魔法少女リリカルなのは~金髪お姉さんと吸血少女~ 作:亜理須
フェイトとサアナがいい雰囲気になっている間、医療室の扉の前では何かに悩むように頭を抱える二人がいた。
「ど、どうしましょうはやてちゃん......」
「な、なんや入りにくい雰囲気やな......」
この二人は医療室の扉に張り付いてかれこれ20分以上経っているのだが、途中サアナが泣き出してしまったり、それを抱きしめるフェイトの姿に若干見とれていたり、フェイトとサアナがイチャついたりしていた結果出るに出られなくなってしまったのだ。
シャマルは入らないと仕事ができないし、はやてもサアナとフェイトに用事があるため帰るわけにはいかないのだが......。
「ねぇお姉さん」
「うん?なにかな」
「フェイトさんって呼んでも......いい?」
「くすっ......うん、いいよ。私ももっとサアナと仲良くなりたいんだ」
「ありがとう!......ねぇフェイトさん?」
「なぁに?」
「えへへ......呼んでみただけ」
「ふふっ......そっか」
((入りづらぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!!))
医療室から漏れ出すピンクのオーラに二人共タジタジである。
しかし、こうしていてはいつまでたっても進展しないためはやては覚悟を決める。
「......シャマル......私は行くよ」
「っ!!そんなっ!ダメですよはやてちゃん!そんなことをしたらはやてちゃんがっ!?」
「分かってる。でも、人には行かなきゃならへん時があんねん。今がその時や......このままじゃ何も始まらへん」
「でも!!はやてちゃん!」
「今までありがとな......シャマル」
「はやてちゃぁぁぁぁぁぁん!!」
「二人共......なにやってるの?」
『はい?』
見るとサアナと手を繋いだフェイトがこちらを変なものでも見るような目で見ていた。
まぁ、あれだけ騒げば気づかれるのは当たり前である。
「あぁフェイトちゃん丁度いいところに」
「丁度いいところにって......はぁ......」
何もなかったかのように話し始めるはやてに、フェイトはこれ以上は言わないことにした。
「その子のことなんやけど、フェイトちゃんに面倒見てもらえへんかなと思ったんよ。あっ、もちろん周りもサポートはするで?その子もフェイトちゃんになついてるみたいやしどやろか?」
「......どうかなサアナ。しばらく私と一緒でいい?」
「フェイトさんと一緒......うん!フェイトさんと一緒がいいっ!」
「そっか!じゃあ決まりだね」
二人共嬉しそうなことにはやては内心安堵していた。
「それじゃあサアナちゃんをみんなに紹介しに行こか。サアナちゃん、こっちやで」
案内しようとサアナに手を伸ばすはやて。
だが......。
「うぅぅ......」(涙目)
「............えっとぉ」
「はやて」
「ちゃうやんっ!?私まだ何もしとらんって!?確かに着せ替えたりしたいなぁ~......とかちょっと思ったけど......ってなんで二人共私から距離とるん!?」
「はやてからちょっと危険な香りがしたから」
「ひぐっ......えっぐ......うぇぇん......」
「ちょっと待ってぇな!?サアナちゃんマジ泣きしとるやん!?フェイトちゃんもそのゴミを見るような目やめて!!」
「行こうかサアナ」
「うん......」
「なんでやぁぁぁぁぁぁ!!!」
哀れ、はやて。