人と光の“絆”   作:フルセイバー上手くなりたい

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最近ハマったアニメのキャラが出てきます。

あくまで補佐キャラとしてですので、よろしくお願いします。


Episode152 専属 -パーソナル・エンジニア-

「____って事で、今回もどうにか生き残ったよ」

 

『うむ、ご苦労だった』

 

一馬の操縦の元、エターナルに帰還した一樹。

 

疲れた体にムチを打ちながら、急いで千冬に報告の通信を入れていた。

 

「……ふぅ、報告も終わったし、そろそろ通信切るぞ。少し休みたい」

 

『了解だ。こっちにはいつ頃戻ってこれるかだけ教えてくれ』

 

「そっちの時間で2日後ってとこかな。一夏と弾はリモートで学科の授業に参加させてやってくれ。どーせ実技は2日休んだ程度で遅れる腕してないしな」

 

『わかった。その手筈でいく。ゆっくり休んでくれ』

 

千冬との通信を切った後、軽くリクライニングシートを倒す一樹。

 

「…ミオ、雪とセリーに個人回線開いてくれ」

 

『はーい』

 

**

 

雪恵とセリーに無事を伝えた後、仮眠を取ろうとしていた一樹だが…

 

PiPi!PiPi!PiPi!

 

部屋のベルが鳴らされた。

 

「……」

 

『……』

 

スクッ、と立ち上がった一樹。

 

あーあとベルを鳴らした人物に同情するミオ。

 

果たしてベルを鳴らしたのは…

 

プシュー

 

「あ、かず「オラァ!!!」ゴハァ!!??」

 

自動ドアを開けた瞬間、目の前にいた一夏に容赦のない前蹴りをかまして、すぐドアを閉めた。

 

「よし、寝るか」

 

『(え、えげつない…)』

 

**

 

ブーブーブー

 

「……んぅ?」

 

心地よく寝ていると、メールのバイブレーションが。

 

「(……コレは多分佑人だな)」

 

一樹が熟睡出来る場所にいる時は、まずメールからコンタクトがS.M.S内のルールだ。

 

決していきなりチャイムを鳴らして訪問なんて事はしていけないのだ。

 

コレは暗黙の了解、ではなく、一樹が()()()社長としての権限を使ってS.M.Sの社則に乗っけている。

 

「なになに…?」

 

まだ頭が寝てる(これが敵襲だったなら即反応するのだが)のか、メール画面がボヤけて読めない。

 

「ミオぉ〜」

 

『は〜い、なんですか〜?』

 

少し幼い声音の一樹にキュンキュンしてるミオ。

 

お姉さん味を出そうとしてるのか、少し間延びさせた声で一樹に応えている。

 

「ちょっと読めない…音読してくれ…」

 

『あいあい』

 

**

 

「アイツ…ほんと…」

 

メールの内容はこうだった。

 

『そろそろ○○○が(おか)に戻るシフトなんだが、多分気にしてないから休んだら声掛けて欲しい』

 

とのこと。

 

ちなみにその連絡を送る時一夏もいたらしく、『寝るより前に連絡した方が良くね?』と佑人が止める間もなく一樹の部屋を訪問したらしい。

 

結果、苛立った一樹に蹴り飛ばされてた訳だが。

 

『言っとくけどマスターも大概だし、何よりマスター達TOP7が原因だからね?』

 

「……反省する」

 

今はIS学園(職場)雪恵・セリー・ミオ(家族)がいるから忘れてたが、一樹たちTOP7達は家があるのかと問いただしたいくらいずっと事務所にいる。

 

特に一樹と宗介。

 

変に職場に恋人がいるが故に余計帰らない。

 

*ちゃんと一般社員達は帰してます*

 

そんな一樹が呆れる人物がこれから向かう場所にいる。

 

プシュー

 

「あ、ボス!」

 

「すいません!まだストライクフリーダムの整備は終わってないです!」

 

着いたのはメンテナンスルーム。

 

せっかくエターナルに来たのだからと、フリーダムの本格的な整備を頼んでいたのだ。

 

「ああ、いや。急かしに来たんじゃないんだ。○○○に用があるんだけど、今どこにいるかな?」

 

「リーダーです?それなら…」

 

整備士の指差す方向を見ると、一心不乱にモニターを覗きながらマウスをカチカチと動かしている細身な背中が見える。

 

「……」

 

「……」ダラダラ

 

無言+真顔の一樹を見て、冷や汗が止まらない整備士。

 

スタスタと歩き出す一樹。

 

この後の影響を受けないためにか、フリーダムに向かって静かに速く走り出したのは見物だった。

 

**

 

「ここのパーツはコレにするかな?いやでもコレだとアイツらの能力を活かしきれない……それだと一樹の作ったこの基礎設計の意味が…性能もかなり落ちちゃうな…えーと……」

 

「熱心すぎるぞ()()()

 

「一応僕はこの部署トップなんだから流石に呼び捨ては…」

 

ブツブツ文句言いながら振り向くその人物。

 

そして、真顔の一樹を見て、固まった。

 

彼の名は、【市川京太郎】

 

長い前髪で右目が隠れているが、それでもその蒼い瞳と全体的なパーツのバランスがとても良いので、顔立ちはかなり整っている。

 

しかしモニターとにらめっこする時間が長いからなのか、とても細身なので初対面の人からはとても整備士らしく見えない。

 

それもそのはずで、彼の本職は整備よりも開発だ。

 

その能力はとても高く、この部署のトップを任命されてるだけでなく、一樹や宗介などTOP7が扱う機体のハード開発を任されてる程だ。

 

OSを作れる一樹が大まかなスペックや基礎設計を描いた後、それを現実にする。量産機の場合は現実に出来るように調整するのが彼の役目だ。

 

……乗り手であるTOP7がかなり頭おかしいスペックを求め(しかもそれを使いこなせるだけの腕を持っているのだからタチが悪い)てくるので、彼の負担はS.M.S内でも10本指に入るだろう。

 

**

 

「確かにこの間お前に思いついたアイデア送ったけど、すぐ欲しいとは言ってないよな俺?」

 

「だ、だって面白いアイデアだし、何より…」

 

「ん?」

 

「…なるべく早く、それも宗介とか一樹についていける人のレベルで()()が欲しいから、僕に直接メールしたんだろ?」

 

「……」

 

今度は一樹が黙る番だった。

 

今回一樹が京太郎に向けて送った設計は、以前亡国機業との戦いで見た、搭乗者の体をデータ化するというのを擬似的なISコアで実現させるものだ。

 

ISコアと違う点は、擬似コアはあくまでサポート特化。

 

言い方は悪いが、擬似コアを搭載したところでISの様にシールドエネルギーを得る事は出来ない。

 

「この設計だと、確かに男がコアのサポートを受けれるけど、シールドエネルギーは展開出来ない……世間的には安全性が皆無な設計にしたのは何でか聞いていい?」

 

「まあ、めんどくさい営業対策って感じかな」

 

ワザと分かりやすい欠陥を残したのは、そうする事で【未完成の試験品】という周知にさせるためだ。

 

単純にシールドエネルギーを得るだけなら、一樹の相棒であるミオ経由でコアネットワークに入れてもらえばいいのだが…

 

「試作品で現場出るのは怖くない?」

 

「あくまで()()()な安全性の話だからな?()()基準の安全性は徹底的に検証してくれ。それを無視しなきゃいけない程は焦ってないからさ」

 

「分かった。そのつもりで開発する」

 

**

 

「ボス!ストライクフリーダムの整備!バッチリです!」

 

京太郎と擬似コアの調整の話をしていたら、整備士の1人が彼らを呼びに来た。

 

一樹に託された仕事をやりきったからなのか、充実した表情をしている。

 

「バッチリとは言いましたが、1度ノーマルスーツを着てテスト飛行してもらいたいんですが、良いですか?」

 

「もちろんだ。じゃあ、京太郎は(おか)に帰る準備しててくれ」

 

「うん、わかった。あ、そうだ。宇宙(そら)に残るみんなにお願いしたい事があるんだけど…」

 

**

 

「変な感じするな〜コレ」

 

麒麟(ユニコーン)用に調整された専用ノーマルスーツを初めて着た一夏。

 

白地に赤いラインの入ったノーマルスーツ。

その胸元にあるユニコーンのワンポイントを撫でながら呟く。

 

「ん?サイズとかおかしいなら言ってくれよ?」

 

同じく自分専用の蒼いノーマルスーツを着た一樹に、一夏は首を横に振る。

 

「いやさ、初めて着たのに、何度も着てるような感覚がしてさ」

 

「……多分俺たちを()()()人達は理由が分かるだろうよ」

 

*メタ発言はやめてください一樹さん*

 

「そういえばさ、俺は丸めのヘルメットだけど、なんで一樹とか宗介のはバイクで言うオフロードメット風なんだ?」

 

「趣味。それと機体との相性」

 

*察してください*

 

「というか、一樹もノーマルスーツ着るんだな」

 

「流石に宇宙(そら)で出るんだったらな。何かあった時の安全性が違う」

 

ノーマルスーツをしっかり着れてるか確認を終えたタイミングで整備士から呼ばれ、ハンガーに向かう。

 

『あ、マスター!すごいよ!関節部の反応速度がより上がってる!全部すんなり動く!!』

 

ノーマルスーツを着るという事で、待機形態を取れなくなる事から先にフリーダムと接続していたミオが、興奮気味に一樹に話しかけてきた。

 

「そらそうだ。俺の普段の整備とは全然違うだろうよ」

 

「俺たち整備課の本領ですからね!しかもボスの機体となればもうテンション上がっちゃって!時間さえあればオーバーホールをしたかったっすね…」

 

「流石にオーバーホールはやりすぎだから…ちなみに一夏の麒麟と弾のバンシィはどうだ?」

 

「ああ、麒麟の方は織斑の脳波、反応速度に適応してたんで、ちょっとパーツ間の掃除をして油を差すくらいで充分でした。バンシィの方はボスの設計してたパーツをリーダーが完成させて接続してみたんですが…センサープログラムの方でバグが起きてるみたいで…」

 

「分かった。バグの方は俺が担当するから、誰か麒麟を宙域飛行出来るように調整してくれないか?コアの方にはミオを通して伝えてるからさ」

 

「了解です。それくらいならすぐに終わりますよ」

 

「…ちなみにどのくらい?」

 

「ボスが調整してくれたソフトをインストールするくらいなもんですからね。コア次第ですが、10分もかからないかと」

 

「あいよ…って訳だ一夏。お前は今後の為にも、これから麒麟を使っての宇宙飛行をこれからしてもらうぜ」

 

「ああ、分かった」

 

「弾は悪いが、プログラム調整が終わるまでジッとしててくれ。なるべく早く終わらすからさ」

 

「あいよ。じゃあ、ノルンのところで()()の練習してても平気かな?」

 

「そうだな。弾の脳波展開にノルンも慣れてもらいたいから、コアの深層空間で練習しててくれ。ミオ、ノルンのところに行って練習に付き合ってやってくれ」

 

『了解であります!』

 

**

 

「今回、あなたの訓練をサポートします。サブCICのクロエ・クロニクルと申します。以後、お見知り置きを」

 

訓練のために、ブリッジに声をかけに来た一夏。

 

新人として佑人に紹介されたクロエを見て、一夏は酷い既視感を覚えた。

 

「あの、クロエ…さん?もしかして東京本社でも 働いてませんでした?」

 

本部で見かけたのかと思って聞いてみたら、クロエは軽く頷いた。

 

「はい。宇宙に上がるまでは、本部で色々試験的に色んな部署で働かせて頂いてました」

 

___もっとも、適正があまり無かったのでどこ行っても雑用程度しか出来ませんでしたが。

 

そうクロエは苦笑するが、実際どの部署(ただし食堂や清掃を除く)でも一定の成果を上げているので、普段女性社員を纏めている理香子からしたら助かる存在だったそうだ。

 

「ああ、どうりで…」

 

「しかし、あなたの()()()()のは、本部で私を見たから、では無いでしょう」

 

「……え?」

 

「あなたは、私と違う()()()と、いつも一緒にいますから」

 

**

 

「ハク、このスーツを着た状態でのリンクは問題無さそうか?」

 

『はい、問題ありません。ただ、一樹さんのおっしゃってた通り、この状態だと待機形態の腕輪にはなれませんね…いざとなったら私を捨てて脱出してください』

 

「しないよ。その時はコアを抱えて飛ぶし、そのつもりでノーマルスーツのスラスターとか調整してるって。なんたって今は一樹のミオと弾のノルンもいるんだし」

 

『…ありがとうございます』

 

『そろそろテスト飛行を始めます。機体の状態確認は終わりましたか?』

 

相棒であるハクと、麒麟の状態を確認し終えると、クロエから通信が来た。

 

「はい、バッチリです」

 

『では、カタパルトに移動を』

 

**

 

『あー、一夏?最初の5分くらいは無重力ってのが怖いと思うから、回線は繋げっぱなしにしとけ。それと、もしトラブルがあった場合は今宙域誘導のために展開してる第2部隊のVF-171EX(ナイトメアプラス)が即回収してくれるから安心しろ』

 

『佑人のアニキの言う通りだ!俺たちがしっかり観てっから、初めての宇宙飛行を楽しみな!!』

 

「はい、お願いします」

 

『これより、防衛科所属の織斑一夏中尉による、宙域飛行訓練を開始します。カタパルト接続。全システム、オールグリーン。誘導キャタピラ、臨海到達。進路、クリア。【白式 麒麟】発進、どうぞ』

 

「織斑一夏!」

 

『ハクです!』

 

『「|白式 麒麟【ユニコーン】、行きます!」』




次は、一夏初の宇宙空間飛行!
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