人と光の“絆”   作:フルセイバー上手くなりたい

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Episode50 会議-コンファレンス-

「…なあ雪」

「…何?かーくん」

「…お前は、コレ賛成するの?」

「…幾らお祭りでも、コレは無いよ…」

「どこぞの第3位みたいにIS学園の広告塔にされてるな一夏」

「「……」」

一樹と雪恵が呆れ(というより疲れ?)の視線を向ける先のモニターに映っていたのは…

・織斑一夏とポッキーゲーム

「絶対にゲームで終わらないのが少なくとも5人いるな」

「5人で済むの?」

「やめろ雪。正確な数字は考えたくない」

・織斑一夏とツイスター

「…一夏のラッキースケベが狙いだろうな」

「同じ女子としてそれが狙いってどうかと思うよ…」

・織斑一夏のホストクラブ

「…一夏に接待してほしい全校の女子が集まるな…けどさ」

「私達いる意味ある?」

・織斑一夏と王様ゲーム

「「何を命令するつもり(だ)⁉︎」」

教壇に立っている一夏も口元がヒクヒク動いている。もちろん____

「全部却下」

「「「「えぇぇぇぇ⁉︎」」」」

聴力の良い一樹には地獄と言える1組女子の絶叫。ちょっと待て、何故箒とラウラまで愕然としている⁉︎

「誰が得するんだよこんなの⁉︎見世物じゃねえんだぞ‼︎」

「私は嬉しいね!断言するよ‼︎」

「先輩達が煩いんだよ!私達を助けると思って‼︎」

1組女子(雪恵以外)と口論を続ける一夏。

「雪、何か動きあったら起こして…」

「うん、分かった」

それを見ながら寝ようとする一樹。

「うおぉぉい⁉︎寝るな一樹!お前も参加しろ__ズガンッ‼︎__ヒィィ⁉︎」

突如一夏の両頬を擦り、後ろの壁に突き刺さるペーパーナイフ。投げたのは…

「お前、ケンカ売ってんのか?」

「かーくんに何させるつもり?私、気になるな〜」

呆れ顔の一樹と、笑顔(しかし目が笑ってない)の雪恵だった。

「あのな〜。仮にその4つの中から決まったとしよう。織斑一夏に接待してもらえる!wktkしてる女子生徒達。しかし出てきたのは俺だった!俺が殺されるわ‼︎」

「かーくんの意思と関係無くポッキーゲーム?ツイスター?ホストクラブ?王様ゲーム?私が全部独占し続けるよ?」

「「いや待て雪(恵)。その理屈はおかしい」」

なんでこうなったのか、それは今朝の集会が理由だった…

 

『はあい皆さん♪生徒会長の更識楯無よ』

壇上に上がって演説する楯無。この時点で一樹は嫌な予感しかしなかった。

「(そしてこの種類の俺の勘は異常な程的中するからな…)」

体育館の出入り口付近の壁に寄りかかっている一樹。視界の中央にいる一夏もまた、嫌な予感がしていた。

「(なんだろう…あのアマから悪意を感じる…)」

そんな男子2人の敵意を知ってか知らずか、楯無は続ける。

『そろそろ文化祭が近づいてきたわね?その文化祭関係の説明をさせて貰うわ。ただ文化祭をするだけじゃみんなのやる気も起きないだろうから…今年はあるサプライズがあるの』

「「(嫌な予感はコレか…)」」

表情が動く事は無いが、男子2人は心の中でため息をついた。

『学内アンケートで1位を取ったクラス・部活はなんと!織斑一夏君をそのクラス(期間限定)・部活に入れちゃいます‼︎』

楯無が宣言した瞬間、学園が揺れた。一方、当人である一夏は勿論知らない話なので…

「「「「どういう事⁉︎織斑君‼︎」」」」

クラスメイトの疑問に答える事が出来ない。ならばと1組勢の視線が一樹に向かうが…

ドゴンッッ‼︎‼︎

「あのアマ……良い度胸してるじゃねえか……」

ISと同じ材質で出来てる筈の壁が拳でぶち壊されていた。

「「「「………」」」」

静かに視線をずらす1組勢であった。

「しかもあのアマの事だ。一夏の事しか考えてねえだろうな」

「か、かーくん。どういう事?」

怒り狂う一樹に近づく雪恵。この状態の一樹とまともに会話出来るのはS.M.Sと雪恵だけだろう…

「あのアマが言ったろ?1位を取ったクラス(期間限定)・部活に一夏を入れるってな」

「う、うん。それで?」

「仮に3組が1位を取った場合、一夏が3組に行く事になる…ここまでは良いか?」

「うん」

「そうなった場合…護衛役だから自動的に俺も3組に行く事になる」

「え⁉︎だってかーくんの事は一言も…」

「ああ。俺の事を話したら途端に皆のやる気が無くなるのを知ってるからか、そもそも眼中に無いかのどちらかだろう。1組以外では、未だに俺は仕事をしないだらしない奴だと思ってるのが大半だからな」

自らがウルトラマンである事を、一樹は1組に明かした。他言無用である条件で…何とかそれで1組での()()()の環境を整えたというのに、またやり直しになるのは避けたい。

「表情を見る限り、千冬も今初めて知ったんだろ。でなきゃこんな案が通るはずが無い」

「…どうにか出来ないの?」

「あのアマは1位のクラス・部活に一夏を入れるって言った。なら、答えは簡単だ」

そこで一樹は、雪恵がぞっとする程好戦的な笑みを浮かべた。

「一夏が所属するクラス・部活を1位にするだけだ」

 

一樹の考えを雪恵がクラスに伝えたら…

『絶対に1位になってやる‼︎』

とメラメラ炎が燃え始めた。ここで冒頭に戻る。

「…なあ代表候補生’sと篠ノ之」

「「「「?」」」」

一樹はクラスメイトと激論を交わしてる一夏を一度無視し、代表候補生’sと箒に話しかける。

「…クラスの方はなんだかんだ一夏が出れば1位を取れるだろうけど、部活の問題が残ってる」

「「「「あ…」」」」

「そこで、さっき雪には話したんだが…」

一樹のいたずらっぽい笑顔を浮かべていると、自分の席で見ていた雪恵が近づいてきた。

「かーくん♪何話してるの?」

「さっき話した事だ。こればっかりは生徒の力借りなきゃいけないからな」

「あー。アレ?」

雪恵もいたずらっぽく笑う。意味が分からず、頭上に?を浮かべる箒達。

「お前たち、軽音楽部に入ってくれないか?」

一樹の提案は、箒達の度肝を抜いた。

 

とある部屋では、赤髪にバンダナを巻いた青年がギターをアンプに繋げずに弾いていた。青年の名は五反田弾。一夏、鈴、そして、一樹の中学からの友人であり、また…

「おい弾!さっきから呼んでるだろうが‼︎」

「ごめん宗介!全然聞こえなかった‼︎」

「ギター買えて嬉しいのは分かるけどさ。せめて自分を呼ぶ声には反応してくれ」

呆れ顔で弾に言う宗介。そう、弾もまた、S.M.Sの一員なのだ。

「はぁ…ほら、一樹から電話だ」

「へ?一樹から?」

携帯では無く、会社の電話にかける事から“仕事”の電話だ。だが、弾はMSも、Ex-アーマーも渡されていない。そのため、来る依頼と言えば引越し作業くらいだったのだが…

「とにかく出ろ。無い頭で難しく考えてもしょうがねえだろ」

「ちくしょう!何気に失礼な事を言われてるのに反論出来ねえ!」

宗介の言葉に泣きそうになるも、電話を受け取る弾。

「もしもし?電話変わりました」

『本当、無い頭で難しく考えてもしょうがないぞ?』

「一言目から容赦ないですね⁉︎なんの要件ですか⁉︎」

『ああ、明後日予定空けとけ。要件はそれだけだ』

「メールで充分じゃねえかよぉぉぉぉ‼︎」

『メールだとお前見たかどうか分からねえからな。とにかく、明後日はFBスタジオの前に16時に来い。良いな?』

「分かりましたよこんちくしょう!」

『あ、ちゃんと身なり整えとけよ?もしかしたらお前にも春が「どの様な服がよろしいでしょうか一樹様」って切り替え速えなオイ⁉︎普通で良いよ普通で!』

「では、明後日に。お待ちしております」

あくまで優雅に(弾的には)通話を切ると、弾は一馬の元にギターを習いに行くのだった。

 

「これで良しと…」

「…一馬じゃダメなのか?」

弾との通話を聞いていた一夏が心配気に話す。ちなみに現在地は整備室だ。

「バカかお前。お前と一馬じゃ面識が全く無いだろうが。いきなり会って気軽に話してたらお前がS.M.Sだって即バレだぞ」

「…あ、そうか」

こうして、軽音楽部創立が始まる。




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