もしも友沢が投手を諦めるほどの天才の親友がいたら・・・   作:八百屋財団

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日付が変わる前に書き上げたかった・・・(´・ω・`)


ミーティングと目標

帝王野球部第二ミーティングルーム

 

帝王野球部に与えられたミーティングルームに、

新入部員総勢29人(マネージャー込)がこの部屋に集められていた。

 

紅白戦に置ける紅組監督を任された丸田は、

全員が集まっていることを確認してからホワイトボードの前に立った。

 

「ではこれから中学時代の成績と昨日の能力測定の結果を元に、明後日の試合のオーダー決めと対策を練りたいのですが・・・」

 

丸田はとある一点に目を向けると言葉を止めた。

 

「・・・はぁ」

 

わざとらしくため息を吐き

 

「いつまで落ち込んでるんですか奥居さん?」

 

ズーンっと効果音が付きそうな程落ち込んでいた奥井に聞く。

 

「負けた・・・完敗だ・・・リードが鬼すぎる・・・」

 

実践練習での奥居の相手は雛壇と日下部のバッテリー。

成績は10球無安打6三振。

文句のつけようがない完敗である。

 

「まああのバッテリーは初見だとかなり厳しいな。相性が良すぎる、さらに奥居も油断してたしな」

 

流石に見てられなくなったか、一応はフォローをいれる友沢。

 

友沢 10球3安打3三振

 

「なんか・・・ごめんなさい私も打っちゃって・・・」

 

あまり落ち込み具合に、とりあえず謝ってしまう与志。

 

与志 10球1安打1本塁打8三振

 

「当てられるだけマシだろ~」

 

「そうそう俺らなんて酷いもんだぜ~」

 

完敗故にいっそ清々しいと割り切る事にしたその他の新入部員。

 

雛壇と日下部のバッテリーを相手にしたその他の新入部員 10球無安打10三振

 

「いや~日下部君のリードに助けれまくりだよ~」

 

「いやいや雛壇君の変化球とコントロールがあってこそだよ。・・・これが一流か(ぼそっ」

 

思わぬ好成績に上機嫌の雛壇と日下部。

ただし日下部は何か思うところがあるようだ・・・。

 

そのまま和気藹々とお喋りを続ける部員達。

しかし本来なら今は会議の時間のため・・・。

 

「いい加減にしないと適当にオーダー決めて提出しますよ」

 

当然丸田がキレかけた。

 

「「「「「ごめんなさい」」」」」

 

入部以来初めて新入部員一同の心と言葉が一致した。

 

 

 

 

「ではまず白組戦力について説明します。」

 

そう言って丸田は2枚の写真をホワイトボードに張り付ける。

 

「上級生なだけあってスタメンの総合力では白組が勝ってます。特に特筆すべきはこの二人です。エースの山口賢先輩と、4番にして「帝王」の蛇島桐人先輩です。」

 

「「帝王」?蛇島先輩はキャプテンじゃねないのか?」

 

「その通りです日下部さん。ここ帝王野球部では最強=帝王=キャプテンという法則が成り立ってます。部内最強の選手が「帝王」の座に君臨出来るです」

 

日下部は素直な疑問を質問し、丸田は質問を丁寧に返した。

この時奥居は自分の時との対応の違いに少しショックを受けるが、今は関係ないので置いておく。 

 

「エースの山口先輩は左投げで世にも珍しいマサカリ投法の使い手です。140km後半のストレートに、プロでもいないレベルの落差を誇るフォーク。あとたまにカーブを使います。」

 

「マサカリ投法とは・・・珍しいですね~」

 

「・・・投球フォームの珍しさで言えば雛壇さんも変わらないと思いますが?」

 

「僕は憧れの選手を真似ただけだよ~。投手なら誰もが通る道だね~」

 

「まあいいでしょう。山口先輩はストレートとフォークの組み合わせて、一年生でありながら甲子園ベスト4まで登りつめた怪物です。決して油断なさらぬように」

 

丸田の説明でミーティングルームの空気は重くなる。

果たしてこの怪物の球を打てるのか?

ここにきてようやく部員達は自分たちの考えが楽観的であった事に気が付いた。

 

「次に「帝王」の蛇島先輩について説明します。ポジションは二塁手で、走攻守全てに優れたオールラウンドプレイヤーです。特に守備に関してはプロクラスと言われ、右翼方向のヒットはほぼ出ないと思ってもらって構わないです。打撃も一級品でアベレージヒッタータイプですね」

 

「うちのチームなら俺か亮みたいなタイプか」

 

「その通りです・あなたはまともな発言も出来るのですね」

 

「ヒドイぞおい!」

 

丸田の説明に奥居は真面目な感想を出すが、

今までが今までなだけに扱いが悪かった。残当。

 

「さすが全国ベスト4のチーム。簡単には勝たせてくれなさそうだな」

 

「まあ最後は僕らが勝つけどね~」

 

改めて相手チームの強さを再認識して気を引き締める友沢。

その強さを聞いた上で勝利宣言する雛壇。

 

「お、お二人はあの説明を受けて、なぜそこまで余裕なのですか?相手は上級生で全国ベスト4のチームなのですよ?」

 

説明を受けてむしろやる気を出してる二人に与志が問う。

最初にどもったあたり、まだ完全には打ち解けられてないようだ。

 

「それは」

 

「当然」

 

「決まってるじゃん!!!」

 

友沢、雛壇、そして奥居は言葉を繋げ、

 

「「「目標は全国優勝だからだ!!!」」」」

 

声を揃えて「夢」を語った。

 

「そのために()()()4()()()()()()に止まってられん」

 

「少なくともそのチーム以上の相手が3チームはあるんだよ~」

 

「ここで負けてちゃ、そいつらにも勝てねえってわけだよ!」

 

「「「だから勝つ!絶対にな!」」」

 

それが三人の目標の為に必要だから。

だから彼らが宣言するのだ。

 

「ははは、そこまで熱く語られては退けませんね。私も微力を尽くします」

 

三人の情熱にまずは与志が共感し、

 

「僕も付き合わせてもらえないか、打つのは苦手だけど、出来る事はあると思うんだ」

 

続いて日下部も共感し、

 

「俺も俺もー」

 

「お前らばっかにカッコつけさせるかよ」

 

「皆で勝とうぜー」

 

他の新入部員全員が共感した。

 

「(黄金時代の幕開けとはこのようなものかも知れませんね・・・)」

 

一人冷静に話を聞いて丸田も、口に出さなくとも共感はしていた。

 

「よっしゃー!皆!紅白戦勝つぞー!」

 

「何でお前が仕切るんだよノーヒット野郎(笑)」

 

「うるせーお前らも一緒だろうがー!」

 

「「「ワハハハ」」」

 

最後に奥居が仕切ろうとするが、茶々入って出来ず、部屋は笑いに包まれた。

 

「では最後に俺が。紅白戦勝つぞ!」

 

「「「オー!!!」」」

 

「何で亮の時はやるんだよ!」

 

「器の差じゃない?」

 

「ゴッフッ!?」

 

今度は友沢が仕切り、皆がそれに乗った。

奥居はそれに文句を言うが、親友の辛辣な言葉で沈められた。

 

 

新入部員歓迎紅白戦の紅組。

彼らは「夢」を胸に、青春を満喫していた。

 




友沢のキャラがなんか違うかもしれませんが、親友二人と付き合ってノリが良くなったと思ってください。

次回はプレイボールと書いたな。アレは嘘だ。
ごめんなさい。書いてたらなんか予想以上に書きたい展開が増えたので、プレイボールは次々回になります。・・・たぶん。
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