もしも友沢が投手を諦めるほどの天才の親友がいたら・・・   作:八百屋財団

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やったことのないパワプロの情報収集大変でした。サクセスキャラは複数作品出るからある程度情報集めないと下手に新キャラ出せれない・・・


先輩と同級生

20xx年 4月1週

 

帝王実業高校のグランドには、新入生も含めて全ての部員が集められていた。

今日この日から野球部の活動は解禁されるのだ。

 

「うわ~。流石に全員集まると凄い数だね~」

 

「おおよそ60人前後か。・・・この中でレギュラーに成れるのは数人だけだけどな」

 

「野郎の数を数えたって意味ないって!そんな事よりかわいい女子マネが何人いるかが重要だ」

 

広いグランドに多くの部員が集まってる状況に、

雛壇は素直に驚き、友沢は冷静にレギュラー争いの過酷さを判断し、奥居は女子マネを探していた。

 

「おい、あの三人って・・・」

 

「マジかよ、あいつ等まで帝王に来たのか・・・」

 

周りをキョロキョロする三人を見かけた瞬間、一部の新入部員がざわつきはじめる。

三人は慣れた様子で周りからの視線を無視する。

 

雛壇祭、友沢亮、奥居紀明。この三人はシニア出身者の間では有名人なのだ。

 

「今年は新入生だけで30近く来たからね、こんなに多く来たのは初めてだよね」

 

「もっとも毎年半数以上が退部しているがな」

 

様々な思いで周囲を見回してた3人に、二人の部員が話しかけてきた。

ユニオームの柄から上級生だと思われる。

 

一人は色白の肌に青い髪を後ろに流した細目の少年。人の好さそうな笑顔を浮かべている。

もう一人は帽子を目深に被り、帽子の影から鋭い眼光を光らせている少年。

 

「先輩たちはどなたですか~?あ、僕は雛壇祭です~。ポジションはピッチャーです~」

 

突然上級生に話かけられても至ってマイペースで自己紹介する雛壇。

 

「おっとこれは失礼。僕は蛇島桐人、二年生で()()()()()だ。ポジションはセカンドだよ、よろしくね」

 

「我は山口賢。二年生でここ帝王実業のエースだ!」

 

蛇島は丁寧に自己紹介し、山口は威圧感全開で答えた。

 

「友沢亮。ポジションはショートだ」

 

「奥居紀明!ポジションは外野っすよ~」

 

雛壇の隣にいた二人も流れで自己紹介を交わした。

 

「まさか去年の夏の甲子園で()()()4()まで連れてい行った功績で、例外的に一年で帝王のキャプテンになった「天才」にいきなり声をかけられるとは思わなかったですよ」

 

「いや~僕なんて他に適任が居なかったから、キャプテンになれたようなものだよ」

 

友沢は蛇島の功績を賞賛するが、どこか皮肉を感じる言い方である。

対して蛇島は一見する謙虚に見えるが、実際は現在の三年生を見下した言い方であり、プライドの高さと腹黒さが見え隠れしている。

 

「山口さんの噂も聞いてるっすよ!帝王事業高校歴代最高の()()エースって!まだ二年生なのに凄いですねえ~」

 

「フン、当然だ。今の三年など帝王野球部ではお荷物にすぎない」

 

目上のエースを前にしてヨイショする奥居。

だが山口は傲慢不遜に振る舞い、堂々と先輩たちを貶す。

 

それを聞いていたであろう三年生達は山口を睨むが、それだけで何もしてこない。

ここは帝王実業高校。完全実力主義の野球部である。

蛇島や山口が居なければ、甲子園に出場する事すら厳しいのは事実であったからだ。

 

「・・・ん~?」

 

若干空気が悪い中、マイペースを貫く雛壇は山口を不思議そうに見つめていた。

 

「全員!注目!」

 

各々が好き勝手喋っているグランドに大きな声が走り、全員が整列し注目する。

 

「よし全員集まっているようだな。吾輩が帝王野球部の監督。守木独斎だ」

 

まるでどこぞの独裁者のような容姿をした男である。ただしこう見えて選手思いだったりする。

 

「そして僕がキャプテンの蛇島桐人だよ」

 

蛇島は人の好さそうな笑顔で選手たちを見る。

 

「(うひゃ~厳しそう~)」

 

奥居は監督を見た瞬間そう思ってしまった。口に出さない当たり良識はあるようだ。

 

その後監督の演説がしばらく続いた。

 

「それではマネージャーを紹介する」

 

監督のその言葉に新入部員達が沸いた。かわいい女子マネを期待するのは男の性なのだ。

 

「2年生の瀬久維佳織よ。よろしくね新人ちゃんたち♡」

 

ルージュ色の髪にスタイルの良い体。女子高生とは思えないほど色香に満ちた少女である。

彼女が名乗った後、「パチリ」とウィンクするだけで歓声が上がる。

 

「うひょ~セクシ~♡」

 

奥居は彼女を見た瞬間そう思ってしまった。口に出す当たり正直のようだ。

 

その後もう一人のマネージャー兼二軍監督代理の丸田刀矢の紹介もあったが、

翌日には一部を除きほとんどの新入部員が彼の事を忘れていた。哀れなり丸田。

 

ちなみにだが帝王野球部ではプロ同じく二軍制を採用している。

一年生で二軍監督代理を任されている丸田は実は凄いのだが、

誰も特に気にしなかった。哀れなり丸田(二回目)。

 

「これより練習前の準備運動に入る。二人組を作ってまずはキャッチボールから始めよ」

 

その言葉を聞いた後マネジャー及びスタッフ達が選手たちにボール配り始める。

ある種当然のように佳織の所には長蛇の列が出来ていた。

代わりに丸田の所にはほとんど部員が並んでなかった。哀れなり丸田(本日三回目で猛打賞達成)

 

「ちょっといいかな?」

 

「ん~なんですか~?」

 

友沢と奥居が組んでしまい余ってしまった雛壇の元に一人の部員が話しかける。

藍色の髪の眼鏡を掛けた落ち着いた雰囲気の少年だ。

 

「君、ピッチャーだろ?キャッチボールの相手をして欲しいんだ」

 

「なるほど貴方はキャッチャーですね。よろしくお願いしま~す」

 

そして二人はキャッチボールを始めながら互いに話していく。

 

「僕は日下部卓也。守備にはちょっと自信があるキャッチャーだよ。よろしくね」

 

「僕は雛壇祭。全てに自信のあるピッチャーですよ。よろしくね~」

 

「ははっ、いきなり全てに自信があるって言うなんて。雛壇くんは自信家なんだね」

 

「ピッチャーは自信家の方が向いてますから~。それに日下部さんはちょっと謙虚過ぎますよ~」

 

二人は和やかに話しながらキャッチボールを続ける。

 

 

 

これが雛壇祭の最高の女房役。日下部卓也との出会いであった。

 

 

 

「次!その場で柔軟始め!」

 

今更言うまでもないが、体の柔軟性はあらゆるスポーツに置いて最重要と言ってもいい。

関節が柔らかいかどうかでパフォーマンス性に大きな違いが表れ、けが防止にも繋がる。

 

だが彼らはまだ高校生。当然体が硬い子もいるわけで・・・

 

「痛い痛い痛い!!そんな強く押すなよ!!」

 

「す、すす、すいませーん!!私、不器用でして!!」

 

新入部員の中で声が上がる。開脚前屈で背中を押しすぎたらしい。

 

「頼むぜ与志~。練習始まる前にケガとかシャレになんねーよ」

 

「はい!すいません!以後気を付けます!!」

 

前屈してる方は特に印象に残らない容姿だが、背中を押してる方は違った

赤い髪に鍛えられた大きな体に大きな顔。

ただしその見た目に相反して口調はとても気弱で腰が低い。

 

「ふ~ん」

 

そんな与志を見ながら、雛壇だけはどこか意味深に笑っていた。

 

柔軟が終わるとそのまま筋トレを行い、それが終わればランニングが始まった。

 

「全員!止まれ!」

 

監督の合図で部員全員が止まる。

ここまでの流れが帝王野球部における練習前の準備運動だ。

本来ならこの後個別練習なり全体練習なりが始まるのだが、今回は違うようだ。

 

「準備運動ご苦労。誰一人へばってなくて結構。もっともこの程度でへばっていたら退部させていたがな!」

 

名門野球部である帝王野球部には、最低限の体力すら無い者を受け入れる気はないのだ。

 

「これより三日後に開催される、帝王野球部名物「新入部員歓迎紅白戦」の説明を行う」

 




オリジナル設定⑤蛇島が既にキャプテン。養老孝はバッターとしてもキャッチャーとしても使えないのでリストラしました。
オリジナル設定⑥山口が同世代。そして左腕に転向。詳しくは友情タッグイベントで明らかになるかも?
オリジナル設定⑦佳織が帝王に入学。原作ではおそらく別の学校だと思われる。ぶっちゃけこの人の為に帝王を共学化させた。
オリジナル設定⑧日下部が帝王に入学。作者は彼が登場する作品をプレイしてないが、動画などでキャラは把握している。設定と能力が好みなので、悩んでた主人公の女房役に採用。やったね!卓ちゃん!念願の正捕手だよ!
オリジナル設定⑨与志剛志が帝王に入学。佳織が入学するので彼も採用。投手か野手か、同級生か後輩か最後まで悩んだ。結局は野手で同級生に落ち着いた。
オリジナル設定⑩新入部員歓迎紅白戦。詳しくは次回。王道野球を描きたかった。
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