真剣でサスケ(偽)に恋しなさい。   作:体は大人!!心は中二!!

12 / 15
2話

☆☆☆

 

さわやかな朝、俺は目を覚ますと……。

 

「おはようサスケ」

 

「ああ、おはよう」

 

見慣れた美少女の顔面が目の前を圧迫していた。

それにしても凄いな…俺。

この光景に慣れちまったんだぜ?

 

「タバスコを抜いたサスケ専用の朝ごはんが出来てるよ。

私が朝ごはんになってもいいけど……」

 

「大人になったらな。

それと、制服に着替えるから出てってくれ」

 

もう、自分の家の様に侵入してくる幼馴染にたいしてツッコミをする事無く、素早く着替えた俺は、京達が待つ食卓へ向かった。

 

「おはよー。朝ごはんにマシュマロ乗せてみたんだけどサスケもやってみる?」

 

「遠慮しておく」

 

「はい、味噌汁とご飯にたくあんね。お茶はいる?」

 

「いる」

 

食卓にたどり着くと、小雪と京が椅子に座って食事をしていた。

小雪の献立は小雪スペシャルと言う名の、猫の餌。

ホカホカのご飯にマシュマロが大量に盛られており、米が見えなくなっており、味噌汁もマシュマロに埋め尽くされている。

京はタバスコで染まった赤いご飯と赤い味噌汁。

通称生ごみである。

 

そして、俺の朝ごはんは普通の白い米にほんのりと刺激のある赤みそだ。

 

「おー、我らが愉快な仲間たち今日もさわやかな朝だなぁ」

 

俺達が朝食を楽しんでいると、もう一人の幼馴染が乱入して来た。

百代である。

彼女が朝早くわざわざ家に来るのは稀であり、こういう時は決まって……。

 

「金貸してくれ!」

 

金の問題である。

勿論そろそろ額が許容範囲を超え始めていた俺達の答えは……

 

「断る」

 

「ヤダ」

 

「お断り」

 

拒否である。

 

「頼むよー。北都の拳の最新刊が出るんだ」

 

「……」

 

拒否された百代は最終手段に出た。

俺を抱きしめ己の体をスリスリしているのだ。

腕に感じるムニムニだったりムチムチだったりで俺の脳内は大忙しだ。

今の俺に答える余裕などない。

 

「サスケ、モモ先輩に堕ちたら三人で囲い込むからね」

 

「完全に包囲する」

 

そんな俺の心情を理解しているのかしていないのか。

京と小雪の言葉に幸せと恐怖を覚えつつ、朝飯を食べる事の出来ない俺だった。

 

幸せ…な……ん?

 

美少女だがご飯が全てマシュマロになる少女。

 

美少女だがオープンなBL好きで劇物大好きなインモラルな少女。

 

そして最後は、武神の称号を祖父から受け継いだ無敵の美少女にして金遣いが荒い。

戦闘欲はなりを潜めたが、女子力が低く脳みそが筋肉で出来た少女。

 

そんな三人に囲まれた新婚生活……。

あれ?これって幸せか??

 

彼女たちの中身をしらない男達なら嫉妬の嵐は間違いない。

俺も呪いと殺意を届ける自信がある。

 

ただ、中身と具体的な結婚生活を考えたらどうだろうか?

 

ま、まあ、女性は結婚したら変わるって言うし?大丈夫だよね?

 

………。

……。

…。

 

ちょっとだけ、現実を知った朝だった。

 

 

☆☆☆

 

 

本日は人間測定の日。

まあ、身体測定とスポーツテストの事である。

男は己の身体能力と身長の成長に期待し、女は己の内なる闇(脂肪)と向き合う事になる。

 

そして俺達のクラスでは変質者が現れる。

 

「ああ、さすがサスケ君。引き締まった体が最高ですね。

さあ、じっくりねっとりと計測しましょうか」

 

「井上……お前に決めた」

 

「お、おう。俺は基本若の味方なんだが、今回はお前の味方をしてやるよ。

だから、写輪眼で若を睨むのは止めてくれ」

 

メジャーを持った変質者に襲われそうになったがハゲにヘルプを頼んだ俺だった。

いつかあのホモヤロウの息子を亡き者したいと思う。

 

「じゃあ、スポーツテストが終わったら適当にバナナでも食って教室に帰れよ」

 

「アンタは本当にやる気ないんだな」

 

「そりゃあね……おじさんそろそろ体にガタが来ててさ、若い奴らを見てると惨めになるのよ。

最近だと腰が特に……」

 

「……ゆっくり休む事をお勧めする」

 

「ありがとよ」

 

宇佐美を見送った後、俺達は普通にスポーツテストの項目を消化するのであった。

 

 

☆☆☆

 

 

人間力測定が終了した放課後のとあるクラスにて………。

 

「男子の諸君。集まってくれたことを感謝する

この会議の中では私の事はエロと呼んでください」

 

「何で敬語?」

 

「脳内保存されたブルマを使って、さっきトイレで自己処理してきました。

今の私はエロが控えめで冷静であり賢者なのです」

 

「それで?エロはこれだけの人数を集めて何がしたいんだ?」

 

筋肉の生徒の質問に対して、チョークを使って後ろの黒板に議題を書き込むエロ。

その議題は……。

 

「ズバリ、『モテる為の会議』です」

 

「おお!俺様にピッタリな議題じゃねぇか!!」

 

「彼女なしの選ばれし者(童貞)の諸君は今日の人間力測定の時、イケメンたちのせいで屈辱を味わったはずです。

そこで、我々がバルハラ(卒業)に至る為の会議を行いたいと思います」

 

「で?具体的にどうするの?てか、よく僕たちが童貞ってわかったよね」

 

「ムッツリ。私には童貞センサーがあり、卒業した人間とそうでない人間を見分ける能力があるのです。

さて、具体的に……非常に胸糞悪いですが、イケメン五人衆のモテる原因を明らかにし、私達も実践すれば……」

 

「俺様達もモテる!童貞も卒業できるって事だな!!」

 

「その通りです筋肉。この会議が私たちに課せられた女体を謎を解き明かす第一歩となるのです」

 

『おおぉぉぉぉおおお!!』

 

エロの言葉で童貞たちが興奮の雄叫びを上げる。

 

「では、彼らの女子受けポイントを上げていきましょう。

まずは……そこの尻。君からお願いします」

 

「尻って言うの止めてくんない!?」

 

「面倒なヤツだな…じゃあ、ヤドカリでいいんじゃね?」

 

「では、ヤドカリ。貴方の視点で彼らのモテポイントを答えてください」

 

突然指を刺された尻…もとい、ヤドカリは自分の考えを述べた。

 

「身長が高い」

 

「それは私に死ねと言っているのと同じですが?

殺しますよ?パンツおろしてホモたちの花園へ放置しますよ」

 

「おお、俺様にはマッチしてんじゃねぇか!!さすが軍師!!目の付け所が違うぜ!!」

 

「筋肉ムキムキではなく、そこそこで引き締まっているモデル体型」

 

「おい尻。ちょっと表に出ろ」

 

「落ち着きなさい筋肉。尻の報復は後にして重要参考人の話も聞きましょう」

 

「重要参考人?」

 

「ハゲロリコン!お願いします!!」

 

現れたのはハゲでロリコンの男子生徒だった。

 

「なんでこのロリコン野郎が先生なんだよ。こんなハゲがモテるわけないだろう」

 

「…筋肉。見た目と性癖で人を判断してはなりません。

彼はこの中で唯一、女子に告白された経験を持つ人間なのです」

 

『!!?』

 

エロの言葉で震撼する教室の男達。

 

「そうか!ハゲロリコンはその性癖故に女性に対して消極的、思春期特有のいやらしい目や性的な目的で女子に接近する事がないから大人に見えてモテるんだ!!」

 

「そうか……でも、俺様無理!!この熱いパトスに嘘はつけねーぜ!!」

 

「私も無理です。24時間エロい事しか考えていないので不可能と言えましょう。

ですか、彼の境地に至れば必ずモテると判断されます。

ですので、この議題で最後まで良案が浮かばなかったら、血反吐を吐きながら彼を見習いましょう」

 

苦渋の選択を突き付けられた男たちはこの後も話し合った。

何とか熱いパトスを封印することなく、彼女が出来る方法はないかと……。

そして、一人の男…ムッツリが議題の核心的な部分にダイレクトアタックする一言を言った。

 

「やっぱり…男って顔なのかな?」

 

『それ……言ったら終わりじゃないか…』

 

男達は心の中では分かっていたのだ。

それでもモテたかった。

モテて気になるあの子と十八禁な行為を朝から晩までやってみたかったのだ。

 

「だったらさ……二年のイケメンを殲滅すればいいんじゃね?」

 

全員が絶望する中で一人の男子生徒がポロリと口をこぼした。

 

「だが、奴ら最強が…うちはサスケが動くことになる」

 

「ハンデを貰ったらどうだろうか?目を縛るとか?

そして全員でズボンを下ろせば……」

 

「その状況にどうやって持っていくんだ?」

 

不穏な会話が続き、彼らの計画が形を取り始めた事を察知したヤドカリは戦線を離脱しようとする。

しかし……。

 

「ヤドカリ軍師…頼めますか?」

 

エロの化身に捕まってしまった。

 

「いやいや、無理だから。武神を倒す化け物を相手に肉弾戦は無理だから」

 

「何を言っているのですか?私たちは肉弾戦をするのではありません。

ただ……」

 

「ただ?」

 

諭すようなエロは目を見開き、ヤドカリに答えた。

 

「あの腐れイケメン共をどんな手を使ってでも辱めて、俺達がモテたいだけだ!!!」

 

見事なまでに腐った答えである。

 

「モテたいのは俺も一緒だが断る。デメリットしかない」

 

エロの誘いを断るヤドカリ。

彼の言うように受ける理由はないし、仮にだ。

成功したとしても電波とマシュマロに追い回されてBL好きにされるか、犬神家にされるかのどちらかだろう。

 

ヤドカリはエロの手を振り払い、扉に手を掛けた。

 

「逃げるのか?」

 

筋肉の言葉で止まるヤドカリ。

 

「お前、うちはサスケのライバルなんだろ?倒してみたいと一矢報いてやろうとは思わないのか?」

 

「…筋肉。お前、何を言って……」

 

「本当は気づいて居るんじゃないか?いつも豆知識だとか誰も知らないクイズや転校生のトトカルチョみたいな勝負ばかりしてよ!!

知っているか?勝負が終わった後、モモ先輩に京達や女子たちに『アイツせこいよな』って、言われてんだぞ!!

男ならぶつかって行けよ!!ここで逃げ出したら俺様はお前を軽蔑するぜ、大和!!」

 

「その通りだぜ、大和!!ここで男を見せれば女子の好感度は鰻登りだ!!」

 

『直江!直江!直江!!直江!!』

 

エロという欲望によって脳が一時的に進化した筋肉は無駄にカッコよく、男達の直江コールがヤドカリを引き留める事に成功した。

 

「僕…筋肉の知力が上がったところなんて初めて見たよ」

 

「ムッツリよ。それだけエロは偉大なのさ。

じゃあ、俺は小学校に寄る予定があるから先に帰るわ」

 

こうして、会議は終了した

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。