今回、改行が多く見にくいかもしれませんが、お楽しみください!
『ハアッ!』
ソードシルエットに換装し、エクスカリバーを麒麟に向かって振り下ろすインパルス。
「なんのッ!」
対して麒麟は、雪片弐型でそれを受け止める。
『こっちは二刀流なんスよ!』
両手で持っていたエクスカリバーを右手のみにし、空いた左手で更にエクスカリバーを持つ。
『さよならっスよ!』
振り下ろされたエクスカリバーは、麒麟の
『なっ…!?』
「あらよっと!」
驚くフォルテ。その隙を逃さず、前蹴りで距離を取る麒麟。
すかさず右手に持ったビームサーベルを振り下ろすが、それはインパルスのシールドに受け止められる。
『どういう仕組みなんスか!?』
「答える義理は無い!」
イライラしながらサーベルを振るうバンシィに、それを冷静に受け止め続けるノワール。
「いい加減墜ちろ…!」
「断固拒否する!」
ノワールの目的はあくまで時間稼ぎ。
自分がバンシィに勝てるとは思っていない。
実力的にも、機体性能的にも。
ならばひたすら防御に徹するまでだ。
「こんのぉ!」
バンシィがその右腕から高出力ビームを放ってくる。
「こなくそ!」
それを気合いで避けるノワール。その勢いでレールガンを放つが、バンシィのビームサーベルに切断される。
「(ノワールのレールガンじゃ遅いのか…!)」
これがフリーダムだったなら、そんな芸当は出来なかったであろう。
断っておくが、ノワールの性能も決して低くない。むしろ、一夏を除いた代表候補生たちの機体より性能は上だろう。
つまり、今のIS学園陣営では3番目に高性能な機体を駆っていることになる。
しかし、相手は一夏の麒麟と同程度の性能を持つバンシィだ。むしろノワールがここまで耐えている事自体、評価されて然るべきだろう。
『オラオラオラオラオラオラオラァ!!!!』
「やかましいんだよ…!」
最大稼働で飛び回り、ひたすらフリーダムに斬りかかるデスティニー。
1対1ならフリーダムが勝利しただろうが、今フリーダムはデストロイにも狙われているのだ。簡単には、切り抜けられない…
しかも、それだけではない。
「(あの機体から…嫌な感じがしやがる…!)」
下手に攻撃すれば、
だから未だに、デストロイに近接攻撃が出来ないでいる。
『お前の予想は多分合ってるぜ!さて、どうするんだ!?』
左手のパルマフィオキーナでフリーダムの頭部を狙ってくるデスティニー。
「相変わらず良い趣味してんな!」
それを左腕のビームシールドで受け流し、ニーキックで距離を取るフリーダム。
一樹の予想が合っているということは…
「(あの機体に乗ってるのは楯無かよ!!?)」
最悪の展開となってしまった。
そして、恐らく楯無のコントロールは効いていないのだろう。
「(とにかく…何が何でも、あの機体から引きずり出す!)」
最初から自分を友人と認めてくれた、簪のためにも。
そして_____
_____自分の心のためにも。
決意を胸に、フリーダムは舞う!
「ったく…世話が焼けるッ!!!!」
デスティニーの突撃を空中前転で避け、がら空きの背中を踏み台に瞬時加速。
『オレを踏み台にしたぁ!?』
某三連星のリーダーの如く叫ぶレインは無視する。
接近してくるフリーダムを、デストロイは五指からビームを撃って迎撃しようとする。
「ミオ!付いて来いよ!!」
『合点承知!』
ストライクフリーダム…ミオの反応速度を信じ、一樹はデストロイの攻撃に向かって突っ込む。
ビームの隙間を縫うように飛んで避け、懐に取り付こうとしたが…
「ッ!!?」
右横からの攻撃に、上昇せざるを得なかった。
「何が…!?」
『マスター見て!デカブツの左手が分離してる!』
ミオの言葉に一樹が右横を見ると、確かにデストロイの左手が分離し、一種のビットの様になっていた。
「…仮にも国家代表を乗っけてるだけあるな」
ビームを避けながら愚痴る一樹。
「しっかし…」
右横から来た斬撃を、ビームサーベルで受け流す。
「お前邪魔じゃボケェ!」
『邪魔してんだから当然だろうが!』
デストロイにいる楯無を救おうにも、レインのデスティニーが邪魔で動けない…
「(あともう少し耐えろよ楯無!)」
連続で振り下ろされるバンシィのビームサーベルをひたすら捌くノワール。
そんな状況がずっと続き、ついにエムがキレた。
「いい加減にしろ!!!!!!!!」
「ッ!!?!!?」
その怒りの脳波が、抵抗していたバンシィを強引に【変身】させる…
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
「やべッ…」
金色に輝くサイコフレームに、狂気の叫びをあげるエムに冷や汗を流す弾。
「墜ちろォォォォォォォォ!!!!!!!!」
デストロイモードとなり、パワーとスピードが段違いになったバンシィ。
そのスピードでノワールに肉薄、ビームサーベルを振り下ろす。
それを、両手のビームブレードで受け止めようとするノワールだが…
「ガァッ!!?」
バンシィのパワーによって、京都の大地に叩きつけられた。
追撃を警戒するノワールだが、バンシィはノワールは既に眼中に無いらしい。インパルスと激闘を続ける麒麟に向かって、スラスターを蒸した。
「ッ!!?一夏!気をつけろ!!!!」
弾の焦った様な声で、大体想像が出来た一夏。鍔迫り合いを続けていたインパルスを前蹴りで蹴飛ばすと、すぐに上昇。バンシィの突進を避ける。
『正面から、強烈な敵性脳波を感知。デストロイモードに移行します』
「ッ!?ダメだハク!!」
淡々とユニコーンへと【変身】すると告げるハクを止める一夏。
その隙にバンシィが斬りかかってくるが、それはシールドで受け止める。
バンシィが左腕のクローを展開し、振り下ろしてくるのを手を掴む事で止める。
その瞬間、麒麟とバンシィの周りが光りだす。一夏はその光に、嫌な予感しかしない…
「光…この光こそ、私の力の源だ!!!!」
「違う…これは危険な光だ!!!!」
フリーダムに突撃しようとするデスティニーに、ビットの攻撃が来た。
『チッ…』
小さく舌打ちしてビットの攻撃を避けるレイン。
「お前ら…」
「すまない、遅くなった」
「前は不覚を取りましたが…今度はそうは行きませんわ!」
「住人の避難誘導って結構大変なのね…良い経験になったわ」
「ここは僕たちに任せて!」
「櫻井は、あのデカブツを!」
驚く一樹とレインの間に入る専用機持ちたち。
「…一夏の方じゃなくて良いのか?」
最終確認として、
「…大丈夫。これは、一夏から頼まれた事だから」
「…そうか。なら、悪いが頼む。行くぜミオ」
『ラジャー!』
フリーダムがその場を離れると、大きく舌打ちするレイン。
『…オレの相手は雑魚共で充分ってか?ふざけやがって!』
最大稼働の証である光の翼が、箒達に圧をかける。
「…みんな、何としても奴を倒すぞ」
「「「「当然!!!!」」」」
ラウラの言葉に、全員が同意した。
「ミオ!楯無の場所を探してくれ!」
『お任せ!』
デストロイが放ってくる無数のビームを、ビームサーベルで弾くという離れ業で捌く一樹。
『…マスター。楯無さんは多分ここにいるよ』
ミオが投影ディスプレイに映したのは、デストロイの腹部に『?』マークだった。
「このマークの意味は?」
『あの機体、全体がブラックボックスみたいになってるの。だから、温度センサーで見た結果で1番可能性があるのがそこだったの』
「了解…じゃあ」
デストロイに向かって急加速するフリーダム。
慌てて迎撃しようとするデストロイだが、その程度の攻撃に当たる一樹とミオではない。
「表面を斬って確かめる!」
ミオが怪しいと言った、その場所の表面を削る様に斬る。
そこには…
「『ッッ!!?!!?』」
ヘッドギアを付けられ、四肢を拘束されている楯無がいた。
「ミオ!」
『アクセス開始!』
デストロイのコアにアクセスを試みるミオ。
コアを止める事が出来れば、この悪魔を止める事も出来る筈…!
『…ダメ!外付けの洗脳プログラムを付けられてる!』
「ゲス供が…!」
ビームサーベルではこれ以上削ることは出来ない。
しかし、コアに取り付けられている洗脳プログラムを外さない事には下手にコアにアクセスする事も出来ない。
「こんちくしょう!!!!」
対策が浮かぶまで、また防戦一方となってしまった。
バンシィは麒麟の拘束を振りほどくと、至近距離でその極太ビームを連射する。
「死ね」
「ッ…!」
何とかシールドで受け止めるも、反動で大きく後ろに吹き飛ばされる。
「のやろ…」
苦し紛れに頭部バルカンを撃つが、バンシィはそれを物ともせずに殴りかかってきた。
バンシィの両肩に手を置いて前転して避けると、ビームサーベルを抜刀。バンシィの頭上を狙うが、あっさり受け止められる。
「…遊んでいるのか?織斑一夏!」
「さあどうでしょうね!」
デストロイモードを発動したバンシィに対し、未だに麒麟の状態で対峙している一夏。
飄々と返す一夏だが、その内心は…
「(ユニコーンになった場合のサイコフレームの
ノワールの相手は、必然的に残ったインパルスとなっていた。
バンシィ程では無いにしろ、インパルスの反応も速い。
だが、先にバンシィという強敵と戦ったからか、弾は余裕を持ってインパルスの相手を出来ていた。
「(俺の戦闘スキルが若干上がった…とかだったら嬉しいね)」
実のところ、【若干】なんてレベルを超えて伸びているのだが…今の弾にそれを知る術は無い。
「(止まって見えるぜ!)」
インパルスの斬撃をシールドで受け止め、ビームピストルを超至近距離で構える。
『!?』
フォルテが気付いた時には、もう遅かった。
「じゃあな♪」
ババババババババババババ!!!!!!!!
超至近距離で連射されたビームは、インパルスのVPS装甲を破り、ボロボロにしていく。
『ッ!フォルテ、離脱します!』
使えなくなったパーツを全てパージして、コアスプレンダーのみとなったインパルスが離脱していく。
「あ!逃すかコラ!」
追撃しようとするノワールだが、デスティニーの渾身の蹴りを喰らい、阻まれた。
「アガッ!?」
『テメエ…よくもフォルテを!』
「まんまブーメランだろ!!?」
アロンダイトの攻撃を両手に持つビームピストルのグリップ部分で受け止めるノワール。
横目で辺りを見回すと、ボロボロの箒達が大地に倒れていた。
「(…時間稼ぎ助かったぜ!後は俺達に任せてくれ!)」
心の中で賛辞を送り、目の前の敵に集中するノワール。
しかし、恋人を倒されて怒りに燃えるデスティニーの勢いは尋常ではない。
ビームブレードに持ち替える隙すら無く、追い詰められていく。
『死にさらせやァァァァ!!!!』
「ガッ…」
左ストレートがモロに入り、一瞬弾の意識が持っていかれる。
続けて放たれた前蹴りにより、大きく吹っ飛ばされる。
その先には…
「_____ッ!一夏!避けてくれ!!」
バンシィと麒麟が激闘を繰り広げていた。
誰もが、ノワールがどちらかにぶつかると思った。
だが…
カァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!
強い光が突如発生した。
光が晴れ、全員の目に映ったのは…
「ふ、ふざけるな!そんな事があってたまるか!」
「「「「な!!?!!?」」」」
しかし、バンシィは麒麟の前でしっかりと健在している。
つまりは_____
「弾…なのか?」
「…えと、うん…」
_____バンシィが、弾を選んだという事だ。
『やっとあの人を追い出せたよ!待たせてごめんねマスターちゃん』
弾の脳裏に、ある少女の声が響く。
「え?え!?」
『あれ?マスターちゃんには私の声聞こえてないっぽい?おーい、聞こえてますかー?マスターちゃんの可愛い可愛い【ノルン】ちゃんが話しかけてるんですよー?』
「ノルン?それが君の名前なのか?」
『お?聞こえてたよわーい!ノルンちゃん感激です!』
「…とりあえず、山ほど聞きたい事があるけど後にする。ちゃんと説明してくれよ?」
『んー?ノルンちゃんは良いよー』
「助かる!」
「それを返せぇぇぇぇ!!!!」
予備に持っていたサイレント・ゼフィルスを纏い、真っ先にバンシィに突っ込むエム。
「弾、ソイツはお前に任せる」
「初陣からえげつなくねえか?」
『ノルンと言いましたね?キチンとマスターをサポートするんですよ?』
『分かってるよ〜。もうハクちゃん小姑みたい〜』
『こじゅっ!?』
『マスター!洗脳プログラムを見つけたよ!胸のビーム砲の奥!』
「ッ!!!!」
打開の道が開かれた。
すぐさまスラスターを蒸すフリーダム。
ビームサーベルを構えて突っ込むも、デストロイの攻撃が激しくなり、近付けない。
_____
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
一樹の反応速度、ストライクフリーダムの追従速度に加速性能がデストロイの予想を上回る速さで動く。
ならばと迎撃のために胸部ビーム砲がチャージされていく。
「届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
それに臆せず突っ込み、普段より刀身を伸ばしたビームサーベルを中央に突き刺すフリーダム。
『ダメ!届いてない!!?』
「だったら!!」
ミオの悲痛な叫びが聞こえ、すぐさま右腰のビームサーベルも抜刀。
先のより更に刀身を伸ばしてデストロイの右胸に突き刺す。
『届いた!!!!』
洗脳プログラムを破壊した事により、楯無の拘束が解かれた。
落ちそうになる楯無を抱えると、今にも爆発を起こしそうなデストロイを踏み台に後方へ瞬時加速。
仰向けに倒れてから爆発するデストロイを見ながら、抱えている楯無に毒づく一樹。
「…手間かけさせやがって。クソアマが」
ところで、ダブルオーの新作が出ると噂を聞きました!
本当なら嬉しいですね!
ではまた次回!