問題児たちが異世界から来るそうですよ?(十六夜君改変) 作:皇たる機械龍
今回は予告通りのものを投稿したいと思います。また、この幕間は予定では三つほど続く予定ですが、都合により変更になる可能性があるのでご注意を。
さてさて、それでは本文です。皆様、どうかごゆっくりとお楽しみ下さい。
「はぁ・・・・・。どうしようか・・・・・?」
現在、十六夜は絶賛困惑中だった。原因は、朝食を取り終えた後に部屋でくつろいでいた際、窓から侵入してきた手紙である。それは、白夜叉が十六夜宛てに送ったものであった。そこには、
『十六夜よ、まずは賛辞の言葉を送らせてもらう。ルイオスとのゲーム、実に見事であった。おんしの強さ、あらためて認識させてもらったぞ。後、おんしはあのゲームの後始末は気にせんで良いぞ。それは全て私がやっておくからの。
ところで話は変わるが、実は折り入って頼みがあるのじゃ。今日の午後から買い物に行こうかと思っておったのだが、いかんせん荷物が多くなりそうでの。そこで、おんしに買い物に付き合ってほしいのじゃ。ちなみに、この頼みは前回のゲームの勝者である私からの頼みだから、どの道おんしに断る権利は無いぞ♪
勿論タダでとは言わん。付き合ってくれれば、夕食と私との混浴、そして添い寝をプレゼントしよう!
それでは、今日の十一時頃に私の店まで来てくれ。あと、他の者達は連れて来ちゃダメじゃぞ?あまり大人数で行っても邪魔になるからの。それじゃ、店の前で待っているから、遅れるで無いぞ?』
との内容が記されていた。この内容が十六夜を悩ませているのである。本日、十六夜は黒ウサギ達と服を買いに行く約束をしていたのである。だが、ギフトゲームで取り付けたことを破るわけにはいかない。十六夜は、約束の延期をするため、黒ウサギの元へと向かう。そして黒ウサギを見つけると、彼女に話しかける。
「黒ウサギ、ちょっといいかな?」
「はい。別に構いませんが、どうかしましたか?」
十六夜は、白夜叉から送られてきた手紙の旨を黒ウサギに伝えた。すると、黒ウサギは落胆を見せながらも納得する。
「他ならぬ恩人である白夜叉様の頼みなら仕方ありませんね。飛鳥さん達の説得にもご協力しましょう。・・・・・それに、白夜叉様なら問題は無いと思いますし。」
「ん?白夜叉がどうかしたの?」
「い、いえいえ、何でもありません!!こちらの話です!!」
十六夜は疑問に思ったが、追求してまで聞く内容では無いと判断し自重する。すると、話を変えようと黒ウサギが話題の転換を図る。
「それよりも十六夜さん、そろそろ向かわれた方がよろしいのでは?」
その言葉の通り、壁に掛けてある時計は十時四十分を指していた。
「そうだね。じゃあ、そろそろ行ってくるよ。」
「はい。行ってらっしゃいませ、十六夜さん。」
黒ウサギの送り出しを背に受け、十六夜は白夜叉の店へと向かって行った。
白夜叉の店へと向かう道中、十六夜は再び困惑していた。
「・・・・どうしてレティシアさんがここに?」
そう、レティシアが十六夜の前に現れたからである。しかし、当の本人は、
「私はご主人様の専属の家政婦だ。外出に連れ添うのは当然のことだろう。」
と、さも当然の如く言った。それを聞いた十六夜は、レティシアに質問する。
「黒ウサギから手紙の件は聞いたでしょ?どうして追いてきたの?」
「私はご主人様の家政婦だからな。緊急時以外は、ご主人様の命令しか聞く気は無いぞ♪」
答えを聞いた十六夜は小さく溜め息をついた。その様子を見て何を思ったのか、レティシアは畳み掛ける様に十六夜に言う。
「さて、どうする?私はご主人様の言うことなら何でも従うぞ?」
そう言いながら微笑むレティシアを見て、十六夜は半ば諦めた。
(約束を破る形にはなっちゃうけど、一人ぐらいだったら白夜叉も許してくれるだろう・・・・・。)
そう思いを決めて、十六夜はレティシアに言った。
「レティシアさん、一緒に行こう。ここまで来て帰ってもらうのもあれだしね。」
その言葉を聞いたレティシアは、先程の微笑みとは比べものにならないほど眩しい笑顔をみせる。
「ふふっ、ご主人様ならそう言ってくれると信じてました。それでは行きましょう、ご主人様。」
そして、十六夜の右腕を絡め取るようにして抱き着く。
「レ、レティシアさん!?」
驚いた表情で見ると、レティシアは不満を含んだ目で十六夜を見上げる。
「前にも言ったが、私に対して『さん』を付ける必要は無いぞ。私はご主人様の家政婦なのだから、呼び捨てでも別に構わないぞ。」
「いや、でも・・・・。」
十六夜がそれを断ろうとすると、今度は上目遣いを向けてくる。
「・・・ダメ、ですか・・・・・?」
「うっ・・・・。」
それを見た十六夜は謎の罪悪感に苛まれ、またしても折れてしまう。
「分かったよ、レティシア・・・・。」
すると、レティシアは嬉しそうな表情を浮かべ、十六夜を引っ張る形で歩いていく。そして、そのまま他愛もない話をしながらしばらく歩いていると、白夜叉の店が視界に入ってくる。案の定、白夜叉はこちらに走ってきていた。
「十六夜よ、待っておった・・・・ぞ・・・・・・・・。」
しかし、白夜叉はレティシアの姿を捉えると同時に声をすぼめ、走るのをやめる。
「十六夜よ、どうしてそやつがここにおるんじゃ?」
白夜叉が据わった目で尋ねると、レティシアは十六夜に抱き着いたまま答える。
「私がご主人様の"専属"の家政婦をやっているからだ。」
やけに『専属』という言葉を強調するレティシア。すると、白夜叉は目を細めながら返答する。
「ほほう、そうかそうか。こやつをここまで送り届けてくれたのか。いらん手間をかけさせて悪かったのう。さあ、後はもう帰っても構わんぞ?十六夜と私の"二人"で行くからな。」
そう言った瞬間、レティシアは更に強く抱き着きながら白夜叉の目を見据えて言う。
「いや、その必要は無いよ。あなたの手を煩わせる訳にはいかないし、買ってきて欲しい物のメモをくれれば"私達"が行ってこよう。ご主人様も、その方がよろしいですよね?」
そう言って、十六夜に熱い視線を送る。
「いや、あの・・・・。」
十六夜が困っていると、不機嫌そうな顔の白夜叉が十六夜に近づき、レティシアとは反対の腕に抱き着いて引っ張る。
「ダメじゃ!!十六夜は私と行くのだ!」
それに負けじとレティシアも引っ張る。
「いいや、私と行くんだ!!」
両サイドから引っ張られる十六夜は、自分の腕に抱き着きながら口喧嘩をする二人を見て再び溜め息をつくのであった。
やっぱり、こういう手のものは難しいですね・・・・。
ではでは、ここで愚痴るのをやめて次回予告を。
次回はこのタイトル通り元魔王様同士が違う意味で戦います。上手くかけるかどうかわかりませんが頑張って書くのでどうかご期待下さい。
それでは皆さん、さいなら~。