俺は相棒のノートパソコンに向き合ってこの状況をどうすべきか思案していた。
そこに秘書艦の三日月がやってきた。
「うむむ……」
「失礼します。またエロサイトでも見てるんですか、提督?」
「ちがぁう!!俺は職場で18禁サイトを見るような変態ではない!
全く一体何を根拠に!」
「前回の艦娘抱きたい発言が根拠です!」
「それは……アレだ。夢だよ、ロマンだよ。ピュアな気持ちから出た願望だよ。
まぁ、そんなことはどうでもいい。なぜだ……なぜ極端に燃料と鋼材が減ってるんだ!!」
「薄汚れたロマンもあったものですね……その件ですか。
そりゃ、復帰直後にドでかい大型艦建造やらかした上に、
ずっと同じ建造レシピ回してたらそりゃ偏りも出ますよ」
「俺が休んでいた間に、練習巡洋艦とか潜水艦とか色々新しい艦種が実装されてる。
とりあえず大型艦建造はレアっぽいあきつ丸が出たからまぁ、よしとしよう。
ただ、練習艦と潜水艦が出ない!資材はともかく、時間経過で回復しない
開発資材が12個しかないから、これ以上回すのはためらわれる!」
「じゃあ、今日は休んだらどうですか。資材も回復しますし、
明日のデイリークエストで開発資材もいくつか手に入るでしょう」
「いやだ!今すぐ練習艦欲しい!潜水艦ほーしーいーのー!」
「駄目だこの提督……早くなんとかしないと……」
地団駄を踏む俺に戦慄する三日月。
「しっかりしてください!やってることが幼稚園児レベルですよ、提督!」
「ヤダ!カシマ、ゴーヤ、カッテヨママ!」
「ほっぽちゃんの真似したってどうしようもありません!
ママとも呼ばないでください気色悪い!それにいい加減人様の二次設定に頼り切って
物を書くのは卒業してください!そんなんだから投稿前にチェックしても
脱字や改行ミスがなくならないんですよ!ああ疲れた!
そろそろ仕事に戻っていいですか!
大声張り上げて突っ込む方も疲れるんですよ!」
「そこまで言うことないじゃん……俺だって頑張ってるんだよ、
鹿島や伊58を手に入れるべく」
「そっちですか!?提督の仕事をしてくださいよ!
私だってこんなアホみたいなことに時間割きたくないんですよ!」
「あ、完成したぞ!今度は1時間位かかったから行ける!ポチッとな」
「聞いてるんですか!?」
<きたきたぁ! 鬼怒、いよいよ到着しましたよ!>
「……」
「提督?」
「違う、違う、君じゃないんだ!俺が欲しいのは練習艦か潜水艦だ、君じゃあない!
なんだ、その妙に気合の入ったポーズは!」
「艦娘に当たらないでください。それはいけません」
「……ああ、そうだな。悪かった鬼怒。
今は編成枠が一杯だからしばらく待ってもらうが、
いつか第4艦隊が開放されたら君を編入しよう」
「本当に今日はもう休まれたらどうですか?運が向いてないんですよ」
「手に入らないとなると余計欲しくなるのが人間なんだ。
せめてどっちかだけでも今日中に欲しい」
「はぁ……どうしてそんなに執着を?」
「練習艦は取得経験値が増えるらしい。潜水艦は通常攻撃に対してほぼ無敵だ!
演習で当たったことがあるが、よくて2ポイントしかダメージを与えられなかった。
必ず1隻はほしいんだ!」
“爆雷や水偵に弱いこと知らないのね……”
「私は……できることはなさそうなので仕事に戻りますね。
お願いですからお静かにお願いします」
三日月は自分のデスクに着いた。俺はまだ諦めるつもりはない。
その後も俺はWikiに書いてあったレシピを回し続けた。
「ああ……駄目だ。強そうな重巡が出たが、やっぱり君じゃないんだ、高雄君。
しまった、とうとう燃料が底をついた。もう82しかない。
これじゃあレシピを回せないよ!……かくなる上は!」
「課金は慎重に、という趣旨のことを明石さんに言われませんでした?」
「おい、なんで俺の考えがわかるんだ!燃料を買おうとしてたことを!」
「いちいち考えてることを口に出すからですよ!静かにしてって言ったじゃないですか!」
「ごめんなさい……」
三日月がキレたので自然と小声になる。
「……ちくしょう、どうして出ないんだ」
仕方がないので今日は出動可能な部隊を遠征に送ってタブを閉じた。
「諦めん。諦めんよ俺は……」
そして、建造結果は秘書艦の影響も受けることを知ったのは後のことだ。
*結局ダメでした…