真剣でサスケ(偽)に恋しなさい。   作:体は大人!!心は中二!!

15 / 15
5話

エロにかけてはカリスマを誇る男が俺に決闘を申し込んできた。

一体何なんだろうか?

FとSは仲が悪いが、俺は個人的に彼らに嫌われるような事はしていないはずだ。

 

「漢らしく受けろ!!もし、お前が俺に勝ったら……俺の大事なものをお前にやる!!」

 

大事なもの……。

あのエロの権化が大事にしている物……。

エロ本の事か!?

 

「…真剣のようだな……いいだろう。

その決闘を受けてやる」

 

ヨンパチの熱い言葉を察知した俺は、彼の熱意に負けた感を出しつつ、決闘を承諾する。

 

「待たんか!これ以上は授業に差し障る!!次の休みの時間にせい!!」

 

「学園長!!俺はうちはに勝ちたいんです!!男として!!男として!!

お願いします!!!」

 

「おい……あのヨンパチの皮を被ったヤツは誰だ?

もしくは、エイリアンに体を乗っ取られたのか?」

 

今にも土下座しそうなヨンパチの熱意に困惑する周囲。

友人であるスグルやFクラスは彼は偽物ではないかと疑うレベルだ。

彼の事をそれなりに知っている爺さんは許可をするかしないかで揺れ動いていた。

 

「俺の覚悟は本物です!!どうか、これでお願いします!!」

 

「……うむ!!許可しよう!!」

 

迷う鉄心にヨンパチの懐から渡された一枚の写真により決闘が承諾された。

審判はさっきと同様に爺さんが務める事になり決闘方法については、ヨンパチから提示された。

まあ、俺と物理で戦ったら一般人のヨンパチはすぐに敗北してしまうだろう。

故に、決闘方法は彼から提示された方法で受ける事になる。

その内容とは……。

 

「野球拳だぁああああ!!!」

 

『は?』

 

「写輪眼禁止での野球拳!!パンツ一丁になるまで続けるんだ!!」

 

一瞬ヨンパチの言葉で周囲の時が止まるも、じわじわと内容を理解したギャラリーが騒ぎ始める。

 

「なるほど……確かにこれなら条件は同じの五分五分だ」

 

「サスケのパンイチ……大事なものを捧げるサル…。

じゅるり」

 

「野球拳ってなに?拳で野球するの?」

 

「サルの後ろに弟が控えているからアイツの案なんだろうなぁ。

それと雪、野球拳と野球は一切関係ないからな」

 

「パンイチのサスケ君……大変です準。

半分立ってしまいました。

もし、直江君だったら襲っていますよ」

 

「若、少し落ち着こうか」

 

「野球拳とはまさに漢の勝負!!我が許可する!!うちはサスケ、あの男の服を剥ぎ取ってこい!!!」

 

「流石、英雄様ーーー!!ぶれない姿勢に感服ですーーー!!」

 

 

☆ヨンパチ☆

 

ついに事の時が来た。

ヤドカリ軍師が考案した漢らしい、五分五分の勝負。

勝っても負けても、ヤツに一回でもか勝てば俺達の仲間がうちはをSOGEKI!するように撮影する事になっている、明日には現像して学校中にバラまいてやるぜ!!

無様を晒すがいい…うちはサスケ!!

 

「さあ!勝負だ!!」

 

「始める前に言っておく…俺、ジャンケンに負けた事ないぞ」

 

「負け惜しみを言っていられるのも今のうちだぜ!!」

 

両手を組んで手と手の間をのぞいているうちは。

俺だって!!

 

「乳…尻…ふともも…エロスの神よ。

どうか我に力を与えたまえ」

 

両掌をついてエロスの神に感謝と祈りを捧げる。

これは、感謝のエロ祈祷。

朝、これを行った後に登校するとパンチラを撮影出来る素敵なご祈祷である。

 

「ジャン!」

 

「ケン!」

 

『ポン!!』

 

俺…パー

 

うちは…チョキ

 

くっ!!まだ一敗しただけだ。

上着を脱いでセコンドのガクトに渡す。

 

「大丈夫だヨンパチ。

ジャンケンは確率の勝負。

大和の話だと、どんなに強い奴でも必ず負けは来るんだ。

安心して行って来い!」

 

「ああ!」

 

「頑張れよー、サルー。今回だけはあたいはお前を応援するぜぇ!!」

 

「モンスター…じゃなかった、羽黒…」

 

「し、仕方ないわね……いつも見下してるSを見返すチャンスだし?

私も応援してあげるわよ?だからサスケ君の裸は任せるわ」

 

「……スイーツ」

 

いつもはキモイと罵る女子たちが優しい。

しかも、F組の女子たちだけではない。

上級生や下級生。

変な腹話術をする一年もサスケと一緒とセットではあるが応援してくれている。

 

「ここで負けたら男じゃねぇ!!」

 

うちはの待つ、フィールドに舞い戻った俺は魔王に立ち向かう勇者のような気分で対峙する。

同士の為、モテの為に俺は負けられない!!

 

「ジャン!」

 

「ケン!!」

 

『ポン!!』

 

俺…グー

 

うちは…パー

 

「ちくしょぉぉおおおお!!」

 

「まだだ、ヨンパチ!!まだお前には靴下がある!!」

 

「そうだ!!大和の言う通りに片方づつ脱いでいけば少しは時間が稼げるぞ!!」

 

セコンドの二人の指示に従い、靴下を片方脱いでガクトに渡す。

 

「サル!まだ、諦めるんじゃねぇぞ!!」

 

「そうよ!!諦めたらそこで試合終了よ!!」

 

こうして周りに応援されながらも連戦連敗を晒した俺。

周囲もかつての熱気は無くなっていた。

俺に残されたのはズボンのみ。

絶対絶命の状況だ。

 

ならば、ここで流れを変えてやる!!

 

自分でもバカだと思う考えにニヤリと笑う。

当然、降参なんてものは存在しない。

 

「…何を笑っている?もう後がないんだぞ」

 

「一番惨めで、苦しい時にニヤッと笑う…それが男だ!!

うちはサスケぇ!!俺は負けたら今日一日!!パンイチで授業を受けてやる!!」

 

「なん…だと?」

 

俺の笑いに問いを投げたうちはだったが、俺の答えと覚悟にヤツは後ずさる。

ギャラリーも俺の覚悟に驚愕の表情を見せる。

ジャンケンは心理戦でもある!!

ここで揺さぶって勝利をもぎ取ってやるぜ!!

 

「ヨンパチ!お前って奴は……」

 

「後は……頼んだぞ」

 

心配するセコンドの二人に後を任せた俺は、最終決戦に挑んだ。

 

「福本育郎。あまり威勢のいい言葉を遣うなよ……弱く見えるぞ」

 

「へっ!!そのスカした顔を驚愕に塗りつぶしてやるぜ!!」

 

こうして俺の決死の覚悟を抱いた戦いが始まった。

 

「ジャン!」

 

「ケン!」

 

『ポン!!』

 

 

…………。

………。

……。

…。

 

 

 

この日、俺は学校での授業をすべてパンツ一枚で過ごした。

 

女子からはゴミを見る目で見られたが心地よかったので、結果的には良かったのかもしれない。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。