色々ぶっ込んだぜ!
…実はサブタイトルを考えるのに1番時間がかかるんだよな…
「狙撃での暗殺は失敗、と。やっぱあの護衛役がいたんじゃ無理か」
フォルテは信じられなかった。
目の前の相棒が…恋人が、やってる事を。
「なに…やってるんスか?」
「ん?何って…織斑一夏を暗殺しようとしてんだよ」
淡々と言うダリルに、フォルテは開いた口が塞がらない。
「ワケ…分かんないっスよ…何で、そんな…」
「何でって…それがオレの役目で、
「…え?」
スナイパーライフルを肩にかけ、いつもの笑みを見せながら、彼女は自分の本当の名を名乗る。
「オレの本当の名前はレイン・ミューゼル。呪われし家系の末裔さ。さて…フォルテ、お前はどうする?」
「どう、するって…」
全てを知った上で、レインに着いて行くか、残るのか。
「一緒に来いよ。このふざけた世界を、めちゃくちゃにしてやろうぜ」
それは、何て甘い響きだろうか。
恋人について来いなどと言われるなんて。
たとえそれが、世界をめちゃくちゃにする事であっても。
「わ、私は…分かんないっスよ…」
あまりに色々ありすぎて、フォルテの頭はパンクしかけていた。
「ついてこいよフォルテ。オレと一緒に、引き裂こうぜ。腐った世界を_____この呪われた【運命】を、な」
「ついて…いけないっスよ…」
「それならそれでいい。じゃあなフォルテ。お前といるの、結構楽しかったぜ?」
また寂しげに笑うと、飛んでくるテンペスタの相手をするため、ヘルハウンドを展開して飛び出した。
キィンキィンッ!
一樹の逆刃刀と宗太の刀がぶつかるたびに、火花が激しく散る。
突き出された刀を、体を反らして躱す一樹。
「ッ!」
更に突き出される刀を逆刃刀で弾き、宗太の脚を狙う一樹。だが、宗太はその状態で空中横転をして逆刃刀の一撃から逃れる。
横薙ぎに振るわれた宗太の刀と、それを弾く一樹の逆刃刀。
両者は1度距離を取る。
「…何がおかしい?」
これだけ激しい動きを、戦いをしていると言うのに、宗太の顔は笑顔のままだった。
「何もおかしくないですよ。何も…」
やはり笑顔のまま言うと、再び一樹に向かって駆け出した。
「○○、何故宗太を最初の刺客に?」
「アイツは昔から喜怒哀楽の【楽】以外の感情が欠落してるからな。【喜】の感情がないから【闘気】がなく、また【怒】の感情がないから【殺気】もない」
京都のある屋敷で、怪しげな会談がされていた。
「一流の戦い手であるほど相手の攻撃的な【気】を読んで行動するが、宗太にはその手が通じない」
超低姿勢の状態で斬りかかる宗太。その攻撃を、空中前転で宗太を飛び越えて躱す一樹。
「へえ。そんな動きも出来るんですか?」
「……」
このままではラチがあかない。そう判断した一樹は…
キンッ…
鞘に逆刃刀を納め、構えた。
「抜刀術、ですか…それなら、僕も」
宗太もまた、鞘に刀を納めて、構える…
「勝負は恐らく、抜刀術の打ち合いになる。だが_____」
ジリ…ジリ…とお互い近付く2人。
「「ッ!!!!」」
神速の一撃が、ぶつかり合う…!
だが…
キィンッ!!!!
ドスッ!!
「ッ!!!?」
逆刃刀が、折れた…
「剣速は互角でも、【哀】の感情がなく、人を殺すことを何とも思わない宗太の剣と、絶対に人を殺さないとか
「勝負あ…ッ!」
ドゴッ!!
刀を折って油断した宗太の手に、鞘がぶつかる。
飛天御剣流抜刀術【双龍閃】…
飛天御剣流の抜刀術は、全て隙のない二段構え。
それによって、宗太の手から刀が離れた。
さらに逆刃刀の一撃によって、宗太の刀の刃こぼれも酷い事になっていた。
「……」
「イタた…これじゃ2、3日は戦えないや。それに、この刀も…こりゃ修復は無理だ。まあどーでもいいですけど。どうせ僕のじゃないし。今日はこれで失敬しますけど、出来たらまた闘って下さい_____」
やはり笑顔のまま、宗太は去ろうとする。
「_____次に会う時までに、新しい刀を用意しておいてくださいね」
「……」
宗太とは対照的に、一樹の表情は暗かった。
長年命を預けた相棒が折れてしまったのだから当然だ。
『マスター…』
「……」
しかし、今は止まっていられない。折れた逆刃刀を鞘に納めると、空を見上げた。
飛び出してきたヘルハウンドを迎え撃つテンペスタ。
「やる気まんまんなのサね。まぶしい若さなのサ」
「ほざいてろババア!」
テンペスタに向けて、両肩の頭から火球を放つヘルハウンド。
「華の二十代になんて事言うのサ!」
その火球を、風を操って返すアーリィ。
「教育してやるサ!」
「チィ!?」
躱せない、レインが覚悟を決める。
だが、いつまで経っても衝撃が来ない。
「あん?」
不思議に思ったレインが、辺りを見回すと…
「………」
フォルテが、そのシールドで火球を受け止めていた。
「フォルテ…」
「見てらんないっス…見てらんないっスよ!何いいようにやられてるんスか!!!?ウチら無敵の【イージス】が!!!!大体、あなたがいなくなったら、いったい誰が私の髪を編むんですか!!!?」
「…髪は自分でやれよ」
レインの思わず出たツッコミもスルーして、フォルテは泣き叫ぶ。
そして祖国を…IS学園を裏切った…
「随分遅いと思ったら、手こずっているようだな」
そんな声が聞こえた瞬間、極太ビームがテンペスタに向かって放たれた。
「ッ!!!?」
何とか避けたアーリィ。
だが、シールドエネルギーは8割程削れてしまった。
「なんつー火力なのサ!!!?」
「テンペスタも大したことないな」
「ッ!!!?」
黒い全身装甲の機体が、一瞬でテンペスタに肉薄。
凄まじい衝撃がアーリィを襲う。
「ガッ!?」
絶対防御など最初からなかったように、黒い機体はテンペスタをひたすら殴る。
「こんのぉ…」
「終わりだ」
眼前に突き出された黒いビーム砲。
その砲口の大きさに、アーリィは先程のビームはここから出た事を察する。
「チッ…」
しかし、黒い機体は突如急浮上した。
その瞬間、ブルー・ティアーズの攻撃が来た。
「また邪魔をしに来たか。雑魚共!」
ブルー・ティアーズを筆頭に、箒達専用機持ちに向かって黒い機体の装着者、エムが毒付く。
「まあ良い。貴様らから切り裂いてやる…織斑一夏の前にな!!!!」
専用機持ちたちに向かって飛びながら、その機体の真の姿を現わす。
全身の装甲が開き、金色に光るサイコ・フレームが露出する。
そして…頭部の装甲が変形して現れる、ガンダムフェイス。
「「「「なっ!!!?」」」」
その姿を見た専用機持ち達の顔に、驚愕が走る。
何故なら、その姿は…
「黒い、ユニコーン…?」
誰かがそう呟いた。
黒いユニコーンを飛ばしながら、エムは叫ぶ。
「【バンシィ】!!!!私の憎しみを流し込め!!!!」
手始めに、最も近くにいた紅椿をその左腕のクローで殴りつける。
「グッ…!!!?」
咄嗟に両手に持つ刀で受け止める箒。だが、そのパワーに押し切られて地面に叩きつけられる。
ドォォンッ!!!!
「よくも箒さんを!」
バンシィを狙撃しようと構えるセシリアだが、バンシィの速さに対応出来ない。
「居場所が分かっているスナイパーなど…」
瞬時加速でセシリアに急接近。
いつのまにか右手に持っていたビームサーベルを振り下ろす。
「恐るるに足らん!!!!」
「ッ!!!?」
インターセプターで受け止めようとするが、ビームサーベルに簡単に破壊されてしまう。
「ああッ!!!?」
ビームサーベルの攻撃で、ブルー・ティアーズのシールドエネルギーが7割削られてしまった。
「セシリア!!!!」
追撃しようとするバンシィに、甲龍の衝撃砲が命中する。
「チッ…」
流石のバンシィも、衝撃砲を無視する事は出来なかったようだ。
持っていたビームサーベルが弾かれ、セシリアは助かった。
「はあぁぁぁぁ!!!!」
弾かれたビームサーベルを拾い、己のビームサーベルとの二刀流で挑むシャルロット。
「人の武装を奪うとは、頂けないな」
「君たちには言われたくないね!!」
振り下ろされたビームサーベルを、その左腕で受け止めるバンシィ。
「ラウラ!!」
「任せろ!!」
動きが止まったバンシィにレールカノンを向けるラウラ。
「落ち…ガッ!?」
だが、背後から飛んで来た火球に姿勢を崩される。
「エム、助太刀するぜ?」
「いらんことを…」
火球を放ったのは、ヘルハウンドを駆るレインだった。
「貴様ら…裏切るのか!!!?」
激昂したラウラが、レインに…その後ろにいる、フォルテに叫ぶ。
「裏切る?なに言ってんだ?オレは元々こっちの人間だ。それとフォルテは…」
絶え間無く火球を放ちながら、レインは言い放つ。
「オレに付いてきてくれるってよ!!」
火球を避けながら、シャルロットがビームライフルをレイン達に向けて撃つ。
「無駄っス」
しかし、コールド・ブラッドを操るフォルテによって止められる。
「その程度の出力、私たち【イージス】の敵じゃないっス」
シャルロットが表情を曇らせる…
「じゃあ、これならどうだ?」
そんな声が聞こえた瞬間、極太ビームがヘルハウンドとコールド・ブラッドを襲う。
「「ッ!!!?」」
慌てて避ける2人。
だが、そこには…
2本のビームサーベルを持ったフリーダムが待ち構えていた。
「あーばよッ」
一瞬だった。
ヘルハウンドとコールド・ブラッドがコアとPICを除いてズタズタにされたのは。
「クソっ!覚えてやがれ!!」
「おう、忘れるまでは覚えておいてやるよ」
フォルテを連れて去ろうとするレインの捨て台詞を、装甲の下で笑顔を浮かべながら飄々と返す一樹。
「さて…」
レイン達は撃退した。だが、厄介な敵が残っている。
「…随分と攻撃的なフォルムだな」
「貴様らを堕とすには、丁度良いくらいだろ?」
ストライクフリーダムとバンシィ・デストロイモード。
共に動力炉を持つ機体が、ぶつかろうとしている…
合流地点に駆け込んだ一夏に雪恵、セリー。
そこでは、ゴールデン・ドーンとアラクネに対して奮闘するミステリアス・レイディと打鉄弐式の姿があった。
「ッ!織斑君!」
「ああ!行くぞ雪恵!」
各々の機体を展開し、突っ込む。
麒麟は雪片弐型を、アストレイ・ゼロはソードストライカーのシュベルトゲーベルを構える。
「あら?こっちには織斑一夏が来たのね」
「つーことは、エムのとこにフリーダムかよ。つまんねえな」
「ほざいてろ!」
雪片を構えた麒麟が、アラクネに急接近。
「いい加減お前との決着をつけねえとな!」
「クソガキが吠えてんじゃねえ!」
雪恵も、シュベルトゲーベルをゴールデン・ドーンに向かって振り下ろす。しかし、それは右手のクローに受け止められる。
「熱っ…!」
ゴールデン・ドーンのプロミネンス・コートに怯む雪恵。
「あら?あなたの王子様は、この熱さを物ともしなかったわよ!」
シュベルトゲーベルを受け流し、ガラ空きとなった背中に拳が叩き込まれる。
「あぐっ…」
「戦えないお姫さまは、舞台から降りてちょうだいな!」
更に蹴りを入れられ、アストレイ・ゼロは京都の大地に叩きつけられる。
「ユキエ!」
更に追撃しようとするスコールとの間にセリーが入り、その両手から火球を連続で撃ち出す。
「残念、私も出来るのよ」
スコールもまた、両手から火球を連続で撃ち、セリーの火球を相殺した。
バチンバチンバチンッ!!!!
高速戦闘を繰り広げるフリーダムとバンシィ。
時折見えるスパークが、2機がぶつかり合っているのを周りに認識させた。
「今のうちに、アタシたちは箒とセシリアを連れて離脱しましょう」
「そうだね…このレベルの戦闘に、僕たちが入ったら邪魔になるね…」
鈴の提案に同意するシャルロット。
ラウラもそれには概ね同意だが…
「…私は残るぞ。流れ弾が、京都に来ないようにな」
しかし、状況が変わる。
「…ッ!!!?」
『マスター!!!!雪恵さんが!!!!』
「分かってる!!!!」
雪恵の危機を
すぐに向かおうとするが、バンシィが邪魔をする。
「戦いの途中に、他のことを気にするとは余裕だな!!!!」
左腕のクローがフリーダムに迫る。
咄嗟にビームシールドで受け止めるが、バンシィの想像以上のパワーに押し切られる。
「くっ…」
「その程度か、フリーダム!!」
右手に再度構えたビームサーベルを振り下ろしてくるバンシィ。
「墜ちろ!!」
だが、フリーダムもやられっぱなしではない。
バンシィの右手首を掴んで斬撃を防ぐと、超至近距離でレールガンを撃った。
ドンッッッ!!!!
「ガッ!!!?」
怯んだバンシィに急接近して背後に回り、強烈な回し蹴りを放つ。
ガンッッ!
「ゴッ!!!?」
バンシィに大きな隙が出来た。
すかさず両手にビームライフルを持ち、武装を撃ち抜こうとするフリーダム。
だが…
バチィィンッ!
ビームライフルの攻撃は、バンシィのサイコ・バリアーに阻まれてしまった。
「チッ…」
「残念だったな!」
振り向きざまに、極太ビームを放つバンシィ。
難なく避けるフリーダム。
「さっきから別の事に気を取られているようだな。そんなにあの女が大事か?」
「テメエとの決着なんかとは比べ物にならないくらいにな!」
「ならば死ね!」
「お断りだ!」
しつこくフリーダムを狙うバンシィ。アストレイ・ゼロの元に向かいたいフリーダム。
膠着状態となった戦いの場に、黒い機体が近付く。
黒い機体は両手に持ったビームライフルショーティをバンシィ目掛けて連射する。
「ッ!!!?」
慌ててビームを避けるバンシィ。
「貴様は、あの時の…!」
それはキャノンボール・ファストの時、割り込んできた機体…
「お前の相手は俺がしてやるよ」
黒い機体、ストライクノワールを操る弾の声がその場に響く。
「貴様が私の相手をするだと?」
「ああ、そうだぜ」
飄々とバンシィに言い放つと、後ろのフリーダムに個人回線を送る。
『ここは俺が引き受けるから、一樹は雪恵さんのところに!』
『…悪い、助かる』
『気にしなさんな!』
弾の力強い言葉に背中を押された一樹は、フリーダムのスラスターを全開にする。
「行くぞミオ!!」
『うん!!!!』
「チクショウ!機体性能の差がなければ…!」
亡国機業のアジトに何とかたどり着いたレインとフォルテ。
着いて早々毒づくレインに、亡国機業のメカニックが近付く。
「レインさん、スコールさんから新たな機体が届いています」
「ん?おばさんから?」
「はい」
メカニックから案内されたレインの前には、既に人型になっている機体があった。
「…なんじゃこりゃ。どうやって乗るんだよ」
「触れていただければ、レインさんの体をデータ化、吸収します。これにより、従来のISの3倍以上の反応速度に加えて、人体構造を無視した動きが可能となります」
「ほお…面白いじゃん。で、機体名は?」
「__________です」
その名に、レインは皮肉を感じる。
自分の背負ってる物が、機体名になっていることに。
「…まあ良いや。さっさと調整を終わらせるぞ」
「了解です」
その機体…【デスティニー】に触れ、レインは憎悪の篭った目で呟く。
「フリーダムは…オレが倒す」
最近、原作タグを【ガンダム】にした方が良いのか悩む今日この頃。
ではみなさん、多分コレが今年度最後の投稿のなります。
今年はお世話になりました。
また来年もよろしくお願いします。
ではみなさん、良いお年を!!!!