問題児たちが異世界から来るそうですよ?(十六夜君改変) 作:皇たる機械龍
今回は、二つほどご報告があります。
まず一つ目は、文章の書き方を変えてみました。理由は、感想にて文が読みにくいとのご指摘があったからです。
もう一つは、作者の都合により夜中に執筆をしていたため、文が少しグダってしまいました。
もしそれでもよろしければ、この作品を読んでやって下さい。
ではでは、本文です。
さて、いよいよ十六夜君のもう一つの武術が登場します。アンケートを取った際にとある方にアドバイスを頂いたため、名前は自分で考えることにし、アンケートにご協力頂いた方の案は誠に身勝手ながら一部分だけを使用させて頂くことにしました。ご協力を頂いた皆様、本当に申し訳ございませんでした。
ではでは、皆さん、どうかごゆっくりとお楽しみ下さいませ。
現在、十六夜達はルイオスとのゲームに向けての対策を会議で話し合っていた。
「十六夜さん、とにかく石化のギフトには用心してください。あれに当たってしまったら最後、もう十六夜さんの負けが確定してしまいますから。」
「ああ、分かったよ。それじゃ、そろそろ良いかな。ゲームに向けて色々と確認したい動きがあるんだ。」
「そうですね。分かりました。では、そろそろ解散にしましょう。各自、自室に戻ってもらって構いません。」
その言葉を受けて、四人は解散を始める。だが、部屋を出たところで十六夜は春日部に呼び止められた。
「ねえ十六夜、ちょっと良い?」
「俺は別に構わないよ。出来れば、手短にしてほしいかな。」
「分かった。善処する。とりあえずついて来て。」
そう言って、春日部は歩き出していく。十六夜は、彼女の後ろをついていった。しばらく歩くと、彼女の部屋へと到着する。中に入るように促され、中に入ると彼女が部屋の鍵を閉めて十六夜の方へと向き直るり、話を切り出した。
「単刀直入に聞く・・・・。昨日襲ってきた人達を殺したのは、十六夜でしょ?」
その言葉に十六夜は内心動揺しながらも、平静を装って答えた。
「何言ってるんだい、春日部さん?俺は殺してなんか-----」
「嘘をつかないで。」
しかし、十六夜の言葉は春日部の発言によって遮られた。
「ごまかしても無駄・・・。十六夜から微かに血の臭いがするし、ズボンの裾に血が付いてる。それに、あの場所に落ちてた十六夜のブレザーが何よりの証拠。」
春日部からの確固たる証拠の提示に、十六夜は苦笑しながら、
「・・・・・なるべく血が付着しないようにしたんだけど、やっぱり無理だったかな。それに、血の臭いを嗅ぎ分けるなんてね。もしかして、春日部のギフトは五感を強化する能力かな?」
十六夜がそう聞くと、春日部は首を横に振る。
「違う・・・・。これは、友達になった動物から借りた力。」
春日部の解答に十六夜は納得したような感じを見せた後、春日部の質問に答える。
「なるほど・・・、納得がいったよ。それじゃ、春日部さんの質問に答えよう。確かに、俺は昨日あの連中を殺した。」
その返答を聞いた春日部は少しだけ嫌悪感をあらわにした後、再び十六夜に問う。
「・・・・・もう一つ聞いても良い?」
「ああ、別に良いよ。」
「十六夜は、好きで人を殺した訳じゃ・・・無いよね。」
その問いに、十六夜は今までとは違った声音で答える。
「それは無いよ。俺は、好んで人を殺したりはしない。人を手に掛けた俺が言える義理じゃ無いけど、信じてくれ。」
そう言うと、十六夜は彼女に頭を下げる。その姿を見た春日部は
困惑した表情を浮かべた後、
「・・・・・・・・分かった。信じるよ、十六夜のこと。」
「・・・ありがとう。」
十六夜は頭を下げたまま礼を言うと、ゆっくりと頭を上げて春日部に向き直る。そして、十六夜が頭を上げ終わると、春日部が再び質問する。
「・・・・・ねえ、十六夜はどうしてあの人達を殺したの?」
その質問を受けた十六夜は、
「あの連中が、春日部さん達を殺すと言ったからだ。俺は、大切なものや友を守るためだったら、この手を血に染めてでも守り抜く。それが、俺が師匠からこの武術を教わる時に託された心得なんだ。まあ、そんなことは言い訳にしか聞こえないけどね。」
その返答を聞いて、春日部は安堵していた。彼が、好きで人殺しを行っていないことが分かったからである。だからこそ、春日部は悲しかった。彼女はその思いを、十六夜に伝える。
「そんなこと無い・・・・・。でも、もう人を殺したりしないで。私は、これ以上人を殺してほしくない。」
「・・・・・・・・善処するよ。」
十六夜はそう言うと、動きの確認があるからそろそろ行くと言い残して部屋を出た。そして、部屋を出たところで、
(ごめん、春日部さん・・・・。約束、守れそうにないや。)
と、心の中で春日部に謝りながら部屋を後にした。
春日部との話を終えた後、十六夜は二、三時間ほど基本的な動きを確認し、現在はペルセウスから来た"契約書類[ギアスロール]の文面に目を通していた。
(勝利条件がどちらかの死亡か・・・・・。)
一通り文面を読んだ十六夜は、師匠の言葉を思い出していた。
(守りたいものがあるなら、相手に一切の情けをかけるな。そして、お前が守るためにふるった拳の重みを決して忘れるな、か・・・・・・・・。)
最初は軽く考えていた言葉も、今ではしっかりと理解できる。だからこそ、十六夜は拳を止めることが出来ない。もし自分が拳をふるうことを止めたら、自分が奪った命が全て無駄になってしまうから。
そんなことを考えていると、いつの間にかゲーム開始まで二時間を切っていた。
「・・・・そろそろ行くかな。」
そう言って椅子から立ち上がると、仕舞っていたシャツをズボンから出して、ネクタイを緩めて第一ボタンを開ける。そして、部屋の扉をくぐり、何時もよりも重い足取りで会場へと向かっていった。
十六夜がゲーム会場となるペルセウスのコミュニティの城門を眼前に捉えると、そこには五人の兵士が立っていた。
「貴様、何者だ?」
兵士に問われた十六夜は、いつもと変わらない様子で質問に返答する。
「"ノーネーム"の逆廻十六夜だ。」
その回答を聞いた兵士達は一斉に武器を構える。その様子を見た十六夜は、
(なるほど・・・・・。ここからゲーム開始ってことか。)
などと思いながら、兵士達に話しかける。
「一つ言っておく。俺は勝利条件に関係の無い人間に危害を加えたくはない。戦う意志が無いなら、そこをどいてくれ。」
しかし、十六夜の言葉を聞いた兵士達は笑い声をあげる。そして、先頭にいた男が声を発する。
「"名無し"如きが、いきがるな!貴様を血祭りに上げた後、我等ペルセウスが貴様ら"ノーネーム"を叩き潰してやる!」
そして、その兵士は剣を構えて十六夜に突進していく。剣の間合いに入ったところで、彼は剣を振り下ろした。
しかし、その剣が十六夜に当たることは無かった。十六夜が、振り下ろされた右腕の手首を左手で掴んで止めたからである。そして、その掴んだ手を引き寄せて相手の体制を崩すと、すぐにその手を離すと同時に大きく踏み込み、兵士の左目に肘打ちを叩き込んだ。
「ぐあぁ!!」
眼球を潰された痛みで兵士は左目を押さえてのけ反った。その隙を見逃さず、十六夜は相手の胸部に拳を打ち込む。心臓を破壊された兵士は悲鳴を上げる間もなく吹き飛ばされ、城門の壁に激突してその場に倒れ込んだ。
その様子を見た残りの兵士達は一歩後ずさる。そして、十六夜は彼等に言い放った。
「危害を加えると言った以上、俺は一切の情けを捨てる。さあ、覚悟しろ。"守神毀芹流[もがみききんりゅう]"の理に遵い、お前達に冥府への道標を与える。」
十六夜君のもう一つの武術、守神毀芹流の名前の由来を解説すると、
「神の如き守りで大切な者を守り抜き、敵対する者に死を与える。」
という意味が由来です。
「毀」という漢字には破り壊すという意味があります。
「芹」という漢字は、パセリという花を漢字で書いた時に入る漢字です。パセリには、花言葉で「死の前兆」という意味があります。