もう、2度とお前らは見たくない 作:水面ノ鏡
今日はどのような話なのだろうか。
どう進めるのか。最終、裁判を起こすのか。
色んな可能性がある。
「野口、どうしたん?」
増岡が俺に聞いてきた。
増岡は部内で一番背が高く、面しか打てない。つまり、出籠手を打てば、負けることがない。合い面は負けだ。
そんな現実逃避じみたことはやめよう。
目の前で行われている話し合いは主に、泉と濱田と藤本の話し合いだ。まるで、俺らは部外者だ。
どのようにしていくのか。
ちらほら、裁判という言葉が聞こえる。
裁判に詳しい友達がいるので、一度裁判に必要なものをメールで聞いてみた。裁判に詳しいというより、過去に裁判を起こして勝っている友達だ。
メールの返信は画像で送られてきたが、その頃の俺はガラケーだったから、容量が足りなくて、一つも見れなかった。
「ん、友達に裁判に必要なものとか聞いとってん」
「お金ぐらいちゃうん?」
「画像で送られてきて、こっちの容量小さすぎて見られん」
この次の日、その友達からはこってりと何があったか聞かれたが、全て誤魔化しておいた。
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昨日の話し合いの結果、何も纏まった答えは出てこなかった。
ちゃんと警察に言っているのだから、そのまま警察に任せようという判断だ。
そして、泉が校長先生や学年主任の先生にそのことを言ったところ、一旦部活の顧問を外された。
そして、濱田と藤本はちゃんと来ないかどうかを確かめるために休部することになった。
「ま、これで終わるだろ」
これだけで、終わるならば、俺はこれを物語という形にはしない。これだけで済むなら、俺は閏 冬月という、自虐にも似た名前は使わない。
これは、まだ続くのだ。どこまでか?卒業までがこの物語だ。
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「泉先輩、今日小山先生はいないんですか?」
部長である泉は1年から当然聞かれる。
一番近いと言える位置にあるのだから普通だろう。
その1年に対して泉は普段の穏やかな声ではなく、少し声を荒げた。
「知らん、学校にも来てないらしいから聞こうにも聞かれへん」
確かに、そう答えるしかない。
俺と濱田、藤本は同じクラスであり、そのクラスの副担任が小山だった。しかし、今日は朝からずっと来ていなかった。
「このまま、部内一致団結した状態で引退出来そうか」
当時、本気でそう考えていた。
ここからは男女の間の歪みを顕著に現れて来た。
現れた理由は明確。纏める者がいなくなったから、自分が纏めようとするからだ。
泉を始めとする男子は優しく丁寧に教えていくやり方。
墨田を始めとするというか、墨田しかいないが女子は厳しく教えていくやり方。
当然俺は、どちらにもつかない立場。中立を貫いた。