問題児たちが異世界から来るそうですよ?(十六夜君改変)   作:皇たる機械龍

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どうも皆さん、ご無沙汰しております。皇たる機械龍です。
今話で一巻の内容が終了します。そして、ここで原作と少し変わるところがありますが、それは本編にて・・・・・。
そして、今回も十六夜君の笑顔という兵器の被害者が・・・。
ではでは本文です。皆さん、どうかごゆっくりとお楽しみ下さいませ。


第16話

「GA・・・・!」

 

強烈な一撃を受けたアルゴールは腹部を抑えてうずくまる。しかし、それだけでは終わらない。十六夜はアルゴールの右腕を抱え込むと、そのまま投げ飛ばした。それでも何とか体制を整えて着地するアルゴールだったが、その時には既に十六夜が突貫を始めていた。

 

「raaaAAAAAA!」

 

だが、アルゴールも何もせずにやられる算段は無い。彼女は十六夜の接近に合わせる形で拳を繰り出した。このまま直進すれば、十六夜の顔面に拳が当たることは免れられないだろう。

 

しかし、

 

「甘いよ。」

 

その言葉と共に、十六夜がアルゴールの視界から消えた。正確に言えば、拳が当たる瞬間に左足で震脚動作を行い、その足を軸にして時計回りにターンしたのだ。

 

超速歩行術、三ノ型、"風車[かざぐるま]"。

 

これは初ノ型、ニノ型とは違い、接近よりも牽制に重きを置いた技である。他の歩行術と違って最初からトップスピードで突っ込むことは無いが、震脚動作から最高速でターンを行うことによって相手の視界から外れると共に死角に回り込むことができ、なおかつ最も相手の動揺を誘うことが可能となる。

 

アルゴールの背後に回り込んだ十六夜は、再びアルゴールに突撃する。死角に回り込まれた挙げ句不意をつかれたアルゴールに反応の余地など到底無く、そちらに振り向いた時には最早対処不可能な状況になっていた。十六夜はアルゴールの手前で右足で力強く震脚動作を行い、

 

「神集閃槍[かすみせんそう]!!」

 

腹部に強烈な拳の一撃を放った。アルゴールはニ、三歩よろめいた後、膝から崩れ落ち俯せに倒れた。起き上がらないことを確認した十六夜は、ルイオスの方に向き直り、彼の目を見つめて呟く。

 

「・・・Relachez.」

 

その瞬間、ルイオスの拘束が解除される。すると、十六夜に向けてルイオスが鎌を投擲した。

 

「くらえ!」

 

鎌は一直線に十六夜へと向かっていく。しかし、鎌が当たることは無かった。突如十六夜の姿が消えたかと思うと、いつの間にかルイオスの真横に存在していたからである。

 

「霧足・・・・。」

 

そして、そのままの勢いでルイオスの顔面に回し蹴りを叩き込んだ。

 

「大旋斧!」

 

「があ!?」

 

ルイオスは吹き飛ばされ、鼻を抑えてのたうち回る。

 

「ぐあぁぁぁぁ!!」

 

十六夜はルイオスに近づくと、動かせない彼の右腕を踏み付けて動きを封じ、彼の頭に踵落としを叩き込もうとした。その瞬間、ルイオスが声を張り上げる。

 

「分かった、お前の指示に従う!!」

 

その発言を聞いた十六夜は、踵落としを寸前のところで止めると、ルイオスに問いただした。

 

「石化を解除する道具はどこだ?」

 

「俺のギフトカードの中だ。今取り出す・・・。」

 

そう言って、彼はズボンの左側のポケットからギフトカードを取り出す。すると、突然そのカードを十六夜に向け、

 

「かかったな、馬鹿が!くたばれぇ!!」

 

そこから、石化のギフトである褐色の光を放った。常人ならば到底反応など出来るはずも無い状況。しかし、十六夜は並外れた反射神経でそれに反応し、

 

「天捷絶刀[てんしょうぜっとう]!!」

 

その光を、手刀で粉々に打ち砕いた。その直後、右腕を踏み付けていないもう一方の足でルイオスの左肩を踏み抜く。

 

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」

 

鎖骨を粉砕されたルイオスは持ち上げた左腕を垂れ下げ、ギフトカードを落とす。十六夜はカードを拾い上げると、そこから小瓶のようなものを取り出し、持っていたカードを投げ捨てた。

 

「やっぱり、俺の考えが甘かったかな。まあ、一応警戒はしてたけどね。さて、それじゃ始末しよう。」

 

その言葉に、ルイオスは顔を青くしながら叫び散らす。

 

「貴様、正気か!?俺を殺せば、"サウザンドアイズ"そのものを敵に-----」

 

しかし、その言葉は最後まで続くことは無かった。十六夜がルイオスの喉元を踏み付け、首の骨をへし折ったからである。

 

「・・・・そんなこと、知ったことじゃない。大切な者を守るためなら、誰であろうと始末する。」

 

十六夜はそう言い残すと、小瓶をポケットにしまいながらその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コミュニティ、"ノーネーム"本拠。

 

現在、黒ウサギ達主力メンバーと"ノーネーム"に住む子供達はギフトゲームの祝勝会を行っていた。しかし、その祝勝会の主役である十六夜は、

 

「こんな血に汚れた姿を子供達には見せられないよ。」

 

と言って参加せず、自分の部屋にいた。

 

祝勝会が始まってから三十分ほど経過し、外の空気でも吸いに行こうかと椅子から腰を浮かせた瞬間、扉がコンコンとノックさせる。

 

「どうぞ。」

 

十六夜が入室を促すと、黒ウサギ、飛鳥、春日部、そして石化を解除してもらったレティシアが入ってきた。

 

「少し話をしたいのだけれど、いいかしら?」

 

開口一番、飛鳥が十六夜に問う。十六夜が頷いて腰を下ろしたのを確認した各々は、それぞれの場所に座る。すると、飛鳥が切り出した。

 

「白夜叉からあなたのことは聞いたわ。でも、ほとんど話してくれなかったの。だから、十六夜君のことを教えてくれないかしら?」

 

十六夜は迷ったが、白夜叉に話した内容を全て伝えることにした。そして、全てを話し終わると、皆が立ち上がって十六夜の周りに歩み寄り-----

 

手に、肩に、優しく触れた。

 

「え?」

 

十六夜が戸惑っていると、皆が囁く様に語りかける。

 

「大丈夫ですよ、十六夜さん。私達は、決してそんなことを思ったりしません。」

 

「そうだぞ。私達のコミュニティを、そして私の命を救ってくれたのだ。感謝こそすれ、非難したりなどはしない。」

 

「・・・・それに、十六夜は私達の"仲間"だよ。」

 

「だから、ずっとあなたの味方よ。」

 

十六夜は、堪らなく嬉しかった。こんなにも自分のことを認め、思ってくれる人達がいるから。そして、十六夜は再びやってしまった。

 

十六夜は椅子からゆっくりと立ち上がると、皆の方に向き直り、最高の笑顔で、

 

「・・・・・ありがとう。」

 

と言った。次の瞬間、四人は頬を赤く染め、俯いてしまう。

 

「皆、どうしたの?」

 

十六夜が尋ねると、皆は慌てた反応をみせる。

 

「な、何でもありません!!そ、そう言えばレティシア様が十六夜さんにお話があると言ってましたね!?」

 

「そ、そうだったわね!私達がいると邪魔になるから早く行きましょう!」

 

「わ、私は三毛猫の世話があるから!」

 

レティシアを除く三人は光の速さで部屋をでていってしまう。

 

「レティシアさん、話って何かな?」

 

十六夜にそう聞かれたレティシアは、更に顔を赤くし、モジモジしながらも話しはじめる。

 

「そ、その・・・・・・・・恩返しとして、君の、か、家政婦をやろうかと思っているんだ・・・・・。だ、だから、その挨拶をしにきたんだ。それで・・・・その・・・・・、こ、これから・・・よろしくお願いします、ご、ご主人様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・はぅ~・・・。」

 

しかし、レティシアは顔を茹でダコの様に真っ赤にし、目を回してしまう。そして、十六夜のベッドの上で目を覚まし、そのことに気付いて再び顔を赤くするのは知るよしも無かった。




次回は幕間となります。
少しだけ内容をお話すると、白夜叉vsレティシアです。
それでは皆さん、さいなら~。
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