◆◇◆◇◆
「じゃあ、今度は自分だ」
「がんばれー」
かっちゃかっちゃかっちゃ
「だめだ、全然出来ねぇ」
真樹が描いたラテアートは
めちゃくちゃ下手で邪気すら放ちそうな代物だった
「こっ、これは・・・」
「き、気にすることないぞ!真樹、
これから上手くなればいいんだ、 な!」
ありがとう、リゼさん・・・
でもその優しさが今は心に痛いよ
その後チノちゃんがラテアートを描いたが、キュビズムのような絵ができた
ココアとチノちゃんと自分で
仲間!と言われたがチノちゃんのは
またレベルが違うやつでは?
◇◆◇◆◇◆◇
「じゃあ今日はそろそろ閉めましょう」
「お疲れ様ー♪」
「おつかれー」
「お疲れ様です」
「というわけで私達は着替えてくるので真樹さんはここで待っててください」
「おけおけ」
◇◆◇◆◇◆◇
天々座邸
その中の一室
「よし、こんなもんかな」
とりあえず机とテレビを置いて
プラモデル類は部屋の隅っこに積んだ
「しかし、今日は疲れたな
この街に来て初日でもう働いたんだもんな」
そう言いながらベットへ飛び込む
コンコン
「なぁ真樹、入っていいか?」
「どうぞ」
リゼさんが入って来た
「どうだ?初めて来た日に働いたから疲れただろ?」
「あぁ、もうヘトヘトだ
でもなんだかんだでこの街は悪くはないな、綺麗な街だよ」
「そうか、それは良かった」
「だけど、当分はカフェラテは飲みたくはないね」
「そうだな、いっぱい練習したもんな」
リゼさんと話をしていると携帯から着信が届いた
「ん?ココアからだ」
『今日はお疲れ様!明日からも頑張ろうね!』
「へぇ、こんなの作ってたんだ、
リゼさんこれご覧よ」
そういってリゼさんにもメールの写真を見せる
「ココア こんなの作ってたんだ・・」
自分は楽しくなる様な嬉しい気持ちになった
「真樹、これから頑張ろうな!」
「おう、一生懸命頑張ってみるよ!」
「おやすみ!」
こうして真樹の新しい生活が始まった・・・