問題児たちが異世界から来るそうですよ?(十六夜君改変) 作:皇たる機械龍
今回は投稿が遅れてしまい誠に申し訳ありませんでした。言い訳をさせて頂くなら、模試と中間テストが重なってしまったことです。また、急いで書き上げたために内容が少し荒れてしまっていますが、そこはご了承下さい。
さてさて、それでは本文です。皆さん、どうかごゆっくりとお楽しみ下さいませ。
服を選び始めてから一時間後、白夜叉とレティシアの二人はお互いに向かい合っていた。
「どっちが勝っても恨みっこなしだぞ?」
「ああ、勿論そのつもりだ。」
お互いに言葉を交わすと、二人は十六夜を呼ぶために店の外に出る。しかし、そこに彼の姿は無かった。
「さっきまでここにいたんだがのう・・・。」
「取り合えずここらへんを探してみよう。」
結論をまとめると、二人は見繕った服を店員に預け、少し人を探してくると言って店を出た。そして、道行く人に十六夜の目撃情報を聞き出し、一本の細い路地へと入る。
そしてしばらく歩き続けると、二人の視界に倒れ伏す五人の男が映った。慌てて駆け寄ると、男たちの様子を見る。しかし、全員が既に命の灯を散らし、ただの人形と化していた。
「一体、誰が・・・・・。」
レティシアの呟きに白夜叉が答える。
「間違いない。これをやったのは十六夜だ。」
「どうしてだ?」
「以前奴のゲームを中継で見たことがあってな。その時に奴にやられて死んだ兵士とこやつらの傷がほとんど一致している。的確に急所を狙っているところなどがな。だが、十六夜はこの戦い方を滅多にしない。せいぜい非常事態のときだけだ。」
「つまり、何かが起こったということか・・・。」
「そう考えるのが妥当な判断だな。そうと決まればぐずくずなどしておれん。すぐに向かうぞ。」
そう言って、二人が走り出そうとした瞬間、
「誰か、助けてくれ!!」
一人の男がこちらに走ってくるのが見えた。
「どうした、何かあったのか!?」
白夜叉が尋ねると、男は一瞬嫌悪の表情を浮かべるが、すぐに再び表情が戻る。
「てめえは白夜叉・・・・・!?いや、今はそんなこと言ってる場合じゃねえ!頼む、助けてくれ!」
「何があったのか詳しく聞かせてくれ。」
レティシアがそう聞くと、その男は説明を始めた。
「ジーンズにパーカーを着てヘッドフォンを付けた男が突然俺達のコミュニティを襲ってきたんだよ!」
それを聞いた二人は驚く。その服装は、紛れも無く十六夜のものだからだ。
「おい、その場所はどこだ!?」
「あっちの山の方だ!」
「そうか、行くぞレティシア!」
「ああ、分かってる!!」
そして、二人は全速力で目的地へと急ぐのだった。
白夜叉達が目指している神殿から少し外れた山中。現在、十六夜は山の中を駆けていた。
「あそこだ、撃て!」
男の野太い声の後に数十本という矢が飛来する。十六夜はそれらを避け、あるいは叩き落としながら走り、山道へと出る。すると、そこには刀を構えた男たちが前後に百人ほど待ち構えていた。しかし、十六夜はそんなことに構うことなく彼らに斬りかかる。
「奴の首を討ち取れ!!」
その号令の下、男たちも四方八方から襲い掛かる。だが、通常の戦闘力しか持たない者が十六夜に敵うはずもなく、次々に鮮血を撒き散らして倒れていく。
「死にやがれ!」
その最中、背後から隙をついて十六夜に斬りかかる者がいた。しかし、十六夜は前方にいた男を引き寄せ、その男を盾にして攻撃を防ぐ。
「ぐあっ!!」
盾にした男から鮮血がほとばしる。それに斬りかかってきた男が動揺したのを十六夜は見逃さず、盾にした男ごとその男を貫いた。そして、貫いたままの刀を横に薙ぎ、腹わたを斬り裂いた。
「ひっ!!」
内蔵が飛び散る様を見た者達が怖気づき、一瞬足を止める。十六夜は彼らに瞬く間に肉薄し、再び次々と斬り伏せる。仲間が死んでいく様子を見ていた残りの男たちは一目散に逃走を謀る。
「・・・残り約四十人。誰一人として逃しはしない。」
紅に染まる刀を掲げながらそう呟くと、十六夜は再び山の中へと歩を進めるのだった。
「きっとここら辺のどこかにおるはずだ。」
「ああ。死体の血の様子を見る限りそれは間違いない。」
白夜叉達は目的地にたどり着いた後、十六夜の捜索を始めていた。そして、山を登っていると、
「ぐはっ!!」
上から男が転がり落ちてきた。慌てて上を見上げると、今まさに刀を振り下ろそうとする十六夜の姿があった。白夜叉は驚異的な速さで山を駆け上がると、懐から取り出した扇子で刀を受け止める。
「・・・!・・・・・・・・白夜叉?」
「十六夜よ、一旦その刀を納めてはくれぬか?」
「・・・・・分かった。」
納得のいかない表情のまま十六夜は刀を下に下げる。その隙に白夜叉に救われた男がその場から逃げ出そうとするが、刹那、白夜叉に足首を踏み潰される。
声にならない叫びを無視して、白夜叉が足首を踏み付けたまま質問する。
「で、こやつらは一体何者だ?」
「簡単に言えば、白夜叉を殺そうと集ったやつらのコミュニティだよ。」
「なるほど・・・・・。まあ、それに関してはこやつからじっくり聞き出すとして・・・・・。」
突然、白夜叉に左腕を捕まれる。ミシミシと軋みを上げる腕を見ながら、十六夜は尋ねる。
「あの~・・・・・、えっと・・・。」
「話したいことが有るのだが、構わんな?」
「私からもだ。」
この後、十六夜が二人にたっぷりと説教をくらうのは言うまでも無い。
ノーネーム居住区画、十六夜の自室。
あのあと、飛鳥と春日部にも説教をくらった十六夜は、精神的に疲れた体に鞭を打って今日手に入れたアイテムを分析していた。
「やっぱり、この刀は何かが違うな・・・・・。」
そう呟きながら、十六夜は刀を持ち上げて刀身を眺める。この刀は、十六夜が武器を失って山の中を疾走していたときに、木の陰にひっそりと突き立てられていたものだ。一時凌ぎとして使用するつもりだったが、十六夜はいつの間にかこの刀を気に入っていた。なぜ気に入ったのか自分でもよく分からなかったが、あのような形であったのならば持って行っても問題無いと判断し、ギフトカードに収納して持ち帰ってきたのだ。
「まあ、今度白夜叉に頼んで調べて貰おう。」
そう言いながら、テーブルに置かれている黄色いオーブのようなものに視線を移す。これも山中に落ちていたもので、好奇心に負けて持ち帰ってきたのだ。だがこの時、これがとんでもない代物だということに十六夜が気付くはずも無かった。
それでは次回予告を。
次回はいよいよ原作でいう二巻へ突入します。
それでは皆さん、さいなら~。