ONE PIECE ~アナザー・エンターテインメンツ~ 作:悪魔さん
今回は閑話ですね、テゾーロしか出ません。
ギルド・テゾーロとして生まれ変わり、テゾーロ財団を起ち上げて早1年半。
テゾーロ財団は、トムズワーカーズを傘下に収め、世界経済新聞社とのビジネス協定を結ぶという快挙を成し遂げ、現在凄まじい財を築いている最中だ。その総資産額は最早創立者であり理事長であるテゾーロですら把握できないくらいである。
(さてと、そろそろこっちの方に力を入れるとしますかね……)
テゾーロはついに自らの野望の為に一大事業に手を付けることにした。
その名は、「グラン・テゾーロ計画」。わかる人は勿論わかるだろうが、「FILM GOLD」で出てきたあの全長10kmに及ぶあの巨大黄金船〝グラン・テゾーロ〟を造る計画だ。
グラン・テゾーロは、船内にカジノや劇場、水族館、プール、サーキット、ゴルフ場、巨大観覧車などの様々なアトラクション施設がある世界最大のエンターテインメントシティで、非武装地帯として世界政府に公認された独立国家であり政府すら手が出せない「絶対聖域」――わかりやすく言うと永世中立国と似たか寄ったかな立場のラスベガスがグラン・テゾーロだというわけだ。
実はそのグラン・テゾーロ、原作――映画本編――では、その実態はえげつないものであった。世間からは「夢の街」と称されているが、従業員のほとんどはカジノで負け奴隷のように扱われている者達であり、船内の至る所にいる映像電伝虫に監視されている。そして「騙された者が敗者」でインチキやイカサマをされても一切咎めることができない絶対ルールが存在するのだ。
もっとも、今の俺は「FILM GOLD」のあのテゾーロと違う。金の亡者というより、金儲けが上手くいってる
「そういうのは好みじゃないっつーか……おれイカサマ嫌いだし、元ネタと大分設定変わるだろうなァ~……。まァ、船の方はともかく……
テゾーロが今考えているのは、国家を樹立して政府加盟国になるための計画だ。
世界政府に加盟する国家の多く……というよりも、ほぼ全部が君主制である。しかし、その多くはどちらかと言うと「絶対君主制」が多く、時々暴走しがちだ。名君として名高いアラバスタ王国のネフェルタリ・コブラのような立派な王などそうそういないのが現状である。
その中に賞金稼ぎやってた
「やっぱり、やるんなら中立国家だよな~……」
中立国は、文字通り特定の勢力に加担せず中立の立場――第三者の立場をとる国家のことだ。これは言わば「不干渉主義」で、他国の紛争に巻き込まれる可能性は少なくなる上にどの国家にも肩入れしないということでもあるからどんな国相手でも窓口を開いている状態になる。これは結構重要で、テゾーロ財団の活動が制限されずに済む。
勿論、中立国というのは「味方もいない」というリスクを背負うので、もしどこかの国に攻められたら、助けてくれる味方もいないので独自の強大な軍事力で対抗しなければならない。そうでないと「中立」の意味が無くなってしまうのだ。
「船はトム達に任せりゃいいし、法とかそういうのは…まァ縁が出来た王族に習うとするか……」
国である以上、法は必要だ。
だからと言って、某ブリキの大食漢悪政クズ国王みたいに「ド〇ム王国憲法第一条、王様の思い通りにならん奴は〇ね!」みたいなカオスな悪法はマズイ。ちゃんとした政治家に習わないとあの国王と同じクズになるだろう。それだけはテゾーロも勘弁である。大分先であるからいいだろうが。
「後は仲間だなァ~……とりあえず例の4人は確定だが、後をどうすっか……」
テゾーロは当然、仲間集めも視野に入れてる。
例えば、「FILM Z」で出てきたアイン。触れたものを12年若返らせる〝モドモドの実〟の能力者で、ファイティングナイフと二丁拳銃を用いて戦うあの子は絶対仲間にしたい。
これはテゾーロが
(一応これからの世界の流れは何となくわかるけど、すでにちょっと原作改変気味だから何が起こるかわからないな……)
現在は、原作開始時点から22年ほど前。つい最近ロジャーが処刑されたばかりで、恐らくエースは生まれてない。ルフィの親父である革命家ドラゴンも、まだ一人の活動家に過ぎないだろう。
そして、トムが海賊王に手を貸したという罪で裁判を受ける前でもある……はずだ。
「とりあえずは海軍と交渉、その後政府のお偉いさんと掛け合うって感じだな」
テゾーロの成り上がり人生は、まだこれからだ。
ドラゴンとは違うやり方で、この世界を変えてみせる――テゾーロはそう誓った。
「そういえばタナカさんって、おれより年上なんだよな……」
ワンピースがハリウッドで実写ドラマ化するんですね。
……正直期待よりも心配が強いです、だってド〇ゴン〇ールの実写映画化したの大コケしたし。
いや、まだ見限ってませんよ!?ただワンピース読んでる自分としては……何か、こう……とてつもなく不安です。