インフィニット・ストラトスSKL   作:ジャッキー007

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ども、作者のジャッキー007です。
書き下ろしの二話連続投稿は意外としんどいですね。
作制作方法が前の話を読み直し、閃きのままに書くというプロットも無い拙い作品にも関わらず
多くの方に読んでいただけている事を只々嬉しく思います。

これからも頑張って行きますので、ご感想お待ちしております。


第二話 再会 Aパート

兄貴と姐さんが帰った後、俺と…姉貴は二人、学園の廊下を歩いていた。

数年ぶりに再会した事もあって、俺たちは会話をする事無くクラスに向けて足を運び続ける。

「姉貴」

「!…なんだ」

歩きながら声を掛けると、姉貴は驚いたように一瞬だけ目を見開いた後、元の表情に戻った。

今更、再び姉と呼ばれる事はないとでも考えてたんだろう。

「…アイツ(・・・)は?」

「…お前と同じ1年1組…私の担当するクラスだ」

「…そうか」

俺の言葉から、誰の事かを理解したんだろう。

姉貴は手短に返事を返してきた。

 

織斑秋斗…俺の双子の弟で、姉貴のもう一人の弟。

容姿端麗、頭脳明晰。

おまけに運動神経もよく、礼儀正しく社交的

まさしく、どこに嫁がせても痛くない男だ。

(あくまで、表向きは(・・・・)な…)

『表向き…?どういう事だ?』

俺の思考が流れたのか、それとも言葉に出ていたのか、今まで黙っていた真上が口を開いた。

(そのまんまの意味さ。外面、猫かぶりって事さ)

そう、今まで言った事は、アイツが被っている化けの皮でしかない。

(中身はとんでもないクズだぜ。自己中心的…その一言で片付くくらいにな)

『…聞かせてくれるか?』

俺の言葉に興味を持ったんだろう、真上は珍しく続きを促してきた。

(アイツは他人を石としか思ってねぇ。織斑秋斗という【(ぎょく)】を輝かせる為の石ってな。使える奴は使うし、用がなくなれば即座に切り捨てる。使えない奴には全く興味を示さないし、ゴミ以下って評価しか下さない)

『…お前や姉はどうだったんだ?』

(俺と比較して秀でる事で、自分が優れた人間だってアピール出来るし、姉貴は…ISが出て以降はネームバリューとして一緒に居るって所だろ。「織斑千冬の弟」となれば、箔がつくしな)

俺の言葉を聞いた真上は小さく『…クズだな』と言って再び黙った。

「着いたぞ、此所だ」

そうこうしているウチにも、俺たちは目的地のクラス…1年1組の前に到着した。

 

 

 

 

 

(ふぅ…ようやく此所まで来たか)

小さく息を吐きながら、僕…織斑秋斗は辺りを見回した。

見渡す限り女女女…まぁ、無理もないだろう。此所はIS学園、僕一人以外男はいないのだから。

窓際近くには、6年ぶりに会う幼馴染み…篠ノ乃箒が居る。

彼女の姉はISを開発した篠ノ乃束博士。

更に、僕の姉はモンド・グロッソで2連覇を成し遂げたブリュンヒルデ…織斑千冬だ。

二人の関係者を監視するという事なら、一緒のクラスにした方が良いという判断なんだろう。

改めて、辺りを見回す。

途中、目が合ったのが何人か居るけど、どれもこれも使えなさそうなのばかりだ。

唯一使えそうなのが一人…此方を睨んでいるけどね。

(たしか…セシリア・オルコットだったかな?)

イギリスの代表候補生で、オルコット財閥の現当主だったか。

彼女なら、多少は使えるだろうけど…箒には劣るだろう。

使えたとしても、金蔓としてくらいしか価値はない。

僕の隣に立つのなら、やはり箒くらいだ。

あの馬鹿な姉なら、大好きな妹と親友の弟に贔屓するのは当たり前

恐らく、専用機を用意してくれる筈だろう。

それを使えば、僕は唯一の存在になれる…筈だった。

(誰かは知らないけど…随分と調子に乗ってくれたもんだよ)

僕以外に、ISを動かす男が現れるまでは。

僕の場合、恐らくあの人が何か細工をしたんだろうけど…もう一人は本当に偶然動かしたようだ。

(まぁ、それでも使いようはあるか)

そう考えながら内心ほくそ笑んでいると、教室の扉が突如開いた。

 

 

 

 

 

「此所で待っていろ」

そう言うと、姉貴は扉を開けて中に入っていった。

…今更だけど、口調がもう少し柔らかくならねぇかな。

そんなんだから、貰い手がないんだ。

『…あまり迂闊な事を考えてると、痛い目を見るんじゃ無いか?』

「仕方ねぇだろ、これでも心配なんだよ」

真上の忠告に、俺は小さく溜め息を吐いた。

ハッキリと縁を切ったが、俺が血縁上姉貴の弟である事は変わりない。

それに、俺を育ててくれた人が一生独身なんてのは御免だ。

出来れば良い男を見つけて、人並みの幸せを得てもバチは当たらないだろう。

教室の中から聞こえる黄色い悲鳴にうんざりしながら、俺は考える。

この中には姉貴が言っていた通り、アイツが居るんだろう。

アイツの事だ。俺が死んだと考えて我が物顔でふんぞり返っているに違いない。

「海動、入れ」

しばらくして聞こえた姉貴の言葉に、俺は口を歪めて笑った。

どれ、あの天狗の鼻を圧し折りに行ってやりますか。

 

 

「失礼します」

短く挨拶をして教室に入った瞬間…俺の頭めがけて黒い何かが横振りされた。

「っと…いきなり暴力はないんじゃねぇか?」

「お前、さっき余計な事を考えていただろう」

咄嗟にしゃがんで回避したそれは、姉貴の手に持たれた出席簿で…見上げながら声をかけると、姉貴は俺を睨んでそう言ってきた。

(たく…相変わらず勘が鋭い事で)

『剣と同じくらいじゃないのか?』

(違いない)

「別に、そんなんだと行き遅れ…っとぉ!?」

「口に出さんで言い」

つい口が滑って言葉に出すと、今度は容赦なく出席簿を振り下ろしてきやがった。

ただ叩かれるなら避ける必要はないだろうけど、相手はあの姉貴だ。剣の腕前は達人には及ばないだろうが、相当の腕前を持っている。

そんな奴が振り下ろす出席簿を喰らえば、いくら命があったも足りねぇだろう。

横に飛び退いて躱し、睨み合う俺たちを見て、周りの奴らは全員唖然としている。

教壇に立ってる奴なんか、口開いて目が点になってやがるぞ。

「…まったく。海動、さっさと自己紹介をしろ」

「解りましたよ」

周りの視線を確認していると、件の奴を発見した。

奴はまるで、信じられないものを見ているかのように目を見開いている。

(やっぱり、死んだと思ってたんだな)

ソイツ…秋斗を鼻で笑いながら一瞥すると、俺は黒板の前に立ち

「海動一夏だ。何の因果か、そこの奴同様不本意ながらISを動かしちまった。ISに関しては知らない事が多いんで、失言があるだろうが大目に見てくれ」

クラスの全員を見回し、小さく口元を歪めた。




ども、後書きです。
一夏と千冬の接し方ですが、縁を切ったけど、そんなにギスギスしてない事に疑問を持たれた方が多いと思います。
これの起因は、親に言われた
「離婚して縁を切ろうが、親は親だ」
という言葉でして、だったら離縁状叩き付けて縁を切ろうが姉弟として接させようと思いました。
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