彼、須賀京太郎はとんでもない人物に会っていた。それは、麻雀の神、雀神だ。京太郎は怯えていた、なんだろうか、この、物凄く態度のでかい、雀にしてはでかい、麻雀牌を翼で握っていて、なんというか、凄そうな、そんな雀神を大口を開けて眺めていた。
「あ、須賀京太郎くん、君、能力に目覚めたから」
――圧倒的! 圧倒的に軽い能力の開花宣言!! これは須賀京太郎も首を傾げてしまう。だが、確実に能力に目覚めてしまった! やったね京ちゃん! 能力が貰えたよ!!
そして、雀神は少し面倒くさそうだが、彼にどういった能力かを説明する! 雀だからか、物凄く声がいい!!
「えーっと、君の能力はラスにした女の子をぽんこつにする能力だよ」
――圧倒的! 圧倒的ぽんこつを製造する狂気の能力を授けられた!?
その時、京太郎、意外と素直。何故なら、全国大会を勝ち抜いて、優勝を手にした清澄高校の麻雀部に所属している自分は、一日打っても一着になることはまずない。いや、ここ数ヶ月ない! だから、ラスにする、つまり、一着になって、ラスを見下ろす立場には立てない! それは、自分が居る立場だと!!
「あ、須賀くんには、もう一つ隠し能力も付けてるから、多分、普通に勝てるよ」
「え、隠し能力?」
「うん、隠し能力だから教えないけど」
――圧倒的! 圧倒的フラグ建築士!! その時、雀神から与えられたのは、一級フラグ建築士能力であった! 須賀京太郎が負けるさ、相手は優勝した奴なんだぜ、なんていう弱気なフラグが彼女達を平然と喰らってしまう! 圧倒的なフラグ力!! 悪魔的能力!!
「じゃあ、ポンコツ製造して楽しんでね」
「は、はい」
――京太郎、普通に素直、雀神は静かに立ち去った。
2
須賀京太郎は夢の中で出会った雀神のお告げを半信半疑で信じながら、フラグ力をグツグツと溜めていった! 京太郎の卑屈な心境がフラグを乱立させ、構内にあるフラグパワーをみるみるうちに吸収し、巨大なオカルティックな渦を作り出している! そのオカルトパワーの量、宮永咲三人分! 姉の宮永照なら二人分! 末原恭子なら一万人分!! 信じられない数値、スカウターが爆発ではなく、核爆発してしまいそうだ!
京太郎は部室に足を踏み入れる。すると、一年生三人娘が楽しそうにお喋りをしている。
――その時! 脳天に落雷!! 雀神が与えしポンコツ化能力と隠されているけど、平然と明かされているフラグ建築能力を試してみるには絶好の機会! 圧倒的好機!!
「四人居るし、打とうぜー」
京太郎、その時、半信半疑、フラグ力が更に強化される! そして、三人は対局を受け入れ、闘牌が開始される。京太郎、最初の配牌は打点こそ低いが、速さという観点から見たら良好、いつもの約六倍程度の好配牌! だが、慢心しない、こんな配牌は時折入ってくる。だが、平然と流されてしまう! 圧倒的な相手の実力の強さ!! 京太郎は絶対に慢心しない、フラグを対局中に立てにくい体質であった!!
京太郎、三巡目リーチ、手はこうなっている!!
{九九九123678④⑤西西}
ドラもない! 役もない! ただのリーチのみの手! だが、この手、化ける!!
「お、ツモった」
次順引き入れたのは和了牌の{③}であった! 圧倒的、圧倒的な一発ツモ!!
「お、裏が三枚、リーチ・一発・ツモ・ドラ三枚で満貫だな!」
「おい、犬......跳満だじょ......」
――京太郎! 裏ドラに恵まれた!! 裏ドラの牌はなんと! {八}であった!! 圧倒的、圧倒的跳満! 相手を突き放す!!
京太郎は好調に自然と流れに乗っていく! そして、点差をジワリジワリと開いていく! その時、他の三人も京太郎の異変に気が付いてしまう! あれ? 須賀くんって、こんなに強かったっけ? いやいや、こいつ、県大会の序盤も序盤、最初のダンジョンに入る前のスライム程度の奴らに平然と負けた雑魚中の雑魚、京太郎なんてアウトオブ眼中! ランエボ軍団も真っ青な程の評価を頂いている筈、それなのに、今日の京太郎は一万一千回転回せる程の超高回転型エンジンに乗せ換えたのかと言わんばかりの闘牌!! 須賀豆腐店!!
「(張ったけど、咲のポンで和了牌が一枚しか生きてないな......)」
その時の京太郎の手牌! 怪物手!! 圧倒的な怪物手!!
{一一二二三三四五六八九九九}
面前清一色、一盃口、一気通貫、ドラ三枚、これにリーチをかけてみろ!! 夢の数え役満!! 圧倒的!! 圧倒的な役満!! これじゃあまるで、京太郎が主人公みたいじゃないか!!
――その時! 脳天に落雷!! 圧倒的、圧倒的な閃き!! その閃き! カイジ一人分!! 織斑ワンサマー数億人分!!
「(あれ、これ、槍槓出来んじゃね?)」
圧倒的、圧倒的なフラグ!! だが、京太郎のフラグ、溜まりに溜まったフラグ貯金によって掻き消される!! 面前清一色、一盃口、一気通貫、ドラ三枚、槍槓で十三翻! これでも役満!! 圧倒的な役満!! 至福の一手!!
宮永咲、警戒すること無く、その牌をツモる! ポンしている{七}!! そして、多くの雀士達を殺してきたあの一言が彼女を殺す!!
「カン!」
「あ、槍槓」
面前清一色、一盃口、一気通貫、ドラ三枚、槍槓で十三翻! 圧倒的、圧倒的な役満!! 宮永咲! 飛ぶ!! 吹っ飛ぶ!! 作中最弱の須賀京太郎に役満放銃!! 主人公らしからぬ放銃!! 飛び!! ラス!! ポンコツ確定!!
「さ、咲ちゃん、ご愁傷様だじぇ......」
「さ、咲ちゃん言うな!?」
――京太郎驚愕! いつもはモブのような穏やかなテンションの宮永咲がまるで、ガールズ&パンツァーの弾をほぼほぼ外す、あの、桃ちゃんと呼ばれている、東横さんとは違う、だが、胸の大きさは引けを取らないあのキャラクターのように豹変!! 京太郎、困惑! 圧倒的な困惑!!
「ううぅ......」
「さ、咲? だ、大丈夫か?」
「咲ちゃん言うな......」
――京太郎、その時、咲とは言ったが、ちゃんは付けてない。圧倒的、圧倒的な理不尽!
次のポンコツ化は誰になるか! 運命は賽の目次第!!
何やってんでしょ、私。
闘牌描写は適当に考えたものなので、次回からは活動報告などで闘牌描写を作るための牌譜作成にご協力をお願いしたいです。